・祈るだけでなく、実際の支援に参加を!カリタス・ジャパンや多くの援助機関が募金開始

(2022.3.7 カトリック・あい)

 カトリックの人道支援組織、カリタス・ジャパン(https://www.caritas.jp/2022/03/04/4997/)がウクライナ支援の緊急募金の受け付けを開始した。

 日本ユニセフ協会(https://www.unicef.or.jp/kinkyu/ukraine/)

 国境なき医師団(https://www.msf.or.jp/news/ukraine.html)

 日本赤十字社(https://www.jrc.or.jp/contribute/help/ukraine/)

 ピースウインズ・ジャパン(https://krs.bz/pwjpr/m/onlythistime?e_1107=44)

 OBジャパン(https://objapan.org/donation/donation-ob/)なども、現地や隣接国での支援活動のための募金を既に開始している。

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カリタス・ジャパンの発表文は以下の通り。

 カリタス・ジャパンが「ウクライナ危機人道支援」緊急募金の受付を開始しました。

 報道によると、2月24日から始まったロシアによるウクライナへの大規模軍事侵攻により、これまでに600人近い市民が犠牲となり、100万人に上る人々が隣国に避難していると言われています。

 ウクライナにおいてカリタスは2014年のロシアのウクライナへの攻撃以降、緩衝地帯に暮らす人々への緊急支援を続けていましたが、今回もいち早くウクライナ全土で長期・短期避難所の提供や、移動希望者の送迎、精神的ケア、離れ離れになってしまった家族の再統合、国境付近で待機する難民への食糧支援などを行っています。また、周辺国のカリタスと協働し、ヨーロッパからの食糧や衣料品の調達を開始しています。

 カリタス・ジャパンは、ウクライナの状況と、ウクライナにおけるカリタスの活動を考慮し、〈ウクライナ危機人道支援〉緊急募金の受付を決定しました。お寄せいただいた募金は、ウクライナとその周辺国で行われる人道支援活動のために活用させていただきます。

募金受付口座は次のとおりです:郵便振替:00170-5-95979 加入者名:宗教法人カトリック中央協議会カリタスジャパン(記入欄に「ウクライナ危機支援」と明記してください)

 

 

 

 

2022年3月7日

・日本の司教団、会長談話で3月2日、「ウクライナの平和への祈りと断食の日」参加呼びかけ

(2022.3.1 カトリック・あい)

 3月2日の灰の水曜日は教皇フランシスコが全世界の教会、信徒に参加を呼び掛けている「ウクライナの平和のための祈りと断食の日」だが、日本カトリック司教協議会は2月28日、菊地功・会長談話の形で、日本全国のカトリック教会、信徒に参加を呼び掛けた。会長談話の全文以下の通り。

日本カトリック司教協議会 会長談話「3月2日の灰の水曜日に、ウクライナにおける平和のために断食と祈りを捧げましょう」

「平和を実現する人々は、幸いである、その人たちは神の子と呼ばれる」(マタイ福音書5章9節)

 ウクライナとロシアの国境を挟んで高まっていた緊張は、国際社会の度重なる平和と対話の呼びかけにもかかわらず、2月24日、ロシアによる軍事侵攻の開始という残念な結果となりました。多くの命が、今、危機に直面しています。

 神からの賜物である、いのちを守ることは、神の子である、私たちの務めです。

 ロシアの指導者には、いますぐ、武力によるウクライナへの侵略を止め、対話による平和の確立の道を歩まれることを求めます。

 戦争は自然に発生するものではなく、人間が生み出すものです。第二次世界大戦前夜、ヨーロッパにおいて国家間の緊張が高まる中で、教皇ピオ12世は、「平和によっては何も損なわれないが、戦争によってはすべてが失われうる」(教皇ピオ12世1939年8月24日のラジオメッセージ)と、世界に平和を呼びかけました。
戦後、東西対立が深まり核戦争の危機が現実となった時に、教皇ヨハネ23世は『地上の平和』を著し、ピオ12世のその言葉を思い起こしながら、「武力に頼るのではなく、理性の光によってー換言すれば、真理、正義、および実践的な連帯によって(ヨハネ23世「地上の平和」62項こそ、国家間の諸課題は解決されるべきであり、その解決を、命を危機に直面させ、さらには人間の尊厳を奪う、武力行使に委ねることはできない、と主張しました。

 今日、「大国による他の独立国への軍事侵攻」という事態を目の当たりにして、その決断が命を今、危機に陥れるだけでなく、将来の世界秩序に多大な負の影響を与えるであろうことを憂慮します。

 私たちの「共通の家」が平穏に保たれ、真の神の秩序が確立されるように、政治の指導者たちが対話を持って解決の道を模索することを心から求めます。

 教皇フランシスコは、先日の一般謁見で、「神は平和の神であり、戦争の神ではありません。神は皆の父であり、誰かのものではありません。私たちが必要とするのは兄弟であり、敵ではありません」と呼びかけ、さらに「暴力の悪魔的な無分別さに対して、神の武器、すなわち、祈りと断食をもって応えることをイエスは教えました」と述べて、今年の灰の水曜日(3月2日)を、「平和のための特別な断食と祈りの日」と定めました。

 私たち教会は、3月2日の灰の水曜日に、ウクライナにおける平和のために断食を捧げ、祈ります。命の危機という恐怖の中にある多くの方と連帯し、平和の実現のために、共に祈りをささげます。そして、政治の指導者たちの上に、命の与え主である神の導きがあるように、祈ります。

2022年2月28日 日本カトリック司教協議会会長 カトリック東京大司教 菊地功

 (編集「カトリック・あい」)

2022年2月28日

・菊地大司教が27日、東京カテドラルで「ウクライナの平和のために祈るミサ」

022年2月27日 (日)年間第八主日(ウクライナの平和のために祈るミサ)@東京カテドラル

27feb22g   年間第八主日は、ウクライナへのロシアの軍事侵攻の事態を受け、教皇様から灰の水曜日には特別に平和のための断食と祈りをするように,との呼びかけもあり、この主日のミサをウクライナの平和のために祈るミサとして、関口教会10時のミサを捧げました。

27feb22c

   残念ながら、字幕を入れて配信する関係で、説教内容を直前に変更することができませんので、灰の水曜日にまたお話をさせていただくことにして、ミサの初めにいつもより少し長く時間を取って、ミサの意向の説明をさせていただき、さらに説教の初めに少し付け加えさせていただきました。

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   なおこの機会に是非、教皇ヨハネ23世の「地上の平和」を読み直していただければと思いますし、また第二バチカン公会議の現代世界憲章の第5章、77項以降に目を通していただければと思います。

