教皇フランシスコは14日正午のRegina Coeliの祈りの後、中東で戦争拡大の恐れが強まっていることに対して、ただちに「暴力のスパイラル」を止め、関係する全ての国が和平の向けた対話の努力に全力を傾けるよう求めるとともに、ガザで苦しむ人々を支援するよう心から訴えられた。
教皇は、ここ数時間に届いたイラン介入後のイスラエル情勢悪化に関するニュースを「祈りと懸念、さらには悲しみ」をもって見守っている、と語られ、「どの国も他国の存在を脅かすべきではなく、すべての国が平和の側に立ち、イスラエル人とパレスチナ人が二つの国家で安全に並んで暮らせるよう支援すべきです」と強調された。 さらに、「隣り合う二つの国となることは、彼らの深く正当な願望であり、彼らの権利です!」とも付け加えられた。
そして、ガザでの停戦と交渉の道を「決意を持って」進めるよう改めて訴え、「人道的大惨事に陥った」ガザ地区の住民の苦しみを思い、「苦しみを軽減するためのあらゆる努力」を関係国の指導者たちに呼び掛けられ、「数か月前に誘拐された人質たちが解放されるように!」と祈られた。さらに、「このように苦しみを味わわされ続けているとは! 平和を祈りましょう。 これ以上の戦争、これ以上の攻撃、これ以上の暴力を続けてはなりません。 対話にYes、そして平和にYesです!」と訴えられた。
教皇はまた、世界中の戦争で苦しんでいる子供たち、特にウクライナ、パレスチナ、イスラエル、ミャンマーの子供たちへの祈りを新たにされ、「こうした子供たちのために、そして私たちの世界の平和のために祈ってください」と、世界の全ての人に呼び掛けられた。
戦争によって子どもたちが負う重荷について語る中で、カトリック教会が5月25日から26日にかけて、初めての「世界子供の日」を迎えることを思い起こされ、聖ペトロ広場に集まった会衆の中にいる子供たちと世界中で見守っている人々に対して、この日の準備に努めていることに感謝し、このイベントに向けて旅をする子供たちに祈りをもって寄り添うことを約束され、「私は皆さんを待っています。より良い世界、平和な世界への喜びと願いを分かち合うように」と励まされた。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)