・「Compassionをもってキリストを証しするように」-教皇、枢機卿たちに求める

(2019.10.5 VaticanNews)

 教皇フランシスコは5日、の公開枢機卿会議での新枢機卿の叙任にあっての説教で、神のCompassion(強い共感)』を認識することの重要性を強調された。

 説教で、教皇はまず、「Compassion(魂を揺さぶるような強い共感)』は福音書のキーワード。それは、神の心の中に常に刻まれています」とされた。

*イエスの compassionは揺らぐことがない

 そして、苦しんでいる人たちにイエスが示されたcompassionの例を挙げ、「福音書のそうした箇所を読めば読むほど、私たちはもっと深く考えます… 主のcompassionが、時折の、散発的な感情ではなく、常に変わることのない、揺らぐことのないものであり、主の心の姿勢そのものであることを、もっと実感するようになります」と語られた。

 

* compassionは神の心に刻まれている

 教皇は「イエスは、神の意志を、罪の苦しみにさいなまれた男女を清めることで具現化されました。彼はそうした人々に差し出された神の手、私たちの病んだ肉体に触れ、深い割れ目で引き裂かれた所に橋を架けることで,業を成し遂げられます」、さらに「イエスは、見捨てられ、希望を失った人々を探しに外に出ます」と述べ、このようなcompassionは神の中に常に存在し、「父親としての神の心に刻まれているのです」と強調。

*だが人がcompassionを欠くことは頻繁にある 続けて、教皇は「ご自分の民に対する神の愛はcompassionで満たされているが、悲しいことに、人がcompassionを欠くことは頻繁にあります」とされた。そして、イエスの弟子たちもよく compassionを欠くことがあり、イエスの話を聴きに集まった人々がお腹をすかせた時、弟子たちは彼らに「食べ物の心配は自分でするように」と言ったが、「このような態度は、私たちの間で普通にあることです… 常に正当化されます… 時として、それは法文化され、『制度的な無視』を生み… compassionを欠いた制度を作り出します」と警告された。

*枢機卿たちに問う-自分がcompassionの対象だと意識しているか? そして教皇は、集まった枢機卿たちと新たに枢機卿となる人たちに向かって、「神のcompassionの対象、常に神の慈しみに導かれ伴われる対象となっていることを意識していますか?」「私たちは、神が私たちに感じておられるcompassionをはっきりと認識していますか?」と尋ねられ、「もしも、神のcompassionの対象に自分がなっている、と感じないなら、神の愛を分かることはできません」と言明。「もし感じないなら、どのようにすれば、それを分かち合い、証人となり、他の人々に贈ることができるのでしょう?」と改めて問いかけられた。

*compassionを示せないなら、枢機卿の職務に忠実であることはできない

 さらに、教皇は、私たち自身の職務に忠実である能力はcompassionの認識に依拠しており、「あなた方の式服の真紅の色が示すように、枢機卿として自分の血を流す準備が出来ていることは、自分にcompassionが示されている認識、自分もcompassionを示す能力に、それが依拠しているなら、保証されます。そうでないなら、職務に忠実であることはできません」と枢機卿、新枢機卿たちに注意を促された。 そして、「聖職者たちの間の、忠誠を欠いた多くの行為は、compassionを示されない感覚の欠如から生まれます… そして、視線を避ける習性、無関心の習性によって生まれます」とも警告された。

*compassionate の心を持つ恵みを祈る

 最後に教皇は、compassionの心を持つ恵みを求める次の祈りで、説教を締めくくられたー「私たちを励ましてくださる方、私たちを選び、聖別し、あなたの救いの福音を全ての人にもたらすように派遣された方の証人となりますように」。

 

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

2019年10月6日

・教皇、公開枢機卿会議でオロリッシュ大司教など13人を新枢機卿に叙任

 教皇フランシスコが5日、バチカンで公開枢機卿会議を開き、13人の新枢機卿を叙任された。

 枢機卿に叙任されたのは、コンクラーベ(教皇選挙)の投票権を持つ80歳未満の枢機卿10名、および、投票権を持たない80歳以上の枢機卿3名の、合計13名。この結果、枢機卿会のメンバーは128名の有権枢機卿と、97名の非有権枢機卿、合わせて225名となった。

