(2021.11.3 Vatican Neews Christopher Wells)
教皇フランシスコは3日、水曜恒例の一般謁見で、聖パウロの「ガラテヤの信徒への手紙」を題材にした講話を続けられ、パウロの信徒たちへの言葉「霊によって歩みなさい」(5章16、25節参照)を取り上げられた。
*聖霊は一生続く「キリストの道」の案内役
まず、「イエスを信じることは、イエスに従うことを意味します。そして、それは、自分の利益を求めるのと反対のこと、利己主義を避けることを意味します」と説かれた教皇は、ガラテヤの信徒への手紙で「霊によって歩みなさい」「霊によって進もうではありませんか」とパウロが語っている聖霊は、「私たちが洗礼を受けた時に始まり、一生続く、とてつもなく素晴らしいが、困難でもある『キリストの道」を歩む私たちの旅の案内役なのです」と語られた。
そして、「イエスの道で、キリスト教徒は『人生の前向きなビジョン』に導かれます。そのビジョンは、「人生で出会う悪や困難を否定するのではなく、神を信じることは、いつも私たちの反抗よりも強く、私たちの罪よりも大きい、ということを意味するのです」と説明。
*パウロが「霊によって歩むこと」を自分自身にも勧めたのは
「聖パウロはガラテヤの信徒たちに『霊によって歩む』ように勧めるとき、自分自身に対しても進めているのです。なぜなら、彼は自分の中にキリストがおられることを知っていたけれども、まだ目標に到達していないこともはっきりと自覚していたからです」と続けられ、「パウロは、自分自身を彼の教会共同体の上にではなく、皆の旅のただ中に置きました。それは、聖霊に導かれ、神に従うことがどれほど必要なことなのか、しっかりと示すためだったのです」と語られた。
また教皇は、「聖霊に従って歩むことは、個人としてだけでなく、共同体としての私たちにも求められる。厳格な戒律に頼ってイエスに従えという『刺激的だが、要求の厳しい』呼びかけに応えるのは容易なことだが、そうすれば、『自由の道』から外れてしまいます。聖霊に従って歩む旅には、『恵みと慈しみ』のスペースが必要です」と指摘。
*道から外れた人には優しさと謙虚さをもって正せ
「他の人が間違いを犯したり、イエスの道から外れたりしたとき、彼を裁きたくなることがよくあります。そのような場合には、我が身を振り返りなさい。それでも、他人を正す必要があると感じたら、優しさと謙虚さをもって、そうすべきです」と諭され、 「聖霊は、私たちに優しさの賜物を与えるだけでなく、私たちに連帯し、他の人の重荷を負うように勧めます。私たち野兄弟姉妹を正す最高の手段は『愛』ー兄弟姉妹の善を願うことです」と強調された。
最後に教皇は、「聖霊に導かれて、喜びと忍耐をもってこの道を歩むように」と、信徒たちを励まされた。
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