・日本の司教団も、高見・司教協議会長名でコロンボ大司教にお見舞い状

(2019.4.23 カトリック・あい)

 スリランカの自爆テロの惨事に対して、日本の司教団も高見三明・司教協議会会長の名前で、コロンボ大司教のドン枢機卿に以下の内容のお見舞い状を送った。23日に公表した。

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 スリランカ連続爆発テロに際してのお見舞い状

 コロンボ大司教 アルバート・マルコム・ランジス・パタベンデジ・ドン枢機卿様

親愛なる枢機卿様

 復活の主日の朝起こった、3つのホテルと3つの教会に対する自爆テロ攻撃にあたり、日本のカトリック司教協議会およびカトリック教会を代表して、枢機卿様と貴教区の皆様方に衷心より深くお悔やみを申し上げます。この攻撃によって、聖アントニオ巡礼聖堂、聖セバスチャン教会およびシオン教会が損傷を受け、何よりも数百名の死傷者が出ました。

 わたしは、このような暴力についてテロリストを強く非難します。そして犠牲者が三位一体の愛と平和の交わりの中に迎えられ、傷を負った方々が一刻も早く癒されますよう、復活された主に祈ることをお約束すると同時に、できる限り皆様を援助したいと思っています。

2019年4月22日 日本カトリック司教協議会会長 カトリック長崎大司教 ヨセフ 髙見 三明

2019年4月23日

・復活祭中の爆破テロ-教皇フランシスコ、アジアの司教たちがスリランカに哀悼と連帯表明

(2019.4.22 VaticanNews Robin Gomes)

 復活祭の教会などを襲い大量の死傷者を出したスリランカの自爆テロから一日たった22日、教皇フランシスコは改めてスリランカの人々に寄り添い、連帯していくことを確認した。アジアの教会と他の人々もそろって哀悼と連帯の意を表明している。

 教皇は22日、サンピエトロ広場に集まった大群衆を前にして、被害の中心になったコロンボのマルコム・ランジス枢機卿と教会への強い連帯を表明するとともに、数多くの犠牲者、負傷者のために祈りをささげた。そして、国際社会に対して、スリランカへの救援を強く呼びかけるとともに、この悲劇に関与したテロリストたちとその絶対に正当化することのできない非人間的行為を断罪することをためらうべきではない、と訴えた。

 悲劇が起きた21日は復活祭に当たり、教皇は恒例の全世界への祝福のメッセージを述べた後で、「スリランカのキリスト教共同体、祈りの最中に負傷した人々、そして『このような残酷な暴力』の犠牲となった全ての人々に、心からの慰めと連帯」を表明されていた。

 コロンボ、ネゴンボ、バッティカロアの三市で爆破テロの標的となった教会、ホテルのうち、カトリック教会はコロンボの聖アンソニー教会、ネゴンボの聖セバスチャン教会の二つだった。

 アジア各国のカトリック教会も、スリランカの教会に対して連帯と哀悼を表明する動きが相次いでいる。

 アジア地域の19の司教協議会で構成するアジア司教協議会連盟(FABC)会長のチャールス・ボー枢機卿(ミャンマー)は、コロンボ大司教のマルコム・ランジス枢機卿に書簡を送り、「今回の悲劇に、心底から苦痛の叫びをあげるのをお許しください。私たちが世界中で、死と悪に対する生と善の勝利を祝っている、まさにその日に、罪のない人々の命が奪われたのです」と述べた。300人近い死者と500人の負傷者を出した自爆テロは、スリランカでは2009年の内戦終了後で最大の犠牲者を出した。死傷者の中には外国人も多く含まれている。これまでのところ、犯行声明はどの団体からも出ていない。

 ランジス枢機卿は今回の爆破テロを「野蛮で非人間的」と強く非難するとともに、死傷者の家族たちにも哀悼の意を表明。さらに、医療専門家たちに重傷者の命を取り留め、負傷者の看護に努めるよう求めた。

 ボー枢機卿は「私のささやかな祈りを、非常識極まる暴力の犠牲になった方々のために捧げます。犠牲者の家族や負傷者の介護、心のケアに携わる人々、機関のためにの祈ります」と兄弟愛的な支えの言葉を贈り、「私たちは復活された主イエス、希望と平和の王、の恵みの座を嘆願する必要があります。爆破の惨事で引き起こされた恐怖と猜疑に満ちた動揺を鎮めるのを助けるように、全ての善意の人々を力づけるために」と祈った。そして、アジアの司教たちと信徒たちがスリランカのために祈ることを誓約して書簡を締めくくった。

 スリランカは2000万人の全人口の7割が仏教徒で、ヒンズー教徒が12.6パーセント、イスラム教徒が9.7パーセントを占める。キリスト教徒は150万人で、総人口の6パーセントのカトリックがその大半だ。FABCとは別に、インドのカトリック教会も哀悼の意を表明した。インドカトリック司教協議会会長のオズワルド・グラシアス枢機卿は21日にランジス枢機卿に送った書簡で、インドの教会が「深く悲しみ、強い痛みを感じている」と述べ、「今回の教会爆破による犠牲者の家族と負傷者の方々に祈りを込めた連帯を表明します… 復活の希望の祝祭の日に、スリランカの私たちの兄弟姉妹が、非常識極まる暴力によってひどい打撃を受けられました。復活されたイエスに平和を祈ります」とした。