 この日叙任された枢機卿の出身大陸・国による内訳は、ヨーロッパ7名(スペイン、ポルトガル、ルクセンブルグ、イタリア、チェコ(旧チェコスロバキア)、英国、リトアニア)、アフリカ3名(コンゴ民主共和国(旧ザイール)、モロッコ、アンゴラ)、中米2名(キューバ、グアテマラ)、アジア1名(インドネシア)。新枢機卿の一人、ルクセンブルグ大司教のジャン・クロード・オロリッシュ枢機卿(イエズス会)は、日本での長い宣教経験を持ち、上智大学で副学長などを務めていた。

 新しく枢機卿に任命された人々は以下の通り。(発表順・敬称略、現職タイトル、出生年、出身国)

[80歳未満の有権枢機卿]

・ミゲル・アンヘル・アユソ・ギクソット(教皇庁諸宗教対話評議会議長、1952年、スペイン)

・ジョゼ・トレンティーノ・デメンドンサ(バチカン図書館・機密文書館館長、1965年、ポルトガル)

・イグナチウス・スハルヨ・ハルジョアトモジョ(ジャカルタ大司教、1950年、インドネシア)

・ホァン・デ・ラ・カリダ・ガルシア・ロドリゲス(サン・クリストバル・デ・ラ・ハバナ大司教、1948年、キューバ)

・フリドリン・アンボンゴ・ベスング(キンサシャ大司教、1960年、コンゴ民主共和国(旧ザイール))

・ジャン・クロード・オロリッシュ(ルクセンブルク大司教、1958年、ルクセンブルク)

・アルバロ・レオネル・ラマッツィーニ・イメリ(ウエウエテナンゴ司教、1947年、グアテマラ)

・マテオ・ズッピ(ボローニャ大司教、1955年、イタリア)

・クリストバル・ロペス・ロメロ(ラバト(モロッコ)大司教、1952年、スペイン)

・マイケル・チェルニー(教皇庁人間開発のための部署・移住者部門次官補、1946年、チェコ(旧チェコスロバキア))

[80歳以上の枢機卿]

・マイケル・ルイス・フィッツジェラルド(ネプテ名誉名義大司教、1937年、英国)

・シジタス・タンケビチウス(ビリニュス名誉大司教、1938年、リトアニア)

・エウジェニオ・ダル・コルソ(ベンゲラ(アンゴラ)名誉司教、1939年、イタリア)

(編集「カトリック・あい」)

2019年10月6日

・教皇、”反マフィアの闘士”の元検事をバチカン市国の裁判所長官に任命(La Croix)

(2019.10.4 LaCroix Rome Nicolas Senèze)

  バチカン国務省の不祥事発覚で、徹底解明へ素早い対応―  教皇フランシスコが3日、ローマの前検事で組織犯罪追求のプロ、ジュゼッペ・ピグナトーネ氏をバチカン市国裁判所長官に任命した。

 氏は、イタリア・マフィアの頭目たちを歴史的な刑事訴追に追い込んだ実績を持つ。人事は、バチカンで発覚した国務省がからむ横領事件が発覚したのを受け、教皇が毅然とした対応をとることを示すものだ。

 ピグナトーネ氏は70歳、マフィアとの司法による戦いを45年続けてきた。シチリア出身でパレルモ大学卒業。1974年に弁護士となり、1977年からシチリアで検察庁に入った。仲間の検事二人と共に秘密結社犯罪集団の「コーサ・ノストラ」と前パレルモ市長でシシリーの首長も努めた腐敗政治家を逮捕、起訴に持ち込んで名を挙げた。マフィアからの脅迫もしばしば受け、庁舎の自室を狙った襲撃を受ける危険もあった。

 2012年にローマの検察官となり、企業汚職や資金洗浄などの企業犯罪の摘発。首都マフィア摘発チームと連携してローマ市の上級幹部とマフィアの癒着を暴いた。今年5月、定年を迎え、検察官としてのキャリアを終えていた。

