・シノドス総会第一会期に提起され、検討すべき諸課題の研究部会・作業概要

(2024.5.24 カトリック中央協議会)

シノドス事務局

シノドス第16回通常総会第1会期で提起され 教皇庁各省と協力し検討されるべき諸課題に関する研究部会  作業概要

1.シノドス第16回通常総会第1会期(2023年10月)は、シノドス2021-2024の意見聴取と耳を傾けるフェーズで神の民から出された問いに取り組みました。第1会期の目的は、「シノドス的な教会として成長するために」、聖霊が「踏むようにわたしたちを招いている」1各段階に焦点を当て続けることでした。第1会期の成果は、20の要点にグループ分けされた「まとめ」報告書に集約されています。「まとめ」報告書各項は、これらの要点の一つに当てられ、「意見の合致点」「検討課題」「提案」に焦点を当てています。

2.第1会期の成果としては、教会の生活と宣教に関するさまざまな関連する課題がシノドス的な観点から浮上し、それに関して総会は一貫して、ほぼつねに90%以上の同意に達したことが挙げられます。これらの課題は、適切な時間枠の中で、「全教会レベルで、ローマ教皇庁の諸省と協力しながら検討される必要があります」2。さらに、それらは2021-2024年のシノドスの歩みとの二重の関係を維持しています。一方では、それらはシノドス的教会の形とスタイルに影響を与えるものであり、他方では、その詳細な研究は、すべての大陸からの専門家を巻き込みながら、真にシノドス的な方法で行われる必要があります。重要なのは諸課題だけでなく、聖霊の声に耳を傾けながら、どのように内省するかです。聖霊こそ、調和と交わりの真の支配者であり、わたしたちの予測や期待を打ち砕き、新しいものを創造してくれる方なのです。

3.2024年2月22日にシノドス事務局長に送られた書簡の中で、教皇はこれらの課題を10の要点にまとめ、特別に構成された研究部会によって「その性質上、詳細な研究が必要」な課題として示しました。以下、これらの要点を再掲します。

  1. 東方諸教会とラテン教会の関係性の諸相(「まとめ」6項)。

  2. 貧しい人の叫びに耳を傾ける(「まとめ」4, 16項)。

  3. デジタル環境における宣教(「まとめ」17項)。

  4. 宣教するシノドス的観点からの、『司祭養成基本綱要』改訂(「まとめ」11項)。

  5. 特定の奉仕職の形態に関する神学的・教会法的事象(「まとめ」8, 9項)。

  6. 宣教するシノドス的観点からの、司教・奉献生活・教会諸団体の関係性に関する文書改訂(「まとめ」10項)。

  7. 宣教するシノドス的観点からの、司教の人格と奉仕職の諸相(司教職候補者の選定基準、司教の法的機能、使徒座訪問[アドリミナ]の性質と経過)(「まとめ」12, 13項)。

  8. 宣教するシノドス的観点からの、教皇の代理者の役割(「まとめ」13項)。

  9. 議論の分かれる教義的、司牧的、倫理的諸課題について、共同識別するための神学的基準とシノドス的方法論(「まとめ」15項)。

  10. 教会実践における、キリスト教一致の旅がもたらす果実の受容(「まとめ」7項)。

 教皇はまた、シノドス事務局に、「各部会の任務を明確にするための作業要綱を準備する」役割をゆだねました。この働きを遂行するにあたり、当事務局は、研究されるべき課題の具体的な範囲と、その関与が優先されるべき主題を簡潔に述べました、これらの各課題の概要を以下に提示します。

4.教皇によって定められたこの一覧から除外されるのは、シノドス第16回通常総会第2会期(2024年10月)の討議にゆだねられる「まとめ」報告書に登場する諸課題です。シノドス事務局が2023年12月11日に発表した『2024年10月に向けて』によると、この総会は、「わたしたちが呼ばれている宣教への専心の具体的な形、すなわち、シノドス的教会にふさわしい、一致と多様性の間のダイナミズムを表現するもの」を明らかにするために、「どのようにすればわたしたちは、宣教においてシノドス的教会になりうるか」という点に焦点を当てます。こうして、宣教に奉仕する交わりの表現としての権威の行使に関連して、「復活した主とその福音を現代世界にのべ伝えるという一つの使命の中で、洗礼を受けた一人ひとりと各教会の独自の貢献」を高める、参加というテーマが取り上げられています。とりわけ、具体的な教会法上の構造や、その実際的な実践における、シノドス的教会のこの特別なダイナミズムは、三つのレベルで、その神学的な意味において深められるでしょう。すなわち、それぞれの地方教会レベル、教会のグループ(全国、地域、大陸の)レベル、そしてローマ司教の首位権、司教の団体性、シノダリティとの関係性の中にある全教会レベルです。

 これらの課題については、すでに世界中の諸教会との意見聴取のプロセスが開始されており、第2会期の『討議要綱』の起草は、これらの諸教会の貢献に基づいて行われる予定です。『2024年10月に向けて』文書には、この重要な作業の手順と時期が詳述されています。第2会期の作業する主題と、上記3項の一覧に含まれる主題との間に明確な境界線を引くことは不可能です。多くの接点があり、相互に関連し、重なり合っています。したがって、さまざまな軸に沿った作業を、協調的な方法で、また、さまざまな分野で達成されつつある成果に耳を傾ける姿勢で進めることが不可欠です。

5.このような理由から、また上記3項に列挙された課題がシノドス2021-2024のプロセスと二重に関連していることから、シノドス事務局は、とくに作業方法のシノドス的な質、ならびに部会構成の時期と方法を監督しながら、それらの詳細な研究を調整し、促進する任務を託されています。この任務の遂行にあたっては、「国際神学委員会」「教皇庁聖書委員会」、そして法制省と合意し、2023年12月18日の謁見ですでに設立されたシノドスへの奉仕のための「教会法委員会」が支援します。教皇庁各省は、それぞれの固有の権限の範囲内で、個々のテーマについて招集され、その作業の調整に参加し、あるいは協力を申し出ることにより、教皇庁と、その教会と世界への奉仕に関する使徒憲章『プレディカテ・エバンジェリウム』33項を具体的に実施することになります。

6.さまざまなテーマを扱うために設置される研究部会は、世界の多様な地域から司教や専門家が参加するよう配慮され、彼らの専門性に基づいて特定され、真にシノドス的なアプローチを支持するために必要な地理的出自、分野、性別、教会的立場の多様性を尊重するよう配慮されます。彼らが提供する洞察は、研究や調査だけでなく、さまざまな司牧的状況における積極的な聞き取りの成果や、地方教会の考察によってもたらされるべきものです。

 各研究部会の調整担当者は、扱うテーマや事柄に適した方法で、参加者、方法論、作業スケジュールをより正確に定義し、真にシノドス的な方法が採用されるようにします。各部会は最初に作業計画を立て、シノドス事務局の指示に従い、第2会期に提出できるよう、2024年9月5日までにテーマの概要を記した簡単な報告書を提出する必要があります。各部会は、可能であれば2025年6月末までに作業を終えるべきです。

7.さらに、シノドス事務局は、より広い意味でのシノドスの歩みのために、教会のシノダリティの神学的、法的、司牧的、霊的、コミュニケーション的側面を深めるための「常設フォーラム」を始動します。この「常設フォーラム」はまた、「まとめ」報告書が定式化したように、適切なフォーラムにおいて「シノダリティの概念と実践に関する用語的・概念的理解を神学的に深める」(「まとめ」1p項)という要請にも応えるものです。また、「常設フォーラム」は、その活動において、「シノダリティと交わりとの関係、シノダリティと団体性との関係も明確にする」(「まとめ」1j項)ことにも注意を払います。さらに、人々が共同体としてともに歩むことに慣れている文化的背景の中で、シノドス的生活のさまざまな表現を引き出すこと(「まとめ」11項)、「東方諸教会の経験が、シノダリティの理解と実践に提供できる貢献」(「まとめ」6d項。1k項も参照)を研究すること、「たまものの交換の精神のうちに」(「まとめ」7a項)、東西のさまざまな教会的伝統におけるシノダリティの諸概念と実践を深めることにも注意を払います。第2会期では、この「フォーラム」の活動の進捗状況について報告が行われます。


1.東方諸教会とラテン教会の関係性の諸相

 シノドス総会は、東方諸教会のメンバーとラテン教会のメンバーとの相互理解と対話を深める必要性を強調しました。ディアスポラにおける東方キリスト教共同体の発展を見た移住者の増加という状況の中で、東方的伝統とラテン的伝統の共同体は今日、世界のほとんどの地域で共存しています。この点に関して、「まとめ」報告書は、「いくつかの理由から、移住先国に東方諸教会の位階制を設立することは、この問題に取り組むには十分でないのですが、ラテン典礼の地方教会が、シノダリティの名のもとに、移住してきた東方諸教会の信者が同化の過程を経ずに、自らのアイデンティティを保ち、固有の遺産を育てられるように援助する必要」(「まとめ」6c項)があると強調しています。

 「まとめ」報告書が提案したこと(「まとめ」6j項参照)を受けて、シノドス事務局と東方教会省が調整する、東方諸教会とラテン教会の神学者と教会法学者からなる研究部会が、必要な詳細な研究ののち、指針を策定するために設置される予定となっています。

  • 教会法上の領域外にある東方諸教会の司教が、司教協議会へ参加することに関して(「まとめ」19l項参照)。

  • その領域内に、東方諸教会の司祭と信者が住む、ラテン教会教区の司牧活動指針に関して(「まとめ」6c項参照)。これは、ラテン教会の教区が「自らのアイデンティティを保ち、固有の遺産を育てられるように」(「まとめ」6c項)助けるためであり、また「効果的な多様性の中の一致を、目に見えるようにする手本を見出す」(「まとめ」6f項)ことを目的としています。

 この部会はまた、「東方諸教会の総大司教と主要大司教(Major Archbishops)による常設評議会の設立」(「まとめ」6h項)という要請に関する文書や、さらに、「彼らの視点からの貢献によって教会全体を豊かにし、彼らが提起する問題に対処するのを助け、さまざまなレベルでの対話に彼らが参加できるようにする」(「まとめ」6k項)ために、教皇庁諸省の中に、東方諸教会のメンバーからの適切な代表者を置くことに関する文書を検討することができるでしょう。

2.貧しい人の叫びに耳を傾ける

 「まとめ」報告書の16項は、「シノドスの歩みの最初の2年間と、本総会を含め、耳を傾けることは、わたしたちの体験をもっともよく表すことばです」(「まとめ」16a項)という認識を表明し、「シノドス的教会は耳を傾ける教会であることが必要で、この責任は実践に移されなければなりません」(「まとめ」16n項)と断言しています。

 耳を傾けることによって、キリスト教共同体は、「出会った人に対するイエスの態度を採ることを意味するのです」(「まとめ」16d項)。「シノドスの歩みを通して教会は、聞いてもらい同伴を求める多くの人々やグループに出会いました」(「まとめ」16e項)。一人ひとりが自分自身の物語をもっています。しかし、彼ら全員を結び付けているのは、さまざまな状況において、またキリスト教共同体においてでさえ、疎外、排除、虐待、抑圧の犠牲となった経験です。このような人々にとって、聞いてもらうことは、自らの尊厳を肯定し、認められる経験であり、それは深い変容をもたらすものです(「まとめ」4a、16b項参照)。教会にとって、彼らに耳を傾けることは、「彼らの視点に気づき、具体的に彼らの側に身を置くこと」(「まとめ」16i項)ことを可能にします。さらに、「貧しい人の側に立つためには、わたしたちの共通の家をケアする中で、彼らとともに取り組むことが必要です。つまり、地球の叫びと貧しい人の叫びは同じ叫びなのです」(「まとめ」4e項)。

 耳を傾けることの神学的価値ゆえに、「耳を傾けるのは教会」(「まとめ」16d項)なのです。具体的には、多くの場合、プロジェクト、団体、あるいは組織の中で、貧困状況にある人に寄り添おうとする人の活動のおかげで、このようなことが起こるのです。基本的なことは、耳を傾け同伴することは教会的行動であり、全員に任せず一部の人だけに託すような仕事ではない、という認識を広めることです(「まとめ」16n項参照)。

 この研究部会は、さまざまなレベル、とりわけ地方レベルで、さまざまな形態の貧困と疎外に耳を傾ける教会の能力を強化する方法を調査するために設立されます。以下のような問いに取り組みます。

  • 耳を傾けてほしいと願う人に手を差し伸べるため、教会はすでにどのような手段を自由に使えるでしょう。どのような新しい手段を導入することが有益でしょうか。

  • 責任の放棄や違法な委譲を避けるために、耳を傾けるキリスト者共同体と、愛の行為、正義、総合的発展のために具体的に働く人々との結びつきをどのように強めることができるでしょうか。耳を傾け同伴する奉仕職の創設を検討することは有益でしょうか(「まとめ」16p項参照)。

  • 受容、人間性の促進、愛の行為の取り組みをどのようにネットワーク化すればよいのでしょう。耳を傾けることと、「排除された人々の権利」を守り、「不正義を公に糾弾する」(「まとめ」4f項)といった愛のわざを、どのように組み合わせればよいのでしょうか。

  • 神学的探求は、いかに貧しい人がわたしたちに教えなければならないことに耳を傾けることができるでしょうか。というのも「彼らの苦しみを通して、苦しむキリストを直接知ることになる(『福音の喜び』198項参照)」(「まとめ」4h項)からです。

  • 愛の奉仕、正義の推進、総合的な人間性の促進に直接携わっている人々がもつ養成のニーズと霊的ニーズに、教会はどのように応えることができるでしょうか。彼らを支える霊性をどのように育てることができるでしょうか。

 この部会は、シノドス事務局とともに、総合人間開発省によって調整されます。また、支援援助省も、貧困のさまざまな分野に関係する個人、プロジェクト、団体、ネットワークとともに参加します。

