・ミャンマー・ロイコーで避難民200人収容の大聖堂も攻撃に巻き込まれる

(2022.1.14 Crux Senior Correspondent  Elise Ann Allen)

 ローマ発–ミャンマー北部のロイコーの町で200人近くの避難民を収容・保護しているカトリックの大聖堂が、空爆と迫撃砲攻撃に巻き込まれ、避難民はもちろん聖職者たちも危機的な状況に追い込まれている。

 カトリック・ロイコー教区の管理者、フランシス・ソエ・ナイン神父が11日の時点の状況としてイタリア司教団の公式報道機関SIRに語ったところによると、攻撃を受けたのはロイコーの「王たるキリスト」の大聖堂。大半が女性、子供、高齢者、体の弱い人からなる200人近くの避難民を収容・保護していたが、大聖堂を含むロイコーの街全体が戦闘に巻き込まれた。

 「迫撃砲など重火器だけでなく、飛行機やヘリコプターでも攻撃されています。避難民たちをここにとどめていることはできないので、別の場所に移動中。これまでのところ、私たちは皆、神のご加護で無事でいますが、予断は許しません」と危機を訴えている。

 近くのドゥクにある聖心教会の鐘楼の1つが迫撃砲の攻撃によって既に破壊されており、「危険は非常に大きい。私たちは戦場の真っただ中にいます。ロイコーはほぼ毎日、武器、空爆、ヘリコプターに攻撃されている。

 ロイコーの9万人の住民のうち5万人は安全な場所を求めて自宅などから脱出している。市街に残っている人はほとんどいない」とナイン神父。ロイコーに7つあるカトリック教会の聖職者や避難民など信徒は安全な場所を求めて移動しているが、「教区の数人の司祭や修道女さえ、どこが安全な場所か分からない状態」という。

 UNICEFは声明で、ミャンマーでの戦闘の激化に「深く懸念している」と述べ、「民間地域での空爆と重火器の使用が報告されている」と非難。「特に子供たちへの攻撃に特に憤慨している。子供たちの保護を『絶対的な優先事項』とし、子供たちを戦闘地域から遠ざけ、彼らのいる地域を攻撃の標的としないよう」国軍や反政府勢力の指導者に求めている。

 国連人道問題調整事務所(OCHA)は、先月まとめた「UN Humanitarian Needs Overview」で、ミャンマーの現在の混乱により、今年初めの段階で全人口のほぼ半数が貧困に追いやられる、と予想している

 昨年2月のクーデターで、国軍が民主政府の指導者たちを追放し、権力を掌握して以来、ミャンマーは市民による大規模な抗議デモが続き、武装集団も国軍に対する攻撃姿勢を強め、これを力で抑え込もうとする国軍も空陸から重火器による無差別攻撃で対抗。

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 政治囚支援協会(ビルマ)によると、14日現在で、昨年2月のクーデターから同日までには、国軍によって殺害された民間人は少なくとも1469人、逮捕・拘束者は累計で1万1554人に達している。(「カトリック・あい」)

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

・・Cruxは、カトリック専門のニュース、分析、評論を網羅する米国のインターネット・メディアです。 2014年9月に米国の主要日刊紙の一つである「ボストン・グローブ」 (欧米を中心にした聖職者による幼児性的虐待事件摘発のきっかけとなった世界的なスクープで有名。映画化され、日本でも全国上映された)の報道活動の一環として創刊されました。現在は、米国に本拠を置くカトリック団体とパートナーシップを組み、多くのカトリック関係団体、機関、個人の支援を受けて、バチカンを含め,どこからも干渉を受けない、独立系カトリック・メディアとして世界的に高い評価を受けています。「カトリック・あい」は、カトリック専門の非営利メディアとして、Cruxが発信するニュース、分析、評論の日本語への翻訳、転載について了解を得て、掲載しています。

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2022年1月16日

・ミャンマー”クリスマス大虐殺”で38人殺害ーボー枢機卿、和平を懇願(Crux)