 地元紙によると、これまでもバチカン入りは検討されていたが、教皇の判断で任命が早まった、という。バチカンの国務省と金融情報管理室で9月30日にバチカン司法当局が開始した捜査と関連した人事で、この案件が、ピグナトーネ氏の初仕事となる。

 バチカンの司法当局はこれまで軽犯罪以外の貧弱な対応能力で批判されてきたことから、今回の”難問”を前にして、熟練の検察キャリアの登場に大きな期待が寄せられている。

 

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

(注:LA CROIX internationalは、1883年に創刊された世界的に権威のある独立系のカトリック日刊紙LA CROIXのオンライン版。急激に変化する世界と教会の動きを適切な報道と解説で追い続けていることに定評があります。「カトリック・あい」は翻訳・転載の許可を得て、逐次、掲載していきます。原文はhttps://international.la-croix.comでご覧になれます。

LA CROIX international is the premier online Catholic daily providing unique quality content about topics that matter in the world such as politics, society, religion, culture, education and ethics. for post-Vatican II Catholics and those who are passionate about how the living Christian tradition engages, shapes and makes sense of the burning issues of the day in our rapidly changing world. Inspired by the reforming vision of the Second Vatican Council, LCI offers news, commentary and analysis on the Church in the World and the world of the Church. LA CROIX is Europe’s pre-eminent Catholic daily providing quality journalism on world events, politics, science, culture, technology, economy and much more. La CROIX which first appeared as a daily newspaper in 1883 is a highly respected and world leading, independent Catholic daily.

 

 

 

2019年10月5日

・バチカン警察が教皇庁の国務省を家宅捜査(La Croix)

(2019.10.3 LaCroix Rome VaticanCity  Nicolas Senèze)

*教皇フランシスコが疑惑解明へ徹底捜査を要請

 バチカン警察は1日、教皇庁の国務省総務局および金融情報室の家宅捜査を実施した。捜査は、今夏の初めに宗教事業協会(通称”バチカン銀行”)と監査役室から出された告発を受けたもので、バチカン市国の検察官の許可の下に行われ、国務省幹部にも通告された。

 バチカン広報の発表では、今回の捜査は「過去になされた金融業務」に関するもの、とだけしか説明がされていない。

 これに関して、2日付けの週刊紙 L’Espressoは、今回の家宅捜査はロンドンでの不動産取引疑惑に関連して行われた、とし、聖座の主要な資金源の一つである the Saint-Pierre Penceの管理運営も問題にされており、それが、教皇フランシスコの徹底捜査による疑惑解明要請、という速やかな対応がなされた理由だ、と報道した。

*金融情報室長ら国務省の職員数人のバチカン立ち入りを禁止

 また同紙は、バチカン市国の憲兵隊が、国務省のトマソ・ディ・ルーザ金融情報室長と職員数人のバチカン内への立ち入りを禁じた書類をスクープした。幹部の中には、アンジェロ・ベッキウ枢機卿が国務長官代理だった時に秘書を務めたマウロ・カリーノ師も含まれている。

 同師はこの夏、国務省と聖座のメディア部門のやり取りを監視し、公文書類の管理をする権限を持つ情報・文書管理室の室長に任命されていた。この人事は、昨年夏に教皇フランシスコを非難、辞任を求めて問題になったマリア・ビガーノ前駐米大使(大司教)の甥にあたるカルロ・マリア・ポルバーニ師の後任のポストにあった。ポバーニ師は、バチカンを批判する爆弾情報を持っていると公言し、教皇庁の文化評議会の次官を解任されていた。

 

*国務省内の頻繁な人事発令…

 教皇庁国務省の総務局はカトリック教会で現在起きている問題すべてについてに責任を持つ部署で、教皇の公設秘書を出し、教皇庁の業務を調整・統括する。国務長官の指揮のもとに局長代理を務めるのは昨年8月に任命されたエドガー・ペーニャ・パラ大司教で、この何週間かの間に、長年同じポストを務め、前の局長代理と親しかった何人かの上級幹部を退任させる人事を行っていた。情報・文書管理室の人事異動に加えて、総務監査室についても、室長のパオロ・ボルジア師が先日、コートジボアール大使となり、教皇によって司教に叙階されている。