3.デジタル環境における宣教

 「まとめ」報告書の17項は、デジタル環境においても福音宣教の使命を果たすことが教会にとって重要であることを理解するための地平を示しています。しかし、教会はデジタル環境における活動を、現代文化におけるあかしの重要な次元として認識することに苦心しています(「まとめ」17b項参照)。

 多くの若者は、「わたしたちがそこに彼らを招こうとし続けている教会の物理的空間を見放して、その代わり、オンライン空間を好んでいます」(「まとめ」17k項)。同時に、「若者、中でも神学生、若い司祭、若い奉献生活者はその文化に直接、深く触れていることが多く、デジタル環境の中で教会の宣教を実践していくのに一番ふさわしい」(「まとめ」17d項)存在です。

 地方教会がデジタル環境にもっと注意を払うよう促すことに加え(『2024年10月に向けて』2項参照)、神学的、霊的、教会法的レベルでの意味を調査し、デジタル宣教を果たすための構造的、組織的、制度的レベルでの必要条件を特定するための研究部会を設置することは適切なことです。「多様で広範な文脈の中で、美しく、かつ親しみやすい方法で人々の思いや心情に語りかけるために、わたしたちが使用する言語の問題に、あらためて注意を払う必要があります」(「まとめ」5l項)。この部会は、以下のような問題に取り組みます。

  • 宣教するシノドス的教会は、デジタル環境へ没入することから何を学ぶことができるでしょうか。「デジタル環境における教会の宣教」への「継続的利点」(「まとめ」17j項)となり得るものを特定するため、わたしたちはどのような基準で、パンデミックの間に起こった多くの体験を評価することができるでしょうか。

  • デジタル宣教を教会生活と教会組織により日常的に組み入れ、既存の小教区・教区組織の刷新にデジタル宣教の新たな最先端領域の意味合いを深めるにはどうしたらよいでしょうか(「まとめ」17j項参照)。

  • 裁治権という概念は、デジタル環境にどのような適応を必要とするでしょうか。実際、「オンラインの使徒的活動は、伝統的に理解されてきた地域の境界を越えて広がる空間と広がりをもっています。このことは、どのようにそれが規制され、どの教会権威が監督責任を負うのかという重要な問題を提起しています」(「まとめ」17h項)。

 この部会は広報省とシノドス事務局によって調整され、文化教育省と福音宣教省も関与します。「あなたの声に耳を傾ける教会」イニシアティブに参加している皆さんからのご意見もお待ちしています。

4.宣教するシノドス的観点からの、『司祭養成基本綱要(Ratio Fundamentalis Institutionis Sacerdotalis)』改訂

 「まとめ」報告書は、助祭と司祭の養成に特別な注意を払う必要性を指摘し、「神学校やその他の司祭養成プログラムを、共同体の日常生活と結びついた状態にすべき」(「まとめ」11e項)ことを明確に要求しています。また、「特定の進路に踏み出す前に、候補者たちは、キリスト教共同体の、初歩的であっても意味ある体験をすべき」であり、さらに、養成の歩みは、「信者の日常生活から切り離された、人工的な環境を作り出すべきではありません」(「まとめ」14n項)と要求しています。最後に、「貧困に生きる人や周縁部の人と出会い、生活を分かち合い、彼らに奉仕する体験を、キリスト教共同体が提供するすべての養成コースの必須の部分とすべきです」(「まとめ」4o項)と強調しています。

 叙階された奉仕職のための養成、そして叙階された奉仕職における養成(すなわち生涯養成)は、教会を構成し、教会を神と人、人と人の結びつきの「しるしであり道具」とする関係の網の目の中に組み込まれなければなりません。

 東方諸教会は、その典礼的、神学的、霊的、戒律的遺産から出発して、この問いに関して独自の規則を準備しなければなりません。

 現在、ラテン教会では、叙階された奉仕職に就くための養成のための輪郭は『司祭養成基本綱要』によって示されています。2016年に当時の聖職者省が発表した『司祭召命のたまもの』です。これは、聖職者省の管轄下にある国々に適用され、また一部分は、福音宣教省(初期宣教部門)の管轄下にある地域のため、聖職者を入籍させることができる奉献生活の会や使徒的生活の会の聖職者会(訳注:『新教会法典』266条2項)のため、軍隊付裁治権者(Military Ordinariates)および属人区裁治権者(Personal Ordinariates)、ならびに諸運動体や新しい教会共同体のための養成施設に適用されます。司教協議会は、自分たちの『全国綱要(Ratio Nationalis)』(『オプタタム・トティウス』1項、『新教会法典』242条1項参照)を起草する任務を負っています。

 現在、各国司教協議会のために、叙階された奉仕職への養成の見直しと、宣教するシノドス的教会(「まとめ」11j項参照)の観点から、『司祭養成基本綱要』の改訂を行うための研究部会を結成し、少なくとも以下の問題に取り組むことが適切であると思われます。

  • 現行の『基本綱要』のどの側面、基準、規定が宣教するシノドス的教会に対応し、どれがもっとも再考する必要があるでしょう。

  • 叙階された奉仕職のための養成プログラムを、他の奉仕者(制度化された奉仕職と「事実上の」奉仕職の両方)のために提案されている養成プログラムとよりよく連携するため、どのような選択をするべきでしょうか。

  • 異なる状況にある各国司教協議会の権能を適切に認識するために、どのような変更が考えられるでしょうか。

 検証と改訂の作業は、シノドス事務局とともに聖職者省が調整しますが、少なくとも福音宣教省、東方教会省、いのち・信徒・家庭省、奉献・使徒的生活会省、文化教育省の参加も求められています。この課題の重要性を考慮すると、各省間の評価とテーマのより深い探求が必要となります。

5.特定の奉仕職の形態に関する神学的・教会法的事象

 「まとめ」報告書は、「宣教の鍵となるカリスマと奉仕職の関係について、神学的理解を深め続ける」(「まとめ」8i項)必要性を強調しました。教会のカリスマ的側面と奉仕職の側面は対立するものでもなければ、重なり合うものでもありません。異なる方法で、異なるレベルの認識と可視性をもって、両者は神の民の各メンバーの生活の一部であり、あらゆる教会的現実の一部です。

 シノドス第16回通常総会第2会期は、「宣教するシノドス的教会になるには」という問いに取り組みます。総会は、神学的・教会法的観点から、さまざまな文脈における教会の宣教へのすべての受洗者の参加を促進し、支援するための実際的な方法を提案するよう求められるのです。一方で、信徒の参加を、「社会変革への福音の応用にかかわることはない」「教会内部のことがら」(『福音の喜び』102項)に限定することを避ける必要があります。他方では、さまざまな形態の教会の奉仕職間の関係性についての研究を継続することが必要です。

 また、この取り組みに鑑み、現在、このような問題に関連する神学的・教会法的ないくつかの問いを掘り下げることが重要であると思われます。つまり、秘跡にかかわるmunus(権能)の特異性について。秘跡にかかわるmunus(権能)(とりわけミサを司式する権能から派生するもの)と、宣教という観点における聖なる神の民のケアと成長のために必要な教会奉仕との関係について。奉仕職の起源について。教会生活のカリスマ的次元について。叙階の秘跡を必要としない教会の役割と奉仕について。奉仕としての叙階と教会的権威の誤った概念から生じる問題について。教会における女性の役割と、女性が「意思決定に向け論じ合うこと(dicision-making)」、「最終的に決定を下すこと(dicision-taking)」、共同体のリーダーシップへ参加すること、について。

  • このような状況の中でこそ、女性が助祭職に就く可能性についての問題を適切に提起することができます。この部会には、「教皇によって特別に設置された委員会の成果……を活用して」「女性の助祭職への参入に関する神学的・司牧的研究」(「まとめ」9n項)を継続する任務がゆだねられています。

  • この部会はまた、「女性の積極的貢献が認識、評価され、その司牧上のリーダーシップが教会の生活と宣教のあらゆる領域で増大するように」(「まとめ」9i項)というシノドス総会の願いに応えることも意図しています。

 シノドス事務局との連携のもと、これらの課題の研究は、関連する諸省との対話の中で、教理省にゆだねられます。

6.宣教するシノドス的観点からの、司教・奉献生活・教会諸団体の関係性に関する文書改訂

 シノダリティは、神の民のすべてのメンバーのカリスマを認め、向上させることと密接に関係しています。総会は、教会の生活と宣教において、位階的たまものとカリスマ的たまものを明確にすることの重要性を強調しました。第1会期では、これらのたまものの教会論的意味と教会法的・司牧的意味を問う必要性が明確に示されました(「まとめ」10e項参照)。

 この観点の中、「まとめ」報告書は、奉献生活と、教会の共同体的生活の発展に対するさまざまな形態の教会の諸団体の現実と貢献を認識しています。また報告書は、司教、男女奉献生活者、教会運動体や新しい共同体のメンバーの間の関係性がよりよく彼ら自身を説明し、交わりと宣教の奉仕のためにともに立ち上がることができる方法について、より深く探求するよう求めています(「まとめ」10f項参照)。

 以下のような課題を探求する目的で、研究部会を設置していきます。

  • 1978年の文書『ムトゥエ・レラチオネス』で提案された「教会における司教と修道者の関係」(「まとめ」10g項)に関する指導的基準の改訂。

  • 「各国司教協議会と、奉献生活および使徒的生活会の総長連盟や管区長連盟は、出会いと協力体制」(「まとめ」10h項)を促進するための場と方法を、すでにある成功事例の研究から始めて、特定すること。

  • 既存の成功事例の研究に基づいて、信徒団体、教会運動体、新しい共同体と、各地方教会での生活との有機的な関係を促進するための場と方法を特定すること。それは、教会諸団体の代表者が集う評議会や委員会の構成から検討することになります(「まとめ」10i項参照)。

 この研究部会は、司教省、奉献・使徒的生活会省、福音宣教省(初期宣教部門)、いのち・信徒・家庭省と協力しながら、シノドス事務局によって調整されます。また、奉献生活者を代表する国際的組織(男女修道会連盟)と、さまざまな教会諸団体を巻き込むべきです。

7.宣教するシノドス的観点からの、司教の人格と奉仕職の諸相(司教職候補者の選定基準、司教の法的機能、使徒座訪問[アドリミナ]の性質と経過)

 司教の姿と役割は、シノドス第1会期の中心的なテーマの一つで、『討議要綱』では、数多く言及されています。この中心性は、「まとめ」報告書においても、司教職を明確に扱った12項と13項、また、8項、10項、11項、18項、19項、20項のような、司教の役割を主題とする他の項目においても現れています。司教職のさまざまな側面を深め、検討することは、第2会期の課題です。

 この働きは、確かに準備で尽力することから恩恵を受けるでしょう。おそらく、総会が司教の姿と職務のすべての側面を網羅することは不可能です。そのため、特定の研究部会に詳細な探求をゆだねるのが適切です。

 司教省とシノドス事務局が調整し、福音宣教省と東方教会省が関与する第1の部会は、以下のような問いを取り扱います。

  • シノドス的教会では、司教の選出基準はどのようなものでしょうか(「まとめ」12l項参照)。地方教会、つまり、神の民のすべての構成員、司祭団、参加型の諸団体、司教協議会はどのように選出過程に参入することができ、また参入すべきでしょうか。

  • さまざまな組織の主体が関与するこの選定の活動において、教皇大使は、地方教会において、普遍教会の配慮の緊密さを代表するという繊細な役割を果たします。シノドス的な視点に立ち、不適切な圧力を避けるように注意しながら、関係教区の神の民のすべてのメンバーの関与の中で、いかに大使の務めを発展させることができるでしょうか(「まとめ」12l項参照)。

  • 使徒座訪問(アドリミナ)は、交わりの奉仕におけるたまものの交換という論理の中で、どのようにして団体性とシノダリティを発揮する機会となり、その道具となりうるでしょうか(「まとめ」13g項参照)

 法制省とシノドス事務局が調整し、司教省と福音宣教省が参加する第2の研究部会は、司教の法的機能について掘り下げます。これは、すでに自発教令『ボス・エスティス・ルックス・ムンディ』(2023年3月25日)で提起されたものです。

  • シノドス的な論理的根拠の中で(「まとめ」12c項参照)、いかにその行使を促進するのか。それはまた、第1会期中に明らかになった、ある場合に、「父親の役割」と「裁判官の役割」を調和させることの難しさに対応するためです(「まとめ」12i項参照)。

8.宣教するシノドス的観点からの、教皇の代理者の役割

 「共同責任を促進し、虐待から保護するシノドス的教会の不可欠な要素」(「まとめ」12j項。12i項と11k項参照)として提案された透明性と説明責任の文化の枠組みの中で、総会は、「教皇の代理者(訳注:大使など)が地方教会の奉仕を助け、完成させる使命を果たしている各国の地方教会が、代理者の働きを評価する形態を確立することが適切である」(「まとめ」13i項)と考えます。

 教皇大使は司教を選ぶ過程において基本的な役割を果たしますが(上記本文7項参照)、それ以上に、教会生活の地方教会レベルと普遍教会レベルの相互作用の基本的なつながりを表します。したがって、司教の奉仕職とその遂行方法は、シノドス的教会にとって典型的な地方教会への配慮と調和したものでなければなりません(「まとめ」13c項参照)。この要点は、「各国司教協議会の決定的役割」(「まとめ」19d項)を強調するものであり、その特権と権限はシノドス的鍵の中で再考される必要があります。また、「大陸レベルでのシノダリティと団体性の必要性」(同)を浮き彫りにし、「教会管区、または管区大司教座は、その地域内の各地方教会の交わりの場として復興、強化されるべき」(「まとめ」19i項)という提案の動機づけとなっています。教皇大使が接するシノドス的環境が変化する中、中間的な諸団体が増え続けていることに伴い、今日、教皇大使の奉仕職が、地方教会とペトロの後継者との間の交わりの絆を強化し、教皇がより確実に、地方教会のニーズと希望を知るためにどのように役立つかを再考することが求められています。

