☩「皆が喜びと責任を共有できる環境を育んで」教皇、イタリアの”シノドスの道”担当司教、司祭、信徒たちに注文

教皇フランシスコ、イタリアの教会のシノドス担当者らと 2023年5月25日 バチカン・パウロ6世ホール教皇フランシスコ、イタリアの教会のシノドス担当者らと 2023年5月25日 バチカン・パウロ6世ホール  (Vatican Media)

 教皇フランシスコは25日、バチカンのパウロ6世ホールでイタリアの”シノドスの道”の歩みを担当する司教、司祭、修道者、一般信徒との集いを持たれた。

 教皇はあいさつで、「地方教会レベルの”シノドスの道”の歩みで、互いに耳を傾け合うことで得た回心と刷新の道を、これからも勇気をもって進み、小教区やキリスト教共同体が持つ力を引き出していくように」と激励。

 さらに、2015年のフィレンツェでのイタリアの教会会議で示された教会を特徴付けるべき三つの顔-「謙遜」「無私無欲」「真福八端の精神」を改めて強調された。

 そして、「第二バチカン公会議から60年経った今も、『選ばれた人たちだけが司牧活動を率いる』という誘惑が、まだ、教会の中に見られます」と指摘。「すべての人が自分の家と感じられるように、教会共同体を大きく開き、司牧のための組織や方法が小さなグループを生み出すのではなく、『皆が喜びと責任を共有できる環境を育む』ことができるように」と願われた。

 また教皇は、「他者の中に、その人のカリスマと豊かな特性を見出すように」、「特に教会の中で目立たない人々、声を持たない人々、時には困難で複雑な過去のために疎外感を感じている人々に寄り添うように」と求められた。

 さらに、司祭至上主義に陥らないことは当然として、「新しい状況を前にして、恐れから一種の『守りの姿勢』に入ったり、逆に『自分の影響力』をことさらに示そうとすることがないように」と司祭たちに忠告された。

 最後に教皇は、”シノドスの道”は、「私たちが、喜びと謙遜と創造性のうちに歩み、『自分たちが皆弱い存在であり、互いの助けを必要としていること』を自覚するように求めている」と話され、「”シノドスの道”の歩みの主役は、私たちではなく、聖霊です… 聖霊が、私たちに、他者の言葉に耳を傾けさせ、対話させ、識別に導き、そして何よりも、調和を醸し出してくれるのです」と強調された。

(編集「カトリック・あい」)

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2023年5月26日