 同様の哀悼や激励、祈りの表明は、世界中の個人、教会、団体から出されている。その中には、米国、ハンガリー、ドイツの司教協議会、聖地エルサレムのカトリック協議会、カトリック信徒の団体、イタリアのセルジョ・マッタレッラ大統領、国際慈善団体の “Aid to the Church in Need”、そしてキリスト教各派の連合体である世界教会協議会、が含まれている。

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

 

 

 

2019年4月22日

・スリランカで復活祭ミサの教会やホテル自爆テロ、日本人含む321人殺害-教皇が哀悼の意

(2019.4.23 カトリック・あい 更新)

 21日午後、スリランカ最大の都市、コロンボなど3都市で、2つのカトリック教会と1つの福音派教会、3つの高級ホテルなど8か所が襲われた自爆テロの犠牲者は、復活祭のミサにあずかっていたカトリック信徒など、スリランカ国防省の23日発表で321人に達した。

 河野外相は22日朝、死者に日本人1人が含まれていることを明らかにした。500人(うち日本人4人)が負傷している。

 シリセナ大統領は、国民に平静を保つよう呼びかけるとともに、国内全域に戒厳令を敷き、治安部隊を展開して、これ以上の被害が出ないように警戒を強めている。

 犯行声明はまだどこからも出ていないが、捜査当局は国内のイスラム系過激派組織「ナショナル・タウフィート・ジャマアット(NTJ)」が関与した自爆テロ、との見方を示しており、犯行に関わったとされる40人以上を拘束して調べている。

(2019.4.21 VaticanNews Devin Watkins)

 教皇フランシスコは21日正午の復活祭メッセージと祝福の中で、スリランカでカトリック教会などが爆破され、市民や外国人に多くの死傷者が出ていることを取り上げられ、深い哀悼の意を表明された。

 教皇は「復活祭の祈り集っていた(スリランカの)教会共同体の皆さんに、そして、このような「残酷な暴力」の犠牲になった全ての方々に、心から寄り添い、深い哀悼の意を表明します」と語られ、教会とホテルを狙った複数の攻撃は「深い嘆きと悲しみをもたらしました」と強く批判。

 そして、「このような悲劇の犠牲になられたすべての方々を主にお委ねします」「けがをされた方々、そしてこの悲劇的な出来事にようって苦しまれている方々全てのためにお祈りいたします」と述べられた。

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

 

2019年4月21日

・”地下教会”の司祭、聖週間の始まり「主の受難の日」に逮捕

(2019.4.16 カトリック・あい)

Underground priest in China arrested as Holy Week begins

 

A file image of Father Peter Zhang Guangjun of Xuanhua Diocese. Father Zhang was pulled out from his car by government officials after Palm Sunday Mass and is now being held by the state. (ucanews.com photo)

 昨年9月のバチカンとの司教承認に関する暫定合意後、中国当局は、政府・共産党の統制に従わない”地下教会”に対する締め付けを強めているが、今度は、カトリック教会最大の年間行事、聖週間の始まりの日、「主の受難の日」に、ミサを終えたばかりの司祭が当局によって強制的に連れ去られた。

 有力カトリック・ニュースサイトのucanews.comが16日付け香港発で伝えたもので、逮捕されたのは中国北部、河北省の宣化教区のペトロ張廣鈞神父。14日のミサの直後に外出のため自家用車に乗ったところを、当局によって強制的に引きずり出され、連行されたという。

 現地の関係者が ucanews.comに語ったところによると、逮捕されている最中に彼から電話があり、「複数の私服の男が車に近づき、張神父に車の窓を開けるよう求めた。悪い予感がしたので、私に電話で知らせてきたのです」という。また逮捕の瞬間を目の当たりにした別の関係者は、張神父は車から蹴り出された、としている。

 同教区では最近一か月の間に”地下教会”のカトリック司祭が2人逮捕されており、張神父で逮捕者は3人。16日現在も監禁されているが、逮捕理由は明らかにされていない、という。 現地のカトリック信徒たちは張神父が逮捕された翌日15日、宣化市役所の庁舎前に集まって、張神父の無事と早期解放を求める祈りをささげた。

 また、当局に解放のための話し合いに応じるよう求めた。それより前に、張神父の妹を含めた5人が監禁中の彼との面会を許されたが、別の関係者が ucanews.comに語ったところによれば、神父は「これはキリストを証しするために起きたことです」と語り、彼らを慰めた、という。先に逮捕された2人の司祭はまだ監禁されたまま。また、先に、教区長、教区長総代理としての権限を当局からはく奪された高位聖職者二人は小教区での司祭としての活動に限って認められている、という。

 

2019年4月17日

・中国で「暫定合意」後初の司教選出ー合意前に教皇が認めた人事の追認?(ucanews)

China holds first bishop elections since Vatican deal

Father Stephen Xu Hongwei, 44, was elected as coadjutor bishop of Hanzhong on April 11. (ucanews.com photo)

(2019.4.12 カトリック・あい)

 中国で昨年9月のバチカンとの司教任命に関する暫定合意以来、初めてのカトリック司教選挙が行われた。アジア地域のカトリック系有力ニュース・メディアucanews.com が12日付け香港発で伝えたもので、それによると、陝西省の漢中教区で補佐司教、内モンゴル自治区の済寧教区で司教がそれぞれ選出された。

