The Agostino Gemelli Hospital in Rome (ANSA)
(2023.6.7 Vatican News)
教皇フランシスコは7日の水曜恒例一般謁見の後、午後にローマ市内のジェメッリ病院に、腹部手術を受けられるため、入院された。 完全回復まで数日入院される見込み。
バチカン広報が発表した声明は「教皇を支援する医療チームによって過去数日間に手術を行うことが決定された。腹壁瘢痕ヘルニアによる閉塞に近い症状や痛みなどが見られたために必要になった」としている。
さらに、教皇は「全身麻酔下で開腹手術と腹壁手術を受けられる」と説明。「術後の経過観察と完全な機能回復を可能にするため、数日間入院する予定」と付け加えた。
*幼子イエスの聖テレジアをテーマに連続講話「使徒的熱意について」は続けラレーヌビクトリアた
教皇は入院を控えた7日朝、水曜恒例の一般謁見。幼子イエスの聖テレジアをテーマに「使徒的熱意について」の連続講話を続けられ、彼女の聖遺物を崇敬された後、「幼子イエスの聖テレジアがイエスを愛したように、イエスを愛する恵みを、彼女がしたように私たちの試練と悲しみをイエスに捧げてイエスを知る恵みを求めよう」と信徒たちに呼び掛けられた。
*ジェメッリ病院入院は3回目
教皇がジェメッリ病院に入院するのはこれで3回目。 前回は3月に気管支炎の治療のため、4日間入院され、4月1日に退院された。その前は、2021年7月4日に、症候性結腸憩室狭窄症のため腹部手術を受けた。 手術は全身麻酔下で行われたが(教皇によれば、これにより多少の不快感があった)、当時84歳だった教皇の健康状態は全体的に良好だった。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)
教皇フランシスコ 2017年5月 ポルトガル・ファティマ巡礼で
(2023.5.22 バチカン放送)
教皇フランシスコが、今年8月に開催される世界青年の日(ワールドユースデー、WYD)リスボン大会のため、ポルトガルを訪問される。22日にバチカン広報局から公式に発表された。リスボン滞在中の5日には、ファティマの聖母巡礼聖堂への訪問を予定される。
教皇フランシスコの世界青年の日大会への参加は、ブラジルのリオデジャネイロ(2013年)ポーランドのクラクフ(2016年)、パナマのパナマシティ(2019年)の各大会に続いて、4度目となる。世界青年の日リスボン大会は、当初2022年に予定されていたが、新型コロナウイルスによる世界的大感染の影響で、2023年に延期されていた。
教皇のファティマ訪問は、2017年5月12、13日にコヴァ・ダ・イリアにおける聖母出現100周年を機に同地を訪れて以来、2度目となる。
(編集「カトリック・あい」)
(2023.5.17 カトリック・あい)
国際カリタスは16日までローマで開いた総会で新執行部を選出、今後4年間の戦略計画などをまとめ閉幕した。
新執行部は、総裁に菊地功・東京大司教が就任。カースティ・ロバートソン氏(カリタス・オーストラリアCEO)が女性初の副総裁、アリステア・ダットン氏(スコットランド国際援助基金最高責任者)が事務総長に、パトリック・デバックワ氏(カリタス・ベルギー)が財務責任者にそれぞれ選ばれた。
(写真は右からダットン事務総長、菊地総裁、ロバートソン副総裁、デバックワ財務責任者)
16日の総会明幕後に4人で会見し、菊地新総裁は、アフリカでのカリタス・ボランティアとしての難民救済活動や、カリタスジャパンの事務局長、代表を務めた経験から、人々はカリタスの支援に感謝してくれるが、彼らが常に求めるのは、「戦争や災害がニュースの見出しから消えた後も、自分たちを忘れないように」ということだ、と指摘。
「私たちは人々に(「自分たちは忘れられていないのだ」という確信をもとにした)希望、人生への希望をもたらせるようにしたい… カリタスとして、私たちは困難に直面している人々と共に歩み、寄り添い、未来への希望を生み出したい」と抱負を述べた。