 その他の人事では、職員が捜査対象になっている国務省の行政管理室にも新室長が選任されており、重要な外交官ポストでも大規模な異動が進められている。

 聖座の財政・金融関係の諸部門では、性的虐待で有罪判決が出たジョージ・ペル枢機卿の後任の財務事務局長官など、いくつかの人事異動の発令が棚上げされている。財務事務局長官には同事務局のクラウディア・チオッカ規制・管理部長の名が挙がっているが、彼女は以前、国務省で歳出管理の業務についていた。

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

(注:LA CROIX internationalは、1883年に創刊された世界的に権威のある独立系のカトリック日刊紙LA CROIXのオンライン版。急激に変化する世界と教会の動きを適切な報道と解説で追い続けていることに定評があります。「カトリック・あい」は翻訳・転載の許可を得て、逐次、掲載していきます。原文はhttps://international.la-croix.comでご覧になれます。

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2019年10月5日

・教皇フランシスコのタイ、日本両国訪問の詳細日程発表

2019年10月2日

・年間第3主日を「神のみことばの主日」に-教皇、自発教令で制定

(2019.9.30 バチカン放送)

 教皇は、この主日について「典礼年間の中でも、ユダヤ教との絆を強めると同時に、キリスト者の一致を祈るよう招く時期に位置している」ことを指摘。「聖書はその言葉に耳を傾ける者に、真の堅固な一致に到達するための道を指し示す」ことから、この時期に「神のみことばの主日」を祝うことには「エキュメニカルな意義がある」と説明された。

 そして、教会共同体が「この『神のみことばの主日』を祭日としてふさわしく過ごす方法を見つけ、ミサの中で聖書を聖なるものとして祝うことで、みことばが持つ価値を会衆にはっきりと示すことが重要」と強調された。

なお、教令公布の9月30日は、聖ヒエロニモ司祭教会博士(347年頃-420年)を記念する日。四大ラテン教父の一人で、「ブルガタ訳」と呼ばれるラテン語訳聖書の翻訳者として知られる。来年に帰天1600年を迎える聖ヒエロニモの日に自発教令を発表された教皇は「聖書を知らぬことは、キリストを知らぬこと」という同聖人の言葉を引用しつつ、「御言葉に捧げた日曜日が、神の民に聖書に対する宗教的で熱心な親しみを育む」ことを願われた。

自発教令のタイトル「アペルイト・イッリスは、復活後のイエスが弟子たちに現れ、昇天の前に、「聖書を悟らせるために彼らの心の目を開いた」というルカ福音書の記述(24章45節)から採られている。

(編集「カトリック・あい」)

 

 

2019年10月1日

・バチカンの「Christus vivit ビデオ・プロジェクト」開始-若者たちの感性と創造力で

(2019.9.27 VaticanNews Alessandro De Carolis)

 「若者シノドス 」から1年、そして シノドスを受けた使徒的勧告「Christus vivit(キリストは生きておられる)」から半年がたったが、バチカンの「信徒・家庭・いのちの部署」と「広報のための部署」は、 ソーシャルメディアを通じて、この使徒的勧告がどのように世界中で受け止められ、生かされようとしているか、を伝えるビデオプロジェクトを始めた。

 自分たちの人生をどのように変えようとしているかを、この勧告の9つの章、299の項目から理解するのは、デジタルネイティブ の世代(幼い時からインターネットやパソコンのある生活環境の中で育ってきた世代)にとって至難の業のように思われるかもしれない-自分たちの複雑な感情をスマイリー(絵文字)で表現したり、「ツイート」で意見を迅速に共有したりすることに慣れているからだ。

