・仏で報告書ー性的虐待聖職者は3000人前後、教会関係の被害者は推定33万人にー教皇が悲しみと祈り(VN)

Mr. Jean-Mark Sauvé, president of CIASEMr. Jean-Mark Sauvé, president of CIASE  (AFP or licensors)

(2021.10.5 Vatican News  By Lisa Zengarini)

 フランスの司教団、修道会の委託を受けた「聖職者による性的虐待に関する独立調査委員会(CIASE)」が5日、2500ページに上る最終報告書をまとめ、過去70年間にフランス国内で2900人から3200人の司祭、修道者が性的虐待を犯し、教会関係に一般信徒によるものも含めると犯行当時未成年だった被害者は推定33万人に上ることを明らかにした。

 

*聖職者による虐待は21万6000人、3割がレイプ

 報告書は、1950年から2020年の間にカトリック司祭と修道者から性的虐待を受けたフランスに住む被害者は21万6000人(許容誤差は5万人)で、うち3分の1はレイプされている。これに、とくに教会や修道会経営の学校などで一般信徒から性的に虐待された被害者を含めると33万に達する、としている。

 これに対し、バチカンのブルーニ広報局長が同日記者会見し、教皇フランシスコは先日、フランスの司教団とバチカンで謁見した際、報告書の概要について説明を受けていたことを明らかにした。

 そして「教皇は、この説明を苦しみと悲しみを持って受け止め、まず、思いと祈りを性的虐待の犠牲者にお向けになった」と強調。被害者たちに対して、「勇気をもって声を上げ、フランスの教会にこの恐ろしい現実を気付かせ、最も傷つきやすい子供たちへの主の苦しみに結ばれ、償いの道を歩めるようにしてくれたこと」に感謝されている、と説明した。

 さらに広報局長は、教皇が「フランスの神の民、とくに(聖職者による性的虐待の)被害者たちを主に委ね、主が彼らに、慰めと癒しの奇跡を正義をもって起こしてくださるように」と祈られている、と語った。

 

*「教会の”沈黙の文化”と”組織的機能不全”に”裏切られた”と感じた」

 CIASEは、フランスで聖職者から性的虐待を受けたとの被害申し立てがここ数年、増加していることに対応して、2018年、同国の司教協議会(CEF)と男女修道会協議会(CORREF)が委託する形で、児童保護専門家など21人の委員で発足。その目的は、1950年から2020年の間におけるカトリック教会での未成年性的虐待に関して、事実の確認、どうして虐待がなされたのか、加害者が所属する教区、教会や修道会の対応は適正であったのか、などを厳正に調査し、今後の対策などについて勧告することだった。

 最終報告書が5日朝、ジャン・マルク・ソーヴェ委員長から、エリック・ド・ムーランCEF会長(レンヌ大司教)とシスター・ベロニク・マーロン CORREF会長に提出された後、ソーヴェ委員長や被害者代表による共同記者会見が行われ、委員長は「報告書の策定作業は、時として、深刻な落胆に見舞われることもあったが、”新たなスタート”への希望につながるものでもあった」と述べ、メンバーの一人児童保護問題の専門家であるアリス・カサグランデ氏は、「私たちは”専門家”でなく、“聞き役”に徹した」と語った。

 被害者代表として発言した「ラ・パロール・リベレ」(「解放された言葉」)の共同創設者であるフランソワ・デヴォ氏は、過去20年間にわたって少年たちに性的虐待を繰り返した罪でリヨンの裁判所で昨年、懲役5年の実刑判決を受けた ベルナール・プレイナ元神父から性的虐待された一人だが、「私が苦悶している時に、(教会の)”沈黙の文化”そして”組織的な機能不全”を見せつけられ、『裏切られた』と強く感じた」と述べ、CIASEの貴重な働きに感謝するとともに、抜本的な改革に踏み切るよう、教会指導者たちに強く求めた。

*「”沈黙の法則”、司祭を“神聖化”する風土を改めよ」

 ソーヴェ委員長は、最終報告書が被害の実態を完全に網羅できていなことを認めつつ、「神学、医学、社会学、人類学、精神医学、民法および教会法を含むさまざまな分野にわたって収集し、正確なデータを提供することに努めた」としたうえ、「最も重要なことは、調査が何千人もの被害者との関係を確立するのに役立ったことだ」と指摘した。

 また委員長は、「フランスでは、教会外も含めて550万人(女性の14.5%、男性の6.4%)が18歳までに性的暴行を受けている、とし、「加害者は、家族や友人の割合が最も高いが、それに次ぐのが司祭や一般信徒などカトリック教会関係者で、被害者の8割が少年に集中している」と述べ、教会に対し、「”沈黙の法則”を含む過去の欠陥を認め、聖職者の育成と識別の仕方を改めるなど、前向きな対応に全力を挙げる」よう求め、司祭を過度に”神聖化”する”風土”が残っていると警告した。

 最終報告書は、具体的な勧告として、教会に強力な内部統制メカニズムを導入すること、公平な調査を確実にする司教の役割を明確に定めること、教会の統治への一般信徒の関与を強化すること、など45項目を挙げている。

 委員長は、教会に「真実、赦し、和解の働き」を求め、「カトリック教会は、社会の不可欠な構成要素であり、”同盟の再構築”に取り組む必要がある。損傷したものを回復し、壊れたものを再建するために、あらゆることをせねばならない」と強調した。

 

*「”おぞましい”実態を認め、来月の司教総会で対応を協議」

 委員長の発言を受けた、ムーランCEF会長は、報告書で明らかにされたフランスの教会における性的虐待の「おぞましい」実態を認めたうえで、「被害者たちと共に行動する」決意を表明するとともに、被害者たちが教会当局の姿勢を改めるのに貢献してくれたことに感謝を述べた。そして、司教団として、来月の総会で、この報告を子細に検討し、具体的な対応を協議することを約束した。

 また男女修道会を代表してシスター・マーロン CORREF会長は、「人道に対する罪」に直面して、「無限の悲しみ」と「絶対的な恥」を痛切に感じている、と述べ、「報告書の45項目の勧告は、他の機関と協力して実施せねばならない、教会の信頼回復への厳しいサインです」と語った。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2021年10月6日

・北アイルランドのカトリック教区が性的虐待被害者に謝罪、救済措置発表(VN)

Archbishop Eamon MartinArchbishop Eamon Martin 

 また、救済措置の手続きについては、性的虐待(体に触れる行為を含む)の申し立てを受けて、第三者機関が任命する独立委員会によって、身体的、精神的虐待を伴うものか、そうでないか、虐待されたのは18歳未満の時かどうか、なども含めて評価する。委員会は入手したすべての情報をもとに、過半数で具体的対応を決めるが、「委員会の判断は、民事訴訟法上の裁判外的措置、調停に匹敵し、当事者を拘束する」と定めている。

 マーチン大司教は、以上のような措置だけでなく、「被害者に対する司牧を継続し、私自身、今後も被害者たちが希望すれば面談し、彼らの痛みを受け入れ、癒す方法を彼らとともに考えて行きたい」と述べている。

Towards healing

“The Diocese understands that redress may take varying forms,” noted the statement. “As well as enabling the provision of financial redress, the Scheme includes the possibility of a personal apology on behalf of the Diocese and other ways of providing pastoral support. The Diocese will also support the provision of counselling via the Towards Healing service.”

The statement went on to say that “the Scheme will respond to applications where there are allegations of sexual abuse (including sexual grooming), which may or may not have been accompanied by physical and/or emotional abuse, and which occurred when the Applicant was under the age of 18.  All applications will be assessed by an independent Panel, appointed via an independent process managed by a third party organisation.”

“In assessing applications the Panel will have regard to all the available information and make its decision on the balance of probabilities and on a majority basis. The process will fall outside the civil litigation process and be comparable to a mediation. It is anticipated that the process will be informal in nature but is intended to be binding on the parties should a resolution be agreed.”

Commitment outreach 

Archbishop Eamon Martin said he is committed “to continuing his ongoing pastoral outreach to survivors, making himself available to meet with those victims who wish to share their story with him and to consider with him other ways in which their pain can be acknowledged and by which their healing can be assisted.”

About 70 people have come forward in the past 35 years to make allegations of abuse related to the diocese.

2021年10月1日

・教皇、性的虐待への対応で批判受けた独ケルン大司教を5か月の”霊的休止”に(Crux)

Cardinal Rainer Maria Woelki, Archbishop of Cologne, makes a statement in the garden of the Archbishop’s House in Cologne, Germany, Friday, Sept.24, 2021. (Credit: Rolf Vennenbernd/dpa via AP.)