国際人道支援で25年以上の経験を持つダットン新事務総長は、「カリタスは私の家であり、家族であり、天職であり、新たなポストで奉仕できることを本当にうれしく光栄に思う。(これまで国際カリタスには深刻な問題があったが)我々は将来に目を向け、将来に向けて構築しなければならない」と抱負を語った。
国際カリタスにはこれまで女性が事務総長になったことはあったが、今回、女性初の副総裁となったロバートソン氏は、自己の役割を「世界中のカリタスの行事で指導部を代表し、世界の教会のリーダーたちと連携すること」と述べ、「世界のどの国でも、女性はまだ男性との経済的平等を達成できていないが、一方で、非常に多くの女性が自国のカリタスを率い、世界中のカトリック慈善団体でボランティア活動を行っている。国際カリタスでも、あらゆるレベルで女性が活動するのは当然であり、正当なことです」と強調した。
なお、総会で決まった国際カリタスの戦略計画について、ダットン事務総長は、「(戦争や慈善災害などによる避難民発生など)緊急事態だけでく、長期的な要請に対応できるように仕組みに焦点を当てている。世界は常に変化しており、危機がどこで起きても、カリタスが助けを求める人々に救済と支援を提供する体制と能力を整備する必要がある」と説明。計画に盛り込まれた優先事項は五つあり、①カリタスと教会の緊密な連携②緊急事態への適切、迅速な対応③総合的な人間の育成支援④弱者の権利擁護のための様々な取り組み⑤能力育成と、カリタスが関与が必要と判断した時に対応できる能力の保持-を挙げた。
(以上は、Vatican News、CNS などの報道をもとにまとめた。)
国際カリタスは、世界162の地域カリタスの連合体であり、その頂点に立つ組織。だが、近年、外部には具体的詳細が明かされていないものの、指導部の内部管理体制などに深刻な問題が起き、活動に大きな支障が出ているとされ、事態を重く見た教皇フランシスコが昨年11月、総裁のアントニオ・タグレ枢機卿(バチカン福音宣教省初期宣教部門担当)以下、指導部全員を解任、暫定管理者のもとでの抜本的な体制立て直しを求めるという、極めて異例の措置を取られた。
16日まで開かれる今回の総会は、体制の抜本見直しの具体的な検討とともに新指導部を選任するのが狙い。その実質的な総指揮を委ねられた菊地新総裁の責任は極めて重い。菊地大司教は、日本最大の信徒を擁する東京教区長、日本カトリック司教協議会会長、アジア司教協議会連盟(FABC)事務局長も務めており、今回さらに国際カリタス総裁に就くことになったが、そうした重責にもかかわらず、2017年11月に東京大司教に就任して以来、5年半を経過した今も、教皇フランシスコから補佐司教を任命されないままの状態が続いている。
教皇は11日に総会出席者と会見された際、聖パウロがコリントの信徒への手紙を引用(1・12章31節)して「愛に基づく活動の大切さ」を説かれ、「国際カリタスは、普遍の教会と世界の地方教会を結び、愛徳の実践における神の民の努力を支えながら、教会の交わりの表現となることを意図したもの。国際カリタスの課題は、善き業によって福音を告げながら、普遍の教会の活動に協力すること。それは宣教的回心の道のりにおいて、絶えず自らを捉え続けることでもあります… 一致を大切にしながら、多様性を豊かさとして生きるように」と励まされた。
国際カリタスの抜本的テコ入れを委ねる以上、司教の任命権を持つ教皇、バチカンは早急に、補佐司教任命を含めた、重責に見合う支援を、言葉だけでなく、行動で示す必要がある。
(「カトリック・あい」南條俊二)
(2023.5.13 Vatican News Linda Bordoni)
教皇フランシスコは13日夕(日本時間同日深夜)、ローマを”電撃訪問”したウクライナのゼレンスキー大統領とバチカン宮殿で個人的に会談された。
会談は、バチカン国務省のポーランド人司祭の通訳を介して、今も続くロシアの軍事侵攻がウクライナにもたらしている人道的、政治的状況を中心に約40分にわたって行われ、バチカンを含め国際社会がウクライナの国民に人道援助を提供し続ける要請に応え続けることを確認。その中で教皇は特に、最も弱い立場にある罪のない被災者たちに対する「人道的行為」が求められていることを強調された。