 だから勧告は、まさに火花を発する場ー教皇の言葉のもつ力強さと聴衆のマルチメディアの「召命」と結びつける場-なのだ。

 そして、この使徒的勧告は、ビデオでは26の主題を持ったエピソードに凝縮され、それぞれのエピソードの作成は、勧告が自分たちの生活にどのような影響を与えているかを示すことを目的に、様々な国の男女の若者たちに委ねられた。 画期的なのは、エピソードを作るのに、紙は使わず、約1分間づつの一連のビデオ証言を合わせた画像のコマと使ったことだ。そのようにして、プロジェクトは、バチカンの二つの部署によって生み出され、開発された。

 ここで公開されるビデオは、このプロジェクトを紹介し、代表的な見本を示すのが狙い。今後、年末にかけて毎週火曜日と木曜日に、短いビデオを2つずつ公開していく予定だ。若者たちから送られ、時々にが伝える感じ方は、最終的に「世界」のイメージを作り上げるモザイクの一つ一つのようになるだろう。

 その「世界」は、ミレニアル世代(西暦2000年前後か、それ以降に社会に出た世代)と、それに近い世代-信仰の問題と教皇フランシスコがこの使徒的勧告「キリストは生きておられる!」そして「キリストはあなたに生きているように望まれる!」で始められた課題に取り組む世代ーの「世界」だ。

 信徒・家庭・いのちの部署の長官であるケビン・ファレル枢機卿も、若者たちと同じように、短いビデオによる内省という形式を選び、同様の取り組みを始めた。彼は、聖パウロの言葉を使って確信を強調した。「あなたがた自身が、神の御霊によってあなた方の心に書かれた手紙。それは、イエスに従うように人を説得する、紙に書かれたものというよりは、私たち一人一人の心に書かれたものなのです」と若者たちに語ている。

 このビデオプロジェクトに参加する若者たちに与えられたキーワードは、「自由」。彼らが自分たちの話を「どのように」語るかについての、制限はなかった。求められたのは、彼ら自身の人生の経験を通して、「若者シノドス」が開かれた昨年10月の後で煮詰まって教皇の思いを、創造的に解きほぐすことだった。したがって、世界中から寄せられた様々な作品をVaticanNews の側で視覚的に改良を加えるような事後編集がされることはなく、それぞれの作品が、それぞれの若者の芸術的な感性と才能を表現している。

 その証拠はシリーズを構成するそれぞれのビデオ作品-多少洗練されたものから、 ビデオ撮影者の才能で作られたもの、特に何も飾り立てず、貢献し、自分たちの思いを共有するためだけに撮影したものまでーにある。

 創造的な奔放さと自発性… Christus vivit プロジェクトで肝心なのは、若い男女の言葉からもたらされるものに共通した、そのような”分母”だ。「キリストは生きておられる」と、彼ら一人一人が異なった仕方で語る。それは希望であり、夢であり、やる気だ。 教皇フランシスコが言われるように、それは”神の今”となるのだ。

(翻訳「カトリック・あい」ガブリエル・タン、編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

 

2019年9月30日

・バチカン改革のための新使徒憲章が、枢機卿顧問会議で”継続審議”に

(2019.9.25 カトリック・あい)

 

2019年9月25日

・IAEA総会で、バチカン外務局長が核軍縮と原子力の平和利用推進を訴え

 バチカンのポール・ギャラガー外務局長は16日、ウィーンで始まった国際原子力機関IAEA総会で演説し、同機関の「核不拡散と核軍縮」と「原子力技術の安全で、平和利用の推進と発展」への努力と貢献を支持することを強調した。

 演説で外務局長はまず、「核不拡散、核軍縮、そして核技術の平和利用という広範な目的の達成は、IAEAの戦略にかかっています」とその重要な使命を強調。IAEAが提供する原子力に関する様々な科学技術が、国連で合意したSDGs(Sustainable Development Goals=持続可能な開発目標)達成の助けとなり、世界の包括的な発展を推進し、神からいただいた創造物の管理責任をよりよく果たすことが可能になる、と期待を述べた。

 さらに外務局長は、社会的な進歩をもたらし、共通善を推進するどのような努力も、全ての男女の包括的な成長を確実にしようとする熱意を基礎に置く必要がある、と指摘し、「人間を、開発の中心テーマ」とする国連開発権宣言を挙げた。