 国務省とシノドス事務局が調整し、司教省と福音宣教省が関与する形で、一つの研究部会がこの課題に専念することになります。地方教会とその司教座の代表の中から、たとえば大陸レベルでの教会のグループ分けを強化するなどの形で参加することも有用であると思われます。

9.議論の分かれる教義的、司牧的、倫理的諸課題について、共同識別するための神学的基準とシノドス的方法論

 総会の討議に基づき、「まとめ」報告書は、「論争の的となる多くの諸課題の中心には、愛と真理の関係についての問いがあり、このことが論争の的となる多くの諸課題に影響を与えます」(「まとめ」15d項)と断言し、「わたしたちが発展させてきた人類学的な区分は、ときに、経験や科学的知見から生まれる複雑な諸要素を把握するのに十分でないことがあり、より高度な精密さとさらなる研究を必要とします」(「まとめ」15g項)と認識しています。それゆえ、「キリスト論的啓示に由来する、愛と真理が織り成す原初的なものについての教会の考察を継続し、これらの原点に忠実な教会の実践を目指すことが必要」(「まとめ」15h項)であり、「個人や教会のからだを傷つける、単純化された判断に屈することなく、……必要な時間を取り、わたしたちの最高のエネルギー」(「まとめ」15g項)を投入するのです。

 このような観点から、総会は「論議を呼んでいる教義的、司牧的、倫理的諸課題について、神のことば、教会の教え、神学的考察、シノドス的体験の評価に照らして、共同識別を可能にする取り組み」(「まとめ」15k項)を提案しました。また、考えられる手段も示しています。「これは、守秘義務を守り、率直な議論を促進する組織的な状況の中で、多様な技能や背景をもつ専門家が徹底的に議論することによって達成することができます。適切な場合には、検討中の諸課題から直接影響を受ける人々も参加させるべきです」(同)とし、この歩みを「総会の次期会期前までに開始されなければなりません」(同)と明確に要請しています。

 イエスの生涯と教えに忠実な愛の行為と真理との関係、ひいては司牧ケアと(道徳的)教義との関係をより明確にすることを視野に入れながら、全体的なアプローチを共有した上で、人間学、救済学、倫理神学という伝統的カテゴリーを再解釈する研究部会を結成することで、この要請に応えることができるであろうと考えられます。この取り組みにおいては、教義と司牧ケアの循環的な関係をより明確にすることが適切でしょう。つまり、前者は通常、真理と関連づけられ、後者はいつくしみと関連づけられますが、あたかも司牧的に賢明と思われる実践が、教義の体系化には何の影響も及ぼさないかのようです。さらに、さまざまな識別の中でわたしたちは、どのようにすれば、「多様な状況により注意を払い、地方教会の声にもっと耳を傾ける」(「まとめ」13h項)ことができるかを自問しなければなりません。

 この課題に取り組むために必要な権限を念頭に置き、この部会の指揮は、シノドス事務局の支援のもと、教理省長官と国際神学委員会委員長に任せられます。教皇庁生命アカデミーが貢献するよう招かれています。

 この分野では、おそらく他の分野以上に、役割は違えど教皇庁を代表して発言する主体同士が、その立場をより調和させるために、より大きな協力関係を築くことが急務です。不協和音が起き、さらには敵対するならば、向き合って省察することよりも、分裂や混乱が助長される危険性があります。シノドス的なアプローチは、同質性を目指すのではなく、調和を目指すものです。

10.教会実践における、キリスト教一致の旅がもたらす果実の受容

 「エキュメニズムの歩みがシノドス的であるように、カトリック教会が歩んでいるシノドスの道は、エキュメニカルであり、そうでなければなりません」3という見解は、単なる願望ではありません。カトリック教会のシノドスの歩みは、エキュメニカルな意義が大きく、いくつかの教会や教会共同体は、行われたことに心からの感謝を表明しています。第1会期は、二つの重要な新機軸によって特徴づけられました。それは、単に装飾的な方法ではなく、エキュメニカルな前晩の祈り「Together」によって導入され、さまざまな教会の長や指導者が参加したこと、そして友好使節が、小グループと全体会議で行われた対話と識別に、発言権をもって積極的に参加したことです。

 わたしたちは、「まとめ」報告書7項に示された、取り組むべき課題の時宜性、そしてそこで提示された提案の具体性から得られる「意見の合致点」の豊かさから生まれる機会をとらえなければなりません。このため、以下の課題に取り組む研究部会を設置することが適当です。

  • 神学的対話に照らし、具体的な教会的反響に注意を払いながら、さまざまな教会レベルにおけるシノダリティと首位権との相互依存関係を深め、とりわけ「一致のために奉仕するペトロの奉仕職に関する理解の仕方」(「まとめ」7h項)を参照すること。

  • 秘跡的交わりと教会的交わりとの結びつきに照らし、エウカリスチアにおける受容(communicatio in sacris)の課題を、神学的、教会法的、司牧的な観点から詳細に研究すること。とりわけ、混宗婚の夫婦や家族の体験とエキュメニカルな意義に言及しながら(「まとめ」7i項参照)。

  • 「『超教派』共同体や、キリスト教に刺激を受けた『リバイバル』運動といった現象」(「まとめ」7j項)を、詳細かつオープンな形で考察すること。

 この研究部会は、シノドス事務局長とキリスト教一致推進省によって調整されます。

バチカン、2024年3月14日

2024年5月25日

☩「シノドス総会2会期に向けた継続検討10課題について」-教皇フランシスコの事務局長あて書簡

(2024.5.24 カトリック中央協議会)

シノドス事務局 事務局長 マリオ・グレック枢機卿 あて

 親愛なる兄弟、マリオ・グレック枢機卿さま

 2023年10月28日に承認された、世界代表司教会議(シノドス)第16回通常総会第1会期の「まとめ」報告書には、多くの重要な神学的課題が列挙されています。これらの課題はすべて、程度の差こそあれ、教会のシノドス的刷新に関連するものであり、また、法的、司牧的な波紋が広がっていないわけではありません。

 これらの課題は、その性質上、詳細な研究が必要です。第2会期(2024年10月2〜27日)の間にこの研究を行うことは不可能であるため、これらの課題が適切に検討されるよう、特定の各研究部会に割り当てられるよう手配しています。これは、2021年10月9日に開始されたシノドスの歩みの一つの成果となるでしょう。

 2月16日にわたしが署名した「自筆証書(Chirograph)」の精神に則り、シノドス事務局の任務は、当該の教皇庁各省との共同の合意によって、これら部会を組織し、全大陸から司教や専門家を呼び集め、既存の研究だけでなく、地方教会に集う神の民におけるもっとも関連のある現在の体験も考慮に入れることです。前述の研究部会が、正真正銘のシノドス的方法に従って活動することが重要であり、あなたがその保証人となってくださるようお願いします。

 そうすることで、第2会期の総会は、わたしが当時割り当てた全般的なテーマ、そして現在、次の問い、「宣教するシノドス的教会になるには」に要約できるテーマに、より容易に焦点を合わせることができるようになります。

 各研究部会は、第2会期に際して、その活動の初期報告を行い、可能であれば2025年6月までにその任務を終了します。

 すべての事柄を十分に考慮した上で、わたしは、「まとめ」報告書の内容に照らして、当該研究部会が以下にまとめた形で示したテーマに取り組むよう指示します。

  1. 東方諸教会とラテン教会の関係性の諸相(「まとめ」6項)。

  2. 貧しい人の叫びに耳を傾ける(「まとめ」4, 16項)。

  3. デジタル環境における宣教(「まとめ」17項)。

  4. 宣教するシノドス的観点からの、『司祭養成基本綱要』改訂(「まとめ」11項)。

  5. 特定の奉仕職の形態に関する神学的・教会法的事象(「まとめ」8, 9項)。

  6. 宣教するシノドス的観点からの、司教・奉献生活・教会諸団体の関係性に関する文書改訂(「まとめ」10項)。

  7. 宣教するシノドス的観点からの、司教の人格と奉仕職の諸相(司教職候補者の選定基準、司教の法的機能、使徒座訪問[アドリミナ]の性質と経過)(「まとめ」12, 13項)。

  8. 宣教するシノドス的観点からの、教皇の代理者の役割(「まとめ」13項)。

  9. 議論の分かれる教義的、司牧的、倫理的諸課題について、共同識別するための神学的基準とシノドス的方法論(「まとめ」15項)。

  10. 教会実践における、キリスト教一致の旅がもたらす果実の受容(「まとめ」7項)。

 シノドス事務局の役割は、わたしが指摘したことに照らして、各部会の任務を明確にするための作業要綱を準備することです。

 これまで成し遂げられてきた働きに感謝するとともに、あなたと、この進行中の旅路に惜しみなく協力してくださるすべての皆さんを、祈りのうちに祝福します。

バチカンより、2024年2月22日  フランシスコ

2024年5月25日

・「宣教するシノドス的教会となるには」ー総会第2会期へ神学的に深められるべき五つの視点

(2024.5.24 カトリック中央協議会)

 

「宣教するシノドス的教会になるには」-シノドス第16回通常総会 第2会期に向けて神学的に深めるべき五つの視点

序文

 「教会は宣教を有している、というよりもむしろ、教会は宣教『である』と断言します。『父がわたしをお遣わしになったように、わたしもあなたがたを遣わす』(ヨハネ20・21)。教会はおん父が遣わしたキリストから、自らの宣教を受け取ります。聖霊に支えられ、導かれる教会は、福音を知らない人々、受け入れない人々に福音を告げ知らせ、あかしします。人々はこれを、イエスの宣教に根ざした、貧しい人の優先的選択をもって行います。このようにして、教会は神の国の到来にともに働き、教会はその『種』なのです(『教会憲章』5項参照)」(世界代表司教会議第16回通常総会『第1会期「まとめ」報告書』8a項)。シノドス的教会として成長することは、この召命と使命に、一人ひとりが、そしてすべての人がともに応えるための具体的な方法なのです。

 シノドスの集いに参加したわたしたちの兄弟姉妹、とりわけ第1会期に参加した兄弟姉妹は、教会の一致と多様性を実際に体験しました。不平等が拡大し、対立が激化し、紛争が絶え間なく爆発しているわたしたちの時代にあっても、教会は、キリストにあって、神との一致と人々の間の一致のしるしであり、道具であり、また、これまで以上に目に見える形で、そうあるよう求められているのです。聖霊に耳を傾け、聖書のあかしを受け入れ、信仰をもって時のしるしを読むことによって、教会は、キリストの神秘の尽きることのない豊かさの表現として、違いを調和させることができるのです。このように、多様性における一致の実践としてのシノドスの体験は、平和と一致が可能であることを信じようともがく世界に向けられた、預言者的なことばを表しています。

 

1.指針となる質問

 シノドスの歩みは、わたしたちの使命をますます認識させるものでした。第1会期では、この自覚が徐々に「受肉」し、第2会期(2024年10月)に向けての道しるべとなりました。文書『2024年10月に向けて』(2023年12月11日)は、第1会期と第2会期の間に、わたしたちは次の問いに導かれながら、再び意見聴取のときを迎えると説明しています。つまり、わたしたちはどのようにして宣教するシノドス教会となることができるでしょうか。

この新たな考察の目的は、復活した主とその福音を現代世界にのべ伝えるという一つの使命の中で、洗礼を受けた一人ひとりと各教会の独自の貢献を発展するために、わたしたちがそれぞれの状況や文脈の中でたどることのできる道筋と、採用することのできる手段を明らかにすることです。したがって、これは、教会組織をより効率的なものにするための技術的、あるいは手続き的な改善計画に限定するような要請ではなく、むしろ、わたしたちが呼ばれている宣教への専心の具体的な形、すなわち、シノドス的教会にふさわしい、一致と多様性の間のダイナミズムを表現するものについて考察するようにとの呼びかけです(『2024年10月に向けて』1項)。

 したがって、イエス・キリストを世界にのべ伝えるという一つの使命に、多様な召命、カリスマ、奉仕職をもつすべての人が参加するというテーマが焦点となります。使徒的勧告『福音の喜び』にある、「新しい福音宣教は、洗礼を受けた一人ひとりが新たな主人公であることを意味しなければなりません」(120項)という教会の宣教的変革に照らして、わたしたちは、神の民一人ひとりの具体的なたまものを認め、促進することから生まれる宣教への貢献と、共通の働きと権威ある司教の奉仕職との関係について考えます。交わりと宣教の地平における、「全員」の参加と、「幾人か」の権威との間のダイナミックな結びつきは、その神学的意味において、またそれを動かす実践的方法において、そして教会法上の構造の現実において、深められるでしょう。この探求は、地方教会、教会諸グループ(全国、地域、大陸)、ローマの司教の首位権、司教の団体性、教会のシノダリティの関係における全教会の、それぞれ異なるものの、相互に依存する三つのレベルで明確にされます。この三つのレベルを識別することは、第2会期を視野に入れた働きを組織することを可能にしますが、それは、宣教するシノドス的教会の生活という、一元的で有機的な現実を見るための三つのつながった視点であることを忘れてはなりません。

 

2.第2会期のための文書作成に向けたステップ

 『2024年10月に向けて』文書で説明されているように、この指針となる問いに基づいて、シノドスの歩みの第1フェーズとは性格を異にする新たな意見聴取のプロセスが開始され、司教協議会と東方教会の位階的組織がこのプロセスのこの部分の参照点となり、教区と東方教会教区からの意見の収集を調整し、その方法と時期を定めるよう要請されました。司教協議会、東方教会の位階的組織、およびどの司教協議会にも属さない教区によるこの意見聴取の成果を集めた「まとめ」は、2024年5月15日までにシノドス事務局に送付され、次会期の『討議要綱』起草の基礎となるものです。

国際会議「シノドスのための教区司祭」(サクロファノ[ローマ]、2024年4月28日~5月2日)の結果を皮切りに、他の資料もまとめに加えられる予定です。この国際会議は、第1フェーズ、および第1会期中に繰り返し表明された、地方教会で司牧に携わる司祭の体験を聞き、その体験を高め、シノドスの歩みへの司祭の参画を深めるという必要に応えるために招集されたものです。

