Sr 阿部のバンコク通信 ⑫タイの女子刑務所に定期訪問、受刑者の受洗も

  タイ国には147 の刑務所があり、現在約320,000人が刑に服しています。その内、麻薬に関わる罪過で逮捕さらた受刑者が85パーセント、男性がその約3分の2 を占めています。友人司祭と信徒が刑務所を訪問していると知り、私も数年前から参加しています。

 刑務所では、ミサ、許しの秘跡、要理、聖書(レクツィオディヴィーナ)、体験の分かち合い等を行います。現在はナコンラチャシーマ県の女子刑務所の1ヶ所に絞って月1度参加。一昨年の復活祭には16人が受洗。クリスマスや復活祭にはプレゼント、会食のために、ご馳走を作って大鍋を持ち込むこともあります。事前に申請し許可を受け、透明な袋に入れ、全てが厳重な検査を受けての持ち込みです。身分証明書を責任者のカテキスタを通し事前に提示し、当日は3度の関所なるものを通過し、携帯、財布、バッグ等は全てコインロッカーに置いて所内に入ります。

 訪問先の女子刑務所は、タイ国のほぼ中央に位置し、バンコクから北へ220km。車で3時間、面会時間に間に合うように早朝出発します。10数年前から刑務所の訪問宣教をしているカテキスタが、参加できる司祭と交渉し当日の準備。面会の日、刑務所前で顔を合わせ、パパ様のお勧めを胸に私の1日を捧げます。この日を楽しみに待っている所内の友の顔が浮かんで来ます。毎月、感謝のミサを共にするのが楽しみです。
「私が牢獄にいた時、あなたは訪ねてくれた」と言われたイエスの言葉に従って・・。

(阿部羊子=あべ・ようこ=バンコク在住、聖パウロ女子修道会会員)

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2017年7月31日 | カテゴリー :