・Sr.岡のマリアの風 (75)聖母マリアの月に沖縄に出張して…

 先日、沖縄のシスターたちにマリアさまの話をするために呼ばれて、まさにルカ(私)の滞在中に「梅雨入り」という「初体験」をしました。

 沖縄で梅雨入りということは、日本で今年一番ですね。でも、しとしとと降る、という梅雨のイメージではなく、 嵐に近いどしゃ降り。(しかも、次の日は、昨日の雨がウソのようにピタッと止んでおだやかな日)

 部屋には「何でこんなに大きい?」と、「本土人」の常識では言いたくなるかなり大きな除湿器がありました。それでも三時間もすれば満杯。場所が変われば、習慣も違う、来て、見て、経験しないと、分からないことはたくさんある、と妙に納得。

 ちなみに、沖縄のシスターたちによると、台風のとき、「沖縄人」たちはいくら危ないから海に近づくな、と放送があっても、海に行くんだそうです。
「えっ、なぜですか?」と私が聞くと、「それが沖縄の人。荒れ狂った海を見て、波の音を聞くのが好きだから」という返事。

 私も茨城県生まれで、太平洋の荒れた海を見て育ったから、分かる気がする~、と言うと、それから、話がはずんで、だから私たち、「風の谷のナウシカ」大好きです、え、私も大好きです!それから「モアナと伝説の海」…え~、私も!と…

 滞在、四日間、一日中、風がビュンビュン吹いていました。沖縄は小さな(?)島だから、海風がずっと吹いているんですよ、風がないと、息が詰まる、と彼女たち。まさに「ナウシカ」の世界。

 もともと風の好きな私は、飛ばされそうなほどの風の中で、しばし、ぼ~っと立って、沖縄の遠くの海を見ていました。

は「勝手に生えてきた」というパパイアの木が数本。小さな実もなっていて、朝の食卓にも出ました。「ちゃんと世話をしていないから、小さいです」とシスターたち。でも、甘くておいしかったですよ。

 帰りがけには、「シスター、修道院にお土産買わなくていいですよ、もう、送りましたから」。

 帰って数日後、大きな段ボールで、沖縄らしいクッキーが届いた。 一つひとつのクッキーが(それも大きめ、沖縄らしい!)ヤシの実がデザインされた袋に入っていて、その名も「スーパー・クッキー」(!)

 荒海に翻弄されながら、しっかりと海の星、マリアさまを見つめてたくましく生きている「沖縄人」たちに、力をいただきました。感謝!

(岡立子=おか・りつこ=けがれなき聖母の騎士聖フランシスコ修道女会修道女、教皇庁立国際マリアン・アカデミー会員)

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2022年5月31日