最後に、シノドス事務局が始動した五つの作業部会によって行われた神学的研究の結果も、総会から数回にわたって要請されたことを受けて、また使徒憲章『エピスコパリス・コムニオ』10項が予見する精神に基づいて、『討議要綱』の資料に含まれることになります。これらの部会は、出身地、性別、教会的立場など、必要な多様性を尊重した専門家で構成され、シノドス的方法で働きます。とりわけ、3部会は主に上記の三つのレベルに焦点を当て(各レベルに一つの部会)、他の2部会は、次の段落に要約された概要に従って、レベル間の相互接続と相互依存を強調しながら、二つの横断的な軸に取り組みます。

 

3.探求すべき視点

Ⅰ.地方教会が示す、宣教するシノドス的姿
第1会期の終わりに承認された「まとめ」報告書は、宣教におけるすべての人の共同責任は、「キリスト教共同体、そして、そのすべての奉仕、すべての機関、各司牧団体を含む地方教会全体の構造の基礎となる基準でなければなりません」(「まとめ」18b項)と認めています。福音をあかしする任務は、共通する洗礼の尊厳によって、所属する諸教派を超えて、すべての受洗者を一つにするものであることを忘れないでください。地方教会レベルで、宣教するシノドス的教会の視点を担うこの作業部会は、次のような点を研究します。

  1. )教区司教にゆだねられた教会の「一致の目に見える根源であり、基礎」(『教会憲章』23項)としての教区司教の奉仕職の意義と形状、とくに宣教的視点における、司祭、参加諸団体、奉献生活、教会の諸集団との関係性について(「まとめ」12項参照)。

  2. )教区司教と、地方教会で奉仕職を担う人々(叙階されているか否かにかかわらず)の働きを定期的に検証する仕組みとプロセスを導入し、さまざまな方法で、すべての人々による説明責任(責任を果たすこと)を促進すること(「まとめ」12j項参照)。

  3. )参加型組織のスタイルと運営方法について。とくに、「意思決定に向け論じ合う(decision-making)」過程における意見聴取の場と熟議の場との関係に注意を払い(「まとめ」18g項参照)、まだそうでない場合には、女性も「意思決定に向け論じ合う(decision-making)」過程に参加し、司牧的ケアと奉仕職における責任ある役割を担うことができるようにすること(「まとめ」9m項参照)。

  4. )制度化された奉仕職と「事実上の」奉仕職の存在と内容について。それらは、地域と文化間における地方教会の福音化の活動を、より調和のとれた、効果的な仕方で展開し、教会の宣教を遂行するカリスマと信徒の役割を高めることに貢献することができます(「まとめ」8d−e項参照)。それは、それら奉仕職の特殊性を尊重しながら(「まとめ」8f項参照)、また、この世の現実の聖化という使命と教会内の任務や奉仕職の実行との間の緊張関係(「まとめ」8j項参照)と関連しながら行われるもので、さらに、新たな奉仕職を確立する機会をも検討しています(「まとめ」8n項、16p項参照)。

    「女性の積極的貢献が認識、評価され、その司牧上のリーダーシップが教会の生活と宣教のあらゆる領域で増大するように」、とくに注意が払われるべきです。「すべての人のカリスマをよりよく表現し、司牧上の必要によりよく応えるために、教会はどのようにすれば既存の役割や奉仕職に、より多くの女性を加えることができるでしょうか。新たな奉仕職が必要な場合、だれが、どのようなレベルで、どのような方法で、それらを識別すべきでしょうか」(「まとめ」9i項)。

Ⅱ.さまざまな教会グループが示す、宣教するシノドス的姿

 2015年、教皇フランシスコは、世界代表司教会議設立50周年記念式典における演説の中で、「(シノダリティの)第2のレベルは『教会管区』『教会地方区』『部分教会会議』であり、またとくに『司教協議会』です」と断言し、部分教会のグループ化に関する『新教会法典』第495−514条に言及しました。そして、「わたしたちはこれらの組織を通して、『団体性』の中間形態をさらに実現化していくことを考え」る必要性と緊急性を強調しました。「そのために、古代の教会の組織の一部を現代化し、統合することも考えられます。こうした組織が、司教団の『団体性』の精神の促進に貢献することができるようにという、第二バチカン公会議の願いは、いまだに十分に実現されていません。わたしたちはまだ道半ばであり、途上にあるのです」。このように、使徒的勧告『福音の喜び』(16項)ですでに表明され、のちに使徒憲章『プレディカテ・エバンジェリウム』(Ⅱ, 2)で取り上げられた「健全な『脱中央集権』」の方向性を指し示しています。この作業部会は、諸教会グループのレベルでの宣教に関するシノドス的教会の視点を担うものであり、以下のような点を研究します。

  1. )「霊的な富、使徒的働き手、物質的援助」(『教会憲章』13項)を分かち合う、教会間のたまものの効果的な交換を可能にする方法と条件について(「まとめ」4m項参照)、

  2. )宣教するシノドス的教会における司教協議会の規約について。それは、すべてのシノドス的教会における団体性の行使の主体として、また、自らの教義的、弟子としての権威を増大させることによって、司教協議会が成長できるようにするものであり、その際、各司教が所属する教会にふさわしい権能も、全教会の目に見える原理であり一致の基盤であるローマの司教の権能も制限されることはありません(「まとめ」19項参照)。

  3. )教会間の交わりの構造を司教協議会のレベルを超えて拡大する機会について。その際、宣教の観点から、文化や社会との実りある対話の必要を考慮に入れながら、大陸または亜大陸地域の地方教会をグループ化する組織の地位をどのように規定するかを検討することになります(「まとめ」19項参照)。

Ⅲ.普遍教会が示す、宣教するシノドス的姿

 現在進行中のシノドスの歩みは、ペトロの奉仕職を行使する新しい方法をもたらしています。したがって、普遍教会のレベルでは、教会的なシノダリティと司教の団体性、そしてローマの司教の首位権との関係という問題が浮上しつつあります(「まとめ」13a項参照)。この視点を取り上げる作業部会は、次のような点を研究します。

  1. )司教の団体性と、教会のシノダリティとの本質的な結びつきを明らかにしつつ、東方諸教会がペトロの首位権の教義を深めるために提供できる貢献について(「まとめ」6d項参照)。

  2. )「首位権、団体性、シノダリティや、それらの相互関係に関するカトリックの理解」(「まとめ」13b項)に対するエキュメニカルな歩みの貢献について。

  3. )シノドス的教会における、ローマの司教の全世界のための奉仕職に仕える組織としての、教皇庁の役割について。そこでは、教皇庁と各地方教会、教皇庁と各国司教協議会、教皇庁と世界代表司教会議との関係性を、使徒憲章『プレディカテ・エバンジェリウム』の精神に照らしながら検討します(「まとめ」13c−d項参照)。

  4. )第二バチカン公会議の教義と公会議後の神学的・教会法的発展を考慮に入れた、シノドス的教会における司教の団体性を行使する方法について。

  5. )世界代表司教会議の特別なアイデンティティ、とりわけ司教の特別な役割と、シノドスの歩みのすべての段階への、神の民の参加を明確化すること(「まとめ」20項参照)。

Ⅳ.シノドス的方法

 自らの霊のうちに現存するキリストを迎え入れるよう心を開くために、わたしたちは、個人と共同体の回心の準備として、聖書の黙想、祈り、そして互いに耳を傾け合うよう招かれています。とくに、互いに耳を傾けることは、教会生活のあらゆるレベルにおいて、「霊的、組織的、手続き的、典礼的」という四つの次元を明確にするための実践を絶えず行うことを必要とします。

 これまでの旅を通して、とりわけ第1会期の歩みにおいて、「霊における会話」の実践は試され、わたしたちが歩んでいる旅の「霊的次元」を支え、表現することができると認識されてきました。「霊における会話」の実践は、定式化された技法に従うことを意味するのではなく、会話に基づく(colloquial)教会の本性自体を表現する道に着手することを意味しています。その本性とは、神自身が自らのいのちを伝え、「友に対するように人々に語りかけ、彼らと話を交わす」(『神の啓示に関する教義憲章』2項)対話から生まれるのです。

 同時に、シノドス的方法では、教会の生活と使命が表現される団体や活動にふさわしい「組織的な次元」と、「意思決定に向け論じ合うこと(dicision-making)」と「最終的に決定を下すこと(dicision-taking)」との関係にとくに注意を払う「手続き的な次元」に配慮することが求められます。

 これら三つの次元は別個のものとして考えるべきでありません。それぞれ異なる側面であり、それぞれが特別な注意を必要とし、ダイナミックな一致の中で考え、生きるべきものです。最後に、典礼は教会生活の鏡であると同時に糧でもあるので、この活動は典礼の次元にも関わるものです。「もし、エウカリスチアがシノダリティを形づくるのであれば、まず最初にすべきは、キリストのうちに真の友情を感じながら、そのたまものにふさわしい仕方でミサを祝うことです」(「まとめ」3k項)。

 シノドス的方法の横断的な視点に立つ作業部会は、以下のような点を研究します。

  1. )教会のシノドス的生活である典礼と秘跡に根ざしたもの(みことばに耳を傾け、エウカリスチアを祝う)と、教会的な識別の実践との間の実りある関係について。

  2. )複数存在する教会の霊性や異なる文化的文脈の経験から分かっている多様な傾きを考慮に入れながら、「霊における会話」の構成をより明確にすること(「まとめ」2i−j項参照)。

  3. )一方で、「神学的思考や人間科学・社会科学の貢献をどのように統合できるかを明らかにする」(「まとめ」2h項)ように、他方、「ささまざまな分野の専門家が、その個人的霊性とともに自らの専門知識をもち寄り、彼らが提供するものが真に教会の奉仕となる」(「まとめ」15i項)ようにという、シノドス第1会期が定式化した呼びかけについて。

  4. )わたしたちが生きる「時代の変化」という視点の中で、神の民の「信仰の感覚(sensus fidei)」と司教の教導職との間の円環的な関係を、黙示録に従い、時のしるしに耳を傾けながら明らかにし、神学的・学問的識別の基準に焦点を当てること。

  5. )教会論的な観点から、「意思決定に向け論じ合うこと(dicision-making)」と「最終的に決定を下すこと(dicision-taking)」を明確化し、全員の参加と幾人かによる具体的な権限行使の関係を明らかにし、異なる教会的主体の権限領域(教義的、司牧的、文化的)を特定し、シノダリティの実践が表現される、さまざまな組織や活動を特定すること。

  6. )それぞれの役割、カリスマ、奉仕職の固有性を尊重、促進しながら、すべての人に共通する参加を体験し、あかしすることを可能にする、シノドス的教会にふさわしい祭儀の形態を促進すること。

Ⅴ.宣教におけるシノドス的教会の「場」

 現在のシノドスの歩みは、地方教会と普遍教会との間の「相互内面性(mutual interiority)」の原則に言及することが、異なるレベル(地方、地域、普遍)におけるシノダリティ、団体性、首位権の交響的な行使にいかに有利であるかを明確に示しています。教会が交わり、参加し、宣教を生きるように召されている「場」は、多くの「場」によって構成されています。これは事実であるだけでなく、「神は、そのいつくしみと知恵をもってご自身を啓示し(人格的に現され)、ご自分のみ心の神秘を知らせることをよしとされた」(『神の啓示に関する教義憲章』2項)方法に対応しています。仲介者であり、啓示全体の十全なるものであるイエス・キリストとの関係は、つねに文脈に即したものです。この意味での「場」は、信じる体験を生み出すものです。それはまた、「伝えられた事物やことばの理解が深ま」(同、8項)り、救いの真理の告げ知らせがつねに新しい表現を見出す、解釈学的な空間でもあるのです。

 わたしたちは、人と共同体との関係の空間的次元が大きく変化している時代に生きています。人間の移動性、異なる文化や宗教的体験が同じ文脈に存在すること、そしてデジタル環境(インフォスフィア)の普及は、見極めるべき「時のしるし」と考えることができます。
起こりつつある変化と、神の民の多様な姿への認識によって、互いの、またローマの司教との交わりのうちに、神の教会、一、聖、公、使徒継承の教会を構成している諸地方教会間の関係にあらためて注意を払うよう呼びかけられています。暴力と分断が顕著な世界において、社会正義、平和、和解、共通の家のケアに向けた協調的かつ友愛的な連帯の中で、人類の一致、その共通の起源、共通の運命をあかしすることは、このように、その地、その住民、その文化への言及を理解するいくつかの誤った方法がもつ分裂の可能性を克服することとなり、それはますます緊急性を帯びているように見えます。

 地方、地域、普遍という三つの異なるレベルの教会関係を横断するこの視点をもつ作業部会は、以下のような点を研究します。

  1. )神の民の文化的次元に配慮した教会論の発展について(教皇フランシスコが『福音の喜び』115項で、「恵みは文化を想定し、神からのたまものはそれを受け取る人の文化の中に根を下ろします」と述べていることを参照)。実際、「地域的なもの」が分裂の理由となることなく、また「普遍的なもの」が覇権主義の一形態となることなく、地域の解釈学に空間を与えながら、文化の福音化と信仰のインカルチュレーションの間の相互性のダイナミズムを、組織レベルでも理解する必要があるように思われます。

  2. )福音告知のダイナミズムにおける「場」へ言及することについて。これは「啓示されたことばをこのように適応させて告げ知らせることは、あらゆる福音宣教の原則でなければならない」という原理との関連性のうちにあります。「こうして初めて、すべての国においてキリストのメッセージをその国に合った方法で表現する能力が養われ、同時に、教会と諸民族の種々の文化との交流が促進される」(『現代世界憲章』44項)のです。

  3. )主要な道徳的・司牧的課題に取り組む際の、「場」の特殊性と、(さまざまなレベルにおける)教会的交わりの要件に言及することについて。

  4. )「各地方教会が、異文化共同体として再構築され」る移住現象の影響について。「難民や移住者は、その多くがルーツを奪われた傷や、戦争や暴力の傷を負っていますが、彼らを受け入れる共同体にとっては、刷新され豊かにされるための源泉となり、地理的に離れた教会と直接つながる機会となることが多くあります」(「まとめ」5d項)。

