・カトリック名古屋教区から「能登半島地震被害についての報告と対応」①

(2024.1.4  カトリック・あい)

1月1日夕に発生した能登半島地震の被災地域は、カトリック教会では名古屋教区の管轄だが、カトリック中央協議会のホームページに1月4日付けで掲載された名古屋教区の教区信徒向けの報告は以下の通り。

 

教区の皆さま

能登半島地震被害についての報告と対応(1)

+主の平和

1月1日に発生した能登半島地震について報告いたします。一般の被災状況は報道などで詳しくされているので、ここでは教会についての報告となります。

1日の地震直後、石川地区司牧者である片岡義博神父が能登半島にある教会に向かいましたが、道路が寸断されて引き返しました。2日に再度行き、七尾教会まで行って状況を確認することができました。輪島教会へは道路事情で行くことができませんでしたが、隣接の幼稚園園長からの報告があり状況が把握できました。

被害状況については片岡神父からの報告が届いていますので、別紙をご覧ください(下記ダウンロード参照)。
なお、私は富山県、福井県の小教区や修道院にも連絡して安否、および被害状況を確認しましたが、被害はほとんどなかったようです。

地震発生直後からカリタスジャパン担当司教である成井大介司教、司教協議会会長の菊地功大司教から支援協力の連絡が入りました。また、バチカン(ローマ教皇庁)は2日、ローマ教皇フランシスコのメッセージを日本側に送り、「地震による人命喪失と被害を知り、深い悲しみにある」とし、「全ての被災者に心から連帯し、特に死者やその死を悼む人々、行方不明者の救助のために祈ることを約束する」と記したことが報道されました。(讀賣新聞オンラインより)
こうした皆さまのお祈り、支援要請に心から感謝します。

1月3日*、名古屋教区(司教、現地から片岡神父、宣教司牧評議会事務局長、カリタス福祉委員会委員長)と中央協議会の緊急対応支援チーム(ERST)とカリタスジャパン担当司教と委員がオンライン会議を行い、状況の確認と今後の方針について話し合いました。

今後について

  1. 現地の状況について=名古屋教区の各小教区、修道院には、これまで通りメールとファックスで随時お知らせします。名古屋教区のホームページは、現在メンテナンス中ですが、能登半島地震情報については見られるようにしますのでご覧ください。
  2. ボランティアについて=今のところ教区として募集することはありませんが、希望される方は地元の社会福祉協議会にお問い合わせください。支援物資についても同様にお願いします。
  3. 募金について=今回の地震では、特に、能登半島の北部にある輪島教会と七尾教会の損傷が激しいので、教区としては被災された方々への支援や復旧のために、皆さまに救援金をお願いすることにしました。救援金は下記の方法で教区本部へお送り下さい。
    なお、教区としては、第一次募金を2024年6月末まで行い、状況によって継続するかどうかはまたお知らせいたします。
《振込先》郵便振替口座番号:00810-5-50605 加入者名:カトリック名古屋教区
通信欄に「のと地震」と明記してください。

*小教区でとりまとめてくださる場合も、上記口座へお振込みください。
*お寄せいただいた救援金は、教区内の教会関連施設等の復旧、同被災者支援
のために充てさせていただきますが、公益性の高い他の活動(被災地域全般)に
ついても使わせていただくことがあります。

これまでにすでにお寄せいただいた支援表明や多くのお祈りを心から感謝いたします。亡くなられた方々への永遠の安息をお祈りするとともに、未だ行方不明の方々の一刻も早い救出、そして、大変な状況の中で避難されている方々のために心からお祈りいたします。

【別紙】

能登半島地震 石川地区・富山地区の状況について(石川地区 片岡報告)

2024年1月1日午後4時10分頃に発生した、能登半島地震の影響について、1月3日午前10時現在の情報をご報告いたします。

 

*富山地区(富山・魚津・高岡・小矢部)について

・富山教会が、聖堂や祭壇の装飾をはじめ、いたるところで倒落、破損等。
・魚津、高岡、小矢部についても同様にご像やモノの散乱があるものの、
→4教会とも、建物自体には今のところ大きな損傷は見当たらないとのこと。

 

*石川地区について

・金沢教会、内灘教会、三馬教会、羽咋教会は、多少ご像やモノの倒落、破損等。
・小松教会はそれに加え、鐘楼外壁の多少の崩れ等があったものの、これらの教会については、おおむね片付いている模様。

 

*七尾教会について

・建物自体は、今のところ外壁の多少の崩れがあった程度。
・室内は聖堂、香部屋をはじめ、司祭館兼信徒の交流の場としてつかっている台所、居間など、ご像や棚、照明器具、ガラスや食器などが散乱。後片付けに、多少時間がかかる見通し。
・併設する聖母幼稚園も建物は新しいものの、外構をはじめ多少の崩れをはじめ、室内も本や教材などが散乱している様子。
・七尾教会の信徒はおおむね安否無事を確認。
・ライフラインについては1月3日 朝現在、水道がとまっているものの、電気は教会、幼稚園は復旧している。

 

*輪島教会について

・1月2日は 七尾から輪島まで足を延ばしたが、主要道路が崩落や隆起、亀裂がはいり、穴水まではなんとか行けたが、その先は大渋滞で車も動かなくなり、状況確認を断念。
・隣接する「うみの星幼稚園」の園長から写真を送っていただく。
・教会は、全壊まではいかないものの、外壁もかなり崩れ、室内も天井のものもをはじめ大きなマリア像、祭壇の天板なども落ちている。被害の大きさを感じる。また建物は 2007 年の能登半島地震の際の影響も残っているので、危険な状態ともいえる。
・写真を撮ってくださった、園長先生の自宅が被災されており、輪島教会の信徒も 1 人の日本人信徒、ミサに来ているフィリピン信徒の多くも 4日 朝までに安否は確認。また2人のフィリピンの方の自宅が倒壊とした情報あり。
・現地までの道路状況が、非常に悪いので、自衛隊、行政支援も苦労している様子。
報道ニュースのたびに、被害者の方の数も増えております。また夜は氷点下を下まわる寒さです。ガソリンスタンドも少なく、燃料も足りず、家が余震で崩れるかもしれない危険もあるので、車中泊されている方々がほとんど。

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2024年1月4日