(2021.9.24 Crux By Geir Moulson(AP)

 ベルリン発—教皇フランシスコは24日、聖職者による性的虐待問題への対応で強く批判されていた独ケルンの大司教、レイナー・マリア・ウォルキ枢機卿の処遇について決定を下した。それによると、ケルン大司教ポストの辞任を求めない、とする方で、「コミュニケーションにおいて重大な間違いを犯した」として、数か月の “spiritual timeout(霊的休止)” を言い渡した。

 バチカン広報局が同日発表した声明で、教皇はウォルキ大司教に信頼を置いている、とする一方で、「ウォルキ大司教とケルン大司教区が『休止』『刷新』、そして『和解』のために時間を必要としていることは、明確である」と言明。

 この判断から、ウォルキ大司教の10月中旬から来年3月初めまでの”一時休止”願いを、教皇は受け入れた。

*ウォルキ大司教は、ドイツの教会に深刻な分裂をもたらした

 ケルン大司教区における聖職者の性的虐待と対応についての調査は、ウォルキ大司教本人が調査チームに委託して行われ、3月に調査結果の報告書が発表されたが、それによると、ウォルキ大司教の前任者を含む8人の高位聖職者が、聖職者および信徒による性的虐待の報告を受けていたにもかかわらず、調査、それに基づく制裁など、を実施する義務を怠った事案が75件の事件にものぼり、性的虐待被害者に対するケアもなされていなかった。

 ケルン大司教区で司教を務めていたステファン・ヘッセ・ハンブルク大司教も、11件の対応義務を怠ったとされ、教皇に辞任を申し出ていたが、教皇は先週、辞表を不受理としている。また調査報告書は、対応義務を怠った高位聖職者のリストから外していたが、報告書が発表された後の記者会見で、ウォルキ大司教は「性的虐待の報告への対応で間違いを犯した」ことを認めたものの、大司教を辞任するつもりはない、としていた。

 同大司教には、聖職者の性的虐待事案を隠蔽したとして、ケルン大司教区の信徒たちから強い抗議や批判の声が上がるなど、深刻な混乱を招き、事態を重視した教皇が6月に2名の教皇施設をケルンに派遣して実情調査などに当たったが、ウォルキ大司教には、「性的虐待問題を巡り、教会法に反する行動は見られず、調査報告の発表を控えることで、何かを隠蔽したことも確認できなかった」とする一方で、「この問題で、コミュニケーションに重大な過ちがあり、そのことが、信徒の多くを不安にさせ、ケルン大司教区に対する信頼の危機を招いた」と批判していた。

 なお、ウォルキ大司教が不在となる10月中旬から来年3月初めまでは、ロルフ・スタインハウザー補佐司教が「教区管理者」と務める。

 ドイツ司教協議会会長のゲオルグ・べツィング司教は、ケルン大司教区で和解のプロセスが始まることに期待を表明する一方、「教皇の今回の判断が、ケルン大司教区における根本的な変化につながるかどうかは、まだ分からない。ウォルキ大司教が”休止”の期間をどのように使うかによることになるだろう」と述べている。

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

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2021年9月25日

・中東欧会議でオマリー枢機卿「性的虐待の危機克服に、司教、司祭の司牧的回心を改めて求める」(VN)

Cardinal Seán Patrick O’Malley speaking during the Safeguarding conferenceCardinal Seán Patrick O’Malley speaking during the Safeguarding conference 

(2021.9.22 Vatican News By Benedict Mayaki, SJ)

 ワルシャワで開かれている中東欧カトリック教会の代表による「聖職者の性的虐待から未成年者や弱い立場にある大人たちを守る会議」が終盤を迎え、主催者のバチカン・未成年保護委員会代表のショーン・オマリー枢機卿が22日、性的虐待の危機への対応における教会の司牧的回心の必要性を強調した。

 枢機卿は、Vatican Newsに、自身の個人的体験として、宣教司牧中にこの危機の壊滅的な影響を目の当たりにしたことを語り、危機的状況に対応するための教会の継続的な努力について語った。

*司教と司祭に司牧的な回心が求められている

 その中で、枢機卿は、米国の4つの教区で司教を務めた自己の経験を振り返り、そのうち3つの教区で深刻な課題に直面し、被害者保護の重要性を痛感した、と述べた。

 そして、自身が担当した教区での、また、教皇ベネディクト16世にアイルランド・ダブリンへの派遣された際の、性的虐待被害者と家族と面会した経験を振り返り、「性的虐待の危機が人々の『教会に対する信頼と信仰』に与える壊滅的な影響の大きさ」を痛感したこと、それを踏まえて、被害者が癒される道を助ける努力の一環としての「被害者の話を聞くことの重要性」を改めて強調した。

 さらに、「被害者の何人かは、自分たちが不当な扱いを受けたことに怒りを感じ、正義と癒しを求めています。多くの人が教会に戻る道を探していますが、彼らは教会から拒絶されたと感じ、自分たちの訴えを信じてもらえないのではないか、トラブルメーカーと見なされるのではないか、と恐れています。このため、多くの人が教会への信頼を失っているのです」と指摘。

 枢機卿は、「イエスの最優先事項には、福音を伝える前に、まず、『癒し』があります。傷ついた人々が教会に戻ることができるように、彼らを癒し、彼らの訴えの耳を傾けることを含めた、司祭と司教の司牧的な回心が求められているのです」と訴えた。そして、「私たちが子供たちのことを気にしないと思われたら、小児性愛者の司祭を、ある場所から別の場所に移して、子供たちを危険にさらしている、と思われたら、人々は福音を信じないでしょう」と語った。

 

*必要な教会の継続的な対応

 このような状況に直面して、枢機卿は、さまざまな国からの教会指導者を集め、「学びたい、という大きな願望」を示す今回の会議を含めて、被害者の求めに応え、「神の民」の保護を確実にするための教会の継続的な取り組みの必要性を強調。教皇フランシスコと前任者のベネディクト16世に対して、性的虐待の被害者と面会するように求める”特権”を行使し、それに応じたお二人が「自分たちの教皇職に残る非常に深遠な経験」であると痛感され、「それ以来、特に教皇フランシスコは多くの被害者たちをお会いになり、今も連絡を取り合っておられます」と述べた。

 

*未成年者や脆弱な人々を保護する意識を高める司教の育成

 さらに、聖職者による性的虐待から未成年者たちを守るためのさらなる努力の一環として、枢機卿は、今、新しい司教たちが奉仕に備えるために、「モンテッソーリ・クラス」と呼ばれるものが作られている、とし、そうした司教育成課程の一環として、教皇庁委員会は、虐待被害者による直接の証言を伴う場を設け、未成年者や社会的に脆弱な人々の保護を確保することの重要性を、司教たちに強く認識させるようにしている、と説明。

 加えて、司教にとっての、このような育成の重要性を強調し、「このような育成方法がとられていたら、教会の歴史は今とは変わっていたでしょう。少なくとも、過去数年に見られた、制定虐待危機のの増大は起きなかった」と述べた。

 最後の枢機卿は、世界の司教たちが「予防」から始めて「保護」の努力を率先して進めることが求められている、とし、具体的には「学校、教会、コミュニティを、子供や若者にとって最も安全な場所にする方法を追求すること」、「過去の不正行為や犯罪の是正に向けた取り組みを責任をもって主導すること」を挙げた。

 そして、4日間にわたるこの会議の重要性を改めて確認し、参加した自分にとっても、喜ばしい、前向きな成果を得られるイベントだと評価した。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2021年9月23日

・性的虐待に関するカトリック中東欧会議で、被害者たちが証言(Crux)

(2021.9.22 Crux  Rome Bureau Chief  Inés San Martín)

 

*「司教の妨害などで30年経ち、加害者死亡の5日前に有罪判決、だが未だ公開されず」

*「被害者優先よりも、いまだに”嘘”と加害者を守ろうとする傾向が続く」

 さらに、Krasucki神父は、自分自身が被害者として名乗りを上げ、この会議で話すことで、教会でさまざまな種類の危害を被った他の人々が参考にできることを願いつつ、このような経験は「言語を絶する恐ろしさに満ちたものです」とし、「私のさらに強い願いは、非常に酷く、道具のように扱われ、虐待された事実を語る被害者たちが、教会で、強い関心と敬意をもって受け入れられることです。残念ながら、私の個人的な経験では、このようになっていません」と強調した。

 また、「(注:聖職者による性的虐待を防止することなどで)教会では、多くの改革がされたと言われていますが、被害者を優先することに関しては、話はされても、実際の行動はほとんどなされていない、と言っていい状態。これが改められない限り、教会の本当の善について話すことはできません。なぜなら、未だに、被害者が大事にされずに、まだ『嘘』と加害者を守ろうとする傾向があるからです」と批判。「被害者になされた危害は、実際には、私たちが信じている神になされたもの、なのです」と訴えた。

 

*「被害者の訴えを拒絶する教会は、イエスが望まれる教会ではありえない」とオマリー枢機卿

 この会議の主催者であるバチカンの未成年者保護のための委員会(PCPM)の責任者、ショーン・オマリー枢機卿(米ボストン大司教)は、「性的虐待がなされた場所、加害者の地位や役職に関係なく、性的虐待と闘い続ける必要があります」と強調。

 そして、性的虐待が引き起こしている危機の深刻さを知って、回心した個人的な経験を吐露したうえで、「自分の部屋などを使って性的虐待を繰り返し、それを隠蔽するなどの悪行を行なう聖職者のよって、筆舌に尽くしがたい苦しみを味わっている、兄弟姉妹のために、私たちは、個々に集まっています」と述べ、 「これまで多くの場合、被害者たちは声を上げても、教会はその訴えを拒絶してきました。これは、イエスがご自分の教会に望んでいることではありえません。これでは、『愛と和解の神の教会』になることはできないのです」と訴えた。

 また枢機卿は、他の人が同じような被害に遭うことを深く懸念している非常に多くの被害者とその家族、目撃者が声を上げる勇気は、「認められ、積極的に受け入れられねばならない」とも強調した。

*「私たちは、権威と良心を踏みにじり、被害者の苦痛を無視して来た」ポーランドの大司教と反省

 9月19日から22日に掛けての会議は、未成年者の性的虐待を防止する分野で、欧州大陸の中東欧地域の教会間で経験の交換、効果的な実践、共同行動の開始を可能にすることを目的としており、教会とその地域の社会において性的虐待問題に取り組む際の特定の困難を探求する試みでもある。