以下、本日10時のミサ説教の原稿です。

年間第八主日C(配信ミサ)東京カテドラル聖マリア大聖堂
2022年2月27日

   63年前、1959年1月25日、聖パウロの回心の記念日に、ローマの城壁外にある聖パウロ大聖堂を訪れたのは、教皇ヨハネ23世でありました。そこに集まった数名の枢機卿たちを前に、教皇ヨハネ23世は、突然、公会議を開催することを宣言されました。第二バチカン公会議が始動した瞬間でした。

  それ以前に、ピオ11世やピオ12世のころに、途中で中断する形になっていた第一バチカン公会議を再開することが検討はされていましたが、相談すればするほど、それは無理だろうという意見が大勢を占めていましたから、この突然の教皇ヨハネ23世の宣言には、多くの人が驚いたことだろうと思います。

  このヨハネ23世の英断がなければ、教会の今の姿はなかったことでしょう。そしてその英断は、個人の判断ではなくて、聖霊の導きであると教皇様は確信しておられました。

   もちろん聖なる教会は、連綿と連続して存在しているのであって、第二バチカン公会議前と公会議後の教会が、全く異なる教会であることはあり得ません。そうではなくて、教会の土台である信仰の真理は全く変わることなく、それを時代の現実の中で具体的に生きる道を真摯に追求し、見いだそうとしたのが、第二バチカン公会議であったと思います。教会共同体が、今私たちのただ中で生きておられる神の御言葉と歩みを共にするために、重要な役割を果たした公会議であったと思います。

  この発表直後から、公会議に向けた準備が始まりました。3年の時間をかけて、様々な準備委員会が設けられ、検討が続けられて、最終的に1961年12月25日に発布された「フマーネ・サルティス」において、正式な改めて耳にするとき、公会議を開催するようにと教皇ヨハネ23世に決断を促した聖霊の導きが、心に響きわたります。

 「現在、教会は人類社会が危機に直面していること、大きく変動していることを知っている。人類が新時代への転機に立っている現在、これまでの転換期にそうであったように、教会の任務は重い。教会は現代世界の血管に、福音の永遠の力、世界を生かす神の力を送りこまなければならない」と記されていました。

 私たちは、現代世界の血管に、福音の永遠の力を送り込むのであります。福音の永遠の力は生きている神の言葉そのものであり、その神の言葉には、世界を生かす神の力がみなぎっています。私たちの信仰は、生きている神の言葉を心に刻み、それに生き、それを告げしらせる信仰です。神の言葉に生かされ、導かれる信仰です

 先ほど朗読されたシラ書は、箴言や知恵の書と並んで、人生の現実を冷徹に見据えた辛辣な言葉に満ちあふれています。その言葉は辛辣であると同時に、人生を豊かに生きる上での奥深い示唆にも満ちあふれた含蓄に富む言葉でもあります。

 先ほどの箇所を耳にすると、「まさしくその通り」としか言い様がありません。「ふるいを揺さぶると滓が残るように、人間も話をすると欠点が現れてくるものだ」と記されていました。また「樹木の手入れは、実を見れば明らかなように、心の思いは話を聞けば分かる」とも記されています。

 私たちが語る言葉は、わたしたちの心の反映です。口から出る言葉は、私たちの心の鏡です。今こうして言葉を語っている自分自身への自戒も込めてでありますが、自分を大きく見せよう、より良い者として見せよう、などと不遜なことを考えて心にもないことを語ったとしても、語る言葉そのものがその野望を打ち砕きます。

 私たちは結局、自分が心に持っていないものを、言葉を通じて語ることはできません。私たちが語る言葉は、機械が語るデジタルな音の羅列ではなくて、私たちの心の反映です。

 ルカ福音はそのことを、イエスの言葉として、「人の口は,心からあふれ出ることを語るのである」と記しています。それはすなわち「木は、それぞれ、その結ぶ実によって分かる」という言葉に集約されます。そうであるならば、私たちはどのような実を結んでいるのでしょうか。私たちが結んでいる実で、私たちの中味は明らかにされてしまいます。

 同時にルカ福音は、「兄弟の目にあるおがくずは見えるのに、なぜ自分の目の中の丸太に気づかないのか」と語るイエスの言葉を記します。どれほど私たちは、自らの身を振り返ることなく,他者を裁いていることでしょうか。他者を裁き断罪するとき、私たちは時に大きな思い違いをしてはいないでしょうか。自分も同じように、過ちを犯す人間である。弱さを抱えた人間であるということを、忘れてはいないでしょうか。他人を裁くときに、私たちの口から語られる言葉は、やはり私たちの心の反映です。裁く心に、果たして愛は宿っているでしょうか。

 コリントの教会への手紙でパウロは、「死よお前の勝利はどこにあるのか」と記しています。死は人間の命を奪い、すべてを無に帰することによって、あたかも私たちを完全に支配しているかのようであり、それによって私たちの上に勝利する存在であるかのように思われます。私たちは死によって、すべてを失うからであります。

 しかしパウロは、死はすべての終わりではなく、死に打ち勝って復活した主イエスによって、私たちは死による見せかけの勝利を打ち砕き、新しい命に生きる、という本当の勝利に与るのだと指摘します。人間の存在を無に帰する死という究極の出来事を、主の復活が打ち砕いてしまったのですから、それにあずかる者には恐れるものがありません。

 パウロは「主に結ばれているならば自分たちの苦労が決して無駄にならないことを」私たち知っているはずだ、と記します。主に結ばれているという確信を持っていな時に、困難に直面する私たちは他者を裁きます。主に結ばれているという確信を持っていないときに、困難を自分で乗り越えようとして私たちは空しく虚栄に満ちた言葉を語ります。私たちは、主に結ばれて福音に生き、その福音を忠実に語り、その福音が現実化するように努めなくてはなりません。福音は心に秘めておくものではなく、私たちの日々の生活を通じて、つまり、私たちの語る言葉と行いを通じて証しするものです。

 改めて、第二バチカン公会議を招集された教皇ヨハネ23世の言葉を思い起こします。私たち「教会は現代世界の血管に、福音の永遠の力、世界を生かす神の力を送込まねば」なりません。(ヨハネ23世「フマーネ・サルティス」)

 私たち教会は、自分の言葉ではなくて、神の言葉を語らなくてはなりません。

 私たち教会は、その始まりの日から常に導いてくださる聖霊の働きに信頼し、その導きに身を委ね、私たちと共におられる主に常に結ばれて、命の言葉を語り続けるものでありましょう。

 

2022年2月28日

・ウクライナ危機で東京教区、3月2日灰の水曜日、2月27日、3月2日のいずれかの主日ミサで平和を祈る

(2022.2.27 カトリック・あい)

 教皇フランシスコは、現在のウクライナ情勢に強く心を痛められ、ロシアの武力侵攻の速やかな停止、平和実現のため、ロシアなどへの働きかけを続けられる一方、3月2日の灰の水曜日を、「平和のための祈りと断食の日」とされ、世界の教会、信徒に参加を呼び掛けておられる。東京教区では菊地大司教がこれを受けて25日付けで、以下のメッセージを発出。教区の全小教区、信徒に参加を呼び掛けた。

