【教皇ポルトガル訪問4日目】「マリアはいつも私たちを歓迎し、急いで助けに来てくださる」ファティマの聖母巡礼聖堂で若い病者たちとロザリオの祈り

(2023.8.5  Vatican News By Lisa Zengarini)

 教皇フランシスコはポルトガル訪問4日目を迎えられた5日朝、滞在中のリスボンからヘリコプターでファティマに移動され、聖母巡礼聖堂の「ご出現の礼拝堂」で、病気の若者や受刑者と共にロザリオの祈りを捧げられ、説教の中で、「聖母マリアはいつも”急いで”私たちを助けに来られ、人生で進むべき道を示してくださいます」と強調された。

 ファティマの聖母巡礼聖堂前の広場には、若者たちをはじめ約20万人の巡礼者が集まり、 教皇は彼らを祝福された後、ご出現の礼拝堂で聖母像の前で、約100人の若い病人や数名の受刑者たちと共に、ロザリオの祈りを捧げられた。

  教皇は、数カ国語による祈りの後の説教で、「このご出現の礼拝堂は、人々を喜んで迎え入れる開かれた教会の、素晴らしいイメージを提供しています」とされたうえで、「教会には扉がないので、誰もが中に入ることができます。そして、母なる教会は、自分の子供たちにも、誰に対しても、開かれた広い心を持っています」と説かれた。

 続いて、教皇は、マリアが受胎告知を受けた後、どのようにして「最初に巡礼を行ったか」に注意を向けられ、「聖書にあるように、 年老いた、いとこのエリザベトが妊娠していると知るやいなや、マリアは、急いで出かけました。そのように、マリアは問題が起きると、いつも駆けつけてくださいます」と指摘。さらに、 「私たちがマリアを呼ぶたびに、彼女は私たちのところに来てくださいます。私たちの母親なので、急いで私たちの近くに来ようとされるのです」と強調された。

 また、マリアはイエスの生涯に同行され、イエスが復活された後も、聖霊を待つ弟子たちに同行し、聖霊降臨後の教会共同体に同行を続けられたが、「マリアは、決して皆の注目の中心にはおられない。私たち全員を歓迎しながらも、イエスに従い、イエスが求められることを行うようにと、私たちに告げられます―『主の言うとおりにしなさい』と」と語られ、 「ここ(ファチマ)に来るたびに、私たちはこのことを思い起す必要があります。マリアは特別な、なさり方でここに来られ、私たちにイエスを指し示され、多くの不信仰の心をイエスに開いてくださったのです」と説かれた。

 そして、広場に集まった若者たち、巡礼者たちに、「マリアに眼差しを向け、彼女が私たちに何を指し示しておられるのか、イエスが私たちに何を求めておられるのか、と自問する」よう促され、説教を締めくくられた。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2023年8月5日