 ただし、今回の場合は、今回選出された2人が司教になることを、暫定合意以前に、教皇が認めており、候補者が1人だけだったこともあって、関係者の間には「単なる形だけのもの」との見方がある。

 漢中教区では11日にステファン・徐宏偉神父(44)が補佐司教に選出された。投票には教区長の司教を含む教区の司祭の大半が参加したが、1人の司祭は教区外にいて投票に参加せず、2人は政府当局に投票を止められた、という。

 現地の信徒の1人はucanews.comの取材に応じ、「当局は事前に投票者に対して『候補者は独りだけだ。徐神父に投票せねばならない。さもなければ、教区での宣教活動は禁止される』と関係者に通告してきた」と語り、投票所には100人の警官と政府職員がいた、といい、「この選挙には圧力がかけられていました。当局がおぜん立てをし、聖職者たちを投票所のあるホテルまで付き添い、投票が終わるまで厳重に監視」していた。

 この選挙の実施に当たっては、西安教区長のAnthony Dang Mingyan 司教が実行委員長を務め、政府公認の中国天主愛国協会(CCPA)と中国カトリック司教協議会の報道官である Yang Yuも参加した。別の現地の信徒はucanews.comに、徐神父は昨年9月の暫定合意前に教皇から補佐司教に任命されており、今回の選挙は形式的なものだった、と説明した。

 徐・補佐司教はローマで神学の修士号を取得、カナダで司祭として活動した経歴を持つ。漢中教区には9000人のカトリック信徒がおり、聖職者は司教1人、司祭24人、修道女が8人いる。

 また、済寧教区で9日に 司教に選ばれたのは 、司教総代理のAnthony Yao Shun神父。現地教会関係者によると、選挙に当たっての候補者はこちらも1人で、実行委員長は内モンゴル自治区のフフホト教区長でCCPA副会長の Paul Meng Qinglu司教が務めた。関係者がucanews.comに語ったところによると、投票はホテルの会議場で教会関係者のみによって行われ、宗教活動の監視・監督にあたる中国共産党統一戦線工作部の部員は結果が出るまで外に待機していた、という。

 同教区の教区長の ポストは、Liu Shigong司教が2017年に90歳で亡くなった後、空席となっており、7万人の信徒、31人の司祭、12人の修道女を擁する教区には早期の教区長千人が求められていた。 Yao 神父は50歳台、米国で典礼学で修士号を取得、関係者によると、やはり暫定合意よりも何年か前に教皇から任命を受けていた、という。

 CCPA副会長のMeng司教は、先の暫定合意で、司教の選任に当たっては、中国の教会が候補者をバチカンに提案し、バチカンはこれを受けて一か月の検討をしたうえで、承認する、という形をとることになった、と報道陣に説明したが、現地教会関係者はucanews.comに、多くの司教候補はすでにバチカンの承認を得ており、選挙は無意味だ、このような手続きは暫定合意以前から存在している、と反論している。

2019年4月15日

・東京カトリック神学院の再出発ー4月から東京と福岡に神学院

(2019年4月10日 (水) 菊地東京大司教の日記より)

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 4月3日は11時から、東京カトリック神学院の開校ミサでした。「開校」と言っても、神学院は以前からそこにありましたし、建物もそのままです。

 もともと1929年に「東京公教大神学校」この地に創立されており、それが1947年に「東京カトリック神学院」となって、この上石神井の地にありました。九州の福岡には、1948年に創立された「福岡サン・スルピス大神学院」がありました。長年にわたり二つの神学校を持つことへの負担について、また日本全体の福音宣教と司牧というビジョンに基づいて話し合いを進めた司教団は、教皇庁福音宣教省の認可(2008年11月18日付)を得てこの二つを合同し、それぞれを「二つのキャンパスとする一つの神学院」として、2009年4月1日に「日本カトリック神学院」が開校しました。

 合同したことは良かったのですが、同時に問題も見えてきました。これについて、詳しい解説が中央協のホームページにありますが(こちらのリンク)、問題となった部分を引用します。

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『一つの神学院に二つのキャンパスという体制は、東西間に見えない壁があった日本の教会の交わりのために、また、交流が少なかった二つの神学院の伝統や教育法の融合のために有意義でしたが、一つの神学校とは言え、遠距離間に二つのキャンパスがあることで、予想以上に問題が生じました。

 たとえば、

 ・神学生が6年のうち2回キャンパスを移動するので、養成者と神学生との関わりが希薄化し、また、霊的同伴が一貫してできない。また、すべての学年で3学年離れている神学生同士が、6年間を通じて一度も生活を共にすることのない状況になってしまった。

 ・各キャンパスが平均20人以下の人数の場合、各キャンパスでの共同体を構築する能力が低下している。

 ・教員(講師)が遠方から来るため、集中講義が多くなり、教員と学生の負担が大きい。

 ・二つのキャンパスの運営のため経費がかさむ。また、神学生と教師の移動にかかる時間と費用が大きい。

 ・各キャンパスに最低5人の養成者が必要で、全体で10人の養成者の確保が容易ではない。

 そのため、6年経過した2014年4月から、二つのキャンパス制の養成上の弱点を改善するため、二つのキャンパス制を見直し、キャンパスの統合を検討することになりました。そして、ほぼ4年をかけて縷々検討し審議を重ねました。』