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  国際社会からの度重なる対話への呼びかけにもかかわらず、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が現実となってしまいました。第二次世界大戦後、その悲劇的な体験から多くを学んだはずの人類は、例えば国連憲章などを通じて、国家が武力によって現状変更することを否定してきたはずでした。

 国連憲章第2条4項:「すべての加盟国は、その国際関係において、武力による威嚇又は武力の行使を、いかなる国の領土保全又は政治的独立に対するものも、また、国際連合の目的と両立しない他のいかなる方法によるものも慎まなければならない」

 バチカンニュース日本語版でも、教皇様の一般謁見での祈りの呼びかけや、国務長官パロリン枢機卿の声明などが報道されています。

 教皇様は、灰の水曜日に平和を求めて断食と祈りをささげるように呼びかけておられます。これに関して、25日付で、東京教区で私からの呼びかけ文を発表しましたので、以下に記載します。

平和を求めての祈りの日(2022年灰の水曜日)

 「平和によってはなにも損なわれないが、戦争によってはすべてが失われうる」(教皇ピオ12世1939年8月24日のラジオメッセージ)

 ウクライナとロシアの国境を挟んで高まっていた緊張は、国際社会の度重なる平和と対話の呼びかけにもかかわらず、ロシアによる軍事侵攻の開始決定という残念な道をたどり、すでに多数の人が命の危機に直面しています。

 第二次世界大戦前夜のピオ12世の言葉をかみしめながら、改めて教会は、「武力に頼るのではなく、理性の光によって-換言すれば、真理、正義、および実践的な連帯によって(ヨハネ23世「地上の平和」62)」、国家間の諸課題は解決されるべきであり、その解決を、神からの賜物であるいのちを危機に直面させ、人間の尊厳を奪う武力に委ねることはできない、と主張します。私たちの共通の家が平穏に保たれ、真の神の秩序が確立されるように、政治の指導者たちが対話を持って解決の道を模索することを心から願っています。

 教皇様は、ロシアによる侵攻の危険が高まっていた2月23日水曜日の一般謁見で、ウクライナの平和のために、3月2日の灰の水曜日を、特別な断食と祈りの日とするように呼びかけられました。

 「神は平和の神であり、戦争の神ではありません。神は皆の父であり、誰かのものではありません。私たちが必要とするのは兄弟であり、敵ではありません」と呼びかけられた教皇様は、「暴力の悪魔的な無分別さに対して、神の武器、すなわち、祈りと断食をもって答えることをイエスは教えました」と述べ、今年の灰の水曜日を、平和の祈りのための特別な日とすることを定められました。

 教皇様のこの呼びかけに応え、3月2日の灰の水曜日に典礼の規定に従って「大斎・小斎」をまもるにあたり、特にウクライナにおける平和のために祈るようにお願いいたします。

 また東京教区にあっては、2月27日、または3月6日のいずれかの主日ミサにおいて、教皇様の意向に従って、ウクライナの状況を心に留めながら、平和のためにミサを捧げてくださるようにお願いいたします。

 

2022年2月27日

・「愛の証し・元和の大殉教400年」を今年から来年にかけ、長崎と東京で実施

(2022.2.19 カトリック・あい)

日本の司教協議会は17日まで開いた定例総会で、「愛の証し・元和の大殉教400年」を今年から来年にかけて、長崎と東京で行うことを決めた。

詳細は以下の通り。

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愛のあかし・元和の大殉教400年(2022→23)について

 今年2022年の9月10日 の「日本205福者殉教者」の記念日となる「長崎の元和大殉教」と、来年2023年12月4日の「江戸の元和大殉教」は、ともに400年の節目を迎えます。列聖推進委員会は、この15ヵ月間を「愛のあかし・元和の大殉教400年」として記念し、日本の教会にとって共通の遺産である殉教者の霊性を学び、ともに祈り、殉教者の生き方に倣う機運を高め、福音宣教の力にしたいと思います。

2022年から2023年は、日本の福音宣教にかかわる、いくつかの節目に当たります。
① 聖フランシスコ・ザビエルの列聖400周年(2022年3月12日)
② 日本二十六聖人の列聖160周年(2022年6月8日)
③ 福音宣教省の創設400周年(2022年6月22日)
④ 長崎の元和の大殉教400周年(2022年9月10日)
⑤ キリシタン禁制の高札撤廃 150周年(2023年2月24日) 
⑥ 江戸の大殉教 400周年(2023年12月4日)

 1981年に来日された教皇聖ヨハネ・パウロ二世は、2月26日に長崎でなさったミサの説教で、日本の教会の土台が、殉教者の血の上に据えられた、と語られました。

 また2019年に来日された教皇フランシスコは、日本司教団へのメッセージの中で、次のように述べておられます。

 「死に至るまで信仰を証しした聖パウロ三木などの殉教者、何世代にもわたって信仰を守り続けた長崎の潜伏キリシタンを、私は思い浮かべています、日本の共同体のDNAには、殉教者のあかしが刻まれています。それは、どんな絶望にも効く特効薬であって、私たちに歩むべき道を示してくれます。希望に燃えた種蒔き、殉教者のあかし、時が来れば神が与えてくださる実りを待つ忍耐が、日本の宣教の特徴であり、それは日本の文化と共存しています」

 今こそ、日本の教会は殉教者に耳を傾け、神が日本の教会に与えてくださった特別な救いの恵みを現代の教会で生きようではありませんか。

 神に信頼を置くかぎり、どのような災禍も恐れるには足りません。それどころか危機の時こそ、神のめぐみに出会う好機です。迫害時代のキリシタンは、大迫害に苦しめられていた時でさえ、信者たちは地下に籠もって息を潜めてはいませんでした。役人の目が光る中で、病人を世話し、未亡人や孤児たちを助け、貧しい人々に手を差し伸べていました。

 「神は、あらゆる苦難に際して私たちを慰めてくださるので、私たちも神からいただくこの慰めによって、あらゆる苦難の中にある人びとを慰めることができます」(コリントの教会への手紙2・ 1章4節)。

 今、教会に求められているのは、信頼あふれる祈りに裏打ちされた「一致と連帯」です。それこそ、「分断と不寛容」に打ち勝つきわめて有効な手段でありましょう。日本の教会が、一つの心、連帯する心で真剣に祈り合うことです。心を一つにした祈りをもって連帯し、コロナ禍を乗り越える私たちの姿を希望のしるしに変えて行きましょう。そして、苦難の中で愛を証しした殉教者たちに目を注ぎ、次の50年を見据えた新たな希望の光を見い出しましょう。

