・教皇フランシスコ、女性助祭を「研究」する新委員会を設置

Pope Francis greets womenPope Francis greets women  (Vatican Media)

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

 

2020年4月9日

・バチカン典礼秘跡省が、新型ウイルス感染終息を願う特別ミサ実施を認める教令

(2020.4.8 カトリック・あい)カトリック中央協議会は8日、バチカンの典礼秘跡省が3月30日に出した新型ウイルスの世界的大感染の終息を願う特別ミサの実施を認める教令の日本語訳をホームページに掲載した。全文以下の通り。

典礼秘跡省 教令 感染症の世界的流行の時節におけるミサについて

闇にしのび寄る疫病も、恐れることはない」(詩編91・5-6参照)。詩編作者のこの言葉は、試練の時、自らの民を決して見捨てることのない神の揺るぎない愛に大きな信頼を寄せるよう勧めている。

 新型コロナウイルス感染症(Covid-19)によって全世界が大きく傷ついているこの時節に、神がこの感染症の世界的流行を終息させてくださることを願う特別のミサをささげることができるよう、多くの要請が当省に寄せられた。

 したがって、当省は、教皇フランシスコによって与えられた権限に基づき、感染症の世界的流行に際してミサをささげる許可を与える。このミサは、感染症の世界的流行が続く間、祭日、待降節と四旬節と復活節の主日、復活の八日間、死者の日、灰の水曜日、聖週間を除いて、すべての日に行うことができる(「ローマ・ミサ典礼書の総則」374参照」。

 ミサの式文は本教令に添付される。

 以上に反することはすべて退けられる。

式文:感染症の世界的流行の時節のミサ

【感染症の世界的流行の時節に】

 このミサは、種々の機会のためのミサと祈願の典礼注記に従い、祭日、待降節と四旬節と復活節の主日、復活の八日間、死者の日、灰の水曜日、聖週間を除いて、すべての日に行うことができる。

(入祭唱)
主はわたしたちの苦悩を背負い、わたしたちの苦しみをになわれた。 (イザヤ 53・4 参照)

(集会祈願)
全能永遠の神よ、苦難のうちにあるあなたの子らの心からの願いを聞き入れ、危機から救ってくださるのはあなただけです。
苦しむ人にあわれみのまなざしを注ぎ、亡くなった人には永遠の安息を、嘆き悲しむ人には慰めを、病気の人にはいやしを、死を迎える人には安らぎをお与えください。
医療に従事する人を力づけ、指導者に知恵を授け、愛をもって援助の手を差し伸べるすべての人を勇気づけてください。
わたしたちが、あなたの聖なるみ名をともに賛美することができますように。
聖霊の交わりの中で、あなたとともに世々に生き、支配しておられる御子、わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。

(奉納祈願)
恵み豊かな神よ、危機に直面するこの時、わたしたちがささげる供えものを受け入れてください。
あなたの全能の力によって、この供えものが、いやしと平安をもたらす力の源となりますように。
わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。

(拝領唱)
重荷を負って苦労している人は皆、わたしのもとに来なさい。わたしはあなたたちを休ませてあげよう。 (マタイ 11・28)

(拝領祈願)
いつくしみ深い神よ、あなたは永遠のいのちをもたらす薬を与えてくださいました。
この秘跡の恵みを通して、わたしたちが、いやしの力に満たされる喜びを味わうことができますように。
わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。

(会衆のための祈願)
(派遣の祝福の直前に、司式者は会衆に向かい、両手を伸べて次の祈りを唱える)
希望のよりどころである神よ、あなたの民を祝福し、いやし、助け導いてください。
罪から解放され、敵から守られて、いつもあなたを愛し続けることができますように。
わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。

(聖書朗読箇所)

 (「困難のとき」のミサの朗読を用いることができる)

第一朗読= 哀歌 3・17-26 主の救いを黙して待てば、幸いを得る わたしの魂は平和を失い……

答唱詩編= 詩編 80・2ac+3b、5-7(『典礼聖歌』80②③)

 または
第一朗読= ローマ 8・31b-38 死も、命も、神の愛から、わたしたちを引き離すことはできない
〔皆さん、〕もし神がわたしたちの……
答唱詩編= 詩編 123・1-2a、2bcd(『典礼聖歌』116①栄)