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 そういうわけで、このたびあらためて東京と福岡に神学院を持つことになり、東京は、東京教会管区(札幌、仙台、さいたま、新潟、横浜、東京)と大阪教会管区(名古屋、京都、大阪、高松、広島)、福岡は長崎教会管区(福岡、長崎、大分、鹿児島、那覇)の諸教区による、「諸教区共立神学校」として福音宣教省の認可をいただきました。

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 ちょうどバチカンの教皇庁聖職者省が、2016年12月8日に『司祭召命の賜物~司祭養成の為の基本綱要~』と言う指針を新たに示したこともあり、それに沿って日本の司祭養成の綱要も作成されました。今年はまた、司祭養成がこれまでの哲学2年、神学4年の都合6年からから、予科1年が最初に加わり7年と変更になる節目の年でもあります。その意味で、新たな一歩として、神学院は踏み出しました。なお東京教区からは、新たに松戸教会所属の田町さんが予科生として入学しました。

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 開校ミサは、前田枢機卿が司式し、私が、風邪でほとんどかすれた声でしたが、ささやくように、説教をさせていただきました。以下、当日の説教原稿です。

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 「教会は、いままさに危機的な状況に直面しています。残念ながら、教会が聖なる道から離れ、善なる存在とは全く異なる過ちを犯した性虐待の問題が次々と明らかになり、日本でも同様の事例があることも、明らかになっています。

 教会において聖性の模範であるはずの聖職者が、全く反対の行動をとって多くの人の心と体を傷つけ恐怖を与えてきたことを真摯に反省し、私たちは被害を受けられた方々に、また信頼していた存在に裏切られたと感じておられる方々に、心からゆるしを請い、願わなくてはなりません。

 教会が今直面する危機的状況は、偶発的に発生している問題ではなく、長年にわたり悪のささやきに身を任せて積み重なってきた諸々のつまずきが、いまあらわになっているのです。虐待の被害に遭われた多くの方が心に抱いている傷の深さに思いを馳せ、ゆるしを願いながら、その心の傷にいやしがもたらされるように、教会はできる限りの努力を積み重ねる決意を新たにしたいと思います。

 そのような危機的な状況の中で、カトリック教会の司祭養成課程は、ある意味で注目を集めています。教会の内外から、司祭の養成には神学や聖書学の勉強だけではなく、カウンセリングの技能習得が不可欠だとか、性に関する知識を深めるべきだとか、聞こえてくる声には様々なものがあります。それはそうなのかも知れません。

 先ほど朗読された福音には、湖で網を打っていたシモンとシモンの兄弟アンデレに対してイエスが、「わたしについて来なさい。人間をとる漁師にしよう」と言われたことが記されていました。

 福音を告げしらせる者になるようにとの呼びかけに応えた二人にとって、それからの3年間ほどに及ぶイエスとの生活は、まさしく神学校での養成の期間だったのかも知れません。イエスと歩みをともにした弟子たちが、イエスの受難と死の時点で完成した福音宣教者となっていたのかと言えば、そうではなかったことを私たちは知っています。弟子たちは復活の出来事を体験し、聖霊を受けて強められ、福音宣教者としての完成を目指して生涯にわたる旅を続けました。

 すなわち養成期間の終了は、その完成を意味していません。神学院の養成課程をすべて無事に終了したからと言って、その時点で私たちは完成した司祭となっているわけではありません。

 司祭の養成は、神学院と名付けられた専門の学校で、ある一定量の知識や技能を身につけることによって完成するものではなく、生涯をかけて完成を目指して歩みを進める旅路であります。確かに、神学院修了時に完成した司祭が輩出されるべきなのだとするならば、あれもこれも神学院の課程に詰め込むべきだという考えは理解できます。でも司祭養成は、生涯をかけての旅路であり、神学院はどちらかと言えばその旅路を歩む術を身につける場であります。どうしたら、道を外れることなく、主にしたがって生きていくことができるのか、その道を見いだす術を身につける場であります。「私に従いなさい」と常に声をかけてくださる主の呼びかけに、耳を傾ける術を身につける場であります。私たちは、常に未熟な存在であることを心にとめて、謙遜のうちに歩みを進める術を身につけておかなくてはなりません。

 昨年の世界召命祈願の日にメッセージの中で、教皇フランシスコは、「わたしたちは天から呼びかけている(神の)そのことばを聞き、識別し、生きなければなりません。そのことばは、わたしたちの能力を活かし、わたしたちをこの世における救いの道具にし、幸福の充満へと導いているのです」と述べられています。すなわち「聞き、識別し、生きる」ことが、召命を全うするために不可欠だと指摘されます。

 その上で、まず聞くことについては、「主のことばと生き方に心の底から耳を傾ける心備えをし、自分の日常生活の隅々にまで注意を払い、さまざまな出来事を信仰のまなざしで読み解くことを学び、聖霊からもたらされる驚きに心を開く必要があります」と言われます。

 また識別については、「わたしたち一人ひとりも霊的な識別、すなわち『人が、神との対話において、聖霊の声に耳を傾けながら、生き方の選択をはじめとする根本的選択を行う過程』を経て初めて、自らの召命を見いだすことができます」と言われます。

 さらに生きることについては、「福音の喜びは、神との出会いと兄弟姉妹との出会いに向けてわたしたちの心を開きます。しかしその喜びは、ぐずぐずと怠けているわたしたちを待ってはくれません。もっとふさわしいときを待っているのだと言い訳をしながら、窓から見ているだけでは、福音の喜びは訪れません。危険をいとわずに今日、選択しなければ、福音の喜びはわたしたちのもとで実現しません。今日こそ召命のときです」と指摘されています。

