・仏ニースの大聖堂が襲撃を受け、3人殺害される、イスラム過激派か

(2020.10.29 カトリック・あい)

 フランスのニースにあるカトリックのニース・ノートルダム大聖堂で29日、イスラム過激派のテロとみられる襲撃事件があり、3人が死亡、数名のけが人が出ている模様だ。

 現地からの複数の報道によると、襲撃は現地時間同日午前9時ごろ発生。ニース市長の発表では、襲撃犯は犯行時、アラビア語で「神は偉大なり」と叫んだという。仏メディアによると、被害者3人のうち2人は教会内でのどを切られるなどして死亡。1人は教会付近のバーに逃げ込んだが、追いかけてきた襲撃犯に殺害された。襲撃犯は警官に撃たれ、病院に搬送された、という。

 フランスでは今月16日に、イスラム教預言者ムハンマドの風刺画を教材にした中学教員が刺殺され、マクロン仏大統領は犠牲となった教員を「英雄」と称賛し、国家追悼式を実施。「(表現の)自由への闘い」を重視するとして、ムハンマドの風刺画を擁護した。

 さらに、仏政府は、暴力を誘発するツイッターを拡散したとして、イスラム教徒の人道団体やモスクに対する閉鎖を命令。イスラム主義への対決姿勢を鮮明にしており、「国内の分断をあおる」とする懸念の声も出ていた、という。

 イスラム人口は仏国内で1割近くを占めるが、風刺画をめぐっては、イスラム圏のトルコやパキスタン、アラブ諸国で反発が広がり、仏製品に対するボイコット運動に発展している。

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2020年10月29日