アレルヤ唱=(詠唱) 二コリント 1・3b-4a(『典礼聖歌』275⑪)
福音朗読 =マルコ 4・35-41 いったい、この方はどなたなのだろう。風や湖さえも従うではないか その日の夕方になって、……
(2020 年 4 月 7 日 日本カトリック司教協議会認可)

典礼秘跡省にて、2020年3月30日 長官 ロベール・サラ枢機卿 次官 アーサー・ローチ大司教

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2020年4月8日

・教皇庁典礼秘跡省が10日の「主の受難」の祭儀での共同祈願に「新型ウイルス感染危機」を加える教令

(2020.4.8 カトリック・あい)

 カトリック中央協議会が8日、10日の主の受難の祭儀を前に、バチカンの典礼秘跡省が3月30日に出した教令「主の受難の祭儀 における 盛式共同祈願に2020年のみに加えられる特別な意向について」を日本語訳にしてホームページに掲載した。全文以下の通り。

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教皇庁典礼秘跡省教令「主の受難の祭儀 における 盛式共同祈願に2020年のみに加えられる特別な意向について」

 本年の聖金曜日の主の受難の祭儀は、全世界を襲っている恐ろしい感染症の世界的流行により、とくに重要な意味をもっている。

 たしかに、この日、私たちは、いけにえの小羊のように苦しみと世界の罪を身に受けたイエス・キリストの、十字架上での栄光に満ちた受難と死を祝う。教会は、自らの花婿の復活の喜びを信仰のうちに待ちながら、人類全体のため、とりわけきわめて苦しんでいる人々のために、全能の父である神にして祈りを捧げるのである。

 したがって、当省は、教皇フランシスコによって与えられた権限に基づき、重大な公的必要性が生じた場合、教区司教に対して『ローマ・ミサ典礼書』の中ですでに付与された可能性に従って、上記の祭儀の盛式共同祈願に加えられる一つの意向を提示する。これによって、苦難の中で父である神により頼む人々の祈りが届けられ、逆境においてもすべての人が神のいくつしみの喜びを味わうことができるのである。

 招きのことばと祈りの式文は本教令に添付される。

 以上に反することはすべて退けられる。

    典礼秘跡省にて、2020年3月30日 長官 ロベール・サラ枢機卿 次官 アーサー・ローチ大司教

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【聖金曜日 主の受難 盛式共同祈願】9b 感染症の世界的流行に苦しむ人のために

 感染症の世界的流行によって苦しむすべての人のために祈りましょう。わたしたちの主である神が、病の床にある人をいやし、病者の世話をする人々を力づけ、嘆き悲しむ家族を慰め、亡くなったすべての人に救いを与えてくださいますように。

(しばらく沈黙の後、唱える)

 全能永遠の神よ、人が力を失うとき、支えてくださるのはあなただけです。

 感染症の世界的流行によって苦しむあなたのすべての子らを顧みてください。

 あなたの恵みによって、病気の人の苦しみが和らげられ、患者の世話をする人が力づけられ、亡くなった人に永遠の安息が与えられますように。

 この苦難の時を過ごすわたしたちが、あなたのいつくしみ深い愛に慰めを見いだすことができますように。

 わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。

*歌唱する場合、招きの太字で音が変わります。(2020 年 4 月 7 日 日本カトリック司教協議会認可)

2020年4月8日

・バチカンは豪最高裁の逆転無罪判決を「好意的に受け止め」

(2020.4.7バチカン放送)

 オーストラリアの連邦最高裁判所がジョージ・ペル枢機卿に、未成年性的虐待で有罪とのこれまでの下級審の判決を覆す、無罪判決を下したが、バチカンは、これを「好意的に受け止め」ている。

 バチカン広報局は7日発表した声明で、「教皇庁は常にオーストラリアの司法当局に信頼を置き、同連邦最高裁判所の、ジョージ・ペル枢機卿に対する未成年者虐待の訴えに無罪を告げ、実刑判決を破棄した、全会一致の判決を好意的に受け止めている」と述べた。

 また、「枢機卿は司法当局の判断に自らをゆだねる中で、真理が明らかになることを待ちながら、一貫して無罪を訴えていた」とし、この機会に、未成年者に対するあらゆる虐待の防止と追及に取り組むバチカンの姿勢を改めて強調した。

(編集「カトリック・あい」)

