・10月のシノドス総会第二期に向けた教区司祭による国際会議、米国から5人参加(CRUX)

(2024.3.23 Crux  National Correspondent  John Lavenburg)

 10月の世界代表司教会議(シノドス)総会第二期に向けた教区司祭の国際会議が4月28日から5月2日にかけてローマで、全世界の教区司祭300人か参加して開かれる。

 米国からの参加する5人の教区司祭の一人、ジョセフ・フレンド神父はCruxの取材に、「この国際会議の重要な側面の一つは、信徒と共に福音宣教の現場にいる者としての声を、教会の最高レベルに届けられるようになる、ということです」と語った。「私たちは現場で活動しており、毎日、実際に人々と会い、彼らが必要としていることに対応できるよう、最善を尽くしています。現地レベルの人々の声を代弁することができる、本当に素晴らしい機会となるし、そうする必要があります」。

 Cruxは今週、この国際会議に参加することになったフレンド神父ら3人に話を聞いた。彼らは一様に、 教区司祭の参加が認められなかった昨年10月のシノドス総会第一期を受けて、自分たちが発言すること、世界中の司祭たちと共に時を過ごすことの重要性を強調した。

  2月に教区司祭による国際会議開催を発表した際、バチカンは、この会議を「傾聴、祈り、洞察力の世界規模の会合」とし、目的は、「教区司祭たちがそれぞれの地元の教会で生活している経験に耳を傾け、評価し、普遍的なレベルでのシノドス活動のダイナミズムを経験する機会を提供すること」にあり、この取り組みが10月の第1回教会会議の参加者からの「教区司祭を参加させるさらなる方法を考える必要がある」との指摘に応えたもの、と説明していた。

 米国から参加するビル・スウィッチテンバーグ神父は、「教区司祭の見方を知るだけでなく、『人々の声に司牧者が耳を傾ける教会』となることの重要性を理解するのにも役立つ」と指摘。「教区司祭の視点は、昨年のシノドス総会第一期に欠けていた重要な部分だったと思います。なぜなら、私たち司牧者が人々の声に耳を傾ける教会となる必要があり、信徒たちに目を向け、聖霊が彼らの中に働いておられることを本当に信頼する必要があることを、司牧者自身が理解できるよう助けねばならないからです」と述べた。

 米国司教協議会は20日、この国際会議に出席する5人の教区司祭を発表し、彼らは「”シノドスの道”の歩みへの関与のレベルなど、バチカンのシノドス事務局が定めた基準に基づいて選ばれた」と説明した。5人の司祭叙階年次はは1983年から2020年まであり、全米の教会から選ばれた。 4 人はラテン典礼の司祭、1 人は東方カトリックの司祭だ。

 Cruxの取材に応じた司祭たちは、「自分たちの小教区が受け取ったシノドス総会第一期の会議のまとめは、これまで、教区レベル、国レベル、地域レベルで出された内容をほぼ反映している」と評価。この国際会議で、取り上げることを期待する課題について、スウィッチテンバーグ神父は「教会における女性の役割を肯定的にとらえること」を挙げ、フレンド神父は、所属するリトルロック教区の他の司祭たちに質問書を送り、会議の準備のための意見を聞く場を設けるつもりだ。自分の視点を個人的なものではなく、教区にとってより普遍的なものにする形で、会議に臨みたい」と抱負を語っている。

 (翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

・・・日本はどうする?=この国際会議に、日本の教区司祭が参加する、という話はまだ聞いたことがないし、そもそも、このような会議があることを、日本の司教団は、司祭、信徒に周知していないようだ。

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2024年3月26日