(論考)バチカンと中国の暫定合意で否定、肯定両陣営が”アニー・ホール”状態(Crux)

(2021.9.19 Crux  Editor  John L. Allen Jr.

 そうした見方があるにもかかわらず、バチカンの”暫定合意”の当事者たちは、この同じ状況について、極めて異なる見方を導き出ているようだー1949年の中国における共産政権樹立以来、初めて、この国のすべてのカトリック司教が中国政府と教皇の両方に受け入れられるようになった、と。

 昨年10月、中国との”暫定合意”が期限を迎え、延長するかどうかの判断を迫られる時期に、私は、バチカンの交渉団の事実上のトップであるバチカン国務省のポール・ギャラガー外務局長(大司教)と話をした。その際、彼は、”暫定合意”の理屈をこう語った。

 「私たちは頭に入れておかねばなりません。何かが起こるべくして起きたのです。さもなければ、私たちは、10年後に、教皇と交わりを続ける司教がまだ存在していたとしても、ごくわずかになっていたでしょう。今、始めなければ、そうなってしまうのです」。そして、「私たちが1950年代以来初めて、中国のすべての司教たちを教皇と交わらせることができた、という事実、そして中国当局が司教たちの任命において、教皇に控えめな発言を認めている、という事実、しかし、突き詰めて言えば、最終決断は極めて注目に値します」と。

 その一方で、外務局長はこの”暫定合意”が「理想からは程遠い」ことをあっさり、しかし遠慮がちに、認めた。また、現地で人事に関する情報を収集・分析する役割を持つ大使を置いていない中国で、司教候補者を探すのはとても難しいこと、意志疎通を図る他のチャネルがわずかしかなく、まして、国によって管理されていない人と意思疎通を図るのは至難の業であること、も正直に述懐した。

 だが、それにもかかわらず、「暫定合意は、中国の教会の将来を確実にするための正しい選択」との主張は変えなかった。

 そして、「これからの数年間に、どのような障害が待ち構えているのか、誰に分かるでしょうか?」との問いには、「分からない。でも、現時点で言えることは、ゆっくりと前進する可能性がある、ということです」と答えた。

 要するに、「アニー・ホール」の例の場面にならって、暫定合意の肯定論者と否定論者がセラピストのところに治療を受けに出掛け、新たに叙階された武漢の司教について聴かれたら、次のように答えた、ということだろう。

 否定論者「彼は政府の人間だ。司教叙階されたのはひどいことだ」

 肯定論者「彼は政府の人間だ。他の候補者よりも優れている」

 そして、それが、一言で言えば、「議論の核心」なのだ。

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

・・Cruxは、カトリック専門のニュース、分析、評論を網羅する米国のインターネット・メディアです。 2014年9月に米国の主要日刊紙の一つである「ボストン・グローブ」 (欧米を中心にした聖職者による幼児性的虐待事件摘発のきっかけとなった世界的なスクープで有名。映画化され、日本でも全国上映された)の報道活動の一環として創刊されました。現在は、米国に本拠を置くカトリック団体とパートナーシップを組み、多くのカトリック関係団体、機関、個人の支援を受けて、バチカンを含め,どこからも干渉を受けない、独立系カトリック・メディアとして世界的に高い評価を受けています。「カトリック・あい」は、カトリック専門の非営利メディアとして、Cruxが発信するニュース、分析、評論の日本語への翻訳、転載について了解を得て、掲載しています。

Crux is dedicated to smart, wired and independent reporting on the Vatican and worldwide Catholic Church. That kind of reporting doesn’t come cheap, and we need your support. You can help Crux by giving a small amount monthly, or with a onetime gift. Please remember, Crux is a for-profit organization, so contributions are not tax-deductible.

 

2021年9月21日

・”第二の文化大革命”?-無名の専門学校教師の投稿に富裕層などが怯える(BITTER WINTER)

(2021.9.10 Bitter Winter Massimo Introvigne)

 習近平が2番目の文化大革命を準備していると主張するブログ記事をCCPの主要メディアが転載した。今回の標的は富裕層だ。

 中国では、毛沢東主席を称え、「文化大革命の”古き良き時代”を懐かしく回想」する左派のブロガーでいっぱいだ。ただし、誇張すると罰せられ、投稿できなくなっていたが、8月29日からは、これまでとはまったく違う現象が起きている。

 Li Guangmanという男がWeChatのブログページに「誰もが大きな変化が起こっていると感じることができる」というタイトルの投稿を公開したのが始まりだー載せているのは、著名な中国の億万長者の娯楽有名人の脱税やその他の犯罪、有名人を支援するグループに対して中国サイバースペース管理局(CAC)が8月27日に公布した規制措置、中国で最も有名な億万長者、馬雲とアリババ・グループに対する規制当局による取り締まり、大企業や超富裕層に対して開始された調査、不動産王の利益を制限する賃貸に関する新しい規則の施行、習近平主席の「先富論」の説話…など。

 Liは、これらすべての動きを知るように求め、 「これらの出来事が私たちに伝えているのは、中国で大きな変化が起こっていること、そして経済、金融、文化、政治の分野で大きな変革が進んでいることだ」とし、「資本主義の派閥」から人々への復帰、「資本中心」から「人民中心」への移行を求めている。「それは人民が、が再び最前線に立ち、すべてにおいて中心となる政治的変革だ。人民中心の変革を妨げる人々は取り残されるだろう。この深遠な変革はまた、中国共産党の本来の意図への回帰、人民を中心としたアプローチへの回帰、そして社会主義の本質への回帰を示している」と述べている(China DigitalTimesより)。

 さらに続けて、「この変革はすべてのほこりを洗い流す。資本市場はもはやギャンブル詐欺の楽園ではなく、文化市場はもはや弱虫の星の天国ではなく、ニュースや世論は西洋文化を崇拝する立場には立たない。それは革命精神への回帰だ」とし、習近平・主席がこの革命を始めるのに成功してなかったら、「かつてのソビエト連邦のように、国が崩壊し、富が略奪され、人民が災難に陥り、破壊がもたらされただろう」と主張している。

 これは、典型的な”左翼”のたくさんあるブログ投稿の一つだが、Li氏は、他の投稿者のように懲戒処分を受けず、それどころか、中国共産党の機関紙、人民日報、国営の新華社通信、国営テレビCCTVはじめ、China Youth Daily、China News Service、その他の日刊紙に、投稿が掲載されたのだ。さらに、その内容は、中国全土の何百もの地方紙などのメディアに転載された。要するに、中国共産党が彼の投稿を”公認”したわけで、党がこの投稿を扇動に使ったのではないか、と疑いの声も出た。