  5. )デジタル環境と新技術の文化が「地域」の概念に与える影響について。たとえば、オンラインで行われる、教会を含むすべての関係や取り組みは、「伝統的に理解されてきた地域の境界を越えて広がる空間と広がりをもっています」(「まとめ」17h項)。

  6. )東方諸教会の信者がラテン教会の信者が多数を占める地域へ大幅に移住することによってもたらされる、教会法上および司牧上の課題について。そのためには、「ラテン典礼の地方教会が、シノダリティの名のもとに、移住してきた東方諸教会の信者が同化の過程を経ずに、自らのアイデンティティを保ち、固有の遺産を育てられるように援助する必要があります」(「まとめ」6c項)。

 

4.いくつかの横断的な参照点

 ここで示した観点を深めるには、それぞれに適用されるいくつかの原則を参照することが有益です。

 「第一の原理は、教会の原動力であり存在意義である福音化の使命です」。教会の姿とシノドス的な活力を促進することは、すべての識別の究極的な基準である教会の使命を信頼できる形で効果的に現し、支持することを目的としています。福音を告げ知らせるという点でもっとも効果的なことを優先し、有用でないもの、あるいは障害となるものを捨てる勇気を見出さなければなりません。シノドスの歩みが、教会が鏡を見て自分たちのバランスを心配するような運動ではなく、世界と人類全体に向かって投影され、神の民の各メンバーが自分自身のかけがえのない貢献をするよう求められることを保証するのは、この宣教への推進力なのです。「血のエキュメニズム」(「まとめ」7d項参照)は、いのちを捧げるまでに福音をあかしするのは、教派の所属の区別なく、洗礼を受けたすべての人であることを、力強い方法で思い起こさせてくれます。したがって、キリスト教一致へと向かう道のベクトルを構成するのは、具体的な協力の形から出発する共通の使命であり、わたしたちはそれを推進し、体験し続けなければなりません。

 宣教への意欲が教会を構成するものであり、教会の歴史のあらゆる瞬間を特徴づけるものであるならば、宣教の課題は時代とともに変化します。それゆえ、今日の世界の課題を識別する努力をしなければなりません。もしわたしたちがそれを識別し、対応できなければ、わたしたちの宣教は関連性と魅力を失ってしまうでしょう。このニーズに根ざしているのが、若者やデジタル文化への注目であり、貧しい人や社会から疎外された人をシノドスの歩みに参加させるニーズです。教会組織のいかなる変更も、今日の世界における宣教の課題に効果的に対応できるように設計されなければなりません。

 「第二の原理は、洗礼を受けたすべての人が、司教団による権威の奉仕職の実践と相まって、『信仰の感覚(sensus fidei)』とそれぞれのカリスマを積極的に発揮する中、すべての洗礼を受けた人のたまものであり責任である宣教への参加を促進することです」。

「すべての信者が授けられている『信仰の感覚(sensus fidei)』の『循環性』、シノダリティが機能するさまざまなレベルで実施される識別、そして一致と統治の司牧的奉仕職を実践する人々の権威は、シノダリティの原動力を表しています。この循環性は、すべての人の洗礼による尊厳と共同責任を促進し、神の民のうちに存在する、聖霊によって与えられたカリスマを最大限に生かし、ローマの司教との団体性的・位階的交わりのうちにある司教の特定の奉仕職を認め、教会の宣教刷新のため、シノドスの歩みと活動が、『信仰の遺産(depositum fidei)』に適合して、聖霊に聞き従うように展開することを保証するのです」(教皇庁教理省国際神学委員会『教会の生活と宣教におけるシノダリティ』72項)。

 したがって、シノドス的次元と位階的次元は競合するものではありません。両者を結びつける緊張関係は、ダイナミズムの重要な源泉です。とりわけ意思決定プロセスは、この緊張関係を創造的に処理する場であり、その結果、それぞれが特定の責任を奪われることなく行使することが許されるのです。

 「第三の原理は、中間レベルの多元性と一貫性を考慮しつつ、『地方』と『普遍』を明確化することです」。一、聖、公、使徒継承の教会は、互いとの、またローマの教会との交わりのうちに、各地方教会のうちに存在し、そして各地方教会から成り立っています(『教会憲章』23項参照)。各教会は、キリストのうちに、聖霊を通して主体となる共同体であり、それはみことばによって呼び起こされ、秘跡によって啓発され、その中で、神のたまものが受肉される特定の文化的・社会的文脈の中で、神の民が生き、歩むのです。同時に、各教会は、自らの豊かなたまものを他のすべての人々と分かち合うよう求められています。このことは、教会全体の奉仕のために、他の司教との団体性的な交わりのうちに、すべての人がシノドス的に参加するその宣教において、一致の原理であり保証者である司教の奉仕職を通して達成されるものです(国際神学委員会『教会の生活と宣教におけるシノダリティ』61項参照)。それゆえ、シノダリティは、司教の団体性を理解し、促進するための適切な教会的文脈を構成し、各教会と諸教会の交わりにおいて進むべき道を識別する際に、一致と普遍(カトリック)性を促進するためにたどるべき道を示しています。わたしたちが求めているのは、多様性の中の一致を生きるという今日の世界にふさわしい方法であり、違いや特殊性をつぶすことなく、互いの結びつきを体験することです。

 「第四の原理は」、もっとも急進的で要求度の高いものでありながら、同時に希望と次世代育成能力(generativity)を与えることができるもので、「シノドスの歩みがもつ絶妙に霊的な特徴です」。父なる神によって、イエス・キリストによって、聖霊の力によって集められ、信仰の姉妹と兄弟が出会い、互いに耳を傾けるのです。こうして出会い、耳を傾けることはそれ自体が目的なのではなく、聖霊の声を識別し、その呼びかけを受け入れることがともに可能となる空間を開くものです。主がわたしたちに何を求めているかを理解し、それを実行する準備をすることです。弟子たちの任務、実際、まさに彼らのアイデンティティとは、師が行くと決めたところならどこへでもついて行き、本来、師のものである救いの使命に協力することなのです。

 

5.2024年10月に向けてともに歩む

 世界代表司教会議第16回通常総会第2会期の準備が進む中、ここで策定された方向性のおかげで、第1会期の「まとめ」報告書から特定された他の二つの指針についても作業が続けられています。

 第1の指針は、より多くの人々がシノドスのダイナミズムを直接体験できるよう、地方教会においてシノドスのダイナミズムを生かし続けることです。わたしたちは、すべての教区に対して、自分たちの状況にとってもっとも重要な要請を特定するために、「まとめ」報告書を読み直し、それに基づいて、「神の民全体を巻き込むためのもっとも適切な取り組み」(『2024年10月に向けて』2項)を活性化するよう、繰り返し呼びかけます。

 第2の指針は、「全教会レベルで、ローマ教皇庁の諸省と協力しながら検討される必要がある」(同、序文)非常に重要な一連の課題を、シノドス的な方法で深めることにあります。本文書と同時に配布された、『シノドス第16回通常総会第1会期で提起され、教皇庁各省と協力して検討されるべき諸課題に関する研究部会』という文書でより明確に規定されているように、特定されたテーマの詳細な研究を行うために研究部会が設置されています。さらに、シノドス事務局は、より広い意味でのシノドスの歩みのために、教会のシノダリティの神学的、教会法的、司牧的、霊的、コミュニケーション的な側面を深めるための「常設フォーラム」を活性化させ、また、「まとめ」が考案した適切なフォーラムにおいて、「シノダリティの概念と実践に関する用語的・概念的理解を神学的に深めること」(「まとめ」1p項)という要請に応えていきます。この任務を遂行するにあたっては、国際神学委員会と法制省とが合意して、シノドスへの奉仕のために設立された教会法に関する委員会の支援を受けます。

 活性化された多くの部会の作業によってカバーされる主題の間に明確な境界線を引くことは不可能です。多くのつながり、接点、さらには異なるレベルと異なる軸に沿って重複しています。シノドス事務局の任務の一つは、作業が調整された形で進められるようにし、2024年10月の総会に適切な情報を提供できるよう、さまざまな分野で徐々に達成される結果に耳を傾けることとなります。

バチカン、2024年3月14日

2024年5月25日

・「シノドス総会第2会期へ5つの視点と継続検討10課題」シノドス事務局長の書簡

(2024.5.24  カトリック中央協議会)

第2会期5視点と継続検討10課題

東方教会教区司教と教区司教各位
(3点の添付書類)

親愛なる兄弟である司教の皆さま

 教皇庁シノドス事務局が、2021-2024 年のシノドスの旅の継続に向けた、一連の指針を発表したこの日に、あらためて皆さまにお便りできることをうれしく思います。

 ご記憶のとおり、第16回通常総会第1会期の後、シノドス事務局は『2024年10月に向けて』(2023年12月11日)という文書を発表しました。その目的は、各地方教会がシノドスのダイナミズムを継続し、2023年10月28日に承認された「まとめ」報告書に基づいて、第2会期に向けて追加の意見聴取を実施するために支援することでした。

 世界中で、寛大さと創造性をもって、神の民がその司教の指導のもと、シノダリティを体験し、反すうしていることを知っています。この働きの結果は、司教協議会と東方諸教会の位階的組織によって集められ、5月15日までにシノドス事務局にまとめが送られます。皆さまがこの働きを支えてくださっていることに、心から感謝いたします。

 また、『2024年10月に向けて』では、第1会期中に提起された多くの課題の中から、シノドスのテーマに直接関係するものであるため、第2会期中にさらなる研究対象としうるものと、その複雑さから、異なる背景や専門性をもつ司教と専門家の参加を得て、より長期間かけて扱うべきものを識別する必要があることが示されました。これが、ここに二つの文書が提示されている理由です。

 『宣教するシノドス的教会となるには−−第2会期に向けて神学的に深められるべき五つの視点』と題された1番目の文書は、2024年10月に開催される総会の準備のために、シノドス事務局が具体的な考察を行う一連の質問を明らかにしたものです。これらの五つの視点による、詳細な神学的・教会法的研究は、全大陸からの可能な限り多くの専門家グループに委託され、第2会期用の『討議要綱』の準備のため、上記の各地からのまとめやその他の資料(4月28日〜5月2日に開催される国際会議「シノドスのための司教たち」の結果を含む)に追加されることとなります。これらの五つのテーマ(添付1参照)の詳細な研究は、地方教会とその地域グループに直接関係するものであり、教区レベルで現在進行中のプロセスにも貴重な推進力を与えることができると確信しています。

 2番目の文書は、『シノドス第16回通常総会第1会期中に提起され、教皇庁各省と協力し検討されるべき諸課題に関する研究部会』と題された作業概要です。この文書は、わたし宛ての書簡(添付2参照)の中にある、教皇からの依頼を果たすためのものです。その書簡には10のテーマを挙げられており、それらはシノドスのテーマに関連しながらも、第2会期では扱うことがおそらくできないものであり、そのため、特定の部会による研究にゆだねられました。「まとめ」報告書を参照しながら、これらのテーマの提示を準備し(添付資料3参照)、教皇庁の当該の省との対話のうちに、各部会が扱うべきテーマを特定する任務を、教皇フランシスコはシノドス事務局に託しました。事務局は、これらの部会の働きを調整し、各部会は今後数カ月のうちに作業を開始し、第2会期中にその結果についての最初の報告書を提出することを視野に入れて、可能であれば2025年6月までにその任務を完了する予定です。

 この追加資料が、各地方教会におけるシノドスのダイナミズムの刷新に貢献するよう願っています。そのために、この資料を、司祭、助祭、男女奉献生活者、信徒など、教区レベルでシノドスの旅にもっとも取り組んでいる人々に配布してくださるようお願いいたします。

 わたしはまた、四旬節のこの最後の時期に、皆さんに、そして皆さんが担う教区共同体全体に、来たるべき復活祭のお祝いを心よりお祈りいたします。

 愛を込めて、ご挨拶申し上げます。

2024年5月25日

・ドイツの”シノドスの道”ー教会改革をめぐる論争で、バチカンが独司教団を”掌握”(CRUX)

(2024.3.23 Crux  Senior Correspondent Elise Ann Allen)

 ローマ発 – バチカンは22日、ドイツの司教団と丸一日かけた協議を行った後、「ドイツの司教団が、自国での教会改革を教会法に沿ったものとし、バチカンの承認なしに進めないことを約束した」と発表した。

 22日の協議には、バチカンからピエトロ・パロリン国務省長官、ビクトル・フェルナンデス教理省長官、クルト・コッホ・キリスト教一致推進省長官、 ロバート・プレボスト司教省長官、アーサー・ローチ典礼秘跡省長官フィリッポ・イアノーネ法制省長官が出席。

 ドイツ司教団からは、ゲオルク・ベツィング司教協議会会長はじめ、典礼、召命、教会奉仕、司牧、万国教会、信仰を担当する枢機卿や大司教が出席した。

 同日夜に発表した声明によると、バチカンの関係省とドイツ司教協議会(DBK)の代表が同日朝から協議を続け、「ドイツ教会で物議を醸している”シノドスの道”の取り組みや、一般信徒を教会の重要事項を決める協議機関に参加させるなどの改革」を巡って2022年に始まった両者の対話プロセスを継続することで合意した、としている。

 そして、「丸一日続いた今回の協議は、前向きで建設的な雰囲気の中で行われた」としたうえで、協議では、「ドイツの”シノドスの道”で出された文書で提起されたいくつかの未解決の神学的問題」が「霊における対話」のなかで話し合われ、「昨年10月のシノダリティ(共働性)に関する世界代表司教会議総会(シノドス)第一会期の総括文書で採用された方法」に従って、意見や視点の「相違と収束」が確認された、と述べた。