(2021.12.27 Crux  Senior Correspondent Elise Ann Allen

Myanmar cardinal pleads for peace after 38 killed in ‘Christmas massacre’ ミャンマーのカヤー州のフルソ村の惨状。子供たち30人以上を含む38人が射殺され、遺体に火がつけられた (カレンニー族国防軍(KNDF)がAP経由で提供)

   ローマ発–25日のクリスマス直前、ミャンマー東部カヤー州のフルソ村でで、国軍によって子供たち30人以上を含む38人が射殺されたうえ、切断、火をつけられる、という惨劇が起こされた。

    同国のカトリック教会の指導者、チャールズ・ボー枢機卿は、犠牲者を悼むとともに「悲痛で恐ろしい残虐行為だ」と批判。ただちに暴力を止め、平和的な対話を始まるよう、政府と反政府勢力の双方リーダーたちに訴えた。

 教皇フランシスコも25日のクリスマス・メッセージで、ミャンマー情勢について、「不寛容と暴力が、人々の平和な表情を曇らせている」と憂慮している。

 ボー枢機卿は「”非人道的な蛮行”としか言いようのない卑劣な行為」とし、「殺され、焼かれ、そして切断された人々の遺体がクリスマスの日に発見された、という事実は、この惨劇をさらに痛烈で不快極まりないものにします」と強く批判した。

 英国を拠点とする国際人道支援団体のSave the Childrenのスポークスマンは27日、同村での惨劇の後、人道支援中だった間ヤンマー人の現地スタッフ2人が行方不明になっている、と述べた。(28日付けの声明で、2人はこの惨劇で殺害された、と発表)

 ボー枢機卿は声明で、フルソ村での惨劇だけでなく、「カレン州での空爆により、タイとの国境を越えて数千人が避難したアというニュースがクリスマスイブに届きました」と述べた。s   

 そして、「多くの周辺地域も砲撃、砲撃、大量破壊に晒されています。このような悲劇は、いつ終わるのでしょうか?ミャンマーでの数十年にわたる内戦はいつ終わるのでしょうか?正義と真の自由をもって、いつ真の平和を享受できるのでしょうか?いつお互いを殺し合うのをやめますか?」と問いかけ、「暴力は、私たちの問題の解決策になることは決してありません。銃や武器は答えにはなりません」と戦闘を続ける国軍と反対武装勢力双方に訴えた。

 さらにミャンマー軍に「無実の人々への爆撃と砲撃をやめ、家や教会、学校や診療所の破壊をやめ、民主主義団体や民族集団との対話を始めるように」求め、反軍事政権武装グループに対しても、「銃は暴力を永続させ、より多くの死、より多くの飢餓を引き起こし、子供たちの教育、経済、健康に壊滅的な結果をもたらす」として自粛を訴えている。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2021年12月28日

・「正義無くして永続的平和はない、対話を!」ミャンマーのボー枢機卿が待降節で声明

Cardinal Charles Maung Bo, Archbishop of YangonCardinal Charles Maung Bo, Archbishop of Yangon 

(2021.12.14 カトリック・あい)

 ミャンマー国軍による軍事クーデターから10か月が経ち、軍事政権による圧制と経済的苦境が続く中で、同国のカトリック司教協議会会長のチャールズ・マウン・ボー枢機卿が10日、「もう十分です、私の愛するミャンマーよ」と題する待降節のメッセージを発表し、2月1日のクーデター以来、国民を傷つけてきた「嫌悪すべき暴力」を改めて強く批判、軍事政権の責任を問うとともに、同国の全信徒に対して希望を失わないように励ました。

 枢機卿は「この10か月間、嫌悪すべき暴力が、世界の人々の心を強く痛め続けています。それでも、私たちは絶望と憎しみを抱くことはしない。イエスと共に、私たちは『平和がありますように』と公に祈ります」と述べる一方、「進んで暴力を振るい、残虐な拷問と殺害を行なう人々が、今のミャンマーの”涙の谷”の主因です。そうした人々に対しても、『愛には力がある』と申し上げる。それがイエスの、クリスマスのメッセージです」と語った。