会談では、大統領から教皇に、会見に応じてくれたことへの感謝の言葉があり、教皇は、平和を求める訴えを続け、主への嘆願の祈りをされている大統領のために、絶えず祈りを捧げることを約束された。
また、教皇は大統領に、平和の象徴であるオリーブの枝の彫像と、教皇がアル・アザールのグランド・イマームと共同執筆した「世界平和と共生のための人類友愛に関する2019年の文書」などを贈呈。大統領からは、防弾板から作られた美術品と殺害される子どもたちを描いた「喪失」と題された絵画が贈られた。
バチカンの報道局が発表した声明によると、ゼレンスキー大統領は教皇との会談後、バチカン国務省のリチャード・ギャラガー外務局長と会談し、「現在のウクライナ戦争とそれに関連する緊急の懸念、特に人道的な問題、そして平和を達成するための継続的な努力の必要性が焦点」となり、また、「ウクライナ国内のカトリック教会の活動に関する多くの二国間問題」についても意見を交換した。
ゼレンスキー大統領は、13日の朝、ローマを訪れ、マッタレッラ大統領、メローニ首相と会談の後、午後にバチカンを訪問し、教皇、外務局長と会談した。大統領は、ロシアによるウクライナ軍事侵攻が始まる直前の2020年2月8日にローマを訪れ、バチカンで教皇と会見しており、今回の会談は2度目。さらに、教皇は、軍事侵攻が始まった直後の2月26日、さらに同年3月、8月に大統領と電話で会談し、ロシアの理不尽な攻撃に苦しめられる大統領とウクライナの人々に深い同情を示され、和平実現への努力を表明されている。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)
教皇フランシスコとコプト正教会教皇タワドロス2世 2023年5月11日 バチカン、レデンプトリス・マーテル礼拝堂 (ANSA)
(2023.5.11 バチカン放送)
教皇フランシスコは11日、ローマ訪問中のコプト正教会教皇タワドロス2世をバチカン 宮殿に迎え、二人での会談、使節団への挨拶をされ、共に祈りの時を持たれた。
タワドロス2世・アレキサンドリア教皇(聖マルコ大主教管区総主教)は、バチカンで1973年5月に行われたパウロ6世とシェヌーダ3世との歴史的会見から50年を記念し、ローマを訪問している。
11日は、教皇フランシスコとタワドロス2世が、バチカン宮殿の書斎で個人会談を持った後、教皇がタワドロス2世とコプト正教会の使節に公式の挨拶をされ、「この出会いは、これまでたどった一歩一歩を神に感謝し、熱望される一致の恵みを祈るためのものとなりました」と強調。
コプト正教会教皇とローマ教皇との初めての出会いとなった、1973年5月のローマでのパウロ6世とシェヌーダ3世との交流、その際署名された「共通のキリスト教的宣言」を、友好の歩みの出発点として思い起こされた。さらに、それに続く重要な出来事として、1979年のヨハネ・パウロ2世とシェヌーダ3世による「カトリック教会とコプト正教会の一致の追求におけるガイド的原則」への署名、2004年のカイロでの両者の会見、2013年5月10日のご自身とタワドロス2世との最初の会見と、「コプト教会とカトリック教会の友情の日」の創設-を振り返られた。
そして、コプト正教会から「2015年2月15日にリビアで殉教したコプト教徒21人の聖遺物」がバチカンにもたらされたことに感謝され、「これらの殉教者たちが流した血は、キリストのすべての弟子たちの一致の種です」と語らられるとともに、タワドロス2世の同意のもとに、この21人の殉教者たちを両教会の霊的交わりのしるしとして「ローマ殉教録」に記載する旨を発表された。
21人のうち20人がエジプト人、1人がガーナ人で、2015年2月15日、リビアでテロ組織”イスラム国”の”兵士”によって斬首された。 コプト正教会では、以来、毎年2月15日を彼らの殉教の記念日として祝っている。
教皇は、殉教録への21人の記載発表で、「殉教されたコプト教徒たちの祈りが、Theotokos(神の母マリア)の祈りと共に、私たちが同じ祭壇で(主の死と復活を)記念し、救い主の体と血を共に受けることができる恵みの日まで、私たち(カトリック教会とコプト正教会)の友愛が育つのを助け続けてくれますように」と祈られた。