2020年4月8日

・新型コロナウイルス対策で、教皇フランシスコが緊急援助基金を設置

Pope Francis during the Urbi et orbi prayer to end the coronavirus pandemicPope Francis during the Urbi et orbi prayer to end the coronavirus pandemic  (ANSA)

(2020.4.6 Vatican News)

 教皇フランシスコは6日、バチカンの宣教援助事業(Pontifical Mission Societies)に緊急基金を設けた。同事業の広報担当、アジェンツィア・フィデスが6日出した声明によると基金は信徒など世界の人々の寄付を原資とし、新型コロナウイルスの感染被害を受けている人々やコミュニティの支援に使われる。

バチカン福音宣教省のタグレ長官は、この基金設置に関連して、次のように述べた。

 「福音宣教の活動で、教会はしばしば人間の心身の健康に対する重大な脅威の最前線に立ちます。アフリカだけでも、7万4000人以上の修道女たち、4万6000人以上の司祭たちがが7274か所の病院、診療所を運営し、2346軒の高齢者と弱者のための家を運営しており、4万5088か所のの小学校で1900万人以上の子供たちを教育しています。多くの農村地域では、彼らはヘルスケアと教育の唯一の提供者です。教皇は、教会の広大なネットワーク全体に、今直面している課題に立ち向かうよう求めておられます」。

*まず教皇が75万ドルを寄託

 また教皇は、自らが設置した基金に率先垂範して75万ドルを寄託、「世界各国にある教会の機関『宣教援助事業』を通じて、この基金を助け、寄与することができ、強く希望する」の教会と信徒たちに参加を呼びかけた。

 

*基金の目的

 基金の目的について、バチカン宣教援助事業のジョバンニ・ピエトロ・ダル・トーゾ委員長は「基金は、福音宣教地域における教会の活動を支援することが目的ですが、新型コロナウイルスの感染で被害を受けている地域もその対象とします。福音を伝え、広大なネットワークを通じた実践的な支援を行う教会の活動を通じて、現在の危機の中で誰も孤独ではないことを示すことができるのです。そのために、教会の組織と聖職者たちは重要な役割を果たしています。それこそ、この基金を設置された教皇のお考えです。とても多くの方々が感染に苦しんでいる中で、私たちは、ケアを受けることができない人々を思い、手を差し伸べ、父なる神の愛を明らかにするのです」と語り、「私は、世界中のすべての教区に設けられている宣教援助事業に対して、教皇のこの新たな取り組みを支援するために出来ることをするように、求めます」と世界のカトリック教会の教区に協力を要請した。

*宣教援助事業

 宣教援助事業の対象となっているのは、世界の”非カトリック国”で教区の数は1110以上。地域は、アジア、アフリカ、オセアニアの大部分とアマゾン地域の一部の及ぶ。

 なお、新基金への寄付は次の講座へ銀行送金で行うこともできる。
*送金先:IT84F0200805075000102456047(SWIFT UNCRITMM)*宛先の名義:Amministrazione Pontificie Opere Missionarie *寄付の名称:Fund Corona-Virus

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

2020年4月7日

・聖週間の初日、枝の主日の教皇フランシスコによるミサ典礼書発表

(2020.4.3 カトリック・あい)

 主の復活を準備する聖週間が始まるが、その初日、枝の主日(受難の主日)の教皇フランシスコが司式する主日のミサ典礼書が発表された。

 内容はhttp://www.vatican.va/news_services/liturgy/libretti/2020/20200405-libretto-domenica-palme.pdfで。この日のミサも、バチカンから動画配信される予定だ。

2020年4月3日

・ローマ司教総代理のデ・ドナティス枢機卿が新型ウイルスに罹患、司教で初の死者がエチオピアで

Mons. Angelo De Donatis, Vicario Generale di Sua Santità per la Diocesi di RomaCardinal Angelo De Donatis, Vicar General of His Holiness for the Diocese of Rome 

 バチカン放送英語版が3月31日付けで伝えたところによると、教皇フランシスコ-ローマ司教ーの総代理を務めるアンジェロ・デ・ドナティス枢機卿が新型コロナウイルスに感染し、30日にローマ市内のジェメッリ病院に入院した。熱はあるが、全体として体調は今のところ良好で、抗ウイルス治療を受け始めている、という。