 また、前教皇ベネディクト16世が、正しい発展のための平和的で安全な原子力技術の利用を支持する、と語られ、「人、人間の尊厳と自由、人間家族の将来、そして地球の長期にわたる持続的発展を大切にする文化」を作るための科学と宗教の対話と協力を続けることの重要性を強調されている… このような立場から、「教皇フランシスコは、現在の科学技術の大幅な発展が、必ずしも、人間的な責任、価値観、良心の成長を伴っていない、と嘆かれている」と語った。

 さらに、外務局長は、IAEAが広範な国際的合意と議定書を通して、世界を核兵器の危機から解放することに寄与していることを評価。具体的に、イランと北朝鮮に関するIAEAの対応を支持する一方、「がん治療のための行動計画」 (PACT)(2004年にIAEAが作成。先進国の放射線医学と技術に関する経験に基づいて、 発展途上国がん治療能力を導入、拡大、または改善できるようにする)をもとにした戦略を進めているIAEAの努力に謝意を表明した。

 (翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

 

 

 

 

2019年9月22日

・教皇フランシスコ、訪日の希望実現-ヨハネ・パウロ二世の旅を踏襲(VaticanNews)

(日本時間2019.9.14 VaticanNews Robin Gomes)

 教皇フランシスコは、就任以来32回目の司牧訪問地として、タイと日本に11月19日から26日にお出かけになることになった。教皇としてアジアを訪問されるのは2014年の韓国、2015年のスリランカとフィリピン、2017年のミャンマーとバングラディシュに次いで、4回目となる。また、前々教皇のヨハネ・パウロ二世が日本を38年前に、タイを35年前にそれぞれ歴代教皇として初めて訪問されている。

 

*日本*

 聖ヨハネ・パウロ二世の9回目の海外訪問となったのは1981年2月、11日間でパキスタン、フィリピン、グアム、日本、アラスカ(アンカレッジ)を回られた。当時61歳だった教皇は、2月23日から26日にかけて日本を訪れ、司教、司祭、修道者、キリスト教諸派の代表たち、そして外交団、若者たちとお会いになり、18回にわたる説教、講話をなさった。

=原爆の二つの被爆地、広島と長崎で平和を祈る

 日本訪問のハイライトとなったのは、広島、長崎両市への訪問。両市には、1945年8月6日と9日に米軍によって核爆弾と投下され、日本の降伏、第二次世界大戦の終結につながった。

 「戦争は人間のしわざです。戦争は人間の生命の破壊です。戦争は死です」-聖ヨハネ・パウロ二世は1981年2月25日、広島の平和記念碑を訪れた際、「広島平和アピール」を発表され、預言的な声を震わせられた。

 「この広島の町、この平和記念堂ほど強烈に、この真理を世界に訴えている場所はほかにありません」と語られ、広島と長崎は「人間は信じられないほどの破壊ができる」ということの証として、存在する悲運を担った、世界に類のない町」であり、この2つの町は、「戦争こそ、平和な世界をつくろうとする人間の努力を、いっさい無にする」と、将来の世代に向かって警告しつづける町として、永久にその名をとどめることでしょう」と訴えられた。

 そして翌日の26日、長崎を訪れ、浦上の丘で被爆した生存者たちとお会いになり、「皆さんが今日まで堪えてこられた苦悩は、この地球に住む全ての人の心の痛みとなっています。皆さんの生きざまそのものが、全ての善意の人に向けられた最も説得力のあるアピールー戦争反対、平和推進のため最も説得力のあるアピールなのです… 皆さんの上に神の祝福がありますように」と励まされた。

=”大先輩”聖フランシスコ・ザビエルによる宣教開始と殉教の地で祈る

 長崎では、市内西坂の日本二十六聖人殉教(1597年)の地に立つ記念碑と記念館を訪れられた。日本には、聖イグナチオ・ロヨラとともにイエズス会を創設した聖ブランシスコ・ザビエルがキリスト教を伝え、後を継いだイエズス会士たちが信仰の種を撒いた。ザビエルと仲間のイエズス会士は1549年に日本に上陸し、いくつものイエズス会の共同体を作った。ポルトガル人を主体とするイエズス会士たちが1570年代に至るまで、継続的に来日した。