列聖推進委員会 委員長  大塚喜直・ 京都司教

(編集「カトリック・あい」=読みやすさ、意味の取りやすさに配慮し、”ひらがな”にしてある部分を当用漢字表記に統一し、また教皇に関しては敬語表記にしました)

2022年2月19日

・国内難民この一年で2倍、80万人にーUNHCRミャンマー報告(VN)

Myanmar refugess is a shelter on the Thai border. Myanmar refugess is a shelter on the Thai border.   (AFP or licensors)

(2022.2.12  Vatican News staff reporter

 UNHCR(国連高等弁務官事務所)の報告によると、ミャンマーの国内避難民(IDP)の数は、昨年2月の軍事クーデターによって引き起こされた危機の中で2倍、80万人を超えている。

*治安が急速に悪化している

 UNHCRの広報担当者によると、ミャンマー国内の国軍の民衆弾圧や反政府武装勢力との戦いが激しさを加えており、 「国内の抗争に鎮静の世敗はなく、治安が国中で急速に悪化している」という。

 同国では昨年2月1日の国軍による民主政府転覆を狙ったクーデターが起きる前に、すでに約37万人の国内避難民がいたが、その後も続く、国軍などによる民衆の武力弾圧によって、新たに約44万人が国内難民となっている。

 国軍の武力弾圧に対して、従来の反政府武装勢力に加えて、市民の自衛グループも新たに生まれており、せん滅を図ろうとする国軍によって1500人以上が殺害されている。こうした状況から、UNHCRは、「故郷を捨てざるを得ない人々は増え続けており、その動きは今後、数週間から数か月にわたって加速する」と懸念している。

 

*少数民族が多い地域に大きな被害

 UNHCRによると、カレン、カヤ、モン、シャン(南)の各州、およびバゴー(東)とタニンダーリの各地域で新たに国内難民となった44万人の住民の半数以上を占めている。さまざまな武装グループ間の敵対行為の高まりが大規模な国内難民の発生を引き起こし、カイン州とカヤ州の住民が最も影響を受けている。同国北西部のチン州、マグウェ州、サガイン州で約19万人が故郷を捨てるのを余儀なくされている。

 UNHCRの広報担当者は、「治安の悪化、交通・通信障害、通行証の交付の問題などから、国内難民に対する人道支援活動に大きな支障が生じており、改善が見られない。このため、現地の支援グループに大きく依存し、彼らの可能な範囲で連携を取っての支援に努めている」と説明している。

*多くの緊急人道支援が必要とされている

 UNHCRの人道支援は、他の国連機関や地元の支援団体などと協力して行われている。昨年は、9つの州と地域で約17万人に対して、防水シート、ロープ、毛布、食事セット、蚊帳、バケツ、就寝用マット、衛生キット、感染防護具、ソーラーランプ、防寒キットなどの救援物資を配布した。

 シャン州には、住民が激しい襲撃にさらされているカヤ州から多くの難民が流入を続けており、支援物資の配布調整のための拠点を現地にもうけている。同州の州都タウンジーとその周辺地域への救援物資の供給は1月中旬に始まり、近隣の町に拡大しており、これまで1か月に、シャン州で約1万人、カヤーで2000人の国内難民に物資供給をした。

 だが、ラカイン州の難民キャンプなどにいるロヒンギャ難民は約60万人にのぼり、なお多くの人道的支援を必要としている。

*政治的、社会経済的、保健衛生危機

 ミャンマーでは、治安上の問題の深刻化に加え、商品価格の上昇、雇用と所得の損失、基本的な生活サービスの中断などが続いている。国際労働機関(ILO)による最近の報告によると、2021年に約160万人の失業者が発生した。軍事クーデターは、新型コロナウイルスの大感染の影響ですでに弱体化していたミャンマーの雇用市場に打撃を与え、女性が最も深刻な影響を受けている。そうした中で、国内難民の大半は、人道支援で命を繋いでいる状況だ。

(編集「カトリック・あい」)

2022年2月13日

・16日に司教協議会主催で回勅「兄弟の皆さん」を学ぶオンライン公開講座

(2022.2.11 カトリック・あい)

 14日から日本カトリック司教協議会の2022年度定例司教総会が開かれるが、総会期間中の16日に協議会主催のオンライン公開講座「教皇フランシスコ回勅『兄弟の皆さん』を学ぶ」が開催されることになった。

 講座は16日午後2時から4時40分までで、You tubeで配信。https://www.youtube.com/watch?v=GWXU8e3n830で視聴でき、日程の都合がつかない方のために後日アーカイブ配信を予定しているという。参加費は無料。

 プログラムと講師は以下の通り。

第 一 部 光延一郎師 (イエズス会)
*教皇フランシスコの著作とその思想、教皇としての姿勢全体から見て、また特に、『ラウダート・シ』との関係で、『兄弟の皆さん』の特徴や位置づけ、主張を解説。

第 二 部 ハールーン・クレイシ氏(宗教法人日本イスラーム文化センター事務局長)、中村和義氏(宗教法人日本イスラーム文化センター職員)、成井大介・新潟司教(カリタスジャパン担当)
*『兄弟の皆さん』で示される兄弟愛について、イスラームとカトリックそれぞれの視点から、その教えと実践について対談形式で分かち合う。

司会  Sr.弘田鎮枝氏( ベリス・メルセス会)

2022年2月11日

・「姉妹教会のために祈り続ける」ー菊地・東京大司教もミャンマーの平和を願う声明

2022年2月 4日 (金)ミャンマーの平和を願っての声明

 ミャンマーでクーデターが発生してから、2月1日で一年です。一年を迎えてもまだ情勢は改善していません。ミャンマー司教協議会会長であるヤンゴン大司教のチャールズ・ボ枢機卿の呼びかけに応えて祈り続けることを誓う、平和への願いの声明を2月1日付けで教区ホームページに掲載しました。日本語と英語の原稿を、こちらにも掲載しておきます。

 なおことさらにミャンマーの平和を強調するのは、第一には東京大司教区にとってミャンマーの教会が長年にわたる姉妹教会として支援を続けていることがあります。

 第二に、こういった海外の平和に関する課題は、当該国の司教団からの行動の呼びかけがない場合、その国における信教の自由などを考慮しながら、海外の教会には慎重な対応が求められます。

 ミャンマーに関しては、ミャンマー司教協議会会長のボ枢機卿が、度重なる支援要請の声明を出されており、連帯が求められていますので、特に姉妹教会として積極的に行動したいと思います。

 以下、声明の本文です。

【対話による平和の実現を願って ミャンマーの兄弟姉妹のために】

 ミャンマーで国軍によるクーデターが発生し、選挙で選ばれた民主政権が倒されてから、一年となります。民主化を求める声は国軍によって押さえ込まれ、治安維持を名目に殺害された国民も少なくないと報道されています。