 新型コロナウイルスが欧米で猛威を振るう中で、イタリアだけで既に数十人の司祭が感染しているが、先週には、司教として世界で初めてエチオピアで、サレジオ会員のアンジェロ・モレシ司教が感染で亡くなっている。米国でも、3月27日に新型ウイルス感染による司祭の初の死亡が報告されている。

 新型ウイルスの世界的な大伝染は、バチカンはじめ世界各国の教会に、聖週間の公開ミサ中止ばかりでなく、司牧を担う聖職者の犠牲という打撃を与える事態に至っている。

 新型コロナウイルス感染が明らかになったドナティス枢機卿は、イタリア中に感染が広がって来た3月に入って、ローマ市内のラテラノ宮殿の執務室でのスタッフとの面談の回数を減らし、関係者との直接の接触を避け、バチカンに出向くことも控え、教皇フランシスコとの連絡も電話でしていた。

 バチカン放送英語版によると枢機卿は、感染が確認される以前から、「多くの兄弟姉妹の苦しみを分かち合う機会を私が与えられたものとして、今、この瞬間を生きています。主に、ローマの信徒の皆さん全ての祈りに、私を託します」と語り、11日以降、ローマの南郊外Santuario Divino Amoreにある聖堂で毎晩ミサを捧げ、テレビやFacebookで動画配信を続けていた。

 また3月31日付けの米有力インターネット・メディアCruxによると、米国で新型コロナウイルス感染で亡くなったのは、ニューヨーク・ブルックリン教区のジョージ・オルティス・ガレイ神父(49)。聖ブリジッド教会の主任司祭で、教区のメキシコ移民の司牧も担当していた。

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イタリアと世界のパンデミック犠牲者のためにバチカンで半旗 2020年3月31日

 なお、イタリアでは31日、全土で新型コロナウイルスの犠牲者に弔意を表す半旗が掲げられ、これに連帯して、教皇庁でも半旗が掲げられた。

 バチカン広報局では、「イタリアと世界におけるパンデミックの犠牲者とその家族たち、そして、感染症収束のために寛大な献身をもって闘うすべての人々に寄り添うために半旗を掲げた」と説明している。

2020年3月31日

・聖週間の聖ぺトロ大聖堂の典礼祭儀-復活の主日も含め非公開で

(2020.3.27 VaticanNews Robin Gomes)

 教皇儀典室は27日、教皇フランシスコが聖ペトロ大聖堂で行う今年の5日からの聖週間の典礼祭儀を12日の復活の主日を含めて、信者の出席なしとすると発表した。

 新型コロナウイルスの世界的大感染で、イタリアは中国を抜いて世界で最多の犠牲者を出し、終息の気配が見えないことから、このような判断となった。十字架の道行きは、大聖堂前で行う。いずれも、インターネットなどを通じて全世界に動画配信される予定。

 発表によると、5日の受難の主日(枝の主日)から始まる聖週間のミサ典礼は、教皇が全て主宰される。開始時間は5日の受難の主日はローマ現地時間午前11時、9日の聖木曜日(主の晩餐の主日)は午後6時、10日の聖金曜日の主の受難の儀式も教皇が午後6時からなさるが、夜の十字架の道行きは、コロッセオでなく、午後9時から、大聖堂の前で行う。

 復活徹夜ミサは11日午後9時から行い、復活の主日の12日は午前11時からのミサの後、恒例の教皇祝福“Urbi et Orbi”と復活を祝うメッセージで締めくくられる。

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

 

2020年3月28日

・「”愛の世界的な大感染”で新型ウイルスに打ち勝とう!」タグレ福音宣教省長官が訴え

(2020.3.26 VaticanNews)

 新型コロナウイルスの世界的な大伝染の危機に、どう対応するか。今月、マニラ大司教からバチカンの福音宣教省長官に就任したアントニオ・タグレ枢機卿(カリタス・インターナショナル会長)が26日、バチカン放送のインタビューに応じ、以下のメッセージを世界の信徒たちに向けて発出した。

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親愛なる姉妹、兄弟の皆さん

 私たちは、新型コロナウイルスによる emergency(緊急事態)に直面しています。 emergencyとは、ラテン語の「emergere」からきた言葉で、「私たちの前で発生し、注意を要する、予期せぬ事態」を意味します。緊急事態そのものは私たちにとって新しいものではありません。私たちは毎年のように、地震、台風、洪水、干ばつ、疾病を経験していますが、多くの場合、特定の場所と人に限定されています。