 そして、「非人道的な暴力に痛めつけられたミャンマーの若者たちが、復讐する気持ちを起こす可能性」に懸念を示し、「(非暴力を貫いた)マハトマ・ガンジーが示したように、勝利は銃だけではもたらされず、暴力は暴力を生むだけです。いつも非暴力の道、平和的な解決策があります」と訴えた。

 また、「”ベツレヘムの飼い葉おけ”が、最後にはローマの権力に勝った。それを私たちの希望にしましょう… 正義無くして、永続的な平和はあり得ません」と、同国の指導者たちの若いによる平和を改めて呼びかけた。

 タイに本拠を置く民間支援団体・政治犯支援協会(ビルマ)が13日現在で集計したところによると、2月1日の国軍クーデターからこれまでに殺害された人は確認できただけで1329人、拘留されている人は7988人に上り、うち子供2人を含む36人が死刑を宣告されている。実際の死者数はこれよりもはるかに多い、と同協会は見ている。

2021年12月14日

・カトリック東京教区が「コロナ下のクリスマス・ミサは人数制限を継続」のお知らせ

(2021.12.11 カトリック・あい)

 カトリック教会は待降節に入り、24日(金曜)は主の降誕の深夜ミサ、25日は主の降誕の祝日ミサが各地の教会で予定されているが、新型コロナウイルスの感染危機が去っていない中で、東京教区は10日付けで、以下のようなお知らせを出した。

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クリスマスに教会を訪れることをお考えの方々へ

 例年、クリスマスには初めて教会を訪れる方が大勢いらっしゃいます。そのような方々をお迎えし、共にクリスマスを祝うことは教会にとっても大きな喜びです。

 しかしながら、現在は毎日の新規感染者数は低い値で推移しているものの、日本における新型コロナウイルス感染症は完全に収束したとは言えず、今しばらくの間、慎重な感染症対策が必要であると考えます。

 不特定多数の人々が集まる公共の場である教会は、特に慎重な感染症対策が求められます。そのため、東京教区では、昨年に引き続き今年のクリスマスミサ(礼拝)も、参加人数を制限して行うことといたします。具体的な人数や方法は各教会によって異なりますので、クリスマスに教会にお出かけになることをお考えの方は、事前にその教会へお問い合わせくださるようお願いいたします。

 本来、教会はいつでも、どなたでも自由に立ち寄れる場です。にもかかわらず、このようなお願いをしなければならないことを心苦しく思います。2019年の教皇フランシスコ来日時のテーマでもあった「すべてのいのちを守るため」の措置としてご理解いただければ幸いです。そして、コロナ禍が収束した暁には、是非ご自由に、お近くの教会にお立ち寄りください。

2021年12月11日

・宣教地召命促進の日に、東京教区が祈りと共同祈願

(2021.12.3 東京教区)

 毎年、12月の第1日曜日(今年は12月5日)は「宣教地召命促進の日」にあたっています。東京教区教皇庁宣教事業では、今年の宣教地召命促進の日のために祈りと共同祈願を作成いたしました。ミサや共同体の祈りの中で、また、置かれた場での祈りにおいてご活用いただければ幸いです。

【宣教地召命促進の日 祈り】

 いつくしみ深い父よ、

 あなたはすべての人をキリストの栄光にあずからせるために、それぞれに与えられた たまものに応じて、愛によって働く生きた信仰の道を進むよう招いておられます。あなたの霊を豊かに注ぎ、わたしたち一人ひとりの歩みを支え、導いてください。

 教会の司牧者、奉献生活者として生涯をキリストにささげようと決意し、その歩みを始めた若者たちが、その霊的同伴者・指導者と、忍耐と希望を共にしながら、あなたの愛に生かされる体験を重ねることができますように。彼らのうちに「よいわざを始めてくださった神ご自身が、それを完成してくださいますように」。

 また、多くの若者が、神の国の建設のための特別な招きにこたえることができるよう、聖霊によって励まし力づけてください。司教、司祭、助祭、奉献生活者の喜びに満ちた生活のあかしと、ともに歩む教会共同体のあたたかい交わりが、若者たちにとって自分の招かれている道を識別する助けとなりますように。わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。