この後、教皇フランシスコとタワドロス2世は、バチカン宮殿内のレデンプトリス・マーテル(贖い主の御母マリア)礼拝堂で共に祈りを捧げた。
(編集「カトリック・あい」)
Pope Francis with Coptic Pope Tawadros II (Vatican Media)
(203.5.10 Vatican News Joseph Tulloch)
コプト正教会の教皇タワドロス2世が10日、教皇フランシスコの水曜恒例の一般謁見に参加。教皇フランシスコと挨拶を交わした後、カトリック教会の教皇以外では初めて、聖ペトロ広場に集まった人々に向けて語りかけた。
タワドロス2世は、「愛する兄弟よ、教皇フランシスコ教皇。キリストは復活されました、本当に復活されました!」と述べた。
そして10年前のこの日、聖ペトロ広場を訪れたときのことを思い起し、 「私はこの場所を見て、10年前の同じ日に記憶を遡ります。コプト教会の代表団とともに私を歓迎してくださった皆さんの愛にあふれた好意を思い出しています」と語った。
また、タワドロス2世は、当時、5月10日を毎年「コプトとカトリックの友好の日」として祝うことを提案したことを回想し、「それ以来、フランシスコ教皇と毎年5月10日に電話で会談して来ました」と述べた。
さらに、2017年の教皇フランシスコのエジプト訪問について改めて感謝し、「コプト正教会の本拠地であるエジプトには、キリスト教のルーツがあり、修道院制度が生まれた土地でもある」と指摘。「私たちは、ルーツや所属の違いにもかかわらず、内に住まうキリストの愛と、取り囲み、導いてくれる使徒たち、聖人たちの守りによって一致しています」と強調した。
教皇フランシスコは、タワドロス2世の挨拶を受ける形で、「今日、アレクサンドリア教皇であり聖マルコ教区総主教であるタワドロス2世教皇にご挨拶できることを、大変うれしく思います」と語られた。
続けて、「親愛なる友人であり兄弟であるタワドロス、この二周年に私の招待を受け入れていただき感謝します。聖霊の光があなたのローマ訪問を照らしてくれることを祈ります」とされ、「コプト正教会とカトリック教会の間の友好関係の発展に尽力してくださったことに心から感謝します」と付け加えられた。そして、タワドロス2世を見つめ、「私たち二人は毎年電話で話していますが、良い兄弟であり続けているし、喧嘩もしたことがない!」とジョークを飛ばされた。
最後に教皇フランシスコは、サン・ピエトロ広場に集まったコプト正教会の司教たち、信徒たちと共に、「全知全能の神に願います。コプト正教会の聖人たち、殉教者たちの取り次ぎを通して、私たちが交わりの中で成長できますように」と祈られた。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)
教皇パウロ6世とコプト正教会教皇シェヌーダ3世(共に当時)のバチカンでの会見(1973年5月10日 )
(2023.5.9 バチカン放送)
コプト正教会の教皇タワドロス2世が9日からローマを訪問。10日に教皇フランシスコの水曜恒例の一般謁見に参加した後、11日にバチカン宮殿で教皇と会見と祈りの時を持つことになった。
教皇フランシスコは、この機会にバチカンのキリスト教一致推進省の記念出版物の序文にタワドロス2世と共に署名をされる予定。
コプト正教会教皇タワドロス2世の訪問は、1973年5月のバチカンでのパウロ6世とシェヌーダ3世との歴史的会見から50年を記念するもの。ローマ滞在中、現地のコプト正教会の共同体とも交流し、14日には、ラテランの聖ヨハネ大聖堂で共同体とミサを捧げる。
教皇フランシスコと序文に共同署名する記念出版物は、パウロ6世とシェヌーダ3世との会見50周年を記念し、キリスト教一致推進省が編集・発行するもので、第2バチカン公会議以降のカトリック教会とコプト正教会の歩み寄りの歴史を資料・文書をもって紹介している。
エジプトのキリスト教徒は、総人口1億900万人の約1割をして、その大部分がコプト正教会に属している。コプト正教会の信徒はエジプト以外にもスーダン、リビア、イスラエル、キプロス、ヨルダン、レバノン、チュニジアなど中東を中心にしている。
(編集「カトリック・あい」)