 しかし、今回の新型コロナウイルスの緊急事態は pandemic(世界的な大感染)です。ギリシャ語の「pan」は「すべて」を意味し、「demo」は「人々または人口」を意味します。 pandemiaは、すべて、あるいは、ほとんどすべての人に影響を与えます。 新型コロナウイルスは全般的、あるいは普遍的な緊急事態だと言えます。私たちのほぼすべてに影響を与えます。私たち全員がこれに対応することが求められているのです。

 緊急事態が発生している時、私たちは本能的に、まず、自分自身、家族、身近な人を考えます。私たちは彼らを守るために、出来ることは何でもしようとします。このような対応は、基本的に良いことですが、自分たちのことだけを考えてしまうことのないように、注意する必要があります。

 私たちは、他の人々が必要としていることに、私たちと同じことを必要としている人々に、目をつぶらないようにせねばなりません。私たちの不安が、隣人への真の思いやりを消すことのないようにすべきです。緊急事態に、人の本心が現れます。すべての人々(パンデミア)に影響を与える緊急事態から、思いやり、同情、そして愛の世界的な大感染が起きることを、私たちは願います。

 突然噴出する緊急事態の危機は、同じように、希望の”噴出”によってのみ対処することができます。ウイルスの世界的な大伝染は、キリスト教的な慈愛の世界的な”伝染”を生み出さねばなりません。後世の歴史は、私たち今生きている世代を、無私の愛の力を基準に判断するでしょう-人類に共通したこの緊急事態が、無私の愛を作り出し広げるのか、それとも失敗するのか。私たちは、新型コロナウイルスの感染と戦う英雄的な人々に感謝します。彼らの愛と勇気は、ここ数週間の癒しと希望の源になってきています。

 「ウイルスに汚染されないように、そしてウイルスが広がらないように、手を洗うべきだ」と専門家たちは言います。イエスの裁判で、総督ピラトは水を取り、群衆の前で手を洗って言いました。「この人の血について、私には責任が無い。お前たちの問題だ」(マタイ福音書27章24節)と。

 私たちは手を洗うべきですが、ピラトのような意味で洗うべきではありません。貧しい人々、高齢者、失業者、難民、ホームレス、医療提供者、そしてあらゆる人々、神の被造物、将来の世代に対して、私たちは自分の手から、自分の責任を拭い去ることはできないのです。

 私たちは聖霊の力を通して祈ります-皆に共通する緊急事態に直面して、全ての人への真の愛が全での人間の心に湧き上がりますように。

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

2020年3月26日

・世界のカトリック人口・教皇フランシスコ在位5年で6%増、13億2900万人

(2020.3.25 カトリック・あい)

 バチカン中央統計局が25日発表した2020年版世界カトリック統計年報によると、2018年までの教皇フランシスコの在位5年間に、カトリック信徒の人口は6㌫、7500万人増え2018年現在で13億2900万人となった。

*地域別信徒数では欧米の比率が落ち、アジア、アフリカが上昇

  ただし、世界の総人口もこの期間にほぼ同率で増えたため、総人口に占める割合は18パーセント弱で、横ばいが続いている。

 地域別の人口に占める割合は、南北アメリカが全人口の63.7㌫を占め、欧州が39.7㌫、オセアニア26.3㌫、アフリカ19.4㌫の順。アジアが最も小さく、3.3㌫に留まっている。

 ただし、5年間のカトリック信徒の人口の動きをみると、欧州の国々と北米の相対的なウエイトが低下し、その他の地域が上昇している。欧州の割合は21.5㌫、南北アメリカはこの期間に1㌫落ちて48㌫となる一方で、アジアは若干上昇して11.1㌫になった。

*司教の数は増えたが、司祭数はとくに欧州で減少

 また、5年間で世界の司教の数は3.9㌫増えて5377人。地域別の増加率はオセアニアが4.6㌫、南北アメリカとアジアが4.5㌫、欧州が4.1㌫。アフリカは1.4㌫の微増となった。地域的な分布はこの二年間実質的に変わっていない。

 だが、世界の司祭の数は全体として思わしくない。5年間の最初の2年間は1400人増えたが、後の3年間に0.3㌫減少している。ただし、地域別にみるとアフリカではこの期間に14.3㌫、アジアで11㌫それぞれ増加しているが、南北アメリカは横ばい。欧州とオセアニアは2018年だけでも、それぞれ7㌫、1㌫を上回る減少となった。結果として、地域別の割合はアジアが14.8㌫から16.5㌫に増え、アフリカも10.1㌫から11.5㌫に増える一方、欧州は44.3㌫から41.3㌫に大きく縮小している。