 ミャンマー司教協議会会長であるヤンゴン大司教のチャールズ・ボ枢機卿は、この一年の状況は「長引く十字架の道行き」であると語り、「ミャンマー全土が戦場となった」と述べています。その上でボ枢機卿は、「教会は、武力衝突を逃れてきた人々に避難所としての場を提供しているために、軍や武装組織による襲撃や爆撃の対象となっている」として、自由と民主化を求める多くの人々を攻撃し、生命を危機に直面させる国軍を厳しく批判しています。(バチカンニュース)

 国内外の平和を求める多くの声にもかかわらず、「ミャンマー軍は、クーデターに伴って発令していた「非常事態宣言」を半年間延長すると、31日夜、国営テレビを通じて発表し、今後も全権を掌握し続ける姿勢を示し」たと報道されています(NHKニュースサイト)。残念ながら混乱した状況は好転することなく、国連や東南アジア諸国連合も有効な策を講じることができないまま,事態は膠着化しています。

 カトリック東京大司教区は,ドイツのケルン教区と協力しながら、長年にわたってミャンマーのカトリック教会を支援してきました。それは,戦後に東京の教会がケルンの教会から大きな支援を受けて復興した事を感謝のうちに記憶し,その善に資する隣人愛の心をさらにひろげるために、1979年のケルンと東京の友好関係25周年に、当時のヘフナー枢機卿と白柳枢機卿が合意してミャンマーの教会への支援を始めたことの由来します。

 それ以来、東京大司教区はミャンマーの教会を姉妹教会として、特に司祭養成のために支援活動を行ってきました。

 「教会は、その本質的な宗教的使命は人権の保護と促進であることを自覚しており」、神の似姿として創造され賜物として与えられたいのちの尊厳が、例外なく尊重され護られることを主張してきました。(教会の社会教説綱要159)

 また、国家には共通善に到達すると言う責任があると考え、「国家は市民社会を代表するものであり、市民一人ひとりの貢献によって共通善が成立するよう、市民社会の一致、統一および組織を保障」するようにと求めてきました(教会の社会教説綱要168)

 ひとりミャンマーだけではなく、同様に人権が制約され共通善の実現を阻む状況が世界に存在していることは残念な事実であり、その実現なしに、神の平和は達成されません。

 ボ枢機卿の呼びかけに賛同し,あらためて,対話による平和の実現を求めます。同時にミャンマーの姉妹教会の皆さんのために,ミャンマーの人々のために、祈り続けます。

 一人ひとりの命が大切にされ、人間の尊厳が尊重され守られる社会が実現するように。

 命を奪う暴力ではなく,連帯のうちに互いに助け合い支え合う社会が実現するように。

 信教の自由が侵されることなく、平和と喜びのうちに神を賛美する社会が実現するように。

2022年2月1日 カトリック東京大司教区 大司教 菊地功

 

【HOPING FOR PEACE THROUGH DIALOGUE FOR OUR BROTHERS AND SISTERS IN MYANMAR】

 It has been a year since the Myanmar military staged a coup d’etat and overthrew the democratically elected government. Calls for democratization have been suppressed by the armed forces, and it has been reported that many people have been killed in the name of maintaining security.

 Cardinal Charles Bo, Archbishop of Yangon, the president of the Catholic Bishops’ Conference of Myanmar, expressed that the situation for the past year has been “an extended Way of the Cross” and that “the whole of Myanmar is a war zone.” Cardinal Bo added that “churches that have been sheltering displaced people fleeing clashes between the army and armed groups are being targeted, raided and shelled by the military,” denouncing their attacks which endanger the lives of the many people seeking for freedom and democratization. (Vatican News)

 Despite the collective efforts calling for peace domestically and internationally, it has been reported that “Myanmar’s military announced via the country’s state-run television on Monday (31st January) that it is extending ‘a state of emergency’ for another six months and will continue to have full authority.” (NHK news site) Unfortunately, the state of turmoil has not changed for the better, and with organizations such as the United Nations and the Association of Southeast Asian Nations unable to take effective measures, the situation is at a standstill.

 The Archdiocese of Tokyo, in cooperation with the Archdiocese of Cologne in Germany, has been supporting the Catholic Church in Myanmar for many years. It started with the friendship fostered through the substantial support shared by the Church in Cologne to the Church in Tokyo for its reconstruction program after the war. And to remember such goodness with heartfelt gratitude, expanding further this love for neighbors, on the occasion of the 25th anniversary of this friendship between Cologne and Tokyo in 1979, Cardinal Höffner and Cardinal Shirayanagi agreed to start to support the Church in Myanmar.

Since then, the Archdiocese of Tokyo has been supporting the Church in Myanmar as a Sister Church, providing assistance especially for the program of priestly formation.

 “The Church is aware that her essentially religious mission includes the defense and promotion of human rights” and advocates that the dignity of the gift of life created in the image of God must be always respected and protected without exception. (Compendium of the Social Doctrine of the Church 159)

 Moreover, the responsibility for attaining the common good belongs to the State, believing that “the State must guarantee the coherency, unity and organization of the civil society of which it is an expression, in order that the common good may be attained with the contribution of every citizen.” (Compendium of the Social Doctrine of the Church 168)

 It is a unfortunate that there are also other places in the world where the situation is similar to Myanmar where human rights are restricted and the realization of the common good is hindered. Without these realizations, God’s peace will not be achieved.

 I am one with Cardinal Bo calling once again for the realization of peace through dialogue. At the same time, let us continue to pray for all the faithful in our Sister Church of Myanmar, and for all the people of Myanmar.

 Let us build a society that values the life of every human being, respecting and protecting human dignity.

 Let us build a society that does not promote life-threatening violence, but rather encourage help and support for one another in solidarity.

 Let us build a society that does not violate religious freedom, but rather unite in praising God in peace in joy.

February 1, 2022 Tarcisio Isao Kikuchi, SVD Archbishop Archdiocese of Tokyo

2022年2月5日

・ミャンマー軍事クーデターから一年、合計1500人を超える死者ーボ枢機卿が「世界の人々は目をそらさないで」と訴え

ミャンマーのヤンゴン大司教チャールズ・マウン・ボ枢機卿ミャンマーのヤンゴン大司教チャールズ・マウン・ボ枢機卿 

(2022.2.1 バチカン放送)

 ミャンマー国軍による2021年2月1日のクーデター発生から1年、同国のカトリック教会の指導者、ヤンゴン大司教のチャールズ・マウン・ボ枢機卿は1日、バチカンのメディアに対し同国の現状について語るとともに、平和再構築のための支援を呼びかけた。

 隣国タイに本部を置く人権団体「Assistance Association for Political Prisoners (Burma)=政治犯支援協会(ビルマ)」によると、2月1日現在で確認されているのは、昨年のクーデター発生以降に殺害された人は1500人を超えて1507人に、国軍などに拘留されている人は子供も含めて8899人、うち子供を含む45人に姿勢が宣告されている。(2022.2.2 カトリックあい)