 さらに、第二バチカン公会議の教会学、教会法の規定、およびその成果に準拠して、ドイツの教会も、世界的な”シノドスの道”に参加し、バチカンの承認を得ることを前提に、ドイツ教会としてのシノダリティを目指す具体的な方法を特定することを目指すことを、ドイツ司教団が約束した、としている。

・・・・・・

 22日の協議は、今年初めにバチカンが、ドイツの司教団に対して、ドイツ教会が予定していた司教と共に一般信徒が参加する「シノドス委員会」の発足に必要な規約に関する投票を中止するよう命じ、従わなければ教会法に基づく措置をとる、と警告したのを受けて開かれた。

 今月に入って開かれたドイツ司教協議会(DBK)総会には、約60人の司教が出席し、最近、一般司祭、一般信徒などとの間で合意された”シノドスの道”に沿った教会改革の進め方について協議。 新しい全国的な「シノドス評議会」を設立する任務を負った「シノドス委員会」の規約についての投票を予定していたが、バチカンの警告を受けて投票を見送った。

 司教と一般信徒で構成され、ドイツの教会の基本事項の決定機関となる「シノドス評議会」構想は、2022年9月のドイツの”シノドスの道”第4回総会で、2026年までに実現することで承認され、その具体的な準備のためのDBK会長と一般信徒代表が共同議長を務める「シノドス委員会」の設置も基本合意されていた。

 これに対して、バチカンの主要省の長官は今年1月、シノドス評議会が「正典で認められていない新しい形の教会の権威となるものであり、本質的に国家司教の権威を奪うことになる」として、ドイツ司教団にこれを認めないよう求める書簡を送った。ドイツ司教団は、当初、この警告を無視し、今月のDBK春季総会で、「シノドス委員会」の設立計画を進めることを表明していた。

 ドイツのカトリック教会は以前から、聖職者による性的虐待と高位聖職者による隠ぺいなど不適切な対応が相次いだことなどで、信徒の間に不信が高まり、教会を去る信徒が年間50万人近くに上っている。こうしたことに強い危機感を抱いた司教団は、教皇フランシスコが”シノドスの道”を始める以前から、信徒と共に歩む抜本的な教会改革に着手し、司祭の独身制廃止、女性の司祭叙階、同性カップルの祝福を広く承認し、女性に洗礼を施す権限を与える、などを検討課題に載せた。だが、バチカンは、こうした動きを行きすぎた取り組みとして繰り返し警告。

 2019年、教皇フランシスコはドイツの司教団に書簡を送り、ドイツの教会改革の進め方は、「教会の結束を引き裂く危険がある」と警告。さらに、教会改革の進め方に批判的なドイツの神学者に宛てた2023年11月の書簡で、「シノドス委員会」と「シノドス評議会」の設置計画を「教会の秘跡構造と調和できない」と注意していた。

 「シノドス評議会」に関するバチカンの懸念の一つは、教会法で認められていない新しい教会統治機関となり、実質的に司教協議会の権限を奪うことになること。議題の可決は、投票総数の 3 分の 2でなされるとされており、 委員会の委員定員70人のうち過半数が一般信徒で占められているため、理論的には司教団の承認なしに重要事項が決定される可能性がある。

 バチカンの22日の声明は、「シノドス委員会」をめぐる”大騒動”を受けて、バチカンが強硬な路線を引き、ドイツの教会改革は教会法に違反しないこと、バチカンの事前承認なしにいかなる措置もとらないことを、ドイツ司教団に確約させたことを暗示している。

 両者による今後の協議は夏前に行われる予定だが、具体的な日程は明らかにされていない。

 

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2024年3月28日

・10月のシノドス総会第二期に向けた教区司祭による国際会議、米国から5人参加(CRUX)

(2024.3.23 Crux  National Correspondent  John Lavenburg)

 10月の世界代表司教会議(シノドス)総会第二期に向けた教区司祭の国際会議が4月28日から5月2日にかけてローマで、全世界の教区司祭300人か参加して開かれる。

 米国からの参加する5人の教区司祭の一人、ジョセフ・フレンド神父はCruxの取材に、「この国際会議の重要な側面の一つは、信徒と共に福音宣教の現場にいる者としての声を、教会の最高レベルに届けられるようになる、ということです」と語った。「私たちは現場で活動しており、毎日、実際に人々と会い、彼らが必要としていることに対応できるよう、最善を尽くしています。現地レベルの人々の声を代弁することができる、本当に素晴らしい機会となるし、そうする必要があります」。

 Cruxは今週、この国際会議に参加することになったフレンド神父ら3人に話を聞いた。彼らは一様に、 教区司祭の参加が認められなかった昨年10月のシノドス総会第一期を受けて、自分たちが発言すること、世界中の司祭たちと共に時を過ごすことの重要性を強調した。

  2月に教区司祭による国際会議開催を発表した際、バチカンは、この会議を「傾聴、祈り、洞察力の世界規模の会合」とし、目的は、「教区司祭たちがそれぞれの地元の教会で生活している経験に耳を傾け、評価し、普遍的なレベルでのシノドス活動のダイナミズムを経験する機会を提供すること」にあり、この取り組みが10月の第1回教会会議の参加者からの「教区司祭を参加させるさらなる方法を考える必要がある」との指摘に応えたもの、と説明していた。

 米国から参加するビル・スウィッチテンバーグ神父は、「教区司祭の見方を知るだけでなく、『人々の声に司牧者が耳を傾ける教会』となることの重要性を理解するのにも役立つ」と指摘。「教区司祭の視点は、昨年のシノドス総会第一期に欠けていた重要な部分だったと思います。なぜなら、私たち司牧者が人々の声に耳を傾ける教会となる必要があり、信徒たちに目を向け、聖霊が彼らの中に働いておられることを本当に信頼する必要があることを、司牧者自身が理解できるよう助けねばならないからです」と述べた。

 米国司教協議会は20日、この国際会議に出席する5人の教区司祭を発表し、彼らは「”シノドスの道”の歩みへの関与のレベルなど、バチカンのシノドス事務局が定めた基準に基づいて選ばれた」と説明した。5人の司祭叙階年次はは1983年から2020年まであり、全米の教会から選ばれた。 4 人はラテン典礼の司祭、1 人は東方カトリックの司祭だ。

 Cruxの取材に応じた司祭たちは、「自分たちの小教区が受け取ったシノドス総会第一期の会議のまとめは、これまで、教区レベル、国レベル、地域レベルで出された内容をほぼ反映している」と評価。この国際会議で、取り上げることを期待する課題について、スウィッチテンバーグ神父は「教会における女性の役割を肯定的にとらえること」を挙げ、フレンド神父は、所属するリトルロック教区の他の司祭たちに質問書を送り、会議の準備のための意見を聞く場を設けるつもりだ。自分の視点を個人的なものではなく、教区にとってより普遍的なものにする形で、会議に臨みたい」と抱負を語っている。

 (翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

・・・日本はどうする?=この国際会議に、日本の教区司祭が参加する、という話はまだ聞いたことがないし、そもそも、このような会議があることを、日本の司教団は、司祭、信徒に周知していないようだ。

2024年3月26日

・「舟に乗るのに遅すぎることはない」-太平洋諸島の教会が、10月のシノドス総会に向けてオンライン会議

Pope Francis blesses a reproduction of the Barque of St. Peter, found in the Sea of Galilee in 1986 (March 15, 2023)Pope Francis blesses a reproduction of the Barque of St. Peter, found in the Sea of Galilee in 1986 (March 15, 2023)  (Vatican Media)

 

 

2024年3月26日

・シノドスの10の作業グループの検討対象に「女性の助祭職」も(Crux)

(2024.3.15 Crux  Senior Correspondent  Elise Ann Allen)

 ローマ 発– ”シノドスの道”を進める教皇フランシスコの命を受けて昨年10月と今年10月の二回にわたって開かれる世界代表司教会議(シノドス)第16回総会のグレック・シノドス事務局長、総括役のクロード・オロリッシュ枢機卿、国際神学委員会のピエロ・コーダ事務局長らが14日、昨年10月の総会で提起された特定の課題を検討するため、バチカンの10の作業グループを発足させたことを明らかにした。その中には、女性の助祭叙階、LGBTQ+コミュニティの受け入れの在り方などが含まれているという。

 「作業グループでは、女性の助祭叙階や同性愛者への対応などの問題を取り上げるか」との記者の質問に対して、コーダ国際神学委員会事務局長は、「当然、それらは検討課題に上っている」とし、「これらのテーマの考察には、さまざまな材料資料が含まれるだろう… (女性の)助祭職の問題は、シノドス総会で浮上してきたトピックであり、この問題を詳細に検討する必要について合意するかどうかについては、これまで教皇が過去に設けた二つの委員会では結論が出なかったが、今回は(作業グループで)詳細な検討がなされるでしょう」と説明した。

 

*司祭の独身性の是非は作業グループの検討対象にしない

 

 また、「ラテン(ローマ)教会と東方教会の関係を専門とする作業グループが、司祭の独身義務の問題に取り組むのか」との問いには、グレック・シノドス事務局長が「それはありません。昨年10月の総会第一期で、この問題が話題に上ることは一度もなかった」と答えた。

 オロリッシュ枢機卿も、「作業部会では、教会で議論されていることをすべて扱うわけではありません。(総会を含む”シノドスの道”の)過程で、神の民から示された論点だけを検討対象としている。私たちは”教会政治”をしているのではなく、(”シノドスの道”の)歩みに奉仕する者なのです」と語った。

*同性愛カップルの祝福を認めたバチカン教理省声明は見直さず

 

 教会内外で物議をかもしている「教義上、司牧上、倫理上の問題」を検討する作業グループが、「同性カップルへの祝福を認め、世界中から反発を受けている昨年12月のバチカン教理省の声明を見直すことがあり得るか」との質問に対して、オロリッシュ枢機卿は、「私にとって、この声明は、非常に重要で、素晴らしい文書。なぜなら、それは神がすべての人を、『不規則な状況』にある人たちも、愛しておられることを示しているからです」と指摘。

 そのうえで、「この声明は司牧的な文書であり、教義的な文書ではなく、シノドス総会とは何の関係もありません… 教理省と教皇がすでに決定したことは、シノドス総会で再び取り上げるべき問題ではないと思う」とし、「 個人的な見解」としつつ、明確に否定した。

*10の作業グループで扱うテーマは

 

 なお、同日のバチカンの発表によると、10の作業グループは、バチカンの関係省などと協力する形でシノドス事務局が運営にあたり、以下のテーマで詳細な検討を進める。

①東方教会とラテン教会の関係のいくつかの側面について

②貧しい人々の叫びに耳を傾ける

⓷デジタル環境における使命

④バチカン聖職者省の司祭養成基本要綱「Ratio Fundamentalis Institutionis Sacerdotalis(司祭の賜物)」について、宣教のシノダル(共働的)な観点からの見直し

⑤特定の奉仕形態に関する神学的および規範的な事項

⑥司教、奉献生活、教会の諸団体の関係に触れた文書の宣教のシノダルな観点からの見直し

⑦宣教のシノダルな観点から見た、司教の人物と職務のいくつかの側面(司教候補者の選出基準、司教の司法機能、世界の司教の定期ローマ訪問の性質とあり方)

⑧宣教のシノダルな観点からみた各国駐在バチカン大使の地位を持つ教皇の外交代表の役割

⑨物議を醸している教義、司牧、倫理の問題についての共通の認識のための神学的基準とシノダルな方法論

⑩教会の実践におけるエキュメニカルな旅の成果の受け入れ

*作業グループの検討結果は総会閉幕後、来年6月までにまとめ、教皇に報告

 以上の作業グループの創設を命じた教皇フランシスコは、グレック・シノドス事務局長への2月22日付けの書簡の中で、「グループはバチカン関係者だけでなく、世界中の専門家で構成され、彼らの専門知識だけでなく、世界中の現地の教会から集められた『神の民』の経験から得た、『最新の知識』も導入される必要があります」と希望されている。

 作業グループはすでに活動を開始しており、今年 10 月のシノドス総会第二会期で発表される作業計画を作成する任務を負っている。来年6月までに検討作業を終え、結果を教皇に報告するよう求められている。また、検討対象となる課題の範囲が広範にわたることから、国際神学委員会、聖書委員会、およびバチカン法制省との合意に基づいて設立された教会法委員会と緊密に連携している。

 作業グループを構成する専門家たちの選考に当たっては、世界の多様な文化的、地理的背景を持ち、多様な専門知識・経験を持ち、男性と女性の両方が含むことが条件とされた。

 

*教会のシノダリティの様々な側面検討の常設フォーラムも新設

 

 またシノドス事務局は、「教会のシノダリティ(共働性)」の、神学的、法律的、司牧的、霊的、コミュニケーション的側面をさらに詳細に検討するための「常設フォーラム」を設立することを明らかにした。また、10の作業グループは、「シノドス総会(での対話の結果)への対応として設けられたもので、総会の『一部』ではなく、シノダリティそのものに関して、総会の会期よりも長く続けることを目的とした『教皇の自主的な取り組み』」としている。

 関連して、オロリッシュ枢機卿は、報道陣に対し、「二つの会期にわたる今回のシノドス総会のテーマはシノダリティ(共働性)。(これまでの”シノドスの道”の過程で) 神の民からは多くの課題が出されたが、これらすべてをシノドス総会で扱うのは不可能だが、教皇は普遍教会の司牧者としての責任を引き受けられ、広く関心のある具体的な課題について称賛に検討を加えることにしたのです」と説明した。

 会見に参加したバチカン奉献・使徒的生活会省の次官、シスター・シモーナ・ブランビッラも、シノドス総会の役割は「様々な課題をあれこれと網羅的に取り上げるものではありません。重要なことは、世界の教会が、さまざまなレベルで(シノドス総会を含む、これまでの”シノドスの道”の歩みの成果を)シノダル(共働的)な手法でどのように反映させるか、を明確にすること」であり、広く関心のある重要なテーマに取り組む上でも「共に歩むこと」が必要、と述べた。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2024年3月16日

シノドス事務局が今年10月の総会第2会期に向けた2つの文書発表

(2024.3.14 バチカン放送)