 おとめマリアよ、あなたのように、神の招きに「はい」とこたえる愛と勇気を、わたしたち、とくに若者たちのためにとりなしてください。

(東京教区教皇庁宣教事業(MISSIO TOKYO)作成)

【共同祈願】

(東京教区の宣教司牧方針から)

・神の国の完成を目指して、司教、司祭、修道者、信徒が、それぞれの多様性を認めつつ、一つになって福音を宣べ伝えようと、ともに歩む東京教区を祝福し、あなたの霊で満たしてください。その生き生きとした歩みの中で、子どもたち、若者たちのうちに、主の特別な招きにこたえる恵みが育まれますように。

2021年12月4日

・ミャンマー国軍がカヤ州のカトリック諸施設を攻撃、ロイコーの診療所襲い、患者を放置、医師、看護師など18人逮捕

 Myanmar junta targets Catholic institutions in Kayah state The Karuna dispensary situated inside Christ the King Cathedral compound in Loikaw, the capital city of Kayah state, was raided by Myanmar junta forces on Nov. 22. (Photo supplied)

(2021.11.24 カトリック・あい)

 アジアの有力カトリック・メディア、UCA News が23日付けで伝えたところによると、ミャンマー国軍の200人以上の部隊が22日、カトリック教徒が多く住むカヤ州の州都ロイコーのにある「王であるキリスト」大聖堂の施設内にある司教館と教会経営の診療所などを急襲した。

 診療所には、コロナ感染者4人を含む約40人の患者が収容されていたが、兵士たちは彼らを追い出したうえ、医師4人、看護師、薬剤師、ボランティアなど18人を逮捕したうえ、医療設備などの記録を奪った。司祭1人と2人のシスターも、逮捕されて尋問所に連行される彼らに同行した、という。

以下、UCA Newsの英語原文

“One group after another checked and searched the buildings including the bishop’s house at least three times,” a church official said. More soldiers were deployed and roads leading to the cathedral compound were blocked during the raid.

Church officials said the security forces checked all the buildings inside the church compound from around 9am to 4pm and also broke into the room of the social communications officer.

“We are carrying out charitable works and weren’t involved in any wrongdoing. We have no idea why they raided us and what they searched for,” Father Francis Soe Naing, chancellor of Loikaw Diocese, told UCA News.

He said the raids caused fear and insecurity among patients and some internally displaced persons (IDPs) who had taken refuge in the cathedral compound after fleeing their homes when fighting intensified in May.

It’s not uncommon for the military to kill civilians, burn homes and make arbitrary arrests in the predominantly Christian region, church sources said.

At least 10 parishes in Loikaw Diocese have been severely affected by the recent conflict, displacing more than 100,000 people including Catholics.

The Church is responding to the needs of around 70,000 IDPs and providing humanitarian assistance in the form of health services, food and blankets, a priest said.

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2021年11月24日

・11月21日「ミャンマーデー」を前に、東京教区とマンダレー教区長のメッセージ

2021年11月19日

(2021.11.19 カトリック・あい)

 カトリック東京教区では毎年11月の第3日曜日を「ミャンマーデー」と定めているが、今年は21日の「王であるキリスト」の祭日に当たる。その21日を前に、東京教区ミャンマー委員会担当司祭レオ・シューマカ神父のメッセージと、マンダレー教区のマルコ・ティン・ウィン大司教様から菊地大司教あてのメッセージは以下の通り。

*東京教区の2021年ミャンマーデー・メッセージ

 21日の日曜日は「王であるキリスト」の祭日であり、同時に、私たちの姉妹教会であるミャンマーの教会のために祈る日でもあります。キリストが私たちに与えたリーダーシップの模範は、すべての羊の世話をし、迷い出た羊を探し、危険から羊たちを守る羊飼いの姿です。