 このような状況から、「ミャンマーの人々が置かれている”あきらめの状況”を深く心配している」と述べ、軍による抑圧は「長引く十字架の道行き」であり、そこでは「エデンの園はカルワリオの丘となっています」と強調。

 さらに枢機卿は、現在のミャンマーは「カオス、混乱、争い」の局面にあり、「人々の苦悶はめまいのするようなレベルで増大している。人々は恐怖と不安の中で暮らし、空腹を強いられ、ミャンマー全土が戦場となっています」と窮状を語るとともに、こうした中で、ミャンマーの司教たちは人々に寄り添い続け、「人道支援へのアクセスを支え、平和と和解の歩みを行うよう、すべての関係者に呼びかけている」と説明した。

 紛争の影響を最も受けている地域は、カトリック教徒が多く住むミャンマー北西部のチン州、東部のカヤー州やカレン州で、現地の教会は、武力衝突を逃れてきた人々に避難所を提供していることから、軍や武装組織による襲撃や爆撃の対象となっている。

 避難民などを保護する神父や牧師が逮捕され、信徒を含む多くの非武装の住民が殺害されており、枢機卿は「宗教施設への攻撃と、逃げ場を求めて教会に来た人々の殺害」を強く非難。「クーデターのためにキリスト教徒は非常に苦しみ、教会はこの十字架の道行きを完全に分かち合っています。私たちは、教皇フランシスコの教えに従い、『傷ついた癒し手(注:傷ついた者が、他者の傷を癒せる者になる、という意味の心理学用語)』『平和の道具』となり、挫折の闇に希望の光を灯す」努力を続ける、事を確認した。

 ミャンマー司教協議会の会長で、アジア司教協議会連盟の会長でもあるボ枢機卿は、「カトリック教会が人々の善のため、またすべての問題の平和的解決に努力している」ことを、軍事政権の指導者たちに言明している。

 そして、「私たちは、対話を絶えず促し、拘留中の人々の解放とすべての人の基本的人権の尊重を常に呼びかけ、何百万の苦しむ人々に対し、人道支援へのアクセスを保証するように、緊急のアピールをしています」とし、「クーデター発生後の初期における世界の人々の関心が薄らぎ、ミャンマーは世界のレーダーから消え去ったかのように見えます。ミャンマーを忘れず、私たちの平和構築の戦いを助けてください。そのためにも(国外から国軍や武装勢力への)武器供給を止め、困難にある人々が人道支援を受けられるように保証してください」と世界の国々、指導者、そして人々に訴えた。

2022年2月2日

・韓国ソウル教区で23人が司祭叙階、うち3人は中南米へ派遣予定(VN)

The men lie prostrate in prayer as they await ordination 

 韓国のソウルのカトリック明洞大聖堂で28日、23人の新しい司祭が誕生した。司祭叙階式は、ペトロ鄭淳澤・ソウル大司教が主宰し、駐韓バチカン臨時代理大使のアンドリュー・ヨム枢機卿や同大司教区補佐司教たちが共同司式した。

 新型コロナウイルス感染が再燃する中での叙階式は、参加者を厳しく制限し、一般信徒は新司祭たちの両親に限定、大司教区などのYouTubeなどで、全国に動画中継された。

 鄭大司教は、式の終わりに、多数の司祭たちの叙階を可能にしてくれた神に感謝するとともに、新司祭たちの両親、召命を育むのを助けたすべての聖職者、修道女、教師、そして聖霊の導きに感謝した。また、教会への奉仕において新しく叙階された人々を支援してくれた神学校のスタッフと関係者たちに感謝の意を表した。

 叙階された司祭のうち3人は、2005年にソウル大司教によって設立された「ソウル国際カトリック宣教師協会」のメンバーであり、海外での福音宣教のため中南米への派遣が決まっている。大司教は、「韓国の教会が『迎え入れる教会』ら『与える教会』に変貌し、海外で福音宣教に協力する展望を開くもの」と意義を強調した。

 ソウル大司教区には現在、966人の司祭がおり、枢機卿と大司教が各1名、補佐司教3名、モンシニョール(名誉高位聖職者)が5人。信徒数は150万人を超える。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

Photos of the ordination ceremony
2022年1月30日

・日本のキリスト教系信者は微増だが、カトリックは0.6%減ー文化庁の2021年版『宗教年鑑』

(2022.1.23 カトリックあい)

 文化庁が、2020年 12 月 31 日現在でまとめた2021(令和3)年版『宗教年鑑』を発行した。

 それによると、「キリスト教系」に分類される宗教団体の総信者数は191万5294人で前年に比べて0・3%増加。全宗教団体の総信者数に占める割合は1・06%。信者数を教団別で見ると、最も多いカトリック教会は前年比0・6%減の43万5083人、2番目に多い日本基督教団は同1・8%減の10万9593人、続く日本聖公会は同2・5%減の4万5974人で、いずれも減少している。

 『宗教年鑑』は、各宗教法人の報告に基づき文化庁が毎年発表している。信者の定義や資格などに違いがあることなどから、信者数については各宗教団体で重複することもあり、全宗教団体の総信者数は1億8114万6092人と、日本の人口約1億2547万人(2021年12月1日時点)の約1・44倍となっている。

 調査は宗教法人ベースで行われているため、非法人宗教団体のみを有する包括宗教団体(教団など)や、非法人単立宗教団体は調査の対象外。「キリスト教系」に分類される宗教団体には、末日聖徒イエス・キリスト教会(モルモン教)や、ものみの塔聖書冊子協会(エホバの証人)、世界平和統一家庭連合(統一協会)なども含まれている。

 「神道系」「仏教系」「キリスト教系」「諸教」の4つに分類された宗教団体系統別では、信者数が最も多いのは「神道系」で8792万4087人。「仏教系」8397万1139人、「諸教」733万5572人がこれに次いでいる。前年対比では、「神道系」が1・2%、「仏教系」が1%、「諸教は」が0・9%それぞれ減少している。

 「キリスト教系」の信者数は、カトリック教会、日本基督教団、日本聖公会のほか、4位の日本バプテスト連盟が3万3233人で1・2%減、5位の日本福音ルーテル教会も2万1719人で0・7%減った。その一方で、セブンスデー・アドベンチスト教団(6位、1万5011人)が0・2%増、日本アッセンブリーズ・オブ・ゴッド教団(9位、1万1753人)が0・5%増)、日本ホーリネス教団(15位、7310人)が0・7%増となっている。ちなみに、末日聖徒イエス・キリスト教会(モルモン教)は12万3502人で4%弱の減少。

 都道府県別で見ると、「キリスト教系」の信者数が最も多いのは東京都で87万8511人(前年比1万21人増)、2位は神奈川県で30万2871人(同30人増)、3位は大阪府で7万6843人(同5490人増)とそれぞれ増加したのに対して、4位の長崎は6万2353人で前年より622人減っている。