バチカンのシノドス事務局が14日、10月に開かれる世界代表司教会議(シノドス)第16回通常総会・第2会期に向けた2つの文書を発表した。

二つの文書は、「シノドス第16回通常総会・第1会期中に浮かび上がった考究を要する命題についての教皇庁諸機関の協力におけるグループ研究」と、「宣教するシノドス的教会になるためには? シノドス第16回通常総会・第2会期を前に神学的考察を深めるべき5つの視点」だ。

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最初の文書は、教皇フランシスコの今年2月16日付の自筆文書中の決定を受けたもので、シノドス第16回通常総会・第1会期中に浮かび上がった熟考すべきいくつかのテーマのうち、特に10の命題について、各問題を専門とする教皇庁諸庁が協力し、シノドス事務局がその責任者となって行うグループ研究について、その進め方とテーマ内容等を記している。

研究対象となる命題として、カトリック東方典礼の教会とラテン典礼の教会の関係や、貧しい人々の声に対する傾聴、デジタル環境における宣教、聖職者のいくつかの特定の役務のあり方についての神学的・教会法的問題、シノドス的・宣教的視点から見た司教のあり方等をめぐるテーマが提起されている。

これらの研究は、来年6月まで続けられるが、今年10月のシノドス総会第2会期の際に進行状況の中間発表が予定されている。

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もう一つの文書は、シノドス第16回通常総会・第2会期を前に、「宣教するシノドス的教会になるためには?」という大きな問いを示すもの。

この指針的な問いを背景に、昨年10月の総会第1会期と今年10月の第2会期の間の期間に、「地方教会のシノドス的・宣教的な顔」、「教会間のグループのシノドス的・宣教的な顔」、「普遍の教会のシノドス的・宣教的な顔」「シノドスの方法」、「宣教するシノドス的教会の『場所』」の5つの視点からの考察を進めるよう求めている。

シノドス事務局は、こうした指針をもとに、世界各国・地域の司教協議会から、各教区の声をまとめ、5月半ばまでに報告を受け、10月の総会第2会期のための討議要綱に生かしていく、としている。

(編集「カトリック・あい」)

2024年3月15日

・「よりシノダル(共働的)な宣教する教会へ力を合わせよう」アメリカ大陸の司教代表が集結

Members of the executive committees of the Episcopal Conferences of Canada, the United States and Latin America (CELAM). Members of the executive committees of the Episcopal Conferences of Canada, the United States and Latin America (CELAM).  

(2024.2. 29  Vatican News )

    米国、カナダ、中南米の司教たちが2月26日から28日にかけて、米タンパ市でアメリカ大陸代表司教会議を開き、共に祈り、シノダル(共働的)な宣教する教会となるための友愛、傾聴、対話の在り方について話し合った。

 会議には、ラテンアメリカ司教協議会連盟(CELAM)、カナダ司教協議会(CCCB)、米国司教協議会(USCCB)の代表たちが参加。会議の最後に、教皇フランシスコあての書簡をまとめ、その成果について 「私たちの対話は多くの実を結び、特に環境と移民問題の分野で、さまざまな共同イニシアチブの可能性を模索することになった」としている。

 CELAM事務局長のリザルド・エストラーダ司教はVatican Newsのインタビューで、アメリカ大陸の教会は「情緒的かつ効果的な合議制」を実践している、と述べ、 「互いの意見に耳を傾け、共通の問題に直面し、アメリカ全土で私たち全員が抱えているこれらの課題に対応すること」と確認したという。

 会談後に発表された共同声明の中で、司教たちは「私たちは互いに共通する課題と対応―司牧的奉仕、安楽死を含む道徳的問題、移民、環境問題、”シノドスの道”など―について話し合った」とし、「共に過ごした3日間で『アメリカ大陸は一つ』と語られた聖ヨハネ・パウロ二世教皇の言葉の意味をかみしめ、私たちが多くの共通点を共有しており、同様の司牧的、社会的関心を持っていることを改めて確認できた」と述べた。

 さらに、共に過ごした時間が「キリストにある友愛の絆を強め、よりシノダル(共働的)で宣教的な教会とするために、”主のぶどう園”でさらに効果的な協力の進め方を理解するのに役立った」と付け加えた。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南条俊二)

 

2024年3月1日

・バチカンの3省連名で、ドイツ司教団に「シノドス評議会」設置の採決を中止させる

(2024.2.20 Vatican News   Salvatore Cernuzio)
   バチカンは、パロリン国務長官、フェルナンデス教理長官、プレボスト司教長官の連名の書簡を16日付けで、ドイツ司教協議会(DBK)に送り、現在開催中のDBK総会で予定していた「シノドス委員会」の規約採決をいったん中止するよう要請。DBKも19日までにこれを受け入れ、同規約の採決を議題から外した。この問題の扱いについてバチカン側は、今後持たれるDBKとの協議まで判断を留保する、としている。
 DBKが今総会で採決を予定していた「シノドス委員会」は、ドイツの教会が、教皇主導の”シノドスの道”に先んじて進めて来たドイツ版”シノドスの道”の歩みの最大の”成果”であり、昨年、司教団と一般信徒による協議で承認された「統治・意思決定評議会」導入のための準備を行うのが目的。司教約27人と一般信徒約50人で構成され、教会の権威、女性の役割、性道徳、司祭生活などドイツの教会の主要課題を協議し、実施可能な決定を下す機能を持つとされている。
 このようなドイツの教会の動きに対して、教皇フランシスコは昨年11月、ドイツの女性神学者4人に宛てた書簡で、「このような評議会は、教会のsacramental structureとは調和できない」とし、昨年1月にバチカンが出した書簡で既に評議会の設置が差し止められていることを確認している。
 バチカンの国務長官、教理長官、司教長官の連名によるDBK宛て書簡は、「シノドス委員会」の規約採決を中止し、バチカンとDBK代表者との協議後まで、判断を持ち越すよう求めている。協議の日程はまだ明らかになっていないが、教皇によって承認されたこの書簡は、「もしシノドス委員会の規約が、協議以前に採択された場合、協議の意味をなさなくなるだけでなく、進行中の対話プロセス全般の問題が生じるだろう」と”警告”。
 「(ドイツの教会が設置を目指している)ような評議会は、現在の教会法では想定されていない… そのような評議会の設置に関する決定も、司教協議会には設置のための規約を承認する権限がないため、無効となる」とし、 このような問題点はすでに教皇によって強調されており、「したがって、『シノドス委員会』の規定を承認することは教皇の命令に反し、既成事実を再び教皇に突きつけることになる」とも述べている。

 この書簡を受けて、DBKは19日、シノドス委員会の規約に関する採決を、22日まで開かれる総会の議題から削除したが、DBK会長は19日の会見で「(最近のバチカンの)警告とは関係なく、ドイツの司教団は、改革の道を進むつもりだ。改革の根本にわたる部分をバチカンと協議するのは当然。バチカンに敬意を表して、シノドス委員会の創設に関する項目が総会の議題から削除したのもそのためだ」と言明。

 シノドス委員会が設立の準備をするドイツ教会の「統治・意思決定評議会」によって、「いかなる形でも司教の権限を制限するつもりはない。性的虐待などのスキャンダルによってドイツ教会の権威が損なわれている現状に抜本的に対処するための、本当に意思決定につながる、拘束力をもち、透明性のある助言を(評議会から)求めようとしているのだ」と説明している。

 

2024年2月21日

・教皇、シノドス総会第1会期で注目された主要テーマの研究グループ設置、第2会期の日程発表

Pope Francis attends the Synod session in OctoberPope Francis attends the Synod session in October  (Vatican Media)

(2024.2.17 Vatican News )

 教皇フランシスコは17日、新たな証書を発表、2023年10月の世界代表司教会議(シノドス)総会第1会期で注目されたさまざまなテーマを検討するための研究グループを設置するとともに、総会第2会期の日程を決定された。

 総会第2会期は10月2日水曜日から10月27日日曜日までとし、「シノダリティ(共働的)な教会」を目指すための課題への取り組みが継続される。これ先立ち、9月30日から10月1日までの2日間を準備のための霊的黙想の期間とし、参加者は9月29日までにローマに到着するものとする。

 第1会期の会合で浮上したテーマのいくつかを掘り下げるための研究グループは、教皇庁の管轄官庁とそれらを調整するシノドス事務局によって創設される。

 創設を決めた証書で、「随時確立される世界代表司教会議(シノドス)のプロセスを支援し、これに伴うシノドス事務局の任務には、教会会議の精神に基づいてさまざまな司教と地方教会との関係を促進することが含まれる」とし、「教皇庁は、それぞれの固有の能力に応じて、シノドス事務局の活動に協力し、研究グループを形成し、シノドスの方法に従って詳細な研究を開始する」と結論づけている。 

 2023年12月11日に出されたシノドス事務局長による文書「2024年10月に向けて」は、次回のセッションで「教会のあらゆるレベルでシノダリティをどのように実践するかに焦点を当てること」をすでに強調している。

 教皇証書では、”シノドスの道”の歩みで、耳を傾けることから浮かび上がった最も重要なテーマのいくつかは「神学的、正典的、司牧的な考察に、かなりの時間を必要とする」とされ、これらのテーマの研究には、各大陸とローマ教皇庁の専門家がそれぞれの能力に応じて参加することとしている。

 17日発表の証書では、どのような研究グループを設立し、どのようなテーマを考察するかについては定義されていないが、 昨年10月のシノドス総会第一会期の会合終了時に投票で承認された総括文書では、いくつかの教会規範の更新の必要性、叙階牧師の形成、司教と修道会との関係、ディアコンテートに関する神学的・司牧的研究など、いくつかのテーマが示されている。

 12月に出されたシノドス事務局長の文書と17日の教皇証書から推測されるように、この研究グループは、さまざまなテーマに関する普遍教会の考察を支援する有用なツールとして役立つだろう。 だが、それらは、教会における交わりの表現であるシノダリティそのものに焦点を当てる次のシノドス会議で議論される材料を直接構成するものではない。研究グループの考察結果は、最終的にシノドス事務局が調整を行い、教皇に直接報告することになる。 

 なお、教皇は17日、シノドス事務局に現在の10人に加えて新たに以下の6人の顧問を任命する人事も発表された。

 リエージュ教区(ベルギー)のモンシニョール・アルフォンス・ボラス司教代理、 ジル・ルーティエ・ラヴァル大学(カナダ)神学教授、 オーモンド・ラッシュ・オーストラリア・カトリック大学神学准教授、 シスター・ビルギット・ワイラー・ペルー・カトリック大学神学教授、 トリシア・C・ブルース宗教社会学協会次期会長、マリア・クララ・ルケッティ・ビンゲマー・リオデジャネイロ・カトリック大学神学教授。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

2024年2月17日

・日本の教会のシノドス総会第二会期に向けた取り組み発表

(2024.1.27 カトリック・あい)
 日本の司教団が26日付けでシノドス特別チーム担当の菊地功・司教協議会会長名で、10月のシノドス総会第二会期に向けた日本の教会としての取り組みを以下のように発表した。

日本のカトリック教会の皆様

シノドス特別チーム 担当:菊地功
世界代表司教会議 第16回通常総会第2会期に向けての取り組みについて

教皇庁シノドス事務局からの2023年12月11日付書簡「2024年10月に向けて」に記載されている指示に従う形で、今後の日本の教会での取り組みを検討するため、昨年末に司教協議会にシノドス特別チームが設置されました。メンバーはアジアの大陸別シノドスに参加した三名(西村桃子さん、辻明美さん、高山徹神父)に小西広志神父と私で構成しています。当チームは以下に示す取り組みを計画し、この度司教協議会の承諾を得ましたので皆様にお知らせします。
なお、準備に必要な公文書などは、邦訳されて中央協議会のホームページで公開されていますので、ご参照ください。

 

*教皇庁シノドス事務局の指示は、主に次の二点です。

  1. 「シノドス的」教会のあり方についての意見書の、5月15日までの提出。
  2. 「シノドス的」な活気ある取り組みの報告。

これを踏まえ、さらに教皇フランシスコの言葉、「このシノドスとはシノダリティについてのものであり、他のあれこれのテーマについてではありません。……重要なのは、考察する方法、つまりシノドス的方法です」から示唆を得て、以下の三点を計画しました。特別チームの一番の願いは、「シノドス的方法」を多くの方々が知り、体験してくださることです。

 

*2024年10月の第二会期に向けての日本での取り組み。

  • 「シンドス的方法」を紹介する『シノドス ハンドブック』の作成と配布
  • 各教区レベルでの「シノドスの集い」の開催と、そのための支援。
  • 日本の教会レベルでの「シノドスの集い」の開催。

それぞれの具体的内容については、今後、準備ができ次第、お知らせいたします。
なお第二番目の教区レベルでの「シノドスの集い」については、第二会期開始前の本年9月末ころまでの開催を希望します。

また三番目については、以下の要綱で開催します。

 日本の教会におけるシノドスの集い=日時:2024年3月7日(木)午後3時から8日(金)午後3時まで ・会場:日本カトリック会館(東京都江東区潮見)・参加者:各教区の司教全員、それぞれの教区の、司祭、奉献生活者、信徒の代表1名ずつ。

詳細は別途、各教区事務局にお知らせいたしますが、具体的には各教区から4名の参加者は、一堂に会して丸テーブルを囲みながら「霊における会話」を実施します。

そこで生まれてきた意見や提案を教皇庁シノドス事務局に提出します。これはシノドス事務局からの書簡「2024年10月に向けて」にある指示に沿ってのものです。

しかし、この取り組みは、シノドス事務局への提出文書を作成するためにするのではなく、むしろ、「ともに歩む」教会の実際を参加者が体験するためするものだと考えます。

これからもシノドスの歩みは続いてまいります。日本の教会の皆様には、中央協議会のホームページなどを通じて必要な情報を提供してまいりますので、ご一緒に道を歩んでくださるようお願い申し上げます。