 今から数十年前、若いイエズス会士だった教皇フランシスコは、この国で宣教師として活動することを夢見たが、十代にかかった結核の治療のため肺の一部を切除したことから健康に問題があるとされ、訪日の夢を果たすことができなかった。

 教皇フランシスコの今回の訪日日程はまだ詳細には決まっていないが、聖ヨハネ・パウロ二世の足跡をたどり、広島、長崎を訪問、そして日本の殉教者たちに敬意を表することになりそうだ。

 今回の教皇訪日のテーマは「すべてのいのちを守るため 〜 PROTECT ALL LIFE 〜」。2015年に発表された回勅『ラウダート・シ』の巻末にある「被造物とともにささげるキリスト者の祈り」から取られている。このテーマは、核兵器の恐ろしさを実際に体験した日本にとって、特別に意味のあるものだ。

 

*タイ*

 聖ヨハネ・パウロ二世は21回目の海外司牧訪問となった1984年にタイを訪問された。タイでは5回の説教、講話をされ、難民キャンプを訪問、司祭、修道者、一般信徒、政府関係者、外交団、そして司教たちとお会いになった。

=キリスト教伝来350周年を迎え、使徒職に励むように

 教皇フランシスコが訪問される今年は、1669年に当時シャムと呼ばれたこの国に、使徒座代理区が置かれ、布教が始められて350周年。現在ではタイのカトリック教会は11教区、信徒30万人にまで成長した。訪問のテーマは「キリストの弟子、宣教的弟子」だ。

 「皆さんが聖なる内に成長し、あなた方の愛する国で、連帯、友愛そして善なるものへの熱意、真実、そして正義を育むことで、キリストの王国を広めるために働き続けることを、私は祈っています」-教皇フランシスコは、タイ布教開始350周年を記念した今年5月18日に、同国の教会に送ったメッセージにこのようにお書きになった。

 訪問のテーマが示すように、教皇は、11月にタイを訪れる時、仏教徒が圧倒的に多いこの国で、総人口のわずか1パーセント強のカトリック信徒たちが、キリストの使徒職に励むよう激励することになるだろう。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2019年9月14日

・教皇フランシスコ、今年11月にタイと日本を訪問ーバチカンが発表(改)

 

教皇フランシスコ、2019年11月にタイと日本を訪問教皇フランシスコ、2019年11月にタイと日本を訪問 

 

2019年9月13日

・ 教皇、来年5月にグローバルな教育をテーマにしたイベント開催を発表

(2019.9.12 バチカン放送)

 教皇フランシスコは12日、来年5月にグローバルな教育をテーマにした国際的なイベントを開催することを明らかにされた。「グローバルな教育分野の協定の再構築」をテーマに、若い世代のための、若者と共にある取り組みを目的とし、全世界での教育に対する情熱を新たにすることを目指している

 教皇のメッセージによれば、この催しは来年5月14日にバチカンで行われる。また、メッセージの中で教皇は、回勅「ラウダート・シ」で私たちの「共通の家」を守るためにすべての人の協力を呼びかけたが、この催しの狙いを「地球の未来の構築と、すべての人の能力への投資の必要性について対話を促す動きを新たにする」ことと説明し、「あらゆる変化に対応するために、新しい普遍的連帯と、より受容的な社会を成熟させる教育的歩みが必要」と強調されている。

 教皇はこのイベント開催に際し、あらゆるレベル・立場、また研究の分野において、教育のために働く人々の参加を広く呼びかけられた。

(編集「カトリック・あい」)

 

2019年9月12日

・教皇、アフリカ東部の3カ国歴訪を終了

(2019.9.10 バチカン放送)

 教皇フランシスコは10日、一週間にわたるアフリカ東部、モザンビーク、マダガスカル、モーリシャスの3カ国歴訪3カ国歴訪を終え、ローマへの帰途に就かれた。

 教皇は登位後、第31回目の海外司牧訪問(イタリアを除く)として、モザンビークの首都マプト、マダガスカルの首都アンタナナリボ、モーリシャスの首都ポートルイスを訪問され、10日、マダガスカルのアンタナナリボ空港での送別式の後、特別機でローマに向けて発たれた。

