Sr阿部のバンコク通信 ⑥亜熱帯のタイで暮らす術は・・

 凌ぎやすい乾季から、タイはただ今気温上昇中。亜熱帯常夏の気候、猛暑あり、豪雨あり、爽やかな時ありで、東北育ちの冬に強い私の体も順応して20余年、「人間って凄いな」と創造主の御業に感嘆しながら生きています。暑い辛いが苦手な私が、無料サウナで汗を流しながら元気に宣教に励んでいる、主に感謝の一言です。

 タイ国に住んで、亜熱帯気候に親しんで、気づいた事。汗をかき、水で汗を流す生活、新陳代謝を良くし、毒も不純物も流し出して、自然健康管理のおかげで至って元気です。

 また、経済的に余裕の無い、貧しい者が、衣食住何とかなる環境。果物は年中豊富、米は地域によっては二毛、三毛作。これで冬の厳しさがあったら…死傷者続出、となるところ。

 暑い気候では、過労死など考えず、ギスギスせずに生きなければ、人生やっていけない。休み休み、ホッと一息つきながら働くと、自然と生活に遊びが出来てくるのです。秒刻みに時間をやりくりしていた私を、心身ともに順応させながら余裕と隙だらけの人間に変えてくれました。

 海外からやって来る観光客の太陽とのんびり人生を楽しむ姿が、此処かしこに見受けられる理由です。駐在の日本人がタイでの生活を満喫しているのも、太陽とケセラセラのタイ人の醸し出す雰囲気の所以だと思います。

 フーッと息を出し切って、また新しい空気をいっぱいに吸う… そんな時を生活の中に限りなく取り入れたら、ふと我に返って俯瞰するとか…。 イエスの福音は、確かに人生にそのような契機を与えてくれる、常夏の炎天下で生きながら実感している日々です。日本の皆さまに、〝暑い″祈りの声援を送ります。

(阿部羊子=あべ・ようこ=バンコク在住、聖パウロ女子修道会会員)

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2017年1月26日 | カテゴリー :