 私たちは、司祭職の中で使徒であり福音宣教者としての立場を忘れないために、旅路を歩み続けなければ成りませんが、そのときに常に人々の声に耳を傾ける人間であることが必要です。それは、私たちは一人ではなく、いつも人々から支えられているという謙虚さを身につけるためです。神学院の生活が、他者の声に、とりわけ弱い立場にある人の声に耳を傾ける術を身につけるものとなりますように。

 また神学院の生活が、良い指導者に恵まれて、神の御旨を識別する術を身につけるものとなりますように。そして神学院の生活が、自らの弱さを自覚させ、より一層神の助けと聖霊の導きに身をゆだねる謙遜さにおける勇気を身につける場となりますように。

 東京カトリック神学院の新たな出発の上に、聖霊の導きと助けをともに願いましょう」

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(2019.4.12 カトリック・あい)

 今年2月にカトリック中央協議会のホームページに掲載された司教団のこの問題についての説明の中で、菊地大司教の日記に掲載されなかった個所は以下の通りだ。どうして、2神学校体制の問題点を踏まえて「キャンパスの統合」が4年以上の検討されたのに、「統合」とは反対の、このような結果になったのが、上記の引用では、残念ながら全く理解しがたい。理解のため以下に、大司教の日記にある司教団の説明の、上記の引用に続く、後半部分を掲載する。きわめて情けない話だと思うし、ここに日本の司教団が抱える”連帯と協力””sinodality”の問題の本質が隠れているように思われるが、どうだろうか。判断は読者諸兄にお任せしたい。

 「‥‥そのため、6年経過した2014年4月から、二つのキャンパス制の養成上の弱点を改善するため、二つのキャンパス制を見直し、キャンパスの統合を検討することになりました。そして、ほぼ4年をかけて縷々検討し審議を重ねました。検討を進める中で、神学校は1箇所に設置すべきであるとの意見が次第に強くなり、具体的に東京にするか福岡にするか、という議論になりました。しかし、種々の理由により合意に達することができませんでした。

 その主な理由は次の通りです。

  1. 東京教会管区と大阪教会管区の司教団は知的養成を上智大学との提携で行いたい考えであるが、長崎教会管区の司教団は神学院の中で統合的な養成をスルピス会の養成方法に則って行うことを望んでいる。

  2. それぞれの地域に神学校が必要であること。神学校はそれぞれの地域の教会にとっていわば魂の役割をし、召命促進や教会生活の支えになり、無くなれば教会全体にとって大きな損失になる。

4.二つの諸教区共立神学校への移行

 上記3.に挙げた理由により、2017年度第1回臨時司教総会中の「司教のみの会議」(2017年9月28日)で、長崎・福岡・鹿児島・大分教区の司教から、教会法第237条に基づいて、4教区による諸教区共立神学校(Inter-diocesan Seminary)設立の意思が表明されました。この4教区(この時点で那覇教区は態度保留)の申し出をうけて、司教協議会が管轄する全地域のために2009年に設立された「日本カトリック神学院」は、新たに二つの諸教区共立神学校による体制へ移行することとなりました。

 あらためて日本16教区の司教の意向を確認した結果、東京キャンパスに設置される諸教区共立神学校は、東京教会管区の6教区(札幌、仙台、新潟、さいたま、東京、横浜)と、大阪教会管区5教区(名古屋、京都、大阪、広島、高松)によって設立し、福岡キャンパスに設置される諸教区共立神学校は、長崎教会管区5教区(長崎、福岡、大分、鹿児島、那覇)によって設立されることになりました。

5.二つの諸教区共立神学校設立の認可

 2009年の2キャンパス制の日本カトリック神学院の設立は日本カトリック司教協議会によって総会の中で承認されましたので、同じようにあらたに二つの諸教区共立神学校制へ移行することが、2018年度定例司教総会において(2018年2月20日)承認されました。この決定を受けて、教皇庁福音宣教省長官に最終的な認可を申請することになります。

6.共通の養成綱要

 おりしも教皇庁聖職者省が2016年12月8日に出した『司祭召命の賜物~司祭養成の為の基本綱要~』の規定によると、各司教協議会の管轄する地域にある神学校は、この司祭養成のための基本綱要(Ratio Fundamentalis Institutionis Sacerdotalis)を基準にして作成された国ごとの綱要(Ratio Nationalis)によって運営されることを求めています。よって日本の司教団も、日本の教会に見合った司祭養成の綱要を作成し、二つの神学校はその綱要に基づいて、それぞれの地域の状況を考慮に入れながら、具体的に適応していくことになります」。

 

2019年4月12日

・インドの司教が修道女強姦で、検察当局に起訴される(Crux)

(2019.4.10

 ムンバイ(インド)発ー修道女に繰り返し性的暴行を加えていたとして訴えられ、検察当局から取り調べを受けていたインドのカトリック司教が9日、強姦その他の罪で起訴された。起訴されたのは、インド北部パンジャブ州のジャランダール教区長、フランコ・ムラッカイ司教で、罪状は強姦罪の他、不法監禁、脅迫、異常性交、権限の不当使用の罪を犯した、というもの。起訴までに、検察当局は司祭11人、修道女24人、司教3人を含む83人から事情を聴取した。

