☩「神の目をとめさせるマリアのように謙虚になろう」無原罪の聖マリアの日に

Pope Francis at the window during his AngelusPope Francis at the window during his Angelus  (Vatican Media)

(2021.12.8 Vatican News  Francesca Merlo) 教皇フランシスコは無原罪の聖マリアの祝日の8日、聖ペトロ広場の会衆と共に正午の祈りを捧げられ、説教の中で、「謙虚さー神への近さーで聖母マリアに倣うように」と促された。

 説教で教皇は、この日のミサで読まれたルカ福音書(1章26‐38節)を取り上げ、「福音書は、私たちにマリアの心の素晴らしさを詳しく説明してくれます」と語られた。

 この箇所の初めに、神に遣わされた天使ガブリエルがマリアのところに来て、「おめでとう、恵まれた方」と呼びかける。

 教皇は「これが真実なら、彼女には、悪がない、罪がない、無原罪である、ということを意味しますが、天使のこのような挨拶に、マリアはひどく戸惑います」とされ、「大げさなあいさつや、名誉な誉めには、おごり高ぶりを引き起こすことがあります。イエスも、あいさつされたり、誉め言葉をかけられたり、注目されたりする人に、寛大ではありませんでした」と述べらえた。 そして、「マリアにとって、天使のあいさつが自分にはあまりにも過ぎた言葉であるように思えましたが、その謙虚さが、神の目を引きつけたのです」と指摘された。

 教皇は、この場面には「マリアの心の素晴らしい特徴が見られます。 彼女は何も主張しません。謙遜さの中で、神からすべてを受け取ることを知っているからです」。そして「このようにマリアの心は、自分自身から解放され、完全に神や他の人々に向けられています。これこそ、本当の謙遜でなのです」と説かれた。

 さらに教皇は、このような天使のあいさつを通した神の宣言が、村の広場ではなく、壁に囲まれた家の中で為されたことに注目され、「ナザレのその小さな家で、誰も経験したことのないような驚きを与えたのです。この質素な壁に囲まれた中で、神は歴史を変えられた。そして、今でも、神の恵みは、偉大な歴史的な出来事であるよりも、そのような場所で働くことを好まれるのです」と強調された。

 説教の最後に教皇は、会衆に対して、「生後マリアに恵みを求めなさい。マリアは、福音と自分の生活は別物だという誤った考えから、私たちを解放してくれます。そして、カードや絵とは関係のない、神聖さの理想への熱望に私たちをかき立てます。神聖さとは、自分自身から解放され、神と私たちが出会う隣人にしっかりと目を向けて、謙遜に、喜びを持って日々を生きることです」と促され、「心を失わないようにしましょう。マリアに助けを求める人は誰も見捨てられることはありません!」と締めくくられた。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2021年12月8日