 イエスが示した統治の形は、ミャンマーの人々が経験している現実とは、あまりにもかけ離れています。軍政下にあって、社会福祉はほとんど機能していません。そのため、カトリック教会は今、病院や学校、検疫所、国内避難民のための緊急宿泊施設などを運営しています。これらの活動はすべてボランティアで行われています。その活動はミャンマーの人々にとって、まさに「善き羊飼い」です。

 夏の間に皆様からいただいた多額の寄付のおかげで、私たち東京教区はミャンマーの様々なボランティア活動を支援することができました。この日曜日に私たちの姉妹教会であるミャンマーの教会を想い、祈りと広い心を通じて、私たちの王であるキリストの祝福の下で奉仕しているミャンマーの「善き羊飼い」たちを支え続けましょう。

          レオ・シューマカ神父(東京教区ミャンマー委員会担当司祭

 

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*マルコ大司教からのメッセージ

 2021年11月18日 マンダレーにて 親愛なるタルチシオ菊地功大司教様

 「2021 東京大司教区ミャンマーデー」、そして「王であるキリスト」の祭日にあたり、皆様のために祈りをお献げいたします。

 「王であるキリスト」の日曜日によって典礼歴の一年が終わり、主のご降誕へと向かう祝福された待降節が始まろうとしている今、ゴルゴタの愛の王であるキリストが、神学校建設のために寄せてくださった皆様の寛大な助けに報いてくださいますように。

 皆様が私たちの苦境に祈りをもって寄り添ってくださっているように、私たちも熱烈な祈りと感謝をもってあなたに寄り添います。この待降節、そして来る2022年を通じて、平和の王である幼子イエスが、大司教様、司祭、修道者、そして信徒の皆様をお守りくださいますように!

 姉妹教会として、私たちは心から皆様に親しみを感じています。そして、姉妹教会の間にしか存在しない温かさに守られているとも感じています!

 あらためて感謝を申し上げます。王であるキリストの平和と祝福がありますように。主キリストによって。

マンダレー大司教 マルコ・ティン・ウィン

2021年11月19日

・「ミャンマーのカトリック教徒は”声”をあげよう」ボー枢機卿が訴え(VN)

Cardinal Charles Maung Bo, Archbishop of YangonCardinal Charles Maung Bo, Archbishop of Yangon 

(201.10.25 Vatican News By Lisa Zengarini)

    世界宣教の日の24日、2月の国軍クーデター以来深刻な危機に陥っているミャンマーのカトリック司教協議会会長、チャールズ・ボー枢機卿がであるチャールズボー枢機卿は、同国の全てのカトリック教徒に対して、「憎しみではなく、愛をこめて、私たちの国を荒廃させている悪に反対する声を上げるように」と訴えた。

 枢機卿はまず、教皇フランシスコが今年のこの日のテーマに選ばれた「私たちは、見たことや聞いたことを話さないではいられないのです」(使徒言行録4章20節)を引用し、「今、私たちの国は、話すのが難しい時期にあります」とのべた。軍による市民たちへの残忍な弾圧が、2月1日のクーデターから9か月後も執拗に続いているからだ。

*”沈黙”は犯罪になり得る

 しかし、教会も標的とする冷酷な暴力に直面して、「沈黙していることは、犯罪者になる可能性があります」と指摘。イエスを尋問したピラトは、いったんはイエスに何の罪も見いだせない、としたが、大祭司や群衆の死刑を求める要求に屈し、「犯罪的な沈黙」を選んだことを挙げた。

*人々の叫びに耳を傾ける

 そして、「今日の世界宣教の日は、教会に対し、”シノドス的な教会”として、耳を傾け、見つめ、そして人々と共に歩むように、求めています」と述べたうえで、軍事クーデター以来ミャンマーの人々が耐えてきた「終わりのない十字架の道」を改めて思い起こし、 「私たちは、新型コロナウイルス感染、戦乱、故郷を追われ、経済は崩壊し、自然災害…と次から次に起こる危機で、イエスのように傷ついた人々の叫びを耳にしています」と語った。