 せは、Li Guangmanとな何者か。本人のブログによると、1957年に生まれ、華中電気労働者専門学校の元教員で、Huazhong Electric PowerNewsの編集者を務めた後、ブロガーとして活動を始めた、という。

 Li のブログ投稿が、中国共産党公認のあらゆるメディアの掲載されたことで、国内の資本家や外国人投資家を怖がらせている。、金持ちと有名人を”被告”にした新しい文化大革命が進められようとしている、と受け止められているからだ。

 この投稿には批判も出ている。著名な経済学者の張維迎・北京大学教授は、このような二度目の”文化大革命”は、一度目の「文化大革命」と同じように中国経済を破壊することになる、と警告。この発言は他の経済学者に回覧されたが、彼は一種の”反体制派”と見なされており、中国共産党も軽視している。

 だが、中国共産党の対外宣伝を担う環球時報の胡錫進・編集長による批判は無視できないだろう。「かつて胡主席は、文化大革命に続く鄧小平氏が主導した『改革開放』以前の時代に中国の時計の針を戻そうとした」いう表現でLiを非難し、彼の文章は「誤解を招く」と批判した。

 これまで胡錫進・編集長は、習近平主席周辺の意向を忠実に伝えてきた。Liの記事に対する彼の見方が、共産党指導部と共有されていれば、Liの記事は上記のような党の公式メディアには乗らず、Webサイトから削除されていただろうが、実際はそのようなことはされていない。

 中国共産党が相矛盾する複数のメッセージを出して、内外の反応を見るということは、今回が初めてではない。 確かなことは、 China Media Project が書いているように、「無名の電気専門学校の教師が書いた内容が数か月のうちに、中国の歴史と現代の専門家がLiの投稿記事の重要性を評価する可能性が高い」ということだ。

(翻訳・編集「カトリック・あい」)

 

 

 

2021年9月14日

・中国で、バチカンとの暫定合意以来、6人目の”地上教会”の司教叙階

(2021.9.8 カトリック・あい)

 中国で8日、2018年秋のバチカンとの司教任命に関する暫定合意以来、6人目の司教が叙階された。(Photo: chinacatholic.cn)

 バチカンのマッテオ・ブルーニ報道局長が同日、確認したもので、叙階されたのは Francis Cui QiChinese diocese gets new bishop under Sino-Vatican dealngqi神父(57)で、教皇フランシスコが今年6月に漢口/武漢教区の司教として指名していた。同教区では2007年に前任の董光清司教が亡くなって以来、司教が空席となっていた。

 暫定合意の内容は3年経った今も公開されていないが、司教叙階に当たっては、中国当局が指名した候補者を教皇が承認することが条件とされている、といわれ、今回もその手順に従った、とされている。

 Vatican News は、暫定合意について「”制度的対話”の道を促進し、中国のカトリック教会の活動に積極的に貢献し、中国の人々の利益、世界の平和に貢献するという共通の希望を与える」のが狙い、とする一方、「バチカンと中国の外交関係、中国カトリック教会の法的地位、あるいは聖職者と中国当局の関係について直接扱わず、司教任命の過程に限定したもので、中国の信者が教皇と完全に交わり、同時に中国当局によって認められている司教を持つことを可能にする、という司牧的目的を持つ」と”解説”している。

 だが、実際には、中国のカトリック聖職者、信徒の約半分を占めると言われる中国政府・共産党の規制・監督に従わない”地下教会”に対する弾圧は、暫定合意以後激しさを増し、教会の破壊、閉鎖、聖職者や信徒の逮捕・拘禁が続き、そればかりか、”地上教会”に対しても”中国化”を旗印にした当局の締め付けが強まっている、との報道がされている。

 暫定合意以降これまでに叙階された司教たちは、全員が、中国政府・共産党の規制・監督下にある中国天主教愛国協会、中国カトリック教会司教協議会(BCCCC)のメンバー。アジアの有力カトリック・メディアUCANewsが8日伝えたところによると、今回叙階されたCui 新司教も2016年以来、BCCCCの事務局次長を務めている。武漢の聖ヨセフ大聖堂で8日行われた叙階式は、BCCCC会長の馬英林・昆明司教が主宰し、同副会長である北京、海門(江蘇省)の両教区長や隣接の江西省、山西省の司教、湖北省の司祭たちが、地元武漢教区の司祭、修道女、一般信徒とともに参加したという。当然ながら、”地下教会”の聖職者、信徒たちの参加はなかったようだ。

 「中国の人々の利益、世界の平和に貢献するという共通の希望を与える」というバチカンの暫定合意にかける思惑とは程遠い状況と言えそうだ。

 

2021年9月9日

☩「裏切られ、間違う可能性があっても、対話をあきらめるべきでない」教皇、対中国で・(解説)問題は「対話」の中身だ

(2021.9.3 カトリック・あい)

 教皇フランシスコは、Vatican News が1日報じたスペインのジャーナリスト、カルロス・ヘレーラ氏との会見で、現在の様々な課題について語られたが、その中で、対中国関係について、「容易ではなく、だまされたり、間違いを犯したりする可能性」を認めつつ、「それでも、対話をあきらめるべきではない」と強調された。

 バチカンが2018年秋に中国政府に申し合わせ、昨年秋に2年延長した司教任命に関する暫定合意について、「教皇の道徳的権威を危機に落としかねない、として合意の再更新に反対する声が出ています。多くの人が教皇としての道をとることを望んでいる、とお感じになってはいませんか」とヘレーラ氏が質問したのに答えられたものだ。

 Vatican News が報じた教皇の答えの全文の英語訳は次の通り。

 中国(問題を扱うの)は容易ではありませんが、対話をあきらめるべきではない、と確信しています。裏切られる可能性があります。間違いを犯す可能性があります。それでも(対話を続けようとするのが)とるべき道です。心を閉ざすことは、決して、とるべき道ではありません。

 中国との間でこれまでに達成されたのは、少なくとも「対話」でした…新しい司教の任命のようないくつかの具体的なことはゆっくりと…しかし、これらは問題を含んだ歩みであり、評価も分かれます。

 この問題すべてを考えるうえで、最も重視し、助けと刺激をいただいているのは、カサロリ枢機卿(1998年6月没。バチカン国務長官として、旧ソ連圏の国々での教会迫害に対処するため重要な役割を果たした)です。

