【シノドス総会】12日朝の全体会議でイスラエルとハマスの戦いの最中にある中東の人々のために祈り

(2023.10.12 Vatican News   Deborah Castellano Lubov)

 シノドス総会は12日の全体会議での朝の祈りを、特に聖地の平和を祈ることに捧げ、バグダッドのカルデア・カトリック教会のルイ・ラファエル・サコ総主教が「世界中で戦争に苦しみ、恐怖の中で暮らしているすべての人々」のために祈った。

 総主教は祈りの前に「世界、特に聖地だけでなく、ウクライナ、イラク、イラン、レバノンでの暴力の平和のために祈っていただきたいと思います… それぞれの国の人たちは、将来に大きな希望を抱き、恐れや不安を抱えながらではなく、尊厳と友愛のうちに生きることを待っています」と述べ、「人類が暴力のない一つの家族となるように」と、祈り、友愛、そして苦しんでいるすべての人々との連帯を呼び掛けた。

 参加者たちは詩編130章(Vatican News は「129章」としているが、130章の間違い)の「主よ、深い淵の底からあなたに叫びます。わが主よ、私の声を聞いてください」(1‐2項)など、いくつかの祈りを唱え、サコ総主教も「ああ、すべてを顧みられる神よ、あなたを起源とする人類全体が、暴力もなく、不条理な戦争もなく、兄弟の精神をもって一つの家族を形成し、平和に団結して暮らせますように」と祈った。

 また、フォコラーレ運動の指導者でパレスチナ人のカトリック教徒、マーガレット・カラム氏も 「主よ、私たちは聖地のために、前例のない暴力にさらされているイスラエルとパレスチナの人々のために、犠牲者、特に子供たちのために、負傷者のために、人質にされた人々のために、行方不明者とその人々のために祈ります。苦悩と停滞のこの数時間において、私たちは教皇の声と、平和を願う世界中の人々の合唱の祈りに声を合わせます」と祈った。

 さらにカラム氏は、中東の他の国々や戦争中のすべての国が恐怖と破壊の中で暮らしてきたことを振り返り、 「主よ、これらの民族と、不安定と暴力による紛争という同じ状況にある人々が、正義、対話、和解が不可欠な手段となる人権尊重の道を見つけることができるよう、兄弟的な世界の構築に尽力できるよう私たちを助けてください。 平和を築いてください」と主に願った。。

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 教皇フランシスコは、これまで、水曜の一般謁見などの機会に、聖地や中東で暴力に見舞われた国々など、戦争に苦しむ国々の平和のために数え切れないほどの祈りを捧げてきた。 昨年2月にロシアの軍事侵攻が始まって以来、苦しみ続けているウクライナの和平実現に数え切れないほど祈り、行動してきた。 中東にも、2021年3月にイラクを訪問している。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2023年10月12日