 ムラッカイが警察当局に逮捕されたのは昨年9月。2014年から2016年にかけて13回にわたって強姦された、との訴えを修道女本人から受けた警察当局が一か月の捜査の後、強姦容疑で逮捕した。修道女はパンジャブ州に本部のある「Missionaries of Jesus」に所属しているが、修道会のケララ州にある修道院で強姦された。ムラッカイはケララ州出身だ。

 彼は逮捕された当初から容疑を否認し、逆に、「自分が、既婚男性と関係したという彼女の問題を調査し始めたことに、復讐しようとしている」と主張、警察当局はこれを否定し、彼女の家族も司教を相手に訴えを起こしていたが、昨年10月にいったん釈放されていた。(教皇フランシスコは昨年9月にムラッカイのジャランダール教区の司牧責任者としての職務を一時解除し、同教区の司牧をムンバイ教区の引退補佐司教に任せる措置をとった。)

 ムラッカイは、インド国内で裁判に付される初の司教となり、裁判は、カトリック信徒が総人口の3パーセント以下というこの国の教会に注目を集めることになりそうだ。

 「Save Our Sisters」の支援を受けた修道女のグループが、ケララ州の司教にこの問題に対する教会の対応に抗議しており、グループの一人の修道女は9日、記者団に対して「大きな騒ぎが起きない限り、今回のような起訴に持ち込むこともできませんでした。私たちは正義が行われることを信じています」と語った。

 また、現地のある司祭は地元テレビの取材に対し、「これは勝利ではありません。『Save Our Sisters』は、訴えられた人は、宗教によって守られるのでなく、訴えらえた人として扱われることをいつも信じてきた… 今回の起訴は、修道女たちに賛同し、正義を求めるケララ州の人々の支持を受けて実現したのです」と説明した。

 訴えを起こした修道女は現在、警察の保護下にある修道院で生活しているが、現地のオンライン・ニュース Scroll.in が昨年12月に公開した彼女とのインタビューによると、警察に訴えたのは「これまで、どの修道女もそうせばならないことがなかった」ためだった、という。

 インタビューは彼女を支持し、同じ修道院で生活する数人の修道女に対しても行われ、44歳になる修道女は、彼女が度重なる被害を受けてから訴えるまで長い時間がかかったことについて、「急いで助けようとしたのですが、当初は(注:訴えに必要な証拠が)何も見つからなかったのです」とし、自分自身は警察に行きたくなかったが、教会が彼女を助けてくれなかった、と事情を説明した。そして「今でも、私たちの苦情を訴えることにできる制度が教会の中に作られるべきだ、と思っています。そうすることで、教会は公に恥をさらすことはなくなるでしょう」と訴えた。

 一方、 Missionaries of Jesus 自体は、ムラッカイを強く支援しており、彼を「”無実 の魂“であり、訴えは根拠がない」と主張している。

 ケララ州には総人口の18パーセントに当たる610万人のキリスト教徒がおり、うち60パーセントがカトリック。ローマ・カトリック教会と東方典礼のシリア=マラバル典礼カトリック教会シリア=マランカラ典礼カトリック教会に分かれているが、ケララ州出身の司祭や修道士がインドの他の地域にも多く活動していることから、同州のカトリック教会はインド全土に強い影響力を持っている。

 今年2月には、ケララ・カトリック司教会議が、安全な環境を確保することについての指針をまとめ、州内の全ての教会、修道会などに通達した。指針では、未成年や成年の弱者に対する性的攻撃やハラスメントに対して、司教たちは、例外なく厳格な措置をとること(”zero torelance”)、事前防止の措置をとること、違反者に対して聖職者としての罰を与えること、未成年に対する虐待は法に従って当局に通報すること、被害者には注意と同情をもって対応すること、性的虐待事案を扱う制度を作ること、を約束している。

 ただ、教会当局は、指針の発表は、ムラッカイの問題を受けたものではない、とし「私たちは、この問題が起きる前から、指針策定の作業を始めていた。指針は、個々の司教、教区に通達されました」と現地テレビ局に語っている。

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

・・Cruxは、カトリック専門のニュース、分析、評論を網羅する米国のインターネット・メディアです。 2014年9月に米国の主要日刊紙の一つである「ボストン・グローブ」 (欧米を中心にした聖職者による幼児性的虐待事件摘発のきっかけとなった世界的なスクープで有名。映画化され、日本でも昨年、全国上映された)の報道活動の一環として創刊されました。現在は、米国に本拠を置くカトリック団体とパートナーシップを組み、多くのカトリック関係団体、機関、個人の支援を受けて、バチカンを含め,どこからも干渉を受けない、独立系カトリック・メディアとして世界的に高い評価を受けています。「カトリック・あい」は、カトリック専門の非営利メディアとして、Cruxが発信するニュース、分析、評論の日本語への翻訳、転載について了解を得て、掲載します。

2019年4月11日

・若者シノドスと使徒的書簡受けて-パキスタン教会が2020年を「若者年」に

(2019.4.8 VaticanNews Robin Gomes)