 彼に対して、ヨハネ23世教皇は(旧ソ連共産圏下の)中東欧と”橋を架ける”よう求めました。偉大な著作「The Martyrdom of Patience(忍耐の殉教)」の中で、彼は自分の経験について触れています。小さな歩みをいくつも重ねて、橋を架けました。難しい時期に、戸外で、あるいは”水道の蛇口を開いた状態”で、相手と話す必要がありました。ゆっくりと、ゆっくりと、ゆっくりと、外交関係を結ぶ準備を重ねて行きました。そして、最終的に、中東欧諸国で新しい司教たちを任命し、信徒たちの司牧ができるようにしたのです。

 今日、この(中国で)最も問題のある状況の下で、なんとかして、対話の道を一歩一歩、進まねばなりません。

 私のイスラム教との対話の経験、例えばグランドイマーム・アルタイエブとの対話では、とても前向きの成果があり、彼に非常に感謝しています。その後に私が出した回勅「Fratelli tutti(兄弟の皆さん)」の”胚芽”にもなりました。

 対話すること、常に対話すること、あるいは対話に努めることで、とてもいいことがあります。カサロリ枢機卿は、聖ヨハネ・パウロ2世教皇に最後に会った時、ご自分がされていることを話しました… (枢機卿は毎週末、ローマのカサ・デル・マルモだったと思いますが、少年刑務所を訪問していました。そこで少年たちと過ごしたのですが、普通の司祭が着るカソック姿だったので、誰も彼が枢機卿だとは知りませんでした)。

 そして、2人の話が終わり、カサロリ枢機卿が出口のドアのところで別れの挨拶をしようとすると、教皇は彼を呼び、こう聞かれましたー「あなたは、今も少年たちの所に行っておられるのですか?」。枢機卿が「もちろん、そうしています」と答えると、 「決して彼らから離れないでください」と教皇が願われたのでした。

 聖人である教皇の、優れた外交官に対する申し送りの言葉ー「外交の道を歩み続けなさい、しかし、あなたが司祭であるということを忘れないように」。これは私にとって、気持ちを奮い立たせる言葉です。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・

*(解説)問題は「対話」の中身だ、「人権抑圧」「信教の自由の侵犯」など”不都合な真実”を避けてはならない

 教皇のこの発言からは、”対中対話”に前のめりの印象が強いバチカンの外交責任者、パロリン国務長官の姿勢に比べて、慎重、冷静な姿勢がうかがわれる。「対話」継続の努力を重ねることは必要だが、問題がある。対話を推進しようとするあまり、中国にとって”不都合な真実”に目をつぶろうとする気配が感じられることだ。

 世界の様々な地域、国で起きている一般市民への迫害、人権の著しい侵害に対して警告を繰り返している教皇だが、中国政府・共産党が新疆ウイグル自治区、チベット自治区などで宗教的迫害、人権の侵犯、香港で民主活動家を弾圧していることなどについては、米欧など国際社会から強く批判の声が上がり、国際的に報道が繰り返しされているにもかかわらず、公的な場ではこれまでのところ一切触れていない。意識的に言及を避けているように見える。

 司教任命に関する暫定合意がされた2018年秋以降、カトリック教会をはじめ、プロテスタント教会、仏教やイスラム教の司祭、信徒で政府・共産党の支配を拒む人たちへの弾圧は強まる一方だ。そればかりでなく、政府・党の支配・統制を受け入れた”地上教会”に対しても、「中国化」を名目にした宗教統制が激しさを増しているようだ。対話を続けようとするなら、こうした問題も明確に議題に取り上げ、軌道修正を求めていくのが、世界の諸宗教のリーダーでもあるバチカンのとるべき「道」だろう。

 そうした姿勢を欠き、”不都合な真実”に目をつぶったまま、対話を続けるなら、教皇がインタビューで言われた「だまされたり、間違いを犯す」ことが重なり、結果として、世界で覇権獲得の姿勢を高める中国に利用されることにもなりかねない。第二次大戦中、バチカンはナチスのユダヤ人集団虐殺が起きているのを知りながら、”信徒を守る”ことを優先して、この問題に沈黙を続け、結果として歴史的な大惨事”ジェノサイド”を放置した過ちを繰り返すのでは、との懸念を強める関係者は、決して少なくない。

 バチカンの国務省幹部の中には、中国との交渉では、相手が限定されていて、取り上げる問題も限定されている、と限界を感じる声も出ているようだが、実際のところ、バチカンとの交渉の中国側代表は、中国政府の機関である国務院の外務省であり、中国国内であらゆる宗教活動の監督・統制の全権を握る中国共産党統一戦線工作部ではない。

 つまり、いくら外務省が約束しても、統一戦線工作部がそれを守る保証はないし、中国における力は後者の方がはるかに強いとあれば、「基本合意」がバチカン側が希望するような形で守られる保証がどこまであるのか。実際に、合意後に司教に叙階された人々は、すべて党の監督・統制下にある中国天主教愛国協会のメンバーであり、監督・統制に服さない”地下教会”の司教の中には降格されたり、逮捕・拘禁される人が目立っているのだ。

 教皇が中国との対話の重要性を強調するのであれば、このような中国国内の実態を正確に把握し、弾圧、迫害に苦しむ信徒たちの声に耳を傾け、対話の中身も、それを反映した、信教の自由、人権の確保がなされるように、バチカンの対中外交担当者たちに指示していくべきではなかろうか。

(「カトリック・あい」南條俊二)

 

2021年9月3日

・駐ギリシャ・バチカン大使の中国人大司教が、共産政権の70年余の中国と教会を語る

(2021.8.20 カトリック・あい)

 駐ギリシャ・バチカン大使、韓大輝大司教 (Photo: AFP)
Archbishop spells out 'drama' of China's Catholics, communists

 駐ギリシャ・バチカン大使の韓大輝 (Hon Tai-fai)大司教がこのほど米カリフォルニア州にあるイエズス会経営のサンタ・クララ大学で開かれた米中カトリック協会の国際会議で講演し、中国共産党が1949年に政権を取って以来これまで70年余の中国のカトリック教会の歴史は、三つに分けることができる、と語った。

 韓大司教は、1950年10月に香港で生まれ、1982年に香港で司祭叙階、ロンドン大学で哲学を学び、教皇庁立サレジオ大学で神学博士号を取得。サレジオ会中国管区(中国本土、香港、マカオ、台湾を担当)に所属して香港神学校で神学を教え、教皇庁神学アカデミー会員、国際神学委員会委員を経て、2010年にベネディクト16世教皇が大司教に任命、2010年からバチカン福音宣教省次官を務めた後、教皇フランシスコによってギリシャ大使に任命された。

