Pope Francis holding rosary and Gospel of young fallen Ukrainian soldier, Oleksandr, during his Wednesday General Audience (VATICAN MEDIA Divisione Foto)
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(2024.4.3 Vatican News Deborah Castellano Lubov)
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教皇フランシスコは3日の水曜恒例一般謁見の終わりに、ロシアによる侵攻からウクライナを守る戦いで命を落とした若いウクライナ兵が残したロザリオと聖書を手にされ、「世界中で戦争の狂気の中で亡くなった多くの方々のために祈るように」と呼びかけられた。
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ロシアは2022年2月からウクライナ侵攻を続けているが、特に国境を接するウクライナ東部では激しい攻撃を続け、主要都市のひとつアウディーウカは激戦の末、2月にロシア軍が制圧、ウクライナ軍は撤退を余儀なくされている。
教皇が手にしたロザリオと聖書は、この防衛戦で亡くなったウクライナ兵が携帯していたもの。
*彼は、詩篇『主よ、深い淵の底からあなたに叫びます。わが主よ、私の声を聞いてください』に下線を引いていた
教皇は、「私の手には、戦争で亡くなった兵士が残したロザリオと新約聖書があります。この若者はオレクサンドル、アレキサンダーという名前で、23歳でした」と語られ、「オレクサンドル。彼は新約聖書と詩篇を読み、詩篇の130章の『主よ、深い淵の底からあなたに叫びます。わが主よ、私の声を聞いてください』に下線を引いていました。その23歳の若者が、アウディーウカの戦いで命を落としたのです 」と深く悲しまれた。
そして、手にされたロザリオと聖書を示し、「これが彼のロザリオ、彼が読み、祈った聖書です」とされ、聖ペトロ広場に集まった信徒たちに、「この若者と、この狂気の戦争で亡くなった彼と同じように多くの人たちのことを思い、黙祷を捧げるように。戦争は常に破壊をもたらす。犠牲となった彼らを思い起こし、祈りましょう」と促された
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)