 この会議の共同主催者であるポーランドのカトリック司教協議会会長のStanisław Gądecki 大司教は、会議の冒頭に「私たちは、被害者たちに関心を持たず、彼らの苦しみも無視して来た私たちを”治療”するために、このに集まりました」と述べた。

 そして、「被害者から話を聴いた際、加害者は、被害者が自分を完全に信頼するように操作し、無防備な状態にしてから、性的虐待をした、ということが、しばしば語られました。聖職者である加害者が、『自分がしていることは間違ったことではなく、正しいことだ』と相手を説得することはめったにない。性的虐待はしばしば権威と良心を踏みにじることにつながり、被害者の心を荒廃させてしまいます」と強く反省した。

 

*「会議が、効果的対応の推進力となることを期待」とゾルナー師

 PCPMの主要メンバーであり、ローマの児童保護研究所の所長のドイツのハンス・ゾルナー神父は、新型コロナウイルスの感染防止という困難な状況で開かれ、また「政治的側面から生じたかもしれない他の問題」をはらんでいたにもかかわらず、中東欧の約20か国からの多くの参加者を得たことに感謝し、「PCPMは、この会議が確実に対応策を以前よりも動かすための推進力となることを願い、祈り、そして努めます」と述べた。

 そして、聖職者による性的虐待に関して、「ポーランドでは、2013年以来、多くのことが起こっています。クラクフには虐待防止のためのセンターがあり、虐待防止のためのガイドラインが作成され、実施されています。ポーランドでは対応策が進んでおり、また多くの課題が残ってはいるものの、欧州の他の国と比べて、重要な取り組みがされています」と評価した。

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

・・Cruxは、カトリック専門のニュース、分析、評論を網羅する米国のインターネット・メディアです。 2014年9月に米国の主要日刊紙の一つである「ボストン・グローブ」 (欧米を中心にした聖職者による幼児性的虐待事件摘発のきっかけとなった世界的なスクープで有名。映画化され、日本でも全国上映された)の報道活動の一環として創刊されました。現在は、米国に本拠を置くカトリック団体とパートナーシップを組み、多くのカトリック関係団体、機関、個人の支援を受けて、バチカンを含め,どこからも干渉を受けない、独立系カトリック・メディアとして世界的に高い評価を受けています。「カトリック・あい」は、カトリック専門の非営利メディアとして、Cruxが発信するニュース、分析、評論の日本語への翻訳、転載について了解を得て、掲載しています。

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2021年9月22日

・「聖職者による性的虐待の被害者たちは『信頼できる教会』のための種を提供してくれる」中東欧会議で

Church representatives attend the Warsaw conference on MondayChurch representatives attend the Warsaw conference on Monday  (BP KEP)

(2021.9.20 Vaticaan News  By Devin Watkins)

 中東欧のカトリック教会の代表による「聖職者の性的虐待から未成年者や弱い立場にある大人たちを守る会議」が19日からワルシャワで始まった。4日にわたるこの会議で、参加者たちは、性的虐待の被害者が耐えて来た苦痛を、教会への信頼を取り戻す種に変えようとしている。

 

*聖職者の性的虐待で被害者は今も苦しんでいる

 2日目の20日は、教皇の枢機卿顧問団のメンバーで、米ボストン大司教のショーン・オマリー枢機卿が、ミサの説教で語った。

 枢機卿は、「聖職者たちによる自分の教会の施設を使った性的虐待、さらに隠蔽という邪悪な行為の犠牲となった、私たちの兄弟姉妹が今も苦しんでいる。そのために私たちは、個々に集まった」としたうえで、性的虐待の被害者たちが「声を挙げた時に、拒絶され、さらなる苦しみを味わった」と慨嘆する一方、被害者たちとその家族が、自分たちが受けた苦痛を、教会が他者を守ることに役立てていることを讃えた。

 そして、「私たちは神に祈ります。神ご自身の賢明ななさり方で、被害者たち、その家族の苦しみが、『立ち直る力を持ち、愛情深く、誠実な教会ー自らの過ちを謙虚に認識し、正義、そして虐待を受けた人々との和解に努めることを固く決意する教会』となるための種となりますように」と祈った。

*聖職者の”権威”の乱用は、教会の”システム”の病い

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

2021年9月21日

・「中東欧の教会の性的虐待問題への取り組みに期待」-中東欧会議のキーパーソンが語る

Fr Hans Zollner, SJ, in the hallways of the Pontifical Gregorian UniversityFr Hans Zollner, SJ, in the hallways of the Pontifical Gregorian University 

 中東欧のカトリック教会の代表たちによる「聖職者の性的虐待から未成年者や弱い立場にある大人たちを守る会議」が4日間の予定で19日から始まったが、主催者のバチカン未成年者保護のための委員会のメンバーで教皇庁立グレゴリアン大学の人類学研究所、弱者保護センター所長のハンズ・ゾルナー師(イエズス会士)がVatican News のインタビューに答えた。

*長い間共産政権下にあった中東欧の教会の問題

 ゾルナー師はまず、中東欧諸国の持つ歴史的な問題について、「戦後数十年にわたって、カトリック教会も共産政権の下に置かれてきたため、教会内での権力の乱用、不正行為、それに対する批判や発生した事件の処理などを公然と行うことに 確かに困難がありました」と説明。

 そのうえで、聖職者による性的虐待の問題は、「中東欧諸国に限らず、世界の多くで、家族など親しい人の間でも、話をすることが難しかった。人々は、性の問題について話すことに、不快を感じます。司祭や教会の権力者による性的な不正行為についてはなおさらです」と指摘した。

 そして、この地域の過去の歴史が、「人々の、性的虐待について話したり、告発したりする力を、さらに弱めている」とし、「共産主義者たちは人々の言動を監視しており、教会は、そうしたことから守られる、自由の拠点となっていた。当局や法執行機関を本当に信頼しない場合に限って、その自由を維持することができたのです」と述べた。

 さらに、「中東欧諸国で育った人たちは、自分が『政府と法執行機関の敵』であることを知っていた。司法制度は独立しておらず、教会での不正行為の訴えをことさら大きく扱う傾向がありました」と述べ、さらに「見過ごされがちなもう一つの側面は、共産政権に反対した人々を罰するために心理学と精神医学が使われた、ということです。彼らはいわゆる”精神科クリニック”に送られましたが、投獄し、拷問するためにも使われました。それが、中東欧の人々に、政府当局、メディア、精神医学に不信を抱かせました」と語った。

*各国の司教協議会は、性的虐待の年次報告書作成を

 そして、ゾルナー師は、各国の司教協議会が、性的虐待事件への対処、被害申し立ての件数、告発された人々に対する訴訟などに関して年次報告書を作成することを求め、「世界の他のいくつかの国の司教協議会では、そうした年次報告書が作られている。バチカンの未成年者保護委員会は中東欧の司教たちにも、年次報告書の作成を希望しています」とする一方、「各国の状況は非常に異なっています。スロバキア、クロアチア、ポーランドなどのカトリック教徒が国民の多数を占める国もあれば、アルバニアやブルガリアなどのように少数の国もある。このように国による違いは、それぞれの教会が利用できる財源と人的資源が大きく異なること、そして性の問題と性的虐待について話すことへの文化的態度が異なることを意味します」と指摘した。

 だが、現在の中東欧の教会の状況を見ると、「直面しているさまざまな状況にもかかわらず、未成年者と社会的弱者の保護に関して、すでに多くのことが行われている。私の知る限り、中東欧諸国すべての司教協議会が聖職者による性的虐待に対処し、保護を促進するためのガイドラインを確立しています」と努力を評価した。

 

*未成年者保護カリキュラムを導入する大学も増えている

 今回の会議の基調講演の1つは、未成年者の保護のカリキュラムに取り組み始めたカトリックの大学について焦点を当てている。それによると、ウクライナのリヴィウ、クロアチアのザグレブ、スロバキアのルジョムベロク の三つの都市にあるカトリック大学では、聖職者による未成年の性的虐待からの保護についてのコースがすでに開設されており、グレゴリアン大学の人類学研究所と共同で開設準備を始めている大学もある。

 「聖職者による未成年や弱者への性的虐待問題の解決は長い道のりだ、ということを認めなければなりませんが、効果的な対策の実施に向けて取り組んでいる人々や機関がすでに存在するのです」とゾルナー師は今後への強い期待を表明した。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

2021年9月20日

・中東欧の未成年者保護地域会議が始まるー幹部が、聖職者による性的虐待の被害者の声をもとに提言(Vatican News)

Dr. Ewa Kusz, Deputy Director of the Center for Child Protection at the Ignatianum Academy in KrakowDr. Ewa Kusz, Deputy Director of the Center for Child Protection at the Iin Krakow 

第一:被害者の存在を認識する

 聖職者から性的虐待を受け傷を負った人たちにとってまず必要なのは、他の人たちからありのままを認識され、受け入れられること。そして、苦しみ、痛み、傷のすべてを抱えて存在する権利を持つことです。

 司祭ー教会の代表は、しばしば「神の代理人」を自称し、被害者たちを利用し、虐待する対象と見なし、人としての尊厳を破壊しました。これらの司祭たちは、宗教的な理由を使って、あるいは「これは神の意志である」と宣言することで、自分たちの行為を正当化することが何度も起きました。このようにしてなされた肉体的、精神的暴力は、人の存在の基礎を揺るがし、神の子」としての尊厳を破壊し、愛である神についての教会の経験を打ち壊します。