 この間、韓大司教は2011年3月に、中国天主教愛国協会による司祭叙階について、「分裂… 共同体全体に大きな苦痛をもたらす… 共同体は傷を負い、血を流している。なぜなら、教皇の権限を欠いた、正当な司教の任命はありえないからです」と述べた。さらに「党の意向に反対するものは、隔離され、政治的な再教育を強制されている」とし、中国の司祭、司教たちは気骨を見せ、教会一致への愛と過去数十年の信仰への英雄的な証しに対する政府の圧力に抵抗せねばならない、と訴え、当時、投獄されていた2人の司教の解放を求めたことがあった。

  以下は、カトリック系有力メディアUCANewsがCatholic News Service提供として報じた韓大司教の米中カトリック協会の国際会議における講演の要旨。

 中国のカトリック教徒と共産党指導者の間で、共産党が政権を握った1949年から現在に至る「ドラマ」には3つの段階がある。

 現在の第3段階は、2013年からの「縮小、混乱」の段階。信徒たちは非常に混乱し、「孤立している」と感じている。

 ひるがえって、第1段階は共産政権発足の1949年から1980年まで続いた「抵抗と分裂」の段階。カトリック教会は、中国政府・共産党が認める教会と、政府・党の規制・管理を拒む”地下教会”に分裂させられ、多くの教会指導者が、この段階の早い時期に逮捕された。「それが共産党政権の狙いだった。信徒たちを分裂させることで、統治をしやすくしたのです」。政府・党はバチカンの「帝国主義」を嘲笑し続け、”地上教会”には「飴」を”地下教会”には「鞭」を使い分けた。

 この段階で、バチカンは、「中国との外交関係を正常化しよう」と努める一方で、「カトリック教徒が聖座に忠実であり続けることを奨励し、聖座から離れた教会はカトリック教会になることはできない」との方針を堅持した。

 1980年から2013年までの第2段階は、「和解によって成長する教会のため」の段階。バチカンと中国は互いに和解的な態度を取り始めた。中国政府が宗教団体に対する政策を維持しつつ、改革開放を奨励する一方、バチカンは、中国政府との対話を始め、”地下教会”と政府認可の”地上教会”の和解を促進しようと試みた。

 2013年3月にバチカンと中国政府・共産党の歴史的な出来事が相次いだ。フランシスコが3月13日に教皇に選出され、翌14日に習近平が国家主席に選出されたのだ。両指導者は祝辞を交換し、第3段階が始まった。

 習国家主席は「”強い中国”の夢」を語り、習政権の下で”地下教会”にさらなる”棒”を振るい、”親中国化”の”地上教会”にはさらなるニンジンを与えた。

 一方のバチカンは、これまでに確立した中国政府との協議の体制を放棄することで“失明”し、「バチカンに見捨てられた、と(”地下教会”の司祭、信徒たちを)失望させた」。「(中国の”地下教会”の信徒たちに)光を投げかける代わりに、教会の教えと、多くの信徒たちの殉教の光を消してしまった」。

 以後、現在の新型コロナウイルスの世界的大感染に至る期間のドラマは、「教会と国家、信仰と政治、良心と権力の間の緊迫したせめぎ合い」として展開されている。

 「2018年9月の中国における司教任命に関するバチカン・中国暫定合意(詳細はいまだに公表されていない)と、これを受けた同年12月にバチカンが破門していた司教2人をそれぞれの教区長として認めた後に、新型コロナウイルスの世界的大感染が起こった」。この直前、教皇が司牧指針を発表して、司教、司祭が中国政府に登録するかどうかの判断は、それぞれの良心に従ってなされるべき」との方針を示した。そして、コロナ大感染。バチカンと中国の協議は中断している。

 この緊張したドラマで演劇で、どのような人物に注目しようとするか?風にそよぐ葦のような人物か?それとも、どのような状況でも頼りになる人物か?私は、後者を好む。彼らの何人かは血を流した殉教者であり、他の人々は自らの命をもって証した人々だ」。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2021年8月20日

・カトリック”地上教会”「共産党結党100周年」を祝うー”地下教会”は迫害、聖母被昇天の巡礼は禁止

(2021.8.17 カトリック・あい)

 中国では、7月1日の中国共産党結党100周年記念日に、政府・共産党の管理・監督を受け入れている中国天主教愛国協会に加盟するカトリック教会が全土で、この記念日を祝う行事を行った。だが、聖母を讃える巡礼を行なうことは禁じられた。3年前の中国との司教任命に関する暫定合意以後、中国政府・共産党の”地下教会”への締め付けはますますひどくなっている、と伝えられる。中国政府・共産党に”好意的”な姿勢を示し続けるバチカンの対中外交責任者、パロリン国務長官は、このような実態をどう見ているのだろうか。

 カトリックの有力メディア LiCAS.news.が、Catholic News Agencyが15日報じたとして伝えたところによると、中国の教会について20年にわたって取材しているAsiaNewsの編集長でミラノ外国宣教会のベルナルド・セルベラ神父は、CNSのインタビューに、北京教区の司教は、7月1日に、共産党結党100周年記念の習近平・国家主席の演説を視聴する集まりを司教館で主催し、江西省では40人の司祭、信徒が、記念シンポジウムに出席し、「習近平思想」を学習、中国天主教愛国協会のウエブサイトでは、湖北省のカトリック信徒たちが中国国旗掲揚と共産党結党100周年祝賀会を開いた、だが、「中国のカトリック教徒の聖地である上海市松江区佘山の聖母聖堂への巡礼は禁じられた」と語った。

*バチカン・中国暫定合意後の3年間で、”地下教会”への迫害は激化

 バチカンが2018年9月に中国との間で司教任命に関する暫定合意を結んで3年。中国政府・共産党の管理・監督を拒否し、教皇にのみ忠誠を誓う、いわゆる”地下教会”と、管理・監督下にある中国天主教愛国協会に加盟する”地上教会”との相違は拡大して来た。

 ”地下教会”の司祭、信徒にとって、日々の暮らしは「非常に厳しい」とセルベラ神父は語る。「女子修道院が破壊され、教会が閉鎖され、司祭たちが小教区から追い出され、神学を学ぶことを禁じられる神学校もあります…そして、逮捕されたり、自宅軟禁されたりする司教たちもいます」。

 ”地上教会”は、それに比べれば、”信教の自由”があるが、国家と共産党への”愛”を説教に取り入れることを求められ、カトリック教育について検閲の圧力をかけられるなどの問題に直面している。

 「中国で合法的に奉仕するカトリックの司祭は、中国共産党を支持することを約束する書類に署名する必要があり、奉仕は、18歳未満の未成年者が立ち入ることを許可されていない公認の礼拝所でのみ認められています」。そして、「何よりも、司祭たちは、中国共産党の栄光を称賛しなければならないのです」とセルヴェラ神父は語る。

