
(2021.10.3 Vatican News Francesca Merlo)
教皇フランシスコは3日の年間第27主日正午の祈りの中で、国軍クーデター以降、苦しみのどん底にあるミャンマーの人々が速やかに平和を取り戻すことができるように祈られた。
教皇は、多大な苦しみを受けている人々の住む「愛する国土」に神が「平和の贈り物」とくださるよう懇願するとともに、「そこに住む人たちの手は、もはや痛みと死の涙をぬぐうことはできない状態にまでなっている。それでも、困難を克服し、平和の到来のために協力するため共に働くことは可能です」と励まし、祈られた。
民主選挙で選ばれた政権は2月に国軍のクーデターによって転覆させられ、国軍は武力で政権を奪取した。以来、国軍に反発し、民主政治を取り戻そうとする人たちや、反国軍武装勢力などに対する国軍の武力による弾圧は激しさを増し、多くの死者を出す一方で、国内外の難民も増加を続けている。
国際的な批判の声も高まっているが、当事者による対話による事態収拾の目途は立っていない。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)