・Sr