  バチカンによると、2018年以来、中国当局との暫定合意の枠組みの下で中国全土で5人の司教が任命されました。セルベレラ神父によると、カトリック教会は中国で(信徒の数からいって)少なくとも40人の司教を任命する必要があるが、「私が見たところ、叙階され​​た司教たちは、すべて中国天主教愛国協会の会長または書記。つまり、彼らが中国政府・共産党に非常に近いことを意味します」。

*中国におけるカトリックの過去が消される

 中国共産党の100周年を前に、中国政府は4月にインターネット・アプリとホットラインを創設した。このホットラインを通じて、当局は、共産党の歴史についての説明に疑問を抱く人を報告するよう要求した。

 これは実際には、毛沢東の「大躍進」(1959年から1962年の間に2000万人以上が命を落とす大飢饉をもたらした集団農業計画)のような”不都合な真実”が、共産党の”歴史”を削除し、そのことに誰にも異議を唱えさせないことを意味している。そして同時に、1949年の中国における共産革命後の、カトリック教会のたどった道について、信徒たちが語り合うことを不可能にするものだーたとえば、共産党による中華人民共和国設立後の数年間、外国の影響を排除し、私立学校を国有化する政府の政策に従わないことを理由に、多くのカトリック教徒が検挙されたことなどである。

 教皇ピオ12世は1951年に回勅「Evangeliipraecones(福音の使者)」で、この苦しみを次のように語られている。

(注:1939年に着座したピオ12世は、着座直後に、中国に対する長年の方針を転換し、「中国の習慣はもはや迷信とは捉えず、祖先を尊重する名誉儀礼として、カトリック信徒に許可される」との声明を出した。これを契機に、中国のカトリック教会は20の新しい大司教区、79の司教区、38の使徒座司牧区とともに再び繁栄を取り戻したが、それも束の間、1949年には共産主義革命に飲み込まれた)

 「私たちは、忠実な修道女、宣教師、現地人の司祭、さらには司教の多くが、住まいから追い出され、所有物を台無しにされ、逮捕されたり、刑務所や強制収容所に投げ込まれたりしていることを知りました。または時には残酷に死ぬこともありました。なぜなら彼らは、自分の信仰に熱心に守ろうとしたからです。私たちの愛する子供たちの痛み、苦しみ、そして死について考えるとき、私たちの心は悲しみでいっぱいになります」。

 

Chinese Catholics attend Mass on Christmas Eve at a church in Beijing on Dec. 24, 2018. (Photo by Wang Zhao/AFP)

 昨年5月、河南省南陽教区の教区長だったヨゼフ・朱宝玉司教が亡くなった。中国共産党が上海で結党したのと同じ1921年生まれの98歳だった。

 1952年に司祭叙階された後、上海の聖母マリア聖堂への巡礼に信徒たちを連れて行ったとして逮捕捕、投獄。さらに、1981年には「反革命分子」として10年近く「強制労働による改造」を強制された。73歳で南陽教区の補佐司教に非公式叙階され、2002年11月に81歳で司教となった。

 迫害に断固として信仰を守り通す司教は、多くの信徒たちから尊敬されていたが、当局は司教の死を明らかにすることを避け、葬儀にも強い規制がかけられた。

 

*司祭召命と育成が妨げられている

 一人っ子政策を含むこれまでの中国共産党の政策は、中国の教会の人口統計に影響を及ぼし続けてきた。「現在、家族には子供が1人いますが、子供が年をとったときにどうすべきか(そして誰が彼の世話をするか)を考えねばならず、神学生にするのは困難です… 司祭の中には、『召命が減り続けている』と私に言う人もいます。しかも、召命に応えようとしても、中国政府・共産党が司祭叙階を認めないかも知れません」とセルベラ神父は言う。

 神父によると、7月に上海で5人が司祭叙階されるとことになっていたが、実際に叙階されたのは4人だった。残りの一人は、2016年にポーランドで開かれたカトリックの「世界青年の日」大会に参加したことを理由に、叙階が認められなかったのだ。

 「世界青年の日」に関しては以前にも、当局の介入があった。フィリピンのマニラで開かれた1995年の大会でのことだ。「中国からも若者たちが招待され、ミサを他国から来た若者たちと一緒にミサを捧げ、交流をしようとしました。ところが、彼らに同行した中国天主教愛国協会のメンバーが、他国の若者たちとの交流を妨げるあらゆる工作をしたのです。私は現場でそのことを目撃しました」。

 神学校での神学生教育は、中国当局が「外国の影響」を軽減しようと試みているもう1つの分野だ。セルベラ神父は語る。「中国に神学校がないのではなく、当局が直接、間接に神学校を”管理”しているために、神学生の教育が難しくなっています。例えば、カトリックの社会教説のいくつかの内容、カトリック教会のいくつかの教義は、教えることができません。(注・中国政府・共産党の指示を直接、間接に受けた)天主教愛国協会は、神学校でどの本を使えるか、使えないか、を指示します。神学校で教える外国人の数も減っています。ベネディクト16世教皇の時代に23人の外国人教授がいたある神学校には、今、外国人が3人しか残っていません」。

 またセルベラ神父は、「中国共産党、中国天主教愛国協会は、(注:世界のカトリック教会から離れた)独自の教会、精神を持たせようとしています。このことは、これから司祭叙階される人々を”カトリックの教えの普遍性と教会の豊かさ”から切り離すことになります」と強い懸念を示した。

上海の佘山の聖母聖堂の聖母子像(Wiki Commons)

*上海の聖母聖堂への巡礼禁止、上海の司教は自宅軟禁

 このような苦難の中にある中国のカトリック教徒を力づけたいと思う人たちに、セルベラ神父は彼らの為に祈ることの重要性を強調した。「中国では”新しいシルクロード”についてさかんに話されていますが、本当のシルクロードは、祈りの道、巡礼の道です。その道を歩むことで、中国をより良く変えることにつながるからです」。

 しかし、ベネディクト16世教皇が始められた毎年5月24日の「中国の教会のための祈りの日」に、肝心の中国の教会が祈りに参加していない。「この日は、中国では聖母マリアを讃える日でもあり、これまで、全国の何千人もの信徒たちが、上海・佘山の聖母聖堂に巡礼をしていたが、今年は、中国共産党が、数週間前に、巡礼禁止を通告したため、巡礼ができなくなった。

 地方当局は、その理由を新型コロナウイルス感染防止のため、と説明していたが、近くの遊園地や観光地は閉鎖されなったようだ。ウイルス感染が起きる前の2019年にも、政府・共産党は、管理・監督を拒む”地下教会”の信徒たちが聖母聖堂への巡礼団を組織するのを阻止する措置をとり、巡礼する際には中国国歌を歌うことを義務づけていた。