 被害者は、虐待がなされた教会が、虐待行為を、「赦しが必要な罪人によって犯された罪」ではなく、「被害者を傷つけた犯罪行為」と見なすことを求めています。彼らの痛み、怒り、無力さの中で耳を傾けられることを期待しています。彼らは時として、性的虐待行為を受けたことを恥ずかしく思うだけでなく、それが自分に原因があったのではないか、と自問を繰り返します。

 時には彼らは積極的に非難します。彼らが被害者として名乗り出ることを決心したとき、「自分たちだけでなく教会共同体全体が負わされた傷について語ることが求められている者」として、注意深く、思いやりをもって、皆に受け入れられることを望みます。「神聖な平和を乱す者、侵入者、あるいは教会を敵にする者」として扱われたくないのです。傷を負った人たちは、正規のルールに従い、「正しく」歓迎されることを期待しています。なぜなら、被害者として名乗り出るとき、”機関”ではなく、”共同体”として教会に復帰したいからです。

 被害者は、自分の身に起きたことについて可能な限り説明し、何年もの間、抑え続けて痛みや苦しみを知ってもらう権利を持ちたいと願っています。指図されるのを望んでいません。歓迎され受け入れられることを望んでいるのです。被害者たちは正義を期待しています。誰が性的に虐待し、誰が虐待されたかを明確に語ることを望んでいます。そして、訴えられた司祭ー加害者ーを守ろとする人々にも話を聞いてもらいたいのです。彼らに、誰も真実を話さず、黙っていたために、犠牲者を非難することがよくあるからです。

 性的虐待の犯罪行為に関する真実を明らかにすることが、「子供たちの信仰」を脅かす可能性があるとして、「教会を守る」ために、表に出さないようにしたい、という誤った願望が、未だに教会関係者には見られます。被害者たちは、自分を虐待した人々が改心する機会をもてるよう、罰を受けることを期待しています。加害者が裁かれる教会法のプロセスに積極的に関与したいと考えています。現在でも、多くの権利を持っているのは訴えられた司祭の側であり、被害者には権利が無い。それが、被害者を”非重要人物”にします。裁きのプロセスが彼らにとってまったく関係がないかのように扱われるからです。

 教会内で聖職者に性的に虐待され、心身に傷を負った人々たちは、教会にとどまるか、離れるかを選ぶ権利を持ちたいと思っています。自分たちで自分の道を選びたいのです。神との関係がどうあるべきかについて、誰かに指示される必要はありませんーそれはまさに、加害者たちがしたことです。被害者たちは、自分の選択が尊重されることを望んでいます。自分たちが受け入れられ、理解され、敬意を払われ、加害者が誰であり、被害者が誰であるかを明確にする聞き取り調査を希望しています。特にこれを行う人が教会の指導者である場合、被害者たちが癒されるのに役立ちます。

 

第二:「癒し」の時間を大切にする

 傷を負った人たちは癒しを求めている。そのための時間と助けを必要としています。誰が彼らを助けるべきかについて言われたり、指示されたりすることを望んでいません。選択を自分に任せてほしい、と思っています。セラピストや弁護士に支払うためお金を必要とするなら…援助される権利を持つことを希望しています。

 被害者で教会に残っている人たちは、”霊的な癒しの旅”に同行する用意のある司祭を見つけられるか、自分が出会う人々が再び自分を傷つけるのではないか、を心配しています。性的虐待ではなく、精神性、宗教性に義務を課し、”悪魔払い師”の所に送るか、赦しを強いるのではないか、ということです。加害者以外の司祭が自分たちを指図するのを望んでいませんー虐待した人々、その全ての行為を通して、神、霊性、宗教、教会の歪んだイメージを植え付けた人々から体験させられたことだからです。

 「善いことをしてあげよう」「助けてあげよう」などと言い訳をして、虐待が繰り返されるのを望んでいません。被害者たちの傷が癒されるために時間が必要です。 彼らは、自分たちを傷つけない関係に入るのを助けるために、別の人を求めています。

 被害者たちを性的に虐待した司祭たちは、信頼、脆弱性、他者への開かれた心を悪用しました。教会は、被害者たちが悪に苦しんだ場所でした。今、教会に、被害者たちのための場所があるなら、癒しの場となることを求めています。そして、彼らに対して不誠実、あるいは疑わしい振る舞いをする時、自分が何をされるか、どのように扱われるか、教会が自分たちにどのような場を設けてくれるのか、などの問題に、特に敏感です。被害者たちは、教師であるだけでなく、「母親である教会」を望んでいます。自分たちの生活のリズムに従って、癒される権利を認めてくれる教会を希望しているのです。

 心身に傷を負った人たちは、虐待した司祭が司牧者だった教会共同体も助けられることを期待しています。なぜなら、その教会共同体もまた、その司祭の犯罪行為によって傷ついた「被害者」だからです。 癒しの過程において、傷ついた被害者は、「証し」あるいは「証を与える」ために、何度も経験した「悪」を語らされるのを望みません。再び「地獄」に落ちるようなものですから。

 何年も経った後、肩の荷をすべて降ろして、「すべてを伝える必要がある」と感じる瞬間が来るかもしれません。そして、しっかりと癒されるために、もうその苦しみを味わいたくない、と思う瞬間が来るでしょう。忘れることは不可能すが、前に進み、同じ場所に留まらないようにすることが重要です。

 

第三:被害者たちの苦しみの経験から学ぶ

 癒しの次の段階で、「力強く生きる人」になった被害者たちは、癒しのプロセスを長い間、歩み、客観的に自分の経験を見ることができる人たちです。未成年者の間で「パートナー」を探すように導く司祭の関係で、司祭の育成で、欠けているものを特定する方法を知っています。教会の文化と構造的側面で、他者への虐待を助長しているものを教えてくれます。被害者を助けるための、より良い方法を提案でき、教会が彼らを助ける際に犯す誤りを特定できます。そして、制度的だけでなく、より「人間的」な教会を、共に構築する方法を教えてくれます。教会の中で傷ついた人たちに、自分が経験した心的外傷を見つめられた神について語る方法を提案できます。被害者たちが持っているのは経験。苦しんだ「悪」の経験だけでなく、長い癒しの旅の経験もあります。このように歩みの経験を踏まえて、癒しにつながる道について、教えることができます。以前は知らなかったことをすべて知っていますから。

【教会として、私たちは彼らに耳を傾けることを希望しますか?】

 教会で傷つき、今、「癒し」のさまざまな段階にある人々が抱いている希望、期待について、彼らが私に打ち明けてくださったことを、まとめ、示そうと努めました。彼らが重要だと考える複数の側面を提供しました。何年も被害者たちに寄り添い、話を聴いた経験から、被害者たちの声を効果的に「聴く」ために、教会の奥深い変容が必要だ、と確信しています 。

 教会しばしば機能的な宗教制度になっています。「制度」としてだけ活動する教会では、性的虐待の報告を正しく受け取ることがおそらく可能であり、未成年者との交流に関する適切な行動規範もありますが、被害者のたちの叫びに完全に対応することはできません。聖職者たちによるものだけでなく、いかなる形の危害も受けることはない、という真生な仕掛けは存在しません。

 教会は、「力の文化」を手放すことによって、「私たちは愛であり、優しい神がおられ、喜んで受け入れている教会」のイメージが明らかにされます。それは、傷つけられたり、見放されたりした人たちの声が、「私たちの回心を助ける預言的な声予言的な声」ではないか、と自問する機会を提供するでしょう。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2021年9月17日

・アルゼンチンの司祭たちに、未成年者の虐待で相次ぎ懲役刑の有罪判決(Crux)

(2021.9.10 Crux  Senior Correspondent Elise Ann Allen)

 ローマ発 – 所属する会の創設者の司祭が未成年性的虐待罪でアルゼンチンの裁判所から12年の懲役刑を言い渡された2か月後の8日、同じ罪で同会のニコラス・パルマ神父が懲役17年の判決を受けた。

  会の名前は「洗礼者ヨハネ、イエスの弟子」。この会は、1980年代に首都ヴェノスアイレス近郊のルハンで小さなグループとして始められた後、急速に成長し、1996年に修道会として正式に活動を始め、女子修道院も作られた。当初は、祈りと瞑想を主たる活動としていたが、修道院の外で、演劇やロザリオの会、宣教活動なども行うようになった。

 パルマは、2016年に、会の創設者オーガスティン・ローザと共に、複数の人々から性的虐待の罪で告発された。これを受けて、バチカンは,この会について調査を実施、2019年6月に正式に会の活動を停止させた。

 パルマは、共同住宅で生活していた未成年の少年数人に性的虐待をし、ベッドを共にするよう求め、それに応じるのと引き換えにiPadでゲームをすることを認めたとして、告発された。

 二人は、数人の被害者が正式に告訴した後、2016年に性的虐待の罪で起訴され、2018年、パルマは、会が所有する施設での性的虐待に著しく関与したとして、修道院を出された。

 彼の上長であるローザは、自宅軟禁で長期の取り調べを受けた後、3人の未成年者を性的虐待した罪で検察当局から起訴され、今年7月、懲役12年の判決を受けた。有罪判決を受けて、彼はバチカンから司祭職をはく奪された。

 パルマの有罪判決はその2か月後に出されたが、懲役17年と、ローザよりも重い刑になったことについて、裁判所は、「生活を共にする未成年者たちの教育、指導の立場を利用したもので、より悪質、と判断した」と説明している。

 今回の二人の有罪判決について、女性の元会員で、ローザから性的虐待を受けた一人、バレリア・ザルザ氏は、ローザが長い取り調べ中、拘置所ではなく自宅での軟禁状態に置かれていたため、「自分が安全だと感じたことはありませんでした」としたうえで、有罪判決が決まったことで「また襲われる、と心配しなくても良くなった。夜もブエノスアイレスを一人で歩けるような気がします」と語った。