2019年9月10日

・教皇、マダガスカルの指導者たちに「非人間的な貧困を生む、社会の不安定・差別是正」訴え

(2019.9.6 バチカン放送)

 アフリカ東部諸国を歴訪中の教皇フランシスコは、現地時間6日午後、第二の訪問国マダガスカルの首都アンタナナリボに到着された。

 アンタナナリボ空港で、教皇は、アンドリー・ラジョエリナ大統領と夫人の出迎えを受け、子どもたちの花束贈呈に続き、大統領と並び、歓迎式典に臨まれた。

 マダガスカルでの公式行事として、教皇は、7日に大統領官邸で大統領および各界代表との会見、市内の女子跣足カルメル修道会修道院で昼の祈り、カテドラルで司教団との集い、福者ヴィクトワール・ラソアマナリヴォの墓への巡礼、郊外の会場で若者たちとの祈りの前夜祭を行われる。8日日曜日には前夜祭の会場で教皇ミサ、アカモソアの「友情の町」訪問、神学院で教会関係者との出会いが予定されている。

 アンタナナリボに6日から10日まで滞在。9日は、モーリシャスの首都ポートルイスを日帰り訪問され、10日朝、ローマへの帰路につかれる。

 マダガスカルには、30年前の1989年6月、聖ヨハネ・パウロ2世が教皇として初めて訪問されており、教皇フランシスコは、同国を訪問した二人目の教皇となる。アフリカ大陸東部沿岸の近く、西インド洋に浮かぶマダガスカルへのキリスト教伝道は、16世紀にさかのぼる。現在、マダガスカルでは52%が伝統宗教、カトリック35%、イスラム教約7%、この他、プロテスタント、ヒンドゥー教などがある。

(2019.9.7 バチカン放送)

 マダガスカルを訪れた教皇フランシスコは7日、首都アンタナナリボの大統領官邸で、ラジョエリナ大統領と会談した後、各界の要人、駐在外交団と会見され、会見後、官邸内の庭にバオバブの苗を植樹された。

 教皇は会見で、「統合的発展」をテーマに挨拶され、独立後、安定と平和、民主主義の確立を担う人々に対し、「国の発展が単なる経済の成長に留まってはなりません。『真の発展』は、個人と全国民の発展を目指す、統合的なものであるべきです」と訴え、「あらゆる社会の腐敗や格差を生む取引と戦い、非人間的な貧困を生む、社会の不安定と差別を是正」する努力を求められた。

 また、「私たちの『共通の家』である地球を大切にすることなしに、統合的発展はありえません」と強調され、環境問題と社会問題の密接な関連を指摘された。

 

(編集「カトリック・あい」)

2019年9月7日

・教皇、マプトでエイズ患者治療センター見学

(2019.9.6 バチカン放送)

 教皇フランシスコは6日朝、訪問先のモザンビークで、首都マプト郊外にある「ジンペト・ホスピタル」のエイズ患者治療センターを見学された。

 このセンターは、2002年にカトリック系組織・聖エジディオ共同体がアフリカ10か国で始めた「健康への権利とエイズと飢餓との闘いを目的としたプロジェクト」の一環として、2018年に開設された。女性や子どもたちをはじめとする患者たちの治療はもとより、生活支援、教育指導なども行っている。

 教皇は関係者へのあいさつで、同病院とセンターの活動を「死と苦しみが広がる場所に命と愛を吹き込む、神の愛を体現するもの」とたたえられ、「善いサマリア人」のたとえを挙げながら、「困難な状況に置かれた人々に対し、遠くから見て見ぬふりをせず、偏見や疎外に苦しむ多くの人の声なき叫びに耳を傾ける、関係スタッフの憐みの心」に感謝された。

 あいさつの後、教皇は病室を訪れ、およそ20人の患者を見舞われた。

(編集「カトリック・あい」)

2019年9月6日