Pope Francis attends the Synod session in October (Vatican Media)
(2024.2.17 Vatican News )
教皇フランシスコは17日、新たな証書を発表、2023年10月の世界代表司教会議(シノドス)総会第1会期で注目されたさまざまなテーマを検討するための研究グループを設置するとともに、総会第2会期の日程を決定された。
総会第2会期は10月2日水曜日から10月27日日曜日までとし、「シノダリティ(共働的)な教会」を目指すための課題への取り組みが継続される。これ先立ち、9月30日から10月1日までの2日間を準備のための霊的黙想の期間とし、参加者は9月29日までにローマに到着するものとする。
第1会期の会合で浮上したテーマのいくつかを掘り下げるための研究グループは、教皇庁の管轄官庁とそれらを調整するシノドス事務局によって創設される。
創設を決めた証書で、「随時確立される世界代表司教会議(シノドス)のプロセスを支援し、これに伴うシノドス事務局の任務には、教会会議の精神に基づいてさまざまな司教と地方教会との関係を促進することが含まれる」とし、「教皇庁は、それぞれの固有の能力に応じて、シノドス事務局の活動に協力し、研究グループを形成し、シノドスの方法に従って詳細な研究を開始する」と結論づけている。
2023年12月11日に出されたシノドス事務局長による文書「2024年10月に向けて」は、次回のセッションで「教会のあらゆるレベルでシノダリティをどのように実践するかに焦点を当てること」をすでに強調している。
教皇証書では、”シノドスの道”の歩みで、耳を傾けることから浮かび上がった最も重要なテーマのいくつかは「神学的、正典的、司牧的な考察に、かなりの時間を必要とする」とされ、これらのテーマの研究には、各大陸とローマ教皇庁の専門家がそれぞれの能力に応じて参加することとしている。
17日発表の証書では、どのような研究グループを設立し、どのようなテーマを考察するかについては定義されていないが、 昨年10月のシノドス総会第一会期の会合終了時に投票で承認された総括文書では、いくつかの教会規範の更新の必要性、叙階牧師の形成、司教と修道会との関係、ディアコンテートに関する神学的・司牧的研究など、いくつかのテーマが示されている。
12月に出されたシノドス事務局長の文書と17日の教皇証書から推測されるように、この研究グループは、さまざまなテーマに関する普遍教会の考察を支援する有用なツールとして役立つだろう。 だが、それらは、教会における交わりの表現であるシノダリティそのものに焦点を当てる次のシノドス会議で議論される材料を直接構成するものではない。研究グループの考察結果は、最終的にシノドス事務局が調整を行い、教皇に直接報告することになる。
なお、教皇は17日、シノドス事務局に現在の10人に加えて新たに以下の6人の顧問を任命する人事も発表された。
リエージュ教区(ベルギー)のモンシニョール・アルフォンス・ボラス司教代理、 ジル・ルーティエ・ラヴァル大学(カナダ)神学教授、 オーモンド・ラッシュ・オーストラリア・カトリック大学神学准教授、 シスター・ビルギット・ワイラー・ペルー・カトリック大学神学教授、 トリシア・C・ブルース宗教社会学協会次期会長、マリア・クララ・ルケッティ・ビンゲマー・リオデジャネイロ・カトリック大学神学教授。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)