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

・・Cruxは、カトリック専門のニュース、分析、評論を網羅する米国のインターネット・メディアです。 2014年9月に米国の主要日刊紙の一つである「ボストン・グローブ」 (欧米を中心にした聖職者による幼児性的虐待事件摘発のきっかけとなった世界的なスクープで有名。映画化され、日本でも全国上映された)の報道活動の一環として創刊されました。現在は、米国に本拠を置くカトリック団体とパートナーシップを組み、多くのカトリック関係団体、機関、個人の支援を受けて、バチカンを含め,どこからも干渉を受けない、独立系カトリック・メディアとして世界的に高い評価を受けています。「カトリック・あい」は、カトリック専門の非営利メディアとして、Cruxが発信するニュース、分析、評論の日本語への翻訳、転載について了解を得て、掲載しています。

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2021年9月11日

・マカリック元枢機卿が半世紀前の未成年性的虐待の初公判で無罪主張(Crux)

(2021.9.3 Crux /|Associated Press  Alanna Durkin Richer)

 デダム、マサチューセッツ発—かつて米国で最強のカトリック高位聖職者とされながら、半世紀前の未成年性的虐待で告発され司祭職をはく奪された元枢機卿セオドア・マカリック(91)の裁判が3日、ボストン郊外、テダム地方裁判所で始まった。

  マカリックはマスクを着け、車いすに乗り、「恥を知れ!」と非難の声を受けながら入廷したが、公判での発言はなく、裁判官が代わりに罪状認否で「否」と判断し、5000ドルの保釈金を支払い、被害者と距離を置き、未成年者たちと接触しないことを条件に釈放した。次回公判は10月28日に開かれる。

 マカリックは、米国の枢機卿の中で未成年者に対する性犯罪で刑事責任を問われた唯一の人物だが、弁護を担当するキャサリン・ジマール弁護士は初公判の後、「起訴内容には適切に対処する」とだけ語った。

 検察側の訴状によると、現在ミズーリ州ディットマーに居住するマカリックは、14歳以上の人物に3回にわたる強制わいせつや暴力を働いた。マカリックは、犯行当時、マサチューセッツ州に住んでおらず、時効が成立しないことから、有罪となる可能性がある。

 今回の裁判になっている被害者以外にも聖職者たちから性的虐待を訴える被害者は何十人いるが、彼らを弁護するミッチェル・ガラベディアン氏は、「今回の裁判は、聖職者から性的虐待を受けた多くの被害者に、『正義が勝ち、真実が語られ、子供たちの安全が確保される』という希望を与えるもの」と評価。「被害者たちは、この裁判を最後まで見届ける用意が出来ている」と述べた。

 マカリックの”凋落”は2017年に始まった。教会の元祭壇奉仕者だった男性がニューヨークで10代のときに、マカリックからわいせつ行為をされた、と告発したニューヨーク大司教区は、告発が信頼でき、事実が証明された、として、マカリックの司牧活動の禁止を発表する一方、ニュージャージー州の2つの教区も、マカリックの成人を含む人々に対する性的不適切行為の複数の申し立てを解決したことを明らかにした。

 事態を重く見た教皇フランシスコは、バチカンの担当部署による2年にわたる調査をもとに、マカリックが未成年者と成人を性的に虐待した、と判断され、2019年にマカリックの枢機卿職をはく奪された。

 また、2年にわたる調査では、過去30年の間、聖職者による性的違法行為の報告を受けながら、司教、枢機卿、教皇が軽視、あるいは無視したことが判明。彼らが、こうした報告を「単なるうわさ話」として繰り返し握りつぶし、報告という行為自体を「不謹慎」と片付けていたことも分かった。さらに、昨年公開された調査資料では、ヨハネ・パウロ二世教皇が、マカリックが神学生たちと同衾しているという報告を受けながら、マカリックをワシントン首都大司教に任命した、ことも問題としている。

 テダム地方裁判所の記録によると、地方検事局は、被害者の弁護人、ミッチェル・ガラベディアン弁護士からマカリックによる性的虐待の被害者がいることを伝える文書を受け、それをもとに捜査を実施、性的虐待行為を働いたとしてマカリックを起訴した。

 被害者は今年1月の検察官による聴取の際、自分が少年の時代にマカリックと少年の家族に親交があり、性的虐待はその頃から始まったと語り、具体的に、当時16歳だった1974年6月にウェルズリー・カレッジで兄の結婚披露宴が開かれた際、参加していたマカリックから「君のお父さんから『息子が悪いことをして、教会に行かないので、会って話をしてやってください』と言われた」と話しかけられた。それで、2人で校庭を話をしながら歩いている時に手をつかまれ、披露宴会場に戻った後、コートなどを掛けておく小部屋に連れ込まれ、性的暴行を受けた、と訴状に書かれている。

 また、被害者は検察官に、「その部屋を出る前に、マカリックは『私たちの父なる神と聖母マリアに3回、あるいは父なる神に一回、聖母マリアに3回、こう祈りなさいー神が私の罪から私をお救いくださいますように、と』と私に言いました」とも訴えた。さらに、裁判所の記録によれば、マカリックは、彼が成人になった後も、長期にわたって性的虐待を受けた、とも説明しているという。

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 マカリックは1958年にニューヨークで司祭に叙階され、神学校で眠ってばかりいた、という”評判”にもかかわらず、順調に高位聖職者への階段を上がって行った。そして、米国で最も注目を浴びる高位聖職者の一人となり、教皇が2017年に聖職者性的虐待に無条件で厳しく対処する「zero tolerance policy 」を決めたのを受けて、全米司教協議会のこの問題に関するスポークスマンにも就任した。

 なお、世界で性的虐待あるいはその隠ぺいなどの罪に問われた枢機卿には、他にオーストラリアのジョージ・ペル枢機卿、フランスのフィリップ・バルバラン枢機卿がいるが、ペル枢機卿は下級審で性的虐待により有罪とされた後、上級審で無罪とされ、バルバラン枢機卿は同国の影響力の強い司祭で小児性愛者としても非難を浴びた司祭の行為を隠蔽した罪の問われたが、無罪となっている。

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

・・Cruxは、カトリック専門のニュース、分析、評論を網羅する米国のインターネット・メディアです。 2014年9月に米国の主要日刊紙の一つである「ボストン・グローブ」 (欧米を中心にした聖職者による幼児性的虐待事件摘発のきっかけとなった世界的なスクープで有名。映画化され、日本でも昨年、全国上映された)の報道活動の一環として創刊されました。現在は、米国に本拠を置くカトリック団体とパートナーシップを組み、多くのカトリック関係団体、機関、個人の支援を受けて、バチカンを含め,どこからも干渉を受けない、独立系カトリック・メディアとして世界的に高い評価を受けています。「カトリック・あい」は、カトリック専門の非営利メディアとして、Cruxが発信するニュース、分析、評論の日本語への翻訳、転載について了解を得て、掲載しています。

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2021年9月4日

(解説)2019年のサミット以後、聖職者の未成年性的虐待問題に教会はどのように取り組んできたか-前バチカン報道官が語る

Pope Francis addresses the 2019 Meeting on the Protection of Minors in the Church Pope Francis addresses the 2019 Meeting on the Protection of Minors in the Church

   世界のカトリック教会を揺るがし続ける聖職者による未成年などに対する性的虐待問題に抜本的に対処するため、教皇フランシスコが2019年2月、全世界の司教協議会会長を集めて会議を開いた。

   それから2年半、この問題に効果的に対処し、失った信頼を回復するためにどのような進展があったのか、なかったのか。

 9月19日から22日にかけてポーランドのワルシャワで中東欧地域のこの問題に関する会議が開かれるのを前に、聖職者性的虐待問題への対応に深く関わって来た前バチカン報道官のフェデリコ・ロンバルディ神父が、この2年半と今後の課題を語った。

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  教会は、今日の世界が抱えている課題に立ち向かわなければならない。その最も基本的なものは、壮大な文化的および人類学的な変容を伴う、神であるイエス・キリストの信仰とその宣言だ。

 それとともに、教会の活動と福音宣教の使命に大きな影響を与える特定の課題もある。そして、その中で、過去数十年間に提起され、今も提起されつつある最も重大な課題の1つは、聖職者による未成年者への性的虐待にいかに対処するか、だ。

 世界に広がった聖職者による未成年者性的虐待は、教会への信頼を大きく損ない、教会の権威と信頼をもって福音を宣言し、伝える能力を損なった。それは、制度としての教会、そして教会共同体全体に、矛盾と不誠実さの影を落とした。事態は極めて深刻である。

 我々は、未成年者に対する性的虐待問題が表面化されて以来、時間と経験を重ねることで、さまざまな側面を含む形で視野を広げることを学んできた。今日、私たちはしばしば”脆弱”な人が苦しむ虐待について語るようになった。そして、教皇フランシスコがしばしば述べておられるように、教会で後を絶たない虐待は、性的な虐待だけでなく、権力による信徒の良心に対する虐待でもあることを、私たちは知っている。

 また、虐待の問題は、そのさまざまな現象において、一般の人間社会、私たちが住んでいる国やさまざまな大陸が抱える問題でもあることを、私たちが思い起こすことも必要だ。それは単に、カトリック教会だけの問題ではない。この問題を客観的かつ総合的に研究する人々によって、異なった地域、場所、組織で、劇的な広がりを見せていることが明らかにされている。