以上

2024年1月27日

・シノドス事務局長がフィリピンの代表団に、総会第一会期の結果と10月の第二会期への対応を語る

Cardinal Mario Grech, Secretary General of the Synod of Bishops 

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2024年1月21日

・シノドス事務局の総会第二会期に向けた取り組み書簡・全文

(2024.1.19 カトリック・あい)

   “シノドスの道”を担当するバチカンのグレック・シノドス事務局長とオロリッシュ・シノドス総会総括責任者は昨年12月12日までに、全世界の司教たちにあてて、2024年10月に予定する世界代表司教会議(シノドス)第16回総会第二会期に向けた取り組みに関する書簡を送った。

 その概要は、すでにVatican News で伝えられ、「カトリック・あい」でその翻訳を掲載済みだが、1月19日に付けのカトリック中央協議会ホームページで、その全訳が掲載されたので以下に転載する。

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 世界代表司教会議(シノドス) 第16回通常総会 2024年10月に向けて

            シノドス事務局

2021年10月9日に教皇によって開始された旅、「ともに歩む教会のため――交わり、参加、そして宣教」を継続していくために、今後、シノドス総会第2会期(2024年10月)までの数カ月間に取るべき手順について、シノドス事務局通常評議会によって作成され、承認された指示を以下にまとめました。

シノドス2021-2024の全過程は、旅を続けるためのひらめきの源泉となります。聞き取りと意見聴取のフェーズにおいて、さまざまなレベルのシノドスの集いに参加した人々、とりわけ第1会期の参加者は、複数であり、かつ違いを交わりの豊かさとして生きることのできる教会を、具体的に体験してきました。

この体験は、平和と一致が可能であると信じることが困難な世界に向けられた、預言者的なことばです。わたしたちは、復活した方から招かれ、派遣されて、現代世界に福音を告げ知らせます。シノドス的教会として成長することは、この招きと使命に応える具体的な方法なのです。

総会に参加した人々の証言は貴重です。彼らの証言は、わたしたちが受け取ったたまもののかけがえのない一部であり、どんな文章でも凝縮することのできない豊かな体験を伝えています。主によって招かれ、派遣された弟子として互いを認め合う兄弟姉妹のシノドス的な出会いは恵みであり、喜びの源です。こうした体験から、このたまものを分かち合い、より多くの人々をこのダイナミズムに巻き込みたいという願いが生まれます。

参加者の証言に加え、第1会期の成果は、会期終了後に承認され、シノドス2021-2024のウェブサイト(www.synod.va)で多言語で入手可能な「まとめ」報告書に集成されています。この文書は、二つの会期間に、神の民の旅の参照点となります。

とりわけ、シノドスの歩みは、わたしたちがこれまで連続して取り組んできた三つのレベル、すなわち、各地方教会レベル、地方教会の集合体(全国、地域、大陸)レベル、全教会レベルを絡み合わせながら、以下に示す路線に沿って継続されます。これらの作業路線を承認しながら、教皇が思い起こしたとおり、「このシノドスとはシノダリティについてのものであり、他のあれこれのテーマについてではありません。……重要なのは、考察する方法、つまりシノドス的方法です」。

このような方向で、これまでの歩みは進められてきました。また、このような方向で、第1会期の作業を発展させるよう求められています。第1会期中、総会は、大きな関連性をもつ事柄をシノドス的方法で取り上げ、収れんする事柄を指摘し、取り組むべき課題を示し、提案をまとめました。これらは非常に重要な問題であり、そのいくつかは全教会レベルで、ローマ教皇庁の諸省と協力しながら検討される必要があります。

こうした中には、たとえば、『カトリック新教会法典』と『東方教会法典』の更新を見据えた予備的研究(「まとめ」1章、r)、叙階された奉仕者の養成に関する『基本綱要(Ratio fundamentalis)』(11章、j)、司教省文書『ムトゥエ・レラチオネス』(10章、g)、あるいは助祭職、より具体的には女性の助祭職への参入に関する神学的・司牧的研究の進展(9章、n)などが含まれます。

これらのテーマの一覧表は、シノドス総会の成果として教皇に提出されます。シノドス事務局によって調整された、全大陸から選出された専門家グループは、教皇庁の関係各省とともに、教皇によって指示されたテーマについて、シノドス的な方法で作業するよう要請されていきます。この作業の進捗に関する報告は、2024年10月の第2会期で発表される予定です。

 

1.考察を深めるために指針となる問い

地方教会とその集合体は、まず、シノドスのテーマの根幹をなす「まとめ」報告書の諸要素を深めることによって貢献するよう求められています。これらの貢献は、次の質問によって導かれます。

どのようにすればわたしたちは、宣教においてシノドス的教会になりうるか」

 この新たな考察の目的は、復活した主とその福音を現代世界にのべ伝えるという一つの使命の中で、洗礼を受けた一人ひとりと各教会の独自の貢献を発展するために、わたしたちがそれぞれの状況や文脈の中でたどることのできる道筋と、採用することのできる手段を明らかにすることです。

したがって、これは、教会組織をより効率的なものにするための技術的、あるいは手続き的な改善計画に限定するような要請ではなく、むしろ、わたしたちが呼ばれている宣教への専心の具体的な形、すなわち、シノドス的教会にふさわしい、一致と多様性の間のダイナミズムを表現するものについて考察するようにとの呼びかけです。

この点で、使徒的勧告『福音の喜び』27項を読み直すことは役立つでしょう。「わたしは、すべてを造り替えるような『宣教という選択肢』にあこがれています。それは自己防衛ではなく、習慣も、様式も、時間も、言語も、そして教会のあらゆる組織的構造も、現代の福音化にふさわしい手段となるものです。

司牧的な回心が要請する構造改革は、次の意味においてしか理解されないでしょう。つまり、教会の全構造をいっそう宣教へと向かうものとすること、すべての領域で通常の司牧活動をより広くいっそう開かれたものとすること、司牧に携わる者がつねに『出向いていく』態勢であるよう励ますことです。

そして、こうした配慮によって、イエスが友として招いた人が皆、積極的にこたえるよう支えることです。オセアニアの司教たちに向けてヨハネ・パウロ二世が述べたとおりです。『教会の刷新はすべて宣教を目的とすべきです。教会的な内向性というものに陥らないために』」。

指針となる問いの中で特定された綿密な作業が志向する地平は、キリストがわたしたちに託された宣教のダイナミズムによって動かされる改革です。ここにおいて、わたしたちは司牧上の回心によって支えられます。この回心は、主の約束に従ってわたしたちを決して一人にしない霊が、わたしたちを招き、成し遂げさせるものです。

 

1.1 深めるための二つのレベル

この指針となる問いは、つねに「まとめ」報告書全体を参照点として、二つのレベルで取り組む必要があります。

a)地方教会レベルで。神の民全員の、宣教における差別化された共同責任をどのように強化することができるでしょうか。宣教に関して、どのような関わり方、組織、識別のプロセス、意思決定が、共同責任を認識し、形作り、促進することを可能するでしょうか。この共同責任をよりよく表現するために、どの奉仕職や参加型組織を新たにし、導入することができるでしょうか。「まとめ」報告書の中、8〜12章、16章、18章を、より具体的に参照とすることができます。

b)諸教会間の関係、異なるレベルの地方教会の集合体間の関係、ローマの司教との関係というレベルで。「教会全体の次元とその地域的ルーツとの間の動的バランス」(「まとめ」報告書5章、g)を見極めるため、どのようにすればこれらの関係性を創造的に明示することができるでしょうか。ここではとくに、「まとめ」報告書の13章、19章、20章を参照とすることができます。

 

1.2 作業整理のためのいくつかの提案

指針となる問いと、上記の二つのレベルから始めて、各地方教会はさらなる意見聴取を実施することが求められ、利用可能な時間内で何が可能か、どのようなアプローチをとるのが最善かを決断します。最初のステップは、「まとめ」報告書の関連する章を振り返りながら、指針となる問いに取り組む視点を選ぶことです。現実的には、すべての内容を検討することは不可能でしょう。

したがって、各地方教会は、自らの状況、特徴や体験に照らして貢献できる部分に焦点を当て、シノダリティの、目に見える具体的なしるしとなる、優れた実践を分かち合うよう招かれています。決定されたことに基づいて、各教区・東方教会教区は、このさらなる意見聴取の成果を、それが属する司教協議会または東方教会の位階機構に、各協議会・機構が間もなく提示する時期と方法で送ることになります。

明確にしておきますが、この作業は、シノドスの歩みをゼロから始めることでも、第1段階で行われた聞き取りと意見聴取のプロセスを繰り返すことでもありません。この段階では、すでに設置されている教区レベルの参加型の団体やシノドス・チームに加え、神の民の中でさまざまな体験、技能、カリスマ、奉仕職を表現し、その視点が「どのように」ということに焦点を当てる上で、とりわけ助けになる人やグループを参加させることが重要になります。

つまり、叙階された奉仕者(とくに小教区の司祭)、その他の司牧リーダー(たとえばカテキスタや、草の根共同体や小共同体のリーダー、とくに地域によっては司牧拠点のリーダー)、男女奉献生活者、信徒団体・教会運動体・新しい共同体のリーダー、教会関連の団体や組織(学校、大学、病院、一時収容施設、文化センターなど)の責任者、神学者や教会法学者などを参加させるのです。

司教協議会と東方教会の位階機構は、このプロセスのこの部分の参照点であり、その方法と時期を定め、教区・東方教会教区と調整しながらそこからの意見を集めることが求められています。彼らはまた、自分たちのレベルでも、大陸レベルでも、適切で実行可能と思われることに従って、同じ指針となる問いから始めて、詳細な研究を継続することが求められています。

地方教会レベルにおいても、また地方教会の集合体レベルにおいても、真の意味でシノドス的な識別を行うためにはまた、神学的・教会法的な専門知識だけでなく、人文科学・社会科学の貢献も必要で、そこには、これらの分野の専門家や学術機関が含まれます。

各教区・東方教会教区からの意見を集めた後、司教協議会・東方教会の位階機構、さらに、どの司教協議会にも属さない教区は、最大8ページのまとめを作成し、2024年5月15日までにシノドス事務局に送付する任務を負っています。こうして集められた資料に基づいて、第2会期の『討議要綱』が作成されます。

2.シノドスのダイナミズムを活かしながら

過去2年間、神の民全体を巻き込んできたシノドスのダイナミズムを維持し、活性化させることは、上に概説した詳細な調査と意見聴取の作業と同様に重要です。第1会期は、優先事項として、「シノドスの歩みに参加する人々の数を増やし、これまでに現れた参加への障害を克服すること」(「まとめ」報告書、1章、m)を指摘し、また、デジタル環境を含め、注意を払うべきさまざまな態様やグループを指摘しました。

この目的のために、各地方教会もまた、「まとめ」報告書全体に目を通し、自分たちの状況にもっとも合致する要望を集めることが求められています。これを基に、第1フェーズですでに成功裏に採用された方法、とりわけ「霊における会話」を用いて、神の民全体を巻き込むためのもっとも適切な取り組み(養成活動、詳細な神学研究、シノドス形式による祭儀、草の根の意見聴取、マイノリティや貧困・社会的周縁の状況で生活するグループからの聞き取り、論争の的となっている課題に取り組む場など)を推進することができるようになります。

修道会、奉献生活会、信徒団体、教会運動体、新しい共同体もまた、同様のことを行うことが求められ、所在する教区や東方教会教区の作業に貢献することとなります。その目的は、シノドスの歩みの第1フェーズが始まり、大きな実を結んだ、すべての人、とりわけ教会生活の周縁にとどまる人々に耳を傾け、対話するダイナミズムを維持することです。

そのように実行しようと望む各地方教会は、それが属する司教協議会または東方教会の位階機構に、宣教に向かうシノドスのダイナミズムを成長させるために重要であると思われる優れた実践を分かち合いつつ、実施された活動や体験についての簡潔な証言(2ページ以内)を送付することができます。司教協議会と東方教会の位階機構は、2024年5月15日までにこれらをシノドス事務局に送付する責任があります。

これらの報告は、第2会期中に総会が直接識別する対象にはなりませんが、しかし、総会メンバーが読むことができるようになります。その目的は、総会の作業を位置づける枠組みを構成するための助けとすることです。また、体験や優れた実践を共有することで、同じ課題に取り組むよう求められている諸教会間の出会いと協力のダイナミズムが活性化されることもあるでしょう。

 

3.責任者とその任務

総会の二つの会期の間の旅の主体は、それぞれの地方教会です。このフェーズにおいて、各教区・東方教会教区の司教は、刺激を与えるという代えがたい役割を担っています。つまり、自らの教区・東方教会教区でさらにこの意見聴取を行い、同伴し、その結果を検証するのは、司教の任務です。

このプロセスを実施し、活性化させるために、各領域からのシノドス総会メンバーの協力と、これまでのフェーズで異なるレベルに設置されたシノドス・チームの協力を求めることが示唆されています。

司教協議会と東方教会の位階機構は、自らのレベルでの詳細な作業に直接関わり、各地方教会の調整役を果たすことが求められています。

とりわけ、

1)指針となる問いで指摘された、深める作業に関して、司教協議会と東方教会の位階機構に以下のことを求めます。

  • このプロセスに同伴し、意見聴取の方法と時期について地方教会に指示を与えること、
  • 司教協議会と東方教会の位階機構が適切と考える方法に従って、地方教会の集合体レベルでもまた、指針となる問いの詳細な研究を実施すること、
  • 受け取ったり、作成した各報告のまとめを準備し、5月15日までにシノドス事務局に送付すること。

2)シノドスのダイナミズムを維持するための取り組みに関しては、司教協議会と東方教会の位階機構に以下のことを要請します。

  • 諸地方教会のグループ化を含め、宣教におけるシノドス的教会としての成長を可能にする取り組みを推進し続けること、
  • 教区・東方教会教区が作成した証言と優れた実践を収集し、それらを要約せずに、5月15日までにシノドス事務局に送付すること。

バチカン、2023年12月11日

2024年1月19日