*使徒のように神の愛と希望を

 枢機卿は、「罪のない人々が最も非人道的な苦しみにさらされているこの国で、神の愛の福音を宣言することは、使徒たちがしたように主に出会い、主の愛を経験することによってのみ可能です」とし、「私たちの敵によってもたらされた憎しみを、自分のものにすることは、敗北を意味します」と強調。

 「しかし、生ける神を体験することは、物事を容易にするものではない。初期のキリスト教徒は、敵意と苦難の中で信仰生活を始めました… 残忍な暴力、死、恐れという、彼らと同じ経験を、今、この国の人々、特に若者たちが余儀なくされています。だからこそ、教皇は今日の世界宣教の日のメッセージで言っておられるように、『自分たちは孤独ではない』ことを知っていたイエスの弟子たちに倣って、希望に生気を与えることが必要です。真っ暗闇の中で、希望の光を掲げること。それが福音宣教なのです」と訴えた。

 さらに、「敵さえも思いやる希望が、教会、特に今のミャンマーの使命。ミャンマーの教会は、幹線道路と側道へ、避難民のいるジャングル、果てしない嘆きの家々へ、そして、子供たちの命を守るために身を潜めている辺境の村々に出掛けて行くことが求められています。そして、悪の道を選んだ人々の所にも」と述べた。

*大国はミャンマーへの武器輸出をやめよ

 説教の最後に、世界の大国に対し、ミャンマーへの武器輸出を止めるよう、強く求め、「真の力を求めてください、それは奉仕にあります、思いやりにあります」と述べる一方、ミャンマーの全国民に対して、「私たちの国が平和の日を迎えることができるように、祈り、祈り続けましょう。ミャンマーが、カルナ(思いやり)とメッタ(慈悲)、思いやりのある愛の中で再び立ち上がることを、平和な国が福音宣教のメッセージとなることを願いましょう」と呼びかけた。

 

2021年10月27日

・ミャンマー国軍がカリタスのスタッフ7人逮捕・300万人が緊急支援求めている(VN)

(2021.10.20 Vatican News staff writer)

    2月の国軍クーデター以来、危機が深刻化しているミャンマーで、民主政治の回復を求める人たちの逮捕、虐待、殺害が続き、多くの住民が悲惨な状態に置かれている。現地の国連関係者によると、同国内では緊急に食料や医療の支援が必要な人々が約300万人に達している、という。この警告は、国軍が、逮捕・監禁中の人々のうち“恩赦”を与えるとして、5600人以上の解放を開始した19日に出された。

 

*武力紛争、食料不足、自然災害、コロナ…人道的危機が深刻化

 「ミャンマーでは、武力紛争、食糧危機、自然災害、さらに新型コロナウイルス感染で、約300万人の男女、子供たちが保護と緊急人道支援を求めている」と国連事務総長付きのファーハン・ハク副報道官は19日、国連本部での定例記者会見で語った。 「2月の国軍クーデター以前に100万人だった要支援者が、クーデター後にさらに200万人増えています」。

 また、国軍とこれに抵抗する様々な民族の武装勢力の衝突の結果、クーデター後に、新たに発生した国内難民も21万9000人に上っている、といい、「以前から支援を必要としている人たちが、さらにコロナ禍で悲惨な状態になっています」と説明した。

 

*国連機関など援助活動、関係国にも協力呼びかけ

 国連は、関係国にこうした人々に対する援助拡大を求めているが、国連の関係援助機関も救援を強化しており、ラカイン州とカレン州で洪水が発生した際には、UNICEF(国連児童基金)などの機関が、被災者3万3000人以上に飲料水や医療・衛生物資を提供したほか、難民キャンプにも1000個以上の緊急衛生キットを配布。他の援助機関と協力して、ラカイン州北部でも飲料水の他生活必需品の供給を実施。カチン、ノーザンシャン、ラカイン、サガインの15万人近くの国内難民への支援も継続している。

