【教皇ポルトガル訪問3日目】「イエスは私たちと共に旅を続けておられる」WYD大会参加者と十字架の道行き

(2023.8.4 Vatican News  By Christopher Wells)Pope Francis leads the Way of the Cross in Lisbon

     ポルトガル訪問3日目の4日夕、教皇フランシスコは、リスボンのエドゥアルド7世公園で、世界青年の日(WYD)大会最大の行事に一つ「十字架の道行き」を主宰され、若者たちに、「イエスは今日も、私たち共に歩み続け、私たち一人一人が愛と希望に満たされていること」を伝えられた。

「祈りと共に歩む」

 

 十字架の道行きを始めるに当たっての言葉で、教皇は「今日、皆さんはイエスと共に歩むことになります」と語りかけられ、イエスがこの地上におられた時、「歩かれ、病人を癒され、貧しい人々の世話をされ、正義を行われました… 歩き、説教し、私たちに教えられた」ことを、彼らに思い起させられた。

 そして、「私たちの心に最も深く刻まれているイエスが歩まれた道は、カルヴァリオへの道―十字架の道、です。 そして今日、皆さんは、祈りとともに歩みます – 私たちは(祈りながら歩みます)、私もです – 祈りと共に、皆さんは十字架の道を新たにしようとしているのです」と説かれた。

 

「御言葉は肉となった」

 また教皇は、「イエスの道とは、私たちの間を歩むために、神ご自身から生み出されるもの。ヨハネ福音書の冒頭の言葉(「初めに言葉があった。言葉は神と共にあった…」)を覚えていますか」と参加者たちに問いかけられ、 「そして、言葉は人となり、私たちの間を歩まれました。神は、私たちを愛されるから、それをなさるのです」と強調された。

 次に教皇は、参加者たちに「自分の人生に悲しみをもたらす事柄」を思い浮かべ、同時に、「イエスは私たちと悲しまれ、私たちと共に涙を流してくださる。悲しみをもたらす暗闇の中で、私たちに寄り添ってくださる」ことを思い起すように、「心の沈黙の中で、イエスと悲しみを分かち合う」ように、勧められた。

 

「イエスは私たちの涙をぬぐいに来られる」

 そして、しばらく沈黙された後、教皇は、「イエスはその優しさで、私たちの隠された涙をぬぐってくださいます。私たちの孤独や恐れを和らげ、慰めで満たしてくださるために、いつもそばにいてくださいます。それだけでなく、イエスは、私たちに『愛するというリスク』を負うよう促されながら、私たちの人生を通して、いつも寄り添ってくださるのです」と説かれた。

 二度目の沈黙の後、教皇は若者たちに「自分たちの苦しみ、不安、惨めさ、そして『もう一度、自分の魂のほほ笑みを取り戻したい、という願い』について、改めて考えるように促され、「私たちの魂が再びほほ笑むように、『十字架に向かって歩み、十字架上で亡くなられたイエス」に再度注目されて、慰めの言葉で締めくくられた。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2023年8月5日