 パキスタン・カトリック司教協議会の若者委員会が4日、カラチの聖パトリック・カテドラルで開いた会議で、2020年を「若者年」とすることを決めた。若者の育成を重視する教皇フランシスコは昨年10月に「若者シノドス」を1か月にわたって開催、その成果をもとに使徒的勧告「Christus vivit(キリストは生きておられます)」に署名、先週2日に全文を公表しているが、パキスタンの「若者年」はそうした教皇の意欲を受けたものだ。

「若者シノドス」にパキスタン司教団代表として参加したハイデラバード教区長のサムソン・シュカルディン司教は4日の会議終了後、、バチカンのニュース通信社Fidesの取材に対し、「パキスタンにおける『若者年』は私たちの将来を養い、若い人たちを大切に育て、そして、彼らの信仰の旅に寄り添い、聖性を成長させる機関としたい」と抱負を語り、「私たちの使命は、若い人たちが信仰を育て、社会の中で幸せに生きるのを助けること。私たちは、エマオの弟子たちと歩み、分かち合い、彼らに寄り添ったイエスに励まされています」と述べた。

若者委員会の「若者年」開催決定を受けてパキスタンの司教団は、記念行事の企画立案などのための暫定委員会を発足させた。「若者年」は2019年の「王たるキリストの祝日」に始まり2020年の同じ祝日をもって終了する予定だ。

統一テーマは、旧約聖書イザヤ書からとり、「ここに私がおります。私を遣わしてください」6章8節)(日本語訳は聖書協会共同訳)、昨年の「若者シノドス」に照らして選んだ、という。委員会は、パキスタン国内の全教区における行事を企画、実施するが、行事の中には、教皇の使徒的勧告「Christus vivit(キリストは生きておられます)」を学ぶセミナーも含まれる。

統一テーマについて、シュカルディン司教は「若い人たちが宣教の召命を認識し、識別し、生き、司祭、修道士、信徒として教会に奉仕するように助けたい」という思いを込めた、と説明。さらに、若者たちは”霊的な父”、そして司牧者たちと一般信徒の指導者たちを必要としており、そうした人々は彼らとともに働く一方で、彼らに寄り添い、彼らが日々の生活で直面する課題を克服するのを助けることが求められている、とした。

さらに「私たちは、神の言葉とキリスト教の価値観を、メディア、音楽、芸術、ゲーム、スポーツを通じて広げていくために、教会の若い人たちに、責任を持たせ、信頼し、育てることで、力づけ、一緒に活動するようにしなければなりません」と訴えた。

 首都イスラマバードの教区長でパキスタン司教協議会会長のジョセフ・アーシャド大司教は先月末に「若者年」について、パキスタンのカトリック教会は「若者シノドス」が提起した課題に対応し、新しい世代が「さまざまな宗教、少数民族、文化の若い人たちとの友情と交わりを通して平和の福音を推進できる」と確信を述べた。

 若い人たちが求められているのは「一致と調和を進めるために働く行動的な市民」、「彼らは、社会の変化に責任があり、この国で重要な役割を演じることができます」とし、こうした考察から、パキスタンの司教たちが確信するのは「若い人たちの人生のカギは教育にある」ということであり、全ての若者が、とく少数派宗教の共同体社会の若者が教育を受けられるようにせねばならない、教育は「社会に平和をもたらし、不正と腐敗を無くすために戦うために」欠かすことができない、と強調した。

 若者年の目的は「愛、希望、一致、平和、そして相互尊重という福音的価値を与え、広めること」であり、「若い人たちが、異なる信仰を持つ人たちの共存の模範を示し、私たちの社会に一致、平和、調和を育てるのを容易にすること」にある。

 このような目的に沿って、カリタス・パキスタンは、”Jesus Youth Pakistan”など他の団体と共同で、若い人たちを真の平和建設者にする “Youth for Peace” 運動を始めている。

 キリスト教徒の若者たちから始まっている”Youth for Peace” はイスラム教徒、ヒンズー教徒、シーク教徒の若者たちにメッセージを届け、政治と社会に届くことを目指しており、「私たちはこの国の未来。平和、正義、忍耐、全ての人の分け隔てない尊厳を大切にする、人種、宗教、社会階層の区別のない、未来を作りたいのです」と若いパキスタン人は語った。

 パキスタン司教協議会の正義と平和委員会は「調和と平和がこの国全体の共通善であり、優先事項だということを、全ての人が認識するように働きたい」とし、まず、学校や若い人たちの教育課程から始める。「パキスタンの未来は、平和と正義の価値観を新たな世代の形成に浸透させることによって作られる」としている。 (Source: Fides)

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2019年4月9日

・”地下教会”司教に、聖週間の聖香油ミサは「中国政府の政策に従うのが条件」と

(2019.4.9 カトリック・あい)

Bishop told to toe party line before celebrating Chrism Mass

A recent image of Bishop Guo Xijin as seen in his residence. (Photo supplied)

 中国政府・共産党は昨年9月のバチカンとの司教任命に関する暫定合意後も、”地下教会”への規制を強めているが、”地下教会”の司教に対し、間もなく始まる復活祭までの聖週間の木曜日に行われる聖香油ミサを捧げるのは「政府の政策に従うことが条件」と言い渡したことが明らかになった。

 アジアの有力カトリック・ニュースメディアucanews.com が5日付けの香港発で、福建省の前福州教区長のGuo Xijin(郭希菫)司教が語ったとして報じた。同司教は、暫定合意でバチカンが中国側が任命していた8人の”司教”を承認したのを受けて、バチカンの判断で福州教区長の座を追われ、補佐司教に降格されている。今回の措置は、中国内外から懸念の声が強まっている”地下教会つぶし”の一環との見方が強い。

以下、ucanews.com5日付け

A Chinese bishop, asked to step aside by the Vatican for an illicitly ordained bishop, cannot concelebrate Chrism Mass unless e agrees to state policy on the Catholic Church in China.Bishop Guo Xijin — the former bishop of Mindong — told ucanews.com that it is currently uncertain if he could join the Chrism Mass because the government refuses to acknowledge him.