 また、上海では、Thaddeus Ma Daqin 司教が、2012年7月にバチカンと中国政府の承認を得て司教叙階されたが、その後、中国天主教愛国協会からの脱退を表明し、以後、自宅軟禁されている。

*共産党は、宗教が「心の自由」をもたらすのを恐れている

 こうした強硬姿勢を中国共産党がとるのは「宗教が、人々の心の自由をもたらすことを、恐れているからです。中国の大学生など若者たちは、キリスト教にとても関心があります。若者たちへの宗教教育をやめさせようとするのは、キリスト教の信仰をもつ若者たちが増えることの恐れからだと思います」彼らはカトリックとキリスト教、そしてプロテスタントのキリスト教にも非常に興味を持っています。 これが、中国政府が回心の増加を恐れているため、若者のための宗教教育をやめさせようとしている理由だと思う」と述べた。

セルベラ神父 Cervelleraは、6月にAsiaNewsの編集長としての任期を終了し、アジアのミラノ宣教会での宣教活動を継続すると発表しました。

「誰かが神との関係を発見するとすぐに、これは彼らを自由にし、自由に話し、自由に批判し、共産党が行うすべてのことをする義務を負わないようにします。 そして、これは共産党の恐れであり、人々は自由になることができる」と彼は言った。

© Copyright LiCAS.news. All rights reserved. Republication of this article without express permission from LiCAS.news is strictly prohibited. For republication rights, please contact us at: yourvoice@licas.news

2021年8月17日

・中国、自治区などで就学前児童への民族語教育廃止、北京語に統一ー文化的な”ジェノサイド”(BW)

 北京語が、中国の内モンゴル、チベット、新疆ウイグル各自治区などで使用されている民族言語に取って代わることになった。

 Bitter Winterが入手した中国教育省による就学前児童に対する中国標準語教育計画の実施に関する7月21日付け告示を入手した。内モンゴル自治区のある人権活動家たちはこれを、「自治区内の幼稚園・保育所で教えられ、使われる言語として、北京語がモンゴル語に取って代わさせようとするもの」批判。当初は、モンゴル語を北京語の補助として残す、との観測もあったが、「モンゴル語は幼稚園・保育所からなくなるだろう」と述べた。

 この告示は、三つの自治区の主要言語民族に限らず、東トルキスタンなどのチュルク人や

Kindergarten children in Tibet. From Weibo.

 教育省告示の英訳は以下の通り。朝鮮人など、中国国内の少数民族全体に影響を与える。民族とその文化を破壊する最も簡単な方法は、小さな子供や幼稚園から始めて、その言語を”抹殺”することだ。これは、習近平・国家主席が大目標に掲げる「中国化」の一部をなす”文化的虐殺”に他ならない。

・・・・・・・・・・・・・・・

Notice of the General Office of the Ministry of Education on the Implementation of the “Children’s Homophony” Plan for Putonghua Education for Preschool Children

Letter of the Department of Education and Language (2021) No. 3

The Education Department (Education Commission) and Language Commission of all provinces, autonomous regions, and municipalities directly under the Central Government, the Education Bureau and Language Commission of Xinjiang Production and Construction Corps:

In order to thoroughly study and implement the spirit of General Secretary Xi Jinping’s instructions on the national common language education “start from the baby,” fully implement the spirit of the national language conference, focus on ethnic areas and rural areas, and further increase the promotion of the national common language and writing. During the critical period of language learning in the early childhood period, we will focus on strengthening the Mandarin education for preschool children, and play a fundamental role in laying a foundation for life-long development, helping individuals grow and be talented, helping rural rejuvenation, and serving to build a sense of community for the Chinese nation. After research, our ministry has decided to During the “14th Five-Year Plan” period, the “Children’s Language Homophony” program for pre-school children’s Mandarin education will be implemented. The relevant implementation work is hereby notified as follows:

  1. Work goals

Starting from the fall semester of 2021, all kindergartens in ethnic areas and rural areas that have not used the national standard language for childcare activities will use the national standard language for childcare activities to create a good Mandarin education environment for children. During the “14th Five-Year Plan” period, kindergarten teachers in ethnic areas and rural areas will carry out national common language application ability training in batches, basically solving the problem of insufficient national common language education and teaching ability of kindergarten teachers. To enable pre-school children in ethnic areas and rural areas to gradually have the basic ability to communicate in Putonghua, and to lay a good language foundation for entering the compulsory education stage.

  2. The basic idea

(1) Adhere to the problem orientation and make breakthroughs in key points. Grasp the development direction of preschool education, focus on the reality of Putonghua education for preschool children in ethnic areas and rural areas, grasp key links, solve outstanding problems, and drive overall progress with key breakthroughs.

(2) Adhere to government leadership and social participation. Give full play to the main body and leading role of government input, actively strive for funding from different channels, give full play to the role of central and local counterpart support mechanisms, widely mobilize social forces to participate, improve Mandarin teaching conditions, and enhance teachers’ national standard language education and teaching level.

(3) Insist on local responsibility and coordinated advancement. Consolidate the main responsibility of the local government, build a working mechanism for the coordinated advancement of the government, schools, industries, and enterprises, and take the strengthening of Mandarin education for preschool children as an important measure to promote educational equity, and serve the construction of a high-quality education system.

(4) Adhere to the law and focus on actual results. Respect children’s physical and mental development and the objective laws of language learning, entertaining and entertaining, and make progress step by step to achieve the goal of children’s understanding and speaking of Mandarin.

  3. Key tasks

(1) Strengthen teacher training. Select key kindergarten teachers in ethnic areas and rural areas to carry out demonstration training for Mandarin “seed” teachers, and organize kindergarten teachers who do not meet Mandarin standards and have a poor foundation through centralized training, delivery of training, personalized guidance, synchronous and asynchronous online training, etc. Way to carry out training. Support ethnic areas to strengthen the training of kindergarten teachers, encourage and support localities to incorporate Mandarin training into the “National Training Program” and “Provincial Training Program” and other training programs related to kindergarten teachers in ethnic areas.

(2) Improve the teaching staff. Strictly implement the system for kindergarten teachers to hold teachers’ qualifications and Putonghua grade certificates. Applicants for kindergarten teacher qualifications and newly recruited kindergarten teachers should have their Putonghua level up to the national level 2B and above. In normal colleges and teachers majors that include pre-school education majors or directions, increase the supplementary efforts to train local public-funded normal students for pre-school education majors in ethnic areas, and encourage and guide graduates to return to their ethnic areas to perform employment. Favorably select and send support teachers with strong national common language education and teaching ability to minority areas.

