・「あらゆるレベルの『透明性』が教会に必要、それなしに信頼回復はない」-バチカン未成年者・弱い立場の成人保護委員会のオマリー枢機卿

Cardinal Seán O’Malley, President of the Pontifical Commission for the Protection of Minors (archive photo)Cardinal Seán O’Malley, President of the Pontifical Commission for the Protection of Minors (archive photo) 

*教会指導者たちは、「真実を語る」ことを恐れてはならない

 

 オマリー委員長はまた、虐待への対応に関して「教会の透明性」を高める取り組みについて言及し、これまでに取られた具体策として、いわゆる「教皇の秘密」を変更する使徒的勧告や、虐待に関与した司教の教区長ポストの解任を明確にするための継続的な取り組みなどを挙げ、 「透明性は非常に重要。教会のあらゆるレベルで透明性がなければ、教会が信頼を回復することはできない」と強調。

 スモール神父も「人々が何よりも望んでいるのは、真実が語られることだ、ということが、これまでの委員会の活動の中でも明らかになっっています。人々には真実を告げられる権利がある。 教会の指導者が、人々に真実を伝えることを恐れることもありますが、皆を信頼し、真実を伝えなければ、信者たちも私たちを信頼しません。 そして、それは透明性、誠実さ、開かれた心の証しであり、私たちがもっと取り組む必要がある課題です」と語った。

 インタビューの終わりに、委員長は、「委員会の最も重要な使命は、被害者の代弁者になるように努めることであり、これが教会のあらゆる場所で優先事項となるよう懸命に働くことです」と強調。 「『子供たち』が私たちの最優先事項であり、子供たちの安全が私たちの最大の目標であることを人々に証しし、私たちに対する人々の信頼を回復できなければ、福音宣教は不可能になります」と言明した。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2024年3月9日