 カトリック教会の最新の刑罰に関する法制度改革には、純粋に形式的に見える側面があるが、聖職者による性的虐待への対処という面では非常に重要な修正がなされている。性的虐待という犯罪は「人の生命、尊厳および自由に対する犯罪」として規定された。「聖職者にふさわしくないスキャンダラスな行為」としてではなく、「人間の尊厳」を中心に置き、「私たちが神の似姿であるゆえに、敬意を払わねばならない」という教会の理解に重点が置かれている。

 これは絶対的な基本だ。回心を進める、最も小さな、最も弱い人を含めて一人ひとりの声を、もっと真剣に聴き、敬意を払うようにする、ということは、教会に対する信頼を取り戻すための、「教会の回心と浄化に向けた現代の旅」にとって、最も重要な一歩なのだ。

*2019年の全世界司教協議会会長会議で提起された三つのポイント

 未成年者に対する性的虐待について、悲劇的な数多くの出来事と教会の対応の歴史全体を回顧するには膨大な時間が必要になるが、ここでは、2019年に教皇フランシスコが召集された全世界司教協議会会長会議から始めよう。この会議には、世界の男女修道会の代表も呼ばれ、教会刷新の道を歩むために、問題と正面から向き合い、どのように対処すべきかを話し合った。

 一つ目のポイントは、未成年者を始めとした人々に対する性的虐待に関連する問題を認識し、その問題に対する責任を引き受けることの重要性。そのためにまず、被害者の訴えに深く思いやりのある態度で耳を傾け、理解すること。それが、被害を受けた人の深刻な痛み、苦しみを共有することに繋がり、取るべき対応を固める出発点となる。取るべき対応として、まず、他人を傷つた犯罪に対して正義を行う必要がある。もう1つは、そのような犯罪が繰り返されないようにし、悲劇を抑える予防措置だ。問題の認識と対処する責任は一対であり、教会共同体で働くすべての人の育成、具体的には、問題への対処をリードする有能な人材の育成が重要だ。

 二つ目のポイントは、性的虐待の問題を隠蔽する教会の”文化”を根底から改めるため、説明責任を果たすことの重要性だ。性的虐待が教会にもたらした危機の主たる原因の一つは、長い間隠蔽されてきた深刻な状況が表に出、一般の人々の意識を高めたことにある。これまでの教会では、未成年者の性的虐待が発覚すると、対応に戸惑い、「家族や関係者の名誉を守る」ことなどを口実に、しばしば「自然なことだ」と片付け、影に隠したり、絨毯の下にしまい込んだりしてきた。

 問題を隠蔽する姿勢は、指導的役割を担っている人々にもあったが、今後は、行われたことに責任を持つ姿勢に置き換える必要がある。性的虐待を隠蔽する姿勢は、教会のあらゆるレベルで幅広く続けられ、責任ある立場の人々(司教など、教会共同体の指導者たち)によって行われてきたことで、深刻なものになってきた。実態を明らかにし、すべての人が自分の行動に責任を持つことを各自が強く認識することが、教会が透明性を確保し、責任を明確にし、正義に向かって進んでいる、ことを教会内外に明確にするために、まず必要だ。

 三つ目のポイントは、以上で指摘されたことの結果として導き出される「透明性の確保」だ。犯罪が行われていたこと、そして今も行われていることを認め、その事実と向き合い、対応について協議するためには、透明性が確保されねばならない。この場合の透明性とは、教会がそのすべての問題と向き合い、それに対処する手順、具体的な措置、それらに関する評価について、正確に認識し、公開することを意味する。そうすることで、教会共同体と市民社会が、なされた過ちや犯罪そのものだけでなく、共同体が、それに向き合い、どのように対応しようとしているかも、知ることができる。

 

*2019年の会議以降に取られた重要な措置

    2019年の会議を出発点とすれば、会議後に教皇フランシスコと教会の指導者たちが講じた措置はどのようなものだったろうか。

 まず教皇が、その年の3月末までに、未成年者にとどまらず”傷つきやすい人々”に対象を広げた、バチカンと聖座が関係する新たな法令と指針を盛り込む使徒的書簡を出された。

 続いて同年5月9日に、 全教会にとって極めて重要な新規立法となる自発教令「 Vos estis lux mundiあなたは世界の光)」を公布、世界のすべての教区に聖職者による性的虐待を扱う部署を設置した。

 この部署の設置で、未成年者の性的虐待に関する報告を集め、正規の手続きを取る体制を制度化し、虐待に気付いたすべての司祭と修道者はそれを報告することを義務づけた。また、そのような虐待を報告するように一般信徒にも呼び掛けた。報告の対象は、未成年者に対する性的虐待にとどまらず、”傷つきやすい人々”に対する性的虐待、さらに暴力行為による虐待なども含み、新設される部署はそうした報告を受けた場合、公表せねばならない。

 この一連の措置は、聖職者による性的虐待問題が表面化してこれまで20年の間にとられた最も重要な措置であり、未成年者に性的虐待をしたとして告発された聖職者だけでなく、その告発、報告を受けた枢機卿を含む高位聖職者、男女修道会の指導者にも、その内容を隠蔽せず、説明責任を果たすとともに、適切に対応する責任を果たす手順が定められた。そして、この措置が、世界の全ての教区で実行されたかどうかを確認する必要がある。

 このような教皇や関係者の努力で、聖職者による性的虐待問題への取り組みに大きな前進があったものの、私たちは依然として、教会に対する信頼を大きく損ない、対処が容易でない、巨大で困難な問題に直面し続けている。世界の教会で何も対処が進んでいない、あるいはほどんど見るべき進展がない、というわけではなく、問題に対処する規範、手順などの整備は進められているのは確かだ。

*次のステップは「規範」から「実践」だ

 当然ながら、それですべて完了、というわけではない。規範の確立や体制を整備することが、そのまま、それを実効あるものとして運用し”状況”を変えていくことに繋がるわけではない。9月にワルシャワで開かれる「未成年者と”脆弱”な人々の保護に関する中東欧教会会議」は、まさにそのような問題意識をもって企画された。

 世界の各地域の教会共同体は、共有する歴史的および文化的な観点から、問題への対応指針を効果的に実施するために、具体的に何をすべきかを明確にする必要がある。そうした趣旨の地域教会会議はすでにラテンアメリカで1年前にメキシコで開かれている。

 新型コロナウイルスの世界的大感染は、他の地域での会議の開催を妨げているが、それでも、会議の準備は様々な地域で進んでいる。そうした地域ごとの実践的な取り組みは、普遍的な教会の共通の旅の必要なステップでもある。

 まとめに入ろう。これまで、聖職者による性的虐待で大きなダメージを受け、信用を損なったカトリック教会は、具体的な経験をもとに、様々なレベルで対応策を進めて来た。その進展の程度は分野ごとに異なっている。問題に立ち向かうための具体的かつ効果的な方法に関する知識と洞察を広めるために、様々なレベル、地域の会議が必要だ。私たちは旅を続けており、これからも旅を続ける。速やかに確実に進むべき道は、現在、実質的かつ十分に示されている。この道は、苦しみを癒し、正義を行ない、さらなる虐待を未然に防ぎ、教会共同体内部で信頼を取り戻し、世界で果たすべき教会の使命にとって欠かすことにできない信用を回復するために、私たちが歩まねばならない道なのだ。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2021年8月27日

・欧州司教会議評議会議長がヨハネ・パウロ二世教皇元秘書の枢機卿を性的虐待隠ぺいで調査(LaCroix)

(2021.8.6 LaCroix International staff /Poland)

  欧州司教会議評議会議長のアンジェロ・バニャスコ枢機卿がこのほど、ポーランドに10日間滞在し、ヨハネ・パウロ二世教皇の元私設秘書、スタニスラフ・ジビッシュ枢機卿がクラクフ大司教であった時期に聖職者による未成年者性的虐待を隠蔽したとされる問題で現地調査を行った。

 在ポーランド教皇大使館は声明で、「バニャスコ議長の現地調査の目的は、ジビッシュ枢機卿がクラクフの大司教であった時期に職務を怠ったとされる問題を明らかにすることにある」としている。ヨハネ・パウロ二世教皇の私設秘書を40年近く務めた後、教皇と同じ大司教区のクラクフ大司教を2005年から2016年まで務め、この間、2006年に前教皇のベネディクト16世から枢機卿に任命され、現在、82歳。

 ヨハネ・パウロ二世の故郷でもあるクラクフでは、人気の高いジビッシュ枢機卿だが、昨年11月にポーランドのネットワークTVN24が放映したドキュメンタリーで、人々の信頼を大きく落とした。ディレクターのマルチン・グトウスキーの問いかけに対して、「わからない」、「覚えていない」、「あなたに会う時間がない」と繰り返したからだ。ドキュメンタリーに登場したタデウス・イサコヴィッチ・ザレスキー神父は、聖職者による性的虐待の事例の1つを詳細に説明した手紙を枢機卿に個人的に届けた、と語ったが、枢機卿は「受け取ったことがない」とこれを否定した。

 米通信社APによると、ザレスキー神父は、ポーランドに来たバチカンの調査団から「あるポーランド司教」について質問を受けた、という。

 ポーランド司教協議会はこのほど、未成年者を性的虐待した司祭たちの問題の取り扱いを怠った何人かの高位聖職者に対して、聖座が制裁措置を取ったのを受けて、「カトリック教会における性的虐待」に関する最新の統計を発表した。

 それによると、2018年7月から2020年末の間に報告された性的虐待案件は368件に上り、加害者として、292人の司祭、修道者を特定した。その大部分は1958年までさかのぼる何年も前になされたものだが、ごく最近、2018年から2020年の間にも65件の性的虐待が発生しており、教皇フランシスコが聖職者による性的虐待に厳しい姿勢で臨んでいるにもかかわらず、いまだに”絶滅”できないでいることを示している。

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

(注:LA CROIX internationalは、1883年に創刊された世界的に権威のある独立系のカトリック日刊紙LA CROIXのオンライン版。急激に変化する世界と教会の動きを適切な報道と解説で追い続けていることに定評があります。「カトリック・あい」は翻訳・転載の許可を得て、逐次、掲載していきます。原文はhttps://international.la-croix.comでご覧になれます。

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2021年8月7日

・教皇、ドイツ司教団に”性的虐待問題”を公明正大に、正直に話し合うことを希望

(2021.6.24  Crux Cindy Woden

Bishop: Pope wants German Catholics to discuss issues openly, honestly

Pope Francis greets Bishop Georg Bätzing, president of the German bishops’ conference, during an audience at the Vatican June 24, 2021. Bätzing said he assured the pope that German Catholics do not want to split from the church. (Credit: CNS photo/Vatican Media.)

 ローマ発—ドイツ司教協議会会長のゲオルク・ベツィング司教が24日、バチカンで教皇フランシスコと会見。その後に発表した声明で、「ドイツの教会は自分の思い通りの道を行くことを望んでいない」ことを教皇に確認した、と述べた。

 声明でベツィング会長は、教皇との話し合いは、「ドイツにおける聖職者による性的虐待事件への対応といくつかの教区における”困難な状況”を中心に、ドイツの教会の現状に焦点を合わせて行われた」とし、性的虐待の被害申し立てへの対応に関する報告を近日中に発表することを明らかにしたうえで、 「教皇はドイツの教会の状況をよくご存じで、”緊張が克服”されることを希望された」と説明。

 また、ドイツの教会の「シノドスの旅」の状況について、教皇に詳細に説明し、「『ドイツの教会が自分の思い通りの道を進みたい』と考えているという噂は真実ではないことを明らかにした」と述べた。

 さらに、ドイツの司教団と全国信徒評議会による、暫定的な”シノドスの道”への取り組みの企画についての決定は、「国レベルの教会会議あるいは本会議と異なり、教会における権力、性道徳、聖職者生活、女性の役割になどのテーマを議論する決定でもなく、一部の人々に、ドイツのカトリック教徒たちが教会の手続きを無視し、分裂に向かってさえいる、との発言をもたらすものだった」と反省。

 「教皇は、私たちに”シノドスの道”を歩み続け、直面する問題について率直かつ正直に話し合い、教会の行動を変革するための勧告をまとめるように、求められ、同時に、2023年の全世界代表司教会議(シノドス)に至る準備に、すべての国のカトリック信徒が貢献するような”シノドスの旅”を助けるように、ドイツの教会にお求めになった」と述べた。

 そのうえで、会長は「私は、リンブルグ司教、そしてドイツ司教協議会の会長としての私の任務の遂行において、教皇に強く励まされた感じている。教皇が、ドイツの教会の状況をよく認識され、問題を言葉で表現される、バランスの取れた理解に感銘しました。教皇は、危機から脱出する私たちの国の教会の歩みに、同行してくださいます」と、教皇への感謝と期待を語った。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2021年6月25日

・性的虐待に関する改定教会法施行へ準備開始」枢機卿顧問団の主要メンバー、グラシアス枢機卿が会見

Cardinal says Church law on abuse will need ‘continuous updating’In a file photo, Pope Francis walks next to Indian Cardinal Oswald Gracias as he leaves the morning session of the extraordinary Synod of Bishops on the family at the Vatican Oct. 9, 2014. (Credit: Paul Haring/CNS.)

(2021.6.15 Crux  Contributer Nirmala Carvalho)

 インド、ムンバイ発ー教皇フランシスコが6月1日に使徒憲章として発表された教会における犯罪処罰を定めた「教会法典・第6集」改定版は12月8日発効する。1983年に犯罪処罰が制定られて以来、初の改訂となるが、教皇を補佐する枢機卿顧問団の主要メンバーで、世界各地の教会における児童保護規定導入を推進する作業部会のメンバーでもあり、今回の改訂にも関わったオズワルド・グラシアス枢機卿(ボンベイ大司教)は、これに関連して、性的虐待に関する教会法の箇所は「継続的な更新」が必要、と強調した。

 改定版には、虐待の問題を扱う「人間の生命、尊厳、自由に対する犯罪」に関する新しい章が設けられた。教会法は現在、性的虐待の罪で有罪となった聖職者などを「職務の剥奪やその他の措置で」罰すること求めており、対象行為として、(小児性愛者が)児童をそうした目的で引き込むことや児童ポルノの保持、閲覧などが新たに追加される。また、改訂版が、性的虐待の相手として、未成年者だけでなく、「imperfect use of reason(理性の働きが不完全)」な人に広げ、また、司祭叙階されていない修道者、一般信徒も罰則の対象となり得る、としている。

 グラシアス枢機卿はCruxとの会見で、「[1983年に教会法へ処罰規定が導入された時、性的虐待はまったく扱われなかった。法律は、時々の要請に応えるために、常に見直しをしていかねばなりません。当時、性的虐待を対象とする必要が感じられなかったが、その後に、多くのことが起こりました」とした。

*聖職者の性的虐待への対処を法制度化した意味

 今回の改定は、前々教皇の聖ヨハネ・パウロ2世が、この問題を真剣に受け止める必要がある、として問題提起をされたのが発端。前教皇のベネディクト16世が、性的虐待行為の報告の義務化を図ったが、教皇フランシスコはさらに、虐待と隠ぺいの防止、被害者のケアなどに具体的な措置を講じて来た。教皇就任後、聖職者の性的虐待、司教たちの説明責任、および虐待の隠蔽に関するいくつかのルールをを決めた。その中で最も重要なのは、虐待の通告義務とそのための制度整備を促す自発教令「Vos Estis Lux Mundi(あなた方は世の光)」で、聖職者による性的虐待に対処するための手順を明確にし、虐待の訴えを受けた際の対応について司教、修道会の責任者に責任を負わせるようにしたものだ。

 枢機卿は、「こうした措置は(注:制度として恒久化するために)教会法に取り込まねばなりませんでした。内容的には、教皇がすでに執行されているので、大きく変わることはありません」としたうえで、今回の教会法改定で重要な点の一つは「 grooming behavior (小児性愛者が児童を性的虐待の目的で引き込む行為)」を処罰の対象として明記したことにあるが、この用語の定義は今後、もっと適切なものに改めていく必要がある、と指摘。

*「grooming」などに用語改善の余地

 「groomingは(犯罪の)準備行為。犯罪の全行程の一部であり、性的虐待の準備と見ることもできます。これまで、そうした行為が意識的、あるいは無意識的になされるのを見てきました。それは”赤信号”です… 法的に見れば、(性的虐待が)行為者の頭の中にあるでしょうが、『子供たちに親切で司牧的でありたい』という気持ちとの区別は難しい。それが、用語を、継続的に更新していく必要のある理由です」と説明した。

  同様に、改定で処罰の対象となる性的虐待の相手として、未成年者とともに明示された「imperfect use of reason(理性の働きが不完全な)」人についても、「これは、精神的に(普通の人よりも)強くない成人を指しますが、この用語も改善の余地があります」と語った。

*インドでは司教団が施行に備え推進本部設置

 改定教会法が12月に実施されるのに備えて、枢機卿のインドでは、同国の司教、司祭などへの周知徹底と未成年者保護推進のために、ムンバイにインド司教協議会の推進本部を開設し、専門のウエブサイトも準備中だ。

 枢機卿は、「関係者のZoomを使用した会合も、私を議長として既に始めています。補佐役は、バチカンの未成年者保護委員会のメンバーでもあるシスター・アリーナ・ゴンサルベスが担当してくれています。ウェブサイトは近隣諸国の教会関係者にも公開します。各教区のこれに関連した組織・制度をどうするのか、虐待被害者をどう助けるのか、など課題は多い。ですから、私たちは、今すぐ、取り組みを始めるのです」と決意を述べている。

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

・・Cruxは、カトリック専門のニュース、分析、評論を網羅する米国のインターネット・メディアです。 2014年9月に米国の主要日刊紙の一つである「ボストン・グローブ」 (欧米を中心にした聖職者による幼児性的虐待事件摘発のきっかけとなった世界的なスクープで有名。映画化され、日本でも昨年、全国上映された)の報道活動の一環として創刊されました。現在は、米国に本拠を置くカトリック団体とパートナーシップを組み、多くのカトリック関係団体、機関、個人の支援を受けて、バチカンを含め,どこからも干渉を受けない、独立系カトリック・メディアとして世界的に高い評価を受けています。「カトリック・あい」は、カトリック専門の非営利メディアとして、Cruxが発信するニュース、分析、評論の日本語への翻訳、転載について了解を得て、掲載しています。Crux is dedicated to smart, wired and independent reporting on the Vatican and worldwide Catholic Church. That kind of reporting doesn’t come cheap, and we need your support. You can help Crux by giving a small amount monthly, or with a onetime gift. Please remember, Crux is a for-profit organization, so contributions are not tax-deductible.

2021年6月16日

・教皇、性的虐待隠ぺいのポーランド司教の辞表を受理(La Croix)・日本では?

(2021.5.14  La Croix International staff | Poland)

   教皇フランシスコは12日付けで、ポーランドのビドゴシュチ教区長、ヤン・ティラワ司教に対する教区司祭の性的虐待を隠蔽した訴えに関するバチカンの調査を終え、同司教から辞表を受理した。

 ポーランド駐在のバチカン大使が同日発表した声明によると、バチカン主導して行われた調査の結果、72歳になるティワラ司教が「聖職者による未成年者に対する性的虐待を適切に処理できなかった」と判断されたとしている。

 さらに声明は「正式な報告に続いて、教皇フランシスコの自発教令『Vos estis lux mundi(あなた方は世の光)』に従い、司教の過失に関する手続きを行った」と声明は述べた。2019年に発出されたこの自発教令は、性的虐待を犯した聖職者に司牧を続けさせる司教あるいは修道会会長に説明責任を求める規範と手続きを定めたもの。

 そして「この手続きを完了した後、教区を管理する上での他の困難も考慮に入れ、司教は教皇に辞表を提出した」と声明は経過を説明している。

 教皇は2019年5月に自発教令『Vos estis lux mundi(あなた方は世の光)』を発出、司祭の性的虐待に対して司教や修道会会長の説明責任を求める規範を明確にしているが、その規範適用のポーランド教会高位聖職者だ一号だ。

 ティラワ司教の弁護人、エドマンド・ドベッキ氏は12日、ポーランドの日刊紙Gazeta Wyborczaに、「ポーランドの国会議員や抗議者からの声を受けて、司教はしばらくの間、役務を退くことを考えている」と語った。同紙によると、抗議者たちは司教の住居前で最近まで数回、デモを繰り返している。

 司教は、2004年からポーランド北部のビドゴシュチ教区長を務めてきたが、昨年2月、管轄の教区司祭の一人の性的虐待嗜好を擁護した、として訴えられた。司教は、問題の司祭、パベル・カニアが他の教区で少年を誘惑し、自身のパソコンに児童ポルノ画像を蓄積した容疑で警察に逮捕された後も、擁護し続けた。逮捕以前には、その司祭を信徒の司牧から外すことせず、何度も他教区へ転出させることを繰り返した。司祭は逮捕、起訴され、2015年に7年間の懲役刑に処せられている。

 司祭から性的虐待を受け、訴えていた元祭壇奉仕者の少年は、裁判所での和解のための公聴会で、ティラワ司教に会い、8万ドル相当の損害賠償を受けた。

 同司教は、教皇が発出した自発教令によるルール適用の最初のポーランド教会の高位聖職者となったが、教皇は、それ以前にも、未成年に対する性的虐待で告発された司祭の犯罪を隠蔽したことが明らかになったポーランドの司教2人に厳しい措置を取っている。この2人は、グダニスク教区のSławojLeszekGłódź司教とカリシュ教区のEdward Janiak司教で、昨年3月に引退していたが、2人とも教区長を務めていた教区内への居住継続、教区内での公けの典礼参加を禁じられた。2013年に引退した82歳のビェルスコ・ジヴィツエ教区のTadeusz Rakoczy司教も、この自発教令による新しい手続きの下で調査を受けることになった。

 ポーランドの司教団は2019年に、聖職者による性的虐待についての報告をまとめているが、それによれば、 1990年から2018年までの発生件数は382件、被害者は624人に上っている。

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

(注:LA CROIX internationalは、1883年に創刊された世界的に権威のある独立系のカトリック日刊紙LA CROIXのオンライン版。急激に変化する世界と教会の動きを適切な報道と解説で追い続けていることに定評があります。「カトリック・あい」は翻訳・転載の許可を得て、逐次、掲載していきます。原文はhttps://international.la-croix.comでご覧になれます。

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日本でも、司祭の性的虐待で長崎大司教区などで裁判続く

(2021.5.17 カトリック・あい)

 日本でも、司祭による信徒への性的虐待事件は、欧米に比べれば件数は少ないものの発生しており、教区が訴えられたのは、カトリック長崎大司教区と仙台教区で確認されている。だが、高位聖職者が何らかの責任を取った、あるいは取ろうとている、という話は聞かない。

 すでに、75歳の”司教定年”に達し、他にも教区資金の不正運用が問題にされている長崎大司教は、辞任しても責任を取ったことにならない、責任を持って対処するのが、自らの使命、という、どこかの国の政治家や企業経営者が地位に留まる“言い訳”につかる論法を使っていることを耳にしたことがある。

 長崎大司教区では、「教区司祭から性被害を受け、教区の事後対応でさらに心的外傷後ストレス障害(PTSD)が悪化した」として、長崎県内の女性信徒が大司教区に550万円の損害賠償を求める訴えを起こしており、先週5月11日には長崎地裁で第三回の口頭弁論が行われ、女性側は書面で「大司教区は被害を認め示談したにもかかわらず、女性の名誉を侵害しないようにする注意義務を負った」と主張した。

 訴状などによると、2018年に教区司祭からわいせつ行為を受けた女性に対し、大司教区は翌2019年に賠償金を支払った。だが、高見三明・長崎大司教がその後の内部の会議で「(女性を)『被害者』と言えば誤解を招くので『被害を受けたと思っている人』など別の表現が望ましい」などと発言したとする議事録が別の神父らに配布された。

 女性側代理人によると、大司教区側はこれまで、高見大司教の発言について、「示談の事実を知らない知人記者の言葉を紹介したにすぎない」と主張しているが、女性側は11日の口頭弁論で、大司教区の注意義務を踏まえ「仮に発言を引用しただけでも違法性がある」と反論した、と現地の長崎新聞は報じている。

 

 

彼は1948年11月4日にKuźniceŚwidnickie [1](現在のBoguszów-Gorce)[2]で生まれました。1966年に彼はバウブジフの中等学校第3校を卒業し、中等学校を卒業する試験の証明書を取得しました。1966年から1973年にかけて、彼はヴロツワフのメトロポリタン高等神学校で哲学と神学を学び、1967年から1969年にシュチェチン-ポドユヒでの彼の基本的な兵役の期間中中断しました。は1973年にヴロツワフの神学部で神学修士号を取得ました彼は1973年5月26日に聖大聖堂で司祭に叙階されました枢機卿によるヴロツワフの洗礼者ヨハネ地元の大司教、BolesławKominek。1974年から1980年にかけて、彼はルブリン カトリック大学の神学部で研究を続け、1976年に学士号を取得し、1980年に聖体に関するWojciechNowopolczykを教える論文に基づいて博士号を取得しました。1985年から1986年にかけて、彼はパーダーボルンで奨学金を受けていました[1]

1973年から1974年にかけて、彼は聖教区で牧師および教職員として働きました。スタニスラウスとセント。シュフィドニツァのワクワフ[3]。1988年から1993年にかけて、彼はヴロツワフのコーパスクリスティ教区教区司祭 であり[1]、2001年には最初に管理者であり、次にヴロツワフの聖霊教区の教区司祭でした[4]

1980年から1985年にかけて、彼はヴロツワフのメトロポリタン高等神学校の司祭でした[5]。1980年に彼はヴロツワフの神学部の教義学部で講師になり[5]、そこで教義学科の助教授に就任[1]、1981年から1988年に秘書を務めた[5]。彼はColloquiumSalutisの編集委員会に参加しました[1]

1988年9月24日に、教皇ヨハネ・パウロIIは、彼に任命さの補佐司教 ヴロツワフの大司教区[3]の参照名ばかり ノヴァSinna [6] 彼は1988年11月5日に聖大聖堂で司教叙階されました。ヴロツワフの洗礼者ヨハネ。それらは、ヴロツワフのメトロポリタン大司教であるヘンリーク・グルビノヴィッチ枢機卿によって提供され、ヴロツワフの補佐司教であるタデウシュ・リバクアダム・ディツコフスキーヨゼフ・パズドゥルの支援を受けました[1]。司教の叫びとして、彼は「Crux ave spes unica」という言葉を採用しました(こんにちは、クロス、唯一の希望[7]。1989年に彼は大司教区の司教総代理に任命され[1]。彼は平信徒と若者の牧会に携わり、宗教出版物の検閲者[3]と教会会議を支持する審査官[1]でもありました。彼はに属していた司祭の協議会consultorsの協議会。1989年に彼は大聖堂の章の正典になりました。彼はヴロツワフ教会会議の主委員会の委員長であり、ヴロツワフで開催された国際聖体大会の組織委員会の事務局長でした[3]

2004年2月24日、ヨハネパウロ2世の決定により、彼は2004年3月25日に新しく設立されたビドゴシュチュ主教区の教区主教の事務所に異動しました[8] [9]アングルビドゴシチの大聖堂、彼は教会法教区を引き継いだ、その間は、2004年3月28日に行われた[10] 。2021年5月12日ポーランド教皇庁は、自発教Vos estis lux mundiに従って、聖座に通知しました。彼に従属する何人かの牧師による未成年者の不利益のために性的虐待の事件を実施する際に報告された階層の過失に関する手続きを実施した。取り決めの結果、彼は辞任し、教皇フランシスコに受け入れられた[11] [12]

ポーランド司教会議の一環として彼は「Iustitia et Pax」委員会、文化遺産保護評議会[1]、社会コミュニケーション評議会[3]のメンバーになりました。彼はまた、オーストリアの司教会議との接触のためのポーランドの司教会議の代表、ラジオとテレビのニエポカラヌフのためのポーランドの司教会議の助手としての地位を占めました。さらに、彼はカトリック情報局のプログラム委員会とオポカ財団の監査役会に加わりました。ポーランドの監督制を代表して、彼は中央ヨーロッパのカトリックデーの組織委員会のメンバーにもなりました[3]

2021年5月17日