(3) Enriching resources construction. Encourage the development of Mandarin education and teaching resources suitable for teachers in ethnic regions and dialect regions. Make full use of the national digital education resources public service system to provide quality online open courses. Promote the sharing of quality preschool education resources. Promote the construction of “Internet + Putonghua education for preschool children,” improve the facilities and equipment of Putonghua teaching in kindergartens, and carry out joint school networking and the construction and application of digital kindergartens.

(4) Establish a support mechanism. Carry out paired assistance between the east and the west, mobilize qualified eastern provinces to coordinate multiple forces, and carry out kindergarten-to-kindergarten, teacher-to-teacher, and kindergarten-to-kindergarten paired assistance with kindergartens in ethnic areas and rural areas. Encourage demonstration parks and high-quality parks in cities in ethnic minority areas to radiate support for kindergartens and preschool education centers in surrounding rural areas through internships, rotation training, and resource sharing. Give full play to the role of the national language promotion base, especially to guide the teachers and students of related majors in college base organizations to carry out designated assistance to the kindergartens in ethnic areas and rural areas in terms of resource research and development, internship support, teacher training, etc.

(5) Encourage demonstration and guidance. Support Qinghai to carry out preschool children’s Putonghua proficiency improvement actions across the province, and encourage them to explore new ways to improve the Putonghua proficiency of teachers and students in rural and pastoral kindergartens (points) in accordance with the implementation steps of “piloting first, expanding the scope, comprehensively promoting, and consolidating and improving” ,new method. Continue to summarize the effectiveness and experience of Sichuan Province relying on “one village, one child” to promote the pilot work of “learning Mandarin in preschool,” and explore the experience models and practical cases that can be used for reference and can be promoted.

(6) Create a good environment. Continue to promote the construction of kindergarten language work to meet the standards, strengthen supervision and inspection, and improve the level of kindergarten language work as a whole. Guide grassroots teachers to change their educational concepts and follow the rules of language learning for preschool children. Instruct kindergartens to create a rich Mandarin education environment, focusing on the development of preschool children’s oral language ability in learning Mandarin; use opportunities in daily life and games to encourage children to communicate with adults and peers in Mandarin, and promote children’s natural application process Understand the language meaning of Mandarin; organize a variety of activities to let children listen more, speak more, want to speak, dare to speak, and have the opportunity to speak Mandarin.

  4. Work requirements

(1) Strengthen organization and leadership. Give full play to the advantages of the management system of “party committee leadership, government leadership, language committee coordination, department support, and social participation.” Under the unified leadership of party committees and governments at all levels, local education administrative departments and language work departments should take the lead in establishing and improving working mechanisms , In combination with reality, clarify work objectives, work priorities, department responsibilities and safeguard measures, and mobilize resources from multiple sources to advance collaboratively to ensure effective work.

(2) Increase investment. The Central Special Lottery Public Welfare Fund provides special support for kindergarten teachers’ training in the national common language application ability. All localities should increase investment, provide support in terms of funds, projects, etc., and coordinate the solution of the construction of teaching staff and teaching resources, and the improvement of national common language teaching equipment and facilities. Eastern provinces can include the “Children’s Homophony” program in the scope of counterpart support in the eastern and western regions, and provide key support. Guide social groups, caring enterprises and individual citizens to actively participate.

(3) Strengthen the promotion and summary. All localities should increase publicity for pre-school children’s Mandarin education, strengthen policy interpretation, and increase work awareness and recognition. It is necessary to carry out integrated media language and culture display activities in conjunction with the National Preschool Education Promotion Month, the National Promotion Week for Putonghua Promotion, and important festivals such as “June 1” Children’s Day and Teacher’s Day to create a good learning atmosphere for the national common language. We must pay attention to digging out typical cases, sum up experience and effectiveness, play a demonstrative and leading role, and improve work effectiveness. Please report to our Ministry (Language Application Management Department) in time for the relevant work progress, experience and results in the implementation process.

Office of the Ministry of Education
July 21, 2021

2021年8月17日

・四川省でチベット仏教の高僧を逮捕・甘粛省でもチベット仏教寺院を閉鎖、僧侶、尼僧を追放

*四川省でチベット仏教の高僧を逮捕(2021.8.6 Bitter Winter-Radio Free Asia)

 チベット族の情報筋がRadio Free Asiaに語ったところによると、中国四川省の警察当局が7月20日、アバ・チベット族チャン族自治州のアバ県にあるチベット仏教寺院で規律委員長を務める僧侶を逮捕、交流している。

 当局の逮捕容疑は、ソーシャルメディアWeChatで”政治的に敏感な議論”をした、というもの。だが、情報筋は「彼は、WeChatのグループに参加し、祈りを捧げていましたが、そこで彼が語ったのは、これまでに重ねて来た祈りの数についてだけ。政治的な問題には何も触れていません」と述べ、また「彼は政治について通常の知識を持っていますが、ソーシャルメディアで政治的に微妙な問題について話すことはありません」として、”冤罪”による逮捕であることを示唆している。

 

*甘粛省でチベット寺院閉鎖、僧侶、尼僧を追放(2021.8.3 LiCAS.news)

Radio Free Asiaが3日までに報じたところによると、中国北西部の甘粛省当局は、臨夏回族自治州のチベット僧院を強制的に閉鎖し、僧侶と尼僧を追放した。

 RFAが入手した現場のビデオでは、この僧院の僧侶は、「僧侶の強制的な解体は違法で容認できない」と書かれた旗を掲げるなど抗議し、僧院を追い出される尼僧たちが嘆き悲しむ様子が映し出されている。

 臨夏回族自治州の永靖県で少数民族・宗教担当局にRFAが電話で取材したが、電話に出た職員はコメントを拒否、「僧院管理委員会」の事務局に問い合わせるように、とだけ答えたという。

 中国当局によるチベット人に対する虐待などをフォローしている米国の専門家は「当局は、中国国内のチベット仏教の寺院と僧院を排除する準備をしています。チベット仏教の自治州の寺院、僧院が中国全域に活動を広げる足場にしようとしている、と警戒しているのです」と説明した。

 規制、弾圧の動きは、中国政府・共産党の認可を受けたパンチェン・ラマ11世が、このほど、「チベット仏教を、敵対外交勢力による中国政府・共産党弱体化の手段にしてはならない」と述べたのと関係がある、という見方もある。

 また、新型コロナウイルス大感染で、チベット寺院、僧院へ喜捨が急増したといわれており、地元当局が、その”富”に関心を持った可能性が高い、とする声もある。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2021年8月10日

・共産党結党100周年を機に、キリスト教”中国化”加速ー”習近平による聖書”も(BW)

 中国共産党の結党100周年は、「キリスト教の中国化」を加速する契機になる。上海で7月13日に開かれた、中国政府・共産党の管理・統制下にあるプロテスタント教会の組織「三自愛国教会」と同教会の活動を監督する「中国基督教協会」の”中国化”促進会議は、まさにそれを示している。

(写真は、7月13日に上海で開かれた「三自愛国教会」と「中国基督教協会」の”中国化”促進会議)The July 13 conference in Shanghai.

