・カトリック名古屋教区の能登半島地震被害の報告と対応④「のとサポートセンター」開所

能登半島地震被害についての報告と対応(4) 名古屋教区「カリタスのとサポートセンター」が活動を始めました!

+主の平和

 すでにお知らせしたとおり、1月20日(土)より金沢教会内に設置されたサポートセンターが活動を開始しました。これまで続けてきた初動の支援活動を、今後はセンターを中心に計画的な息の長い支援活動へと展開していくことになります。

 私たちは、このセンターの名称を「カリタスのとサポートセンター」としました。これは、カリタスジャパンのセンターではなく、あくまでもカトリック名古屋教区のセンターですが、このセンターを中心に行う活動の中で、教会外の支援活動にかかる費用はカリタスジャパンから出されます。

 その意味で、地域の人々への支援は実質カリタスジャパンが行っているとも言えますし、一般社会にとっては信頼を持たれる団体として認知されていますので、対外的にも「カリタス」の名称をつけることにしました。従って、今後、表題通り「カリタスのとサポートセンター」として活動します。

 一方、教会関連施設や被災した信徒や共同体のため、また特に被災したカトリック幼稚園のために支援をするのも、このセンターの中心的な支援なので、名古屋教区に寄せられた募金はこのために使わせていただくことになります。

 なお、サポートセンターが開設されましたので、今後、現地の状況や活動報告はセンターからさまざまな手段を使って皆さまにお届けすることができるようになります。

 すでに多くの方々、団体からの募金が届いており、感謝の言葉もありません。特に、輪島教会は土地も建物も壊滅的で手の施しようもなく、隣接する海の星幼稚園も、たとえインフラが復旧して開園できたとしても、子どもたちを外で遊ばせることもできません。今後も皆さまのお祈りとご支援をよろしくお願いします。

 1月17日は29年目の阪神・淡路大震災の日でした。東日本大震災の被災者の方々は今も厳しい状況に置かれた方々がおられます。能登半島地震の被災者への関りを通して、こうした人々のことも含めて忘れずに祈り続けたいと思います。

感謝のうちに

2024年1月20日 名古屋教区司教 松浦悟郎

 

*カリタスのとサポートセンター開設と今後の活動について

1.カリタスのとサポートセンター開設

 1月20日、カトリック名古屋教区は能登半島地震災害対応のための拠点として、カトリック金沢教会に「カリタスのとサポートセンター」を開設しました。
*センター長:片岡義博神父 スタッフ:ERSTメンバー、現地スタッフ及びボランティア
*住所:〒920-0962 石川県金沢市広坂1-1-54 カトリック金沢教会内
*携帯電話:1)070-1220-7495、 2)070-1220-7497 *メールアドレス:noto.saposen@gmail.com
*定休日:木曜日 *開所時間:9:00-17:00
*募金受付:

 名古屋教区:教会関連施設とその被災者、および地域被災者支援
 郵便振替口座:00810-5-50605  加入者名:カトリック名古屋教区
 通信欄に「のと地震」や「NOTO」などとお書きください。
カリタスジャパン:カリタスのとサポートセンターを中心とした地域の被災者支援
 郵便振替口座:00170-5-95979 加入者名:宗教法人カトリック中央協議会 カリタスジャパン

2.今後の活動について

a. カトリック幼稚園再開のための水支援

 能登半島地域には2つのカトリック幼稚園があります。
 その一つ「聖母幼稚園」がある七尾市では、電気・ガスは復旧していますが、いまだ断水がつづいており、完全復旧までに2~3か月はかかるとのことです。聖母幼稚園では断水の中、日中、保護者の方がお仕事などで不在の家庭を中心に園児を受け入れ、幼稚園を再開しています。現在はすべての園児の受け入れを開始していますが、保護者が園の状態に遠慮して、子どもを幼稚園に通わせることをためらっているケースも多いとのことです。
 保育に必要な水は、職員の先生方が近くの井戸水を汲みに行き、トイレ、手洗いなどに節約しながら使用しています。

 そこで、幼稚園の運営のために必要な水を支援することを決定しました。水を支援することで、安心して給食や衛生管理を行うことができ、また水を汲みに行かれている職員の方々の負担を軽減し、本来業務である保育に専念していただくためです。水の心配なく保育を行うことで、今まで通りすべての園児が戻ってきてくれることを希望されています。
 主な水支援は、以下の通りです。

  • 給水タンクによるトイレ、手洗い等の水支援 ・ウォーターサーバーによる飲料水支援

 トイレなどへの給水も、「のとセン」スタッフが行い、先生方の負担を軽減します。

 また、輪島市の「海の星幼稚園」では、まだ電気、水道が復旧していないため、幼稚園再開には時間がかかることが予想されますが、こちらも再開に向けての物資支援や水支援を行っていく予定です。

b. みんなが集まれる場作り「じんのび食堂」

 「じんのび」とは七尾の方言で「のんびり」という意味です。
 幼稚園の保護者や地域の方々が温かい食事を食べながら、ゆっくり交流する場として、聖母幼稚園駐車場で炊き出しを行います。炊き出しというよりは、地域の交流のための食堂というイメージです。毎週末行うことを計画しています。
 園に戻ってくることをためらっているご家庭がこの場を通して、幼稚園に戻ってくるきっかけ作りになればと幼稚園の先生方も期待されています。
 幼稚園関係者だけでなく、広く地域の方々、どなたでも参加していただき、ほっと一息つきながら、交流する機会となればと思っています。
 また、交流の中から聞こえてくる、お困りごとなどにも今後、応えていきたいと考えています。 以上

                                         センター長 片岡義博

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2024年1月21日