・教皇、クエレット枢機卿に対する教会法に基づく捜査せず、と判断

Cardinal Marc OuelletCardinal Marc Ouellet  (Vatican Media)

 バチカンの司教省長官、マーク・クエレット枢機卿に性的虐待を受けたとするカナダ人女性の訴えについて、教皇フランシスコは、予備捜査の結果を踏まえて、教会法に基づく捜査を行わないことを決めた。

 バチカン広報省のマッテオ・ブルーニ長官が18日の声明に明らかにしたもので、それによると、「女性”F”に関するクエレット枢機卿の性的虐待についての教会法に基づく捜査を開始するのは、根拠が不十分だ」と教皇は判断された、としている。

 枢機卿に対する訴えは先日、明るみに出たもので、10年以上前、枢機卿がカナダのケベック大司教時代に性的虐待がなされた、というもの。声明によると、女性からの訴えを受けて、教皇はジャック・セルべ神父に予備捜査を命じたが、同神父による報告では、クエレット枢機卿の性的虐待容疑について正式な捜査を始める根拠は見つからなかった、という。

 (翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2022年8月19日