 会議は、三自愛国教会会長の徐暁宏・牧師が主宰し、講演者には、中国基督教協会会長の無為・牧師と中国共産党中央統一戦線部で宗教活動の管理・統制を担当する第12局の幹部が名を連ねた。

 無為・会長は「(プロテスタント教会の)”中国化”は進展しているが、まだ完了していない。中国共産党はキリスト教徒が、中国化を加速させ、『外国の宗教を完全に取り除く』ことを期待している」と説明した。

 中国共産党が進める”中国化”は何を意味するのか。(中国の文化、社会に適応した、中国人の心にキリストの教えが受け入れられるような、キリスト教にすることか?)いや、共産党が展開する「無神論」のプロパガンダでは、キリスト教そのものが「外国の宗教」と呼ばれることが多い。だから、”中国化”は、キリスト教徒に「キリスト教を排除」させること、との見方もある。

 無為会長や他の講演者から、そこまで踏み込んだ発言はなかったが、「聖書と賛美歌は十分に”中国化”されていない」との指摘があった。

 中国共産党の”専門用語”としての「中国化」は、「中国人に適応した形で福音を伝えること」を意味しない、という点に留意する必要がある。「中国化」とは、共産党用語でキリスト教を語り、聖書が中国共産党の理論を確認するものであることを、信徒たちに教えることを意味するのだ。

 「私たちは教会に『優れた中国の伝統文化』を含めねばならない、と多くのことを言われています」とあるプロテスタント牧師は匿名を条件にBitterWinterに語った。「私は、人間的な価値観を伝える中国の優れた古典を受け入れることには反対しません。しかし、共産党の言う『優れた』は、『党が、そう判断するもの』を意味する。中国の真正な古典ではなく、中国古典の共産党による解釈本から(説教などに)引用するよう求められているのです」。

 上海の会議で講演者たちが繰り返し言及したのは「社会主義の核心価値観」だった。牧師が求められる聖書の”中国化”は、聖書の内容のすべてを信徒たちに教えるのではなく、「社会主義の核心的価値観」に適合する箇所だけを教えねばならない、ということを意味するのだ。

 無為・会長によると、聖書の物語は「中国共産党と社会主義の道の指導と、キリスト教徒の意識の一体化を促進する」ものであるべきだ。中国共産党の指導性について聖書の言葉の中に見つけることは困難だが、「解釈は常に役立つ」のだ、と言う。 そして、党の書籍による、ヨハネ福音書の8章3–11節にある「姦淫の女とイエス」の話についての”解釈”を取り上げて、「イエスは、実際にはその女を殺し、律法は常に尊重されるべきだということを示しているのだ」と述べ、「我々は、さらなる解釈が可能と考えている。それは、聖書の意味に手を加え、差し替えて、『習近平による福音書』を作ることだ」と語った。

 また、会長は、賛美歌についても、言葉や音楽が中国語以外の起源を持つものをすべて排除することで「中国化」する必要があるとした。つまり、伝統的な賛美歌はすべて消え、「社会主義文化を前進させる」歌に置き換えるということだ。

 それでは、中国のキリスト教には何が残されるのだろうか?おそらく、それほど多くはないだろう。

(翻訳・編集「カトリック・あい」)

2021年7月23日

・中国・河南省で”バチカン暫定合意”の”良心的拒否”司教が消息不明に(BW)

 司教任命に関する中国とバチカンの暫定合意の受け入れを拒否する雲南省のカトリック司教と10人の司教が5月下旬、当局に逮捕・拘禁され、司祭たちは”法律上の教育”を受けた後、釈放されたものの、司教の消息は不明のままだ。(写真は、河南省Fanjiajie村で母親の埋葬を司式する張司教=2016年1月13日)

Bishop Zhang presiding over the funeral of his mother Maria in Fanjiajie village, Henan, on January 13, 2016.

 現地の関係者が22日明らかにしたもので、消息不明になっているのは、河南省新郷教区の張維柱・司教。司教と司祭たちは、司教任命に関する暫定合意とそれに伴う政府・共産党の管理・監督下にある中国天主教愛国協会(CPCA)への参加強制を拒否して来た。

 暫定合意以後、バチカンは、それまで認めていなかったCPCAへの聖職者、一般信徒の加盟を容認するようになった。同時にバチカンは”良心的参加拒否者”を”、敬意をもって扱う”よう、中国政府に期待しているが、実際は、政府・党の意向を受けた地方当局が、聖職者、一般信徒の”転向”を強制、従わない者は逮捕・拘禁を含めた弾圧の姿勢を加速している。

 そうした動きは、中国共産党結党100周年を機に5月下旬、激しさを加えており、記念日の7月1日を控えた5月21日、100人以上の公安職員を動員して新郷の張司教が運営する神学校を急襲、張司教と10人の司祭、それに10人の神学生を逮捕した。

 神学生たちは、全員が実家に帰され、「CPCAへの参加を拒否したまま、司祭叙階のための勉強を続けるなら、投獄する」と当局から警告された。10人の司祭は、”学習センター”に連行され、”教育”を受けた後、同様の警告の下に釈放された、という。

 海外のカトリックメディアは、張司教たち聖職者の逮捕や河南省のカトリック信徒の多くから支持を受けている張司教のためにささげられた祈りについて報道したが、こうした当局による逮捕や迫害にもかかわらず、中国全土のカトリック信徒の間に”良心的拒否”が起きていることだ。

 河南省のある司祭がBitterWinterにこう語っているー「中国とバチカンの暫定合意から、中国の教会にとって肯定的な結果は出ていない。私たちは毎日、教皇のために祈っていますが、教皇は中国の実情について誤った情報を受け取っているのだと思う。私たちはCPCAには参加しません。また、あるカトリック信徒はこう問いかけたー「暫定合意で中国政府・共産党は変わることは絶対にない。それなのに、どうして私たちが”変わらねば”ならないのですか?」。

(翻訳・編集「カトリック・あい」)

 

2021年7月23日