*避難民に支援物資を運搬中のカリタスのスタッフ7人が逮捕された

 このような中で、カトリック教会の支援団体「カリタス」のスタッフ7人が18日、カヤ州の州都ロイカウで、国軍部隊によって逮捕された。カトリック・ロイコー教区の事務局長、フランシス・ソエ・ナイン神父がイタリアの通信社に語ったところによると、7人はトラック2台で周辺の避難民に食料や医薬品など援助物資を運ぶ途中で、援助物資を積んだ車2台も奪われた。

 この数日前には、ロイカウ教区のプルソにある「無原罪の御宿り教会」に対して、国軍の攻撃があった。教会に対する武力攻撃は、2月の国軍クーデター以来7回目といいい、ナイン神父は「カヤ州では、国軍の治安部隊と地元の武装抵抗勢力の戦いが激化しており、女性や子供を含む何千人もの住民が家を追われています。カリタスなどカトリック教会が手を差し伸べようとしているのは、これらの避難民なのです」と訴えた。

 またこの地域では、先日、「平和のための祈りを組織的にしていた」という理由で国軍によって逮捕・監禁されていた人のうち3人が釈放されたが、その中にはプロテスタントのバプテスト教会の牧師や、深刻な健康問題を抱えた高齢者がいるという。

 ナイン神父によると、この地域のキリスト教徒は、反国軍の武装勢力を助けているという疑いをかけられ、国軍治安部隊から頻繁に脅迫されており、特にカヤー、チン、カチンの各州では、カトリックやプロテスタントの教会に対する武力襲撃が繰り返され、司祭と牧師が逮捕され、キリスト教徒を含む多くの非武装の民間人が殺害されている。

*政治犯の一部”恩赦”はASEANへのポーズに過ぎない

 またナイン神父は、国軍は、逮捕・監禁した政治犯の釈放を始めているというが、「アウンサン⊡スー・チー氏など民主選挙で選ばれた指導者たちなどは依然として拘禁されている」と指摘。国軍の政治犯の一部釈放の動機は、国軍指導者の首脳会議への出席を求めない、とする東南アジア諸国連合(ASEAN)の態度を軟化させようとするポーズに過ぎない、とも指摘している。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

2021年10月21日

・典礼の新翻訳、バチカンが認可、祈願や叙唱など来年から実施

(2021.10.20 「菊地大司教の日記」より)

 すでにお聞き及びだと思いますが、典礼の新しい翻訳が認可され、来年2022年の待降節、2022年11月27日から実施されることになりました。認可を受けるには長いプロセスがあったのですが、現時点ではミサの式次第と第一から第四までの奉献文の翻訳が認可されているに過ぎません。それ以外のいくつも箇所は、まだ認可をいただいていません。

 なお今回の認可には、これまで翻訳がなされていなかったミサの終わりの荘厳な祝福や、ミサの始めの回心の祈りのところで行われる灌水式の式文が含まれていますので、これは今後ミサの時に活用されることを期待しています。

 大変面倒なことなのですが、しかしこのまますべてのが認可を受けるのを何年も待つこともふさわしくありません。というのも、現在のミサ典書は、2002年にラテン語規範版の第3版がバチカンから公表され、「一日も早くその第3版に沿った典礼でミサを捧げるように」とされているからです。

 そのため、祈願や叙唱などはこれまでのミサ典礼書に記されているものを併用して、来年から実施することになりました。今年からすぐではないのは、司祭も信徒も準備が必要だからです。司祭もこれから、何回か研修会を開催して、学んでいきます。

 信徒の方にも一緒に学び備えていただくために、日本カトリック典礼委員会から『新しい『ミサの式次第と第一~第四奉献文』の変更箇所」という小冊子が用意され発売されています。一冊税別で260円です。

 これまでの翻訳の経緯などが記されていますし、翻訳を変更した箇所についてはその理由が丁寧に解説されています。

 今後、小教区なでも学びの機会が準備されますので、どうか時間を掛けて学んでいただき、来年待降節の実施に備えてください。全体の翻訳が認可されて、新しいミサ典礼書(赤表紙のあの厚い本)が出来るまでには、まだまだ時間がかかるものと思います。歌ミサのための式次第のメロディーもどうなるかまだ未定です。皆様のご協力をお願いいたします。

2021年10月20日