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 年鑑の全文は▷

https://www.bunka.go.jp/tokei_hakusho_shuppan/hakusho_nenjihokokusho/shukyo_nenkan/pdf/r03nenkan.pdf

 

 

 

 

2022年1月23日

・新型コロナウイルス感染再拡大で東京教区の対応発表

(2022.1.21 カトリック・あい)

  新型コロナウイルス感染が急拡大する中で21日から東京都などに「まん延防止等重点措置 」が実施されたが、カトリック東京教区は21日、同教区における対応として、同日から「聖堂入場者の制限」「高齢者や基礎疾患者の自宅礼拝」「主日のミサ参加免除」など「ステージ3」の対応を実施することを発表、教区の全司祭、信徒に協力を要請した。

 具体的な内容は以下の通りだが、東京都では同日の感染者が過去最多を更新、1万人に迫る状態。さらに増加を続ける可能性が高く、今後、政府や東京都の対応を見ながら、公開ミサの中止などさらに厳しい措置に踏み切らざるを得ない事態もあり得る。

【2022年1月21日以降におけるステージ3の対応】

1: 聖堂内で、互いに1メートル程度の距離を保つため、入堂人数の制限をします。生活をともにする家族は、一緒に着席して構いません。充分な換気が出来ない聖堂構造の場合や、間隔を空けることができない場合、聖堂を典礼に使うことは出来ません。ミサ後には、順序よく退堂し、聖堂内での「あいさつ」「立ち話」は、お控えください。

 対策の具体的な方法について、主任司祭の指示に従ってください。また、ミサのある教会を求めて、移動することをお控えください。ご自分の所属教会、または共同体の一員となっている教会の指示に従ってください。なお小教区は、感染が発生した場合に保健所の要請に応えるため、ミサ参加者の情報を把握します。情報の取り扱いには注意し、後日破棄します。

2: 高齢の方・基礎疾患のある方は、できる限りご自宅でお祈りください。ただし、教会での年齢制限は行いません。ご家族から懸念が表明されたときも、ご自宅でお祈りください。なお、主日のミサにあずかる義務は、教区内のすべての方を対象に引き続いて免除します。

3: 2020年1月31日以降の当初から行われてきた手指消毒など感染症対策を充分に行い、換気を保ち、しばらくの間は、全員マスクを着用してください。

4: ミサや集会などでは、全員で一緒に唱える事を控えます。広い空間があり充分に換気が出来る場合、聖歌隊の歌唱や独唱は可能ですが、マスクを必ず着用してください。

5: しばらくの間、ミサでの奉納も行いません。またしばらくの間、聖体拝領は、必ず拝領の直前に消毒をした手でお受けください。口での拝領を希望される方は、特に司祭の手指を介した他者への感染を防ぐため、事前に司祭にご相談ください。

6: ミサ以外の、会議や会合、集い、勉強会などの対面の活動は、可能な限りオンラインとするものの、会場の収容人数(定員の半分程度)や換気、時間(最大でも1時間半程度)に慎重に配慮しながら、実施することも出来ます。なお食事を伴う行事は控えてください。

7: ゆるしの秘跡については、部屋の換気にご留意ください。なお2020年3月26日付の、「一般赦免に関する使徒座裁判所内赦院からの通達に関して」の公示は、現在も有効です。

付記:聖体を授ける司祭や臨時の奉仕者は、必ず直前に手指を消毒し、マスクを着用してください。信徒の方に「聖体授与の臨時の奉仕者」をお願いすることも、主任司祭の判断にゆだねます 

なお、マスクはワクチン接種の有無にかかわらず着用してください。フェイスシールドはマスクの代わりにはなりません。フェイスシールドを使う場合でも、マスクを併用ください。また、不織布マスクを使用されることをお勧めします。

2022年1月21日

・ミャンマー・ロイコーで避難民200人収容の大聖堂も攻撃に巻き込まれる

(2022.1.14 Crux Senior Correspondent  Elise Ann Allen)

 ローマ発–ミャンマー北部のロイコーの町で200人近くの避難民を収容・保護しているカトリックの大聖堂が、空爆と迫撃砲攻撃に巻き込まれ、避難民はもちろん聖職者たちも危機的な状況に追い込まれている。

 カトリック・ロイコー教区の管理者、フランシス・ソエ・ナイン神父が11日の時点の状況としてイタリア司教団の公式報道機関SIRに語ったところによると、攻撃を受けたのはロイコーの「王たるキリスト」の大聖堂。大半が女性、子供、高齢者、体の弱い人からなる200人近くの避難民を収容・保護していたが、大聖堂を含むロイコーの街全体が戦闘に巻き込まれた。

 「迫撃砲など重火器だけでなく、飛行機やヘリコプターでも攻撃されています。避難民たちをここにとどめていることはできないので、別の場所に移動中。これまでのところ、私たちは皆、神のご加護で無事でいますが、予断は許しません」と危機を訴えている。

 近くのドゥクにある聖心教会の鐘楼の1つが迫撃砲の攻撃によって既に破壊されており、「危険は非常に大きい。私たちは戦場の真っただ中にいます。ロイコーはほぼ毎日、武器、空爆、ヘリコプターに攻撃されている。

 ロイコーの9万人の住民のうち5万人は安全な場所を求めて自宅などから脱出している。市街に残っている人はほとんどいない」とナイン神父。ロイコーに7つあるカトリック教会の聖職者や避難民など信徒は安全な場所を求めて移動しているが、「教区の数人の司祭や修道女さえ、どこが安全な場所か分からない状態」という。

 UNICEFは声明で、ミャンマーでの戦闘の激化に「深く懸念している」と述べ、「民間地域での空爆と重火器の使用が報告されている」と非難。「特に子供たちへの攻撃に特に憤慨している。子供たちの保護を『絶対的な優先事項』とし、子供たちを戦闘地域から遠ざけ、彼らのいる地域を攻撃の標的としないよう」国軍や反政府勢力の指導者に求めている。

 国連人道問題調整事務所(OCHA)は、先月まとめた「UN Humanitarian Needs Overview」で、ミャンマーの現在の混乱により、今年初めの段階で全人口のほぼ半数が貧困に追いやられる、と予想している

 昨年2月のクーデターで、国軍が民主政府の指導者たちを追放し、権力を掌握して以来、ミャンマーは市民による大規模な抗議デモが続き、武装集団も国軍に対する攻撃姿勢を強め、これを力で抑え込もうとする国軍も空陸から重火器による無差別攻撃で対抗。

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 政治囚支援協会(ビルマ)によると、14日現在で、昨年2月のクーデターから同日までには、国軍によって殺害された民間人は少なくとも1469人、逮捕・拘束者は累計で1万1554人に達している。(「カトリック・あい」)

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

・・Cruxは、カトリック専門のニュース、分析、評論を網羅する米国のインターネット・メディアです。 2014年9月に米国の主要日刊紙の一つである「ボストン・グローブ」 (欧米を中心にした聖職者による幼児性的虐待事件摘発のきっかけとなった世界的なスクープで有名。映画化され、日本でも全国上映された)の報道活動の一環として創刊されました。現在は、米国に本拠を置くカトリック団体とパートナーシップを組み、多くのカトリック関係団体、機関、個人の支援を受けて、バチカンを含め,どこからも干渉を受けない、独立系カトリック・メディアとして世界的に高い評価を受けています。「カトリック・あい」は、カトリック専門の非営利メディアとして、Cruxが発信するニュース、分析、評論の日本語への翻訳、転載について了解を得て、掲載しています。

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2022年1月16日

・ミャンマー”クリスマス大虐殺”で38人殺害ーボー枢機卿、和平を懇願(Crux)

(2021.12.27 Crux  Senior Correspondent Elise Ann Allen

Myanmar cardinal pleads for peace after 38 killed in ‘Christmas massacre’ ミャンマーのカヤー州のフルソ村の惨状。子供たち30人以上を含む38人が射殺され、遺体に火がつけられた (カレンニー族国防軍(KNDF)がAP経由で提供)

   ローマ発–25日のクリスマス直前、ミャンマー東部カヤー州のフルソ村でで、国軍によって子供たち30人以上を含む38人が射殺されたうえ、切断、火をつけられる、という惨劇が起こされた。

    同国のカトリック教会の指導者、チャールズ・ボー枢機卿は、犠牲者を悼むとともに「悲痛で恐ろしい残虐行為だ」と批判。ただちに暴力を止め、平和的な対話を始まるよう、政府と反政府勢力の双方リーダーたちに訴えた。

 教皇フランシスコも25日のクリスマス・メッセージで、ミャンマー情勢について、「不寛容と暴力が、人々の平和な表情を曇らせている」と憂慮している。

 ボー枢機卿は「”非人道的な蛮行”としか言いようのない卑劣な行為」とし、「殺され、焼かれ、そして切断された人々の遺体がクリスマスの日に発見された、という事実は、この惨劇をさらに痛烈で不快極まりないものにします」と強く批判した。

 英国を拠点とする国際人道支援団体のSave the Childrenのスポークスマンは27日、同村での惨劇の後、人道支援中だった間ヤンマー人の現地スタッフ2人が行方不明になっている、と述べた。(28日付けの声明で、2人はこの惨劇で殺害された、と発表)

 ボー枢機卿は声明で、フルソ村での惨劇だけでなく、「カレン州での空爆により、タイとの国境を越えて数千人が避難したアというニュースがクリスマスイブに届きました」と述べた。s   

 そして、「多くの周辺地域も砲撃、砲撃、大量破壊に晒されています。このような悲劇は、いつ終わるのでしょうか?ミャンマーでの数十年にわたる内戦はいつ終わるのでしょうか?正義と真の自由をもって、いつ真の平和を享受できるのでしょうか?いつお互いを殺し合うのをやめますか?」と問いかけ、「暴力は、私たちの問題の解決策になることは決してありません。銃や武器は答えにはなりません」と戦闘を続ける国軍と反対武装勢力双方に訴えた。

 さらにミャンマー軍に「無実の人々への爆撃と砲撃をやめ、家や教会、学校や診療所の破壊をやめ、民主主義団体や民族集団との対話を始めるように」求め、反軍事政権武装グループに対しても、「銃は暴力を永続させ、より多くの死、より多くの飢餓を引き起こし、子供たちの教育、経済、健康に壊滅的な結果をもたらす」として自粛を訴えている。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

・・Cruxは、カトリック専門のニュース、分析、評論を網羅する米国のインターネット・メディアです。 2014年9月に米国の主要日刊紙の一つである「ボストン・グローブ」 (欧米を中心にした聖職者による幼児性的虐待事件摘発のきっかけとなった世界的なスクープで有名。映画化され、日本でも全国上映された)の報道活動の一環として創刊されました。現在は、米国に本拠を置くカトリック団体とパートナーシップを組み、多くのカトリック関係団体、機関、個人の支援を受けて、バチカンを含め,どこからも干渉を受けない、独立系カトリック・メディアとして世界的に高い評価を受けています。「カトリック・あい」は、カトリック専門の非営利メディアとして、Cruxが発信するニュース、分析、評論の日本語への翻訳、転載について了解を得て、掲載しています。

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2021年12月28日

・「正義無くして永続的平和はない、対話を!」ミャンマーのボー枢機卿が待降節で声明

Cardinal Charles Maung Bo, Archbishop of YangonCardinal Charles Maung Bo, Archbishop of Yangon 

(2021.12.14 カトリック・あい)

 ミャンマー国軍による軍事クーデターから10か月が経ち、軍事政権による圧制と経済的苦境が続く中で、同国のカトリック司教協議会会長のチャールズ・マウン・ボー枢機卿が10日、「もう十分です、私の愛するミャンマーよ」と題する待降節のメッセージを発表し、2月1日のクーデター以来、国民を傷つけてきた「嫌悪すべき暴力」を改めて強く批判、軍事政権の責任を問うとともに、同国の全信徒に対して希望を失わないように励ました。

 枢機卿は「この10か月間、嫌悪すべき暴力が、世界の人々の心を強く痛め続けています。それでも、私たちは絶望と憎しみを抱くことはしない。イエスと共に、私たちは『平和がありますように』と公に祈ります」と述べる一方、「進んで暴力を振るい、残虐な拷問と殺害を行なう人々が、今のミャンマーの”涙の谷”の主因です。そうした人々に対しても、『愛には力がある』と申し上げる。それがイエスの、クリスマスのメッセージです」と語った。

 そして、「非人道的な暴力に痛めつけられたミャンマーの若者たちが、復讐する気持ちを起こす可能性」に懸念を示し、「(非暴力を貫いた)マハトマ・ガンジーが示したように、勝利は銃だけではもたらされず、暴力は暴力を生むだけです。いつも非暴力の道、平和的な解決策があります」と訴えた。

 また、「”ベツレヘムの飼い葉おけ”が、最後にはローマの権力に勝った。それを私たちの希望にしましょう… 正義無くして、永続的な平和はあり得ません」と、同国の指導者たちの若いによる平和を改めて呼びかけた。

 タイに本拠を置く民間支援団体・政治犯支援協会(ビルマ)が13日現在で集計したところによると、2月1日の国軍クーデターからこれまでに殺害された人は確認できただけで1329人、拘留されている人は7988人に上り、うち子供2人を含む36人が死刑を宣告されている。実際の死者数はこれよりもはるかに多い、と同協会は見ている。

2021年12月14日