“The government officials said in clarity that they do not recognize me as a bishop,” Bishop Guo said.The bishop said he has been told that recognition would only come upon his applying to join the Bishops’ Conference of the Catholic Church in China (BCCCC) and its church affairs committee at the provincial level. “This needs to be done after declaring my acceptance of the policy of ‘an independent, autonomous and self-run church,’” he said. “They said: ‘You are not sincere enough and therefore we cannot recognize your identity.’”

The 59-year-old bishop said he is not considering doing what the officials are pressuring him to do.Bishop Guo was the Vatican-approved bishop of the underground church in Mindong Diocese which covers the prefecture-level city of Ningde in Fujian province, southeastern China.Following the Sept. 22, 2018 signing of the Sino-Vatican provisional agreement, he was asked to step aside by Vatican officials for state-approved Bishop Zhan Silu who was pardoned by Pope Francis.Bishop Zhan took the appointment when Archbishop Claudio Maria Celli led a Vatican delegation to Beijing last December.Bishop Zhan told ucanews.com that a concelebration of the Chrism Mass depends on Bishop Guo, but added that the government makes decisions.“When Bishop Guo smoothes out his relations with the government, there will be no problem,” he said.

A diocesan bishop usually celebrates the Chrism Mass on Holy Thursday. The bishop will bless and consecrate oils for sacramental use with the concelebrating priests.As a remembrance of Jesus’ constitution of the Sacraments of the Holy Order, all bishops and priests present renew their priestly vows. It’s also a sign of communion and solidarity among the clergymen. Mindong’s underground community

 Following the July 30, 2016 death of Bishop Vincent Huang Shoucheng of Mindong’s underground community, the then-coadjutor Bishop Guo automatically succeeded as the diocesan ordinary.However, in the following two years, Bishop Guo was unable to celebrate Chrism Masses due to state interference. In 2017, he was taken away by officials from the provincial religious department six days before Holy Thursday. He was released after 20-days of ‘brainwashing’ classes and could only celebrate Chrism Mass after Easter.State officials planned to take Bishop Guo away again last year but faced resistance from diocesan priests.
 The officials and the priests reached a compromise which allowed the bishop to participate in the Chrism Mass as long as there were no images posted on social media.The bishop’s current situation has upset many lay people and priests in the diocese with one woman telling ucanews.com that it’s another example of why the Sino-Vatican provisional agreement “has lost its integrity.”In his recent interview with ucanews.com, Bishop Guo said he feels constrained in his ministry.
 “No one is sure about anything which happens in China. We can only make a small step forward when there is a tiny space available,” the bishop said.“We are not very optimistic but when we fix our eyes on God, we will find no problem. Whatever God allows, it would have been the best that happens,” he said.
2019年4月9日

・”地下教会”司教が再度収監、司教総代理は拘留-中国河北省の宣化教区で

Chinese bishop back in detention, vicar general in custody

Bishop Augustine Cui Tai of Xuanhua in August 2018 when he was taken to a government ‘study class.’ (Photo supplied)

(2019.3.30 カトリック・あい)

 バチカンと中国政府が同国内での司教承認について暫定合意して半年が過ぎたが、政府当局の後ろ盾を受けたカトリックの”地上教会”と”地下教会”の摩擦の”中心”の一つとみられている中国河北省で、政府の管理統制下に入るのを拒否する”地下教会”の司教が再び拘禁され、さらに司教代理が収監された。

 有力カトリック・ニュースメディアucanews.comが29日、”地下教会”の関係者の話として伝えたところによると、同省宣化教区のAugustine Cui Tai 補佐司教が29日朝、当局の手で再び収監された。どこに収監されたかは不明という。また司教総代理のZhang Jianlin神父は前日28日、現地の役所から当局職員の手で収監されている。

  Cui 補佐司教はこれまでも当局によって繰り返し逮捕、監禁され続けてきた。1月にいったん釈放された際、教区の信徒たちに司教総代理の指導を受けるように訴える手紙を出していた。

 今回の、司教総代理の拘留は、教区の運営を不能にし、”地下教会”を破壊するのを狙ったもの、と”地下教会”のある司祭は匿名を条件にucanews.comに語った。彼によると、教区の管理運営は結局、政府当局の管理統制下にある”地上教会”に移されるだろう、と前途に悲観的だ。

 また別の関係者はucanews.comに、自分たちの訴えはバチカンに届けられているが、バチカンはこの訴えにも、中国全土の”地下教会”が耐えている苦境に対しても、沈黙したままであり、地下教会の指導者たちが行方不明になっていることにも暗に加担している、とバチカンへの不信をあらわにしている。複数の関係者は、バチカンは中国政府との関係回復を目指した交渉を進めることを、”地下教会”の信徒たちが犠牲になることよりも優先し、中国に対して弱腰になっている、と訴えている。

2019年3月30日