 

*注目される「終身助祭」の増加

 そうした傾向の中で、顕著なのは終身助祭の増加で、世界全体でこの期間に4万3195人から4万7504人と約1割増えている。

 終身助祭は、司祭への叙階がないが、既婚者もなることのできる資格。第二バチカン公会議以降、助祭を「司祭への通過点」、単なる「司祭の補助」と見なすのではなく、助祭としての固有の職務を再確認する方向に進んでおり、これに伴い終身助祭の制度が世界各国の教区で整備されてきているが、日本では司祭団の関心が低く、沖縄などを除いて、まだ制度化されていない)

 

*修道士、修道女は減少が続いている

 司祭でない修道士の減少はアフリカ、アジアを除いて続いており、この期間に世界全体として5万5000人強から5万1000人弱と8㌫減った。修道女も69万9400人から64万2000人へ7.5㌫減り、特に欧州、オセアニア、南北アメリカでは、それぞれ15㌫、14.8㌫、12㌫の二けたの大幅減少を記録したが、アフリカとアジアではそれぞれ9㌫強、2.6㌫の増加となっている。

 

*神学生も減少、アフリカに期待

 神学生の減少も進んでおり、この期間に11万8251人から2㌫減って11万5880人に。地域別で欧州が15.6㌫、南北アメリカが9.4㌫の大幅落ち込み。例外的なのはアフリカで15.6㌫増え、宣教司牧の需要を満たす期待を寄せられている。

 

 

2020年3月25日

・教皇が仙台教区・平賀司教の引退願い受理、教区管理者に小松史郎師

(2020.3.20改 カトリック・あい)

 バチカン広報局の発表によると、教皇フランシスコが18日付けで、仙台教区の平賀徹夫司教から出されていた引退願いを受理された。

 平賀司教は1945年1月2日生まれで、今年1月2日に75歳を迎えており、引退願いの受理は、司教の定年年齢に退位したため、とされている。後任の教区長は未定。19日付けの仙台教区のお知らせによると、司教が決まるまでの教区管理者として小松史朗神父が任命された。

 これで、日本の教区で司教が空席の教区は新潟、福岡を合わせて3教区、また、通常なら補佐司教が置かれる東京大司教区も補佐司教が未定の状態が長く続いている。新型コロナウイルスの感染拡大が続いている中で、適切な対応がされるためにも、バチカンの早急な対応が望まれる。

 

2020年3月19日

・教皇、新型ウイルス感染で危機にあるローマ市内に行き、二教会で祈る

教皇フランシスコ、ローマの聖マルチェロ教会の磔刑像の前で祈る 2020年3月15日教皇フランシスコ、ローマの聖マルチェロ教会の磔刑像の前で祈る 
(2020.3.16 バチカン放送)

 教皇フランシスコが15日午後、ローマ市内の2つの教会を訪れ、新型コロナウイルスの感染の危機が去るように祈りを捧げられた。

 バチカンのマッテオ・ブルーニ広報局長によると、教皇は同日夕方、私的な形でバチカンをお出になり、聖マリア大聖堂(バシリカ・ディ・サンタ・マリア・マッジョーレ)を訪問された。教皇は同大聖堂に保管される古い聖母子画「サルス・ポプリ・ロマーニ(ローマ人の救い)」の前で祈られた。

 この聖母子画に対する教皇フランシスコの崇敬はよく知られており、教皇は様々な祭日はもとより、海外への司牧訪問の前後にも、この前で祈られている。

 続いて、教皇は巡礼者として、ローマ中心街を貫くコルソ通りを歩き、聖マルチェロ教会(キエーザ・ディ・サン・マルチェッロ・アル・コルソ)で、ローマを「大ペスト」から救ったという「奇跡の十字架」を見上げ、祈りを捧げられた。

 同教会には、1522年にペストがローマを襲った際、感染の鎮静を祈る宗教行列で掲げられたキリストの磔刑像がある。当局からの禁止にもかかわらず、民衆によって始められたこの宗教行列は16日間にも及び、十字架を掲げた行列がローマのあらゆる地区を練り歩く中で、ペストは次第に下火になっていった、という。1600年から、「聖年」を記念するたびに、聖マルチェロ教会から聖ペトロ大聖堂に向かう宗教行列が行われるようになった。十字架の裏には「聖年」が行われた年と、その時代の教皇の名前が彫られている。

 この2つの教会への訪問を通して、教皇はイタリアをはじめ世界で拡大する新型コロナウイルス感染症の収束と患者たちの回復、また亡くなった方々の冥福と親しい人々への慰めを祈られた。教皇の祈りは、仕事を通して社会のために奉仕する医療関係者、医師や看護師らにも向けられた。

(編集「カトリック・あい」)

2020年3月17日

・フランシスコ、教皇選出7周年-改めて新型ウイルス感染者たちのために祈る

 教皇フランシスコは2013年にローマ教皇に選出されてから3月13日で7周年を迎えられた。

 教皇フランシスコ(本名:ホルヘ・マリオ・ベルゴリオ)は、2013年3月13日、ベネディクト16世の引退に伴うコンクラーベで、第266代目のローマ教皇に選出された。在位8年目に入った教皇は、この日をバチカンでミサや祈りのうちに過ごされた。

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、教皇は日曜日の正午の祈りの集いと水曜日の一般謁見を、バチカン宮殿から、また、参列者を伴わない形で、毎日の朝のミサをサンタ・マルタ館の礼拝堂から、それぞれビデオ中継でなさっている。

 13日の朝も、教皇はサンタ・マルタ館でミサを捧げられ、説教の中で教皇は、新型コロナウイルスの感染者と家族、また同感染症のために苦しむすべての人々のために祈られた。また、司牧者たちが試練に置かれた人々に寄り添うための、最もよい方法を見い出すことができるよう、そのための力を神に願われた。

(編集「カトリック・あい」)

2020年3月14日

・イタリアの感染急増に対応、バチカンが大聖堂と聖ペトロ広場を閉鎖

バチカンの聖ペトロ大聖堂と広場 2020年3月11日バチカンの聖ペトロ大聖堂と広場 2020年3月11日  (ANSA)

 国内の感染が急増しているイタリア政府当局の対策強化に対応する措置。聖ペトロ広場の郵便局、バチカン出版局の2か所の書店(聖ペトロ広場・聖ピオ12世広場)も4月3日まで閉鎖される。

2020年3月12日

・2022年シノドス通常総会のテーマは「For a synodal Church: communion, participation and mission」

(2020.3.7 VaticanNews Christopher Wells)

2019.10.26 Sinodo dei Vescovi sedicesima Congregazione generaleBishops at the most recent meeting of the Synod of Bishops, the Special Assembly for the Pan-Amazon Region 

 

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

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*カトリック・あい」参考*

 教皇フランシスコが就任当初から重要課題とされてきた「シノダリティ(synodality)」の言葉通りの意味は「ともに歩む」。だが、教皇フランシスコがこの言葉に込められた意味は「教皇を頭とする司教団がキリストから与えられた権威をもって、神の意志を識別し、聖霊の声を聴きつつ進める、新しいアプローチや教義の転換をも導く可能性に開かれた、対話、洞察、協働のプロセス」と解釈できるのではないかと思われる。

 バチカン教理省への助言機能を持つ国際神学委員会が2018年に発表した文書 “Synodality In the Life and Mission of the Church.”は、「シノダリティ」を「キリスト教の初めから存在しており、単純に『重要事項の決定過程に人々を関与させること』ではなく、『神のご意思を識別し聖霊の声を聴くことに、洗礼を受けている全ての人々を関与させること」と規定。

 そして、その目標は常に、『神の愛とイエス・キリストにおける救いを世界に述べ伝える』という教会の使命を果たすために、洗礼を受けた一人一人にとって最良の方法を見出すことにある」と説明している。

 さらに、「シノダリティ」と「教会運営の民主的な形」の類似点と相違点に関して、「シノダリティの教会は、『参加と連帯責任』の教会。シノダリティを行なうにおいて、教会は、教皇を頭とする司教団がキリストから与えられた権威をもって、すべての参加者に対して、一人一人の呼びかけに応じて、語るように求められている」と述べる一方で、「霊的指導者の権威は、教会の体すべてを作り上げる頭という、キリストの霊からの特別な賜物であり、人々から委任を受けた代表の役割を果たすものではない」としている。

 

2020年3月8日