(2021.10.6 Vatican News staff reporter)
フランスの「聖職者による性的虐待に関する独立調査委員会(CIASE)」が5日、過去70年間に3000人前後に上る聖職者が性的虐待を犯し、聖職者以外の教会関係者によるものも含め被害者は推定33万人に上る、とする報告書を発表した。
教皇フランシスコは6日の水曜恒例の一般謁見で、この衝撃的な発表を受け、「これは恥ずべきこと」と強く批判するとともに、被害者たちが受けた心身の傷に深い悲しみを表明。被害者たちのために祈られた。
一般謁見で、教皇はフランス語を話す巡礼者たちに、「被害者の方々が受けた心身の傷を深く悲しみます」と語りかけ、「被害者を中心に置いた対応をすることができなかった『教会のあまりにも長期にわたる過ち』を深く恥じます」と、教会を代表して被害者たちに謝罪された。
さらに、フランスの司教団と修道会の責任者たちに対して、「このような悲劇が二度と繰り返されないために、あらゆる努力を続けるように」と求めた。また、フランスの全カトリック信徒に「教会がすべての人にとって”安全な家”とする責任があること」を強調しつつ、困難な試練の時を迎えているフランスの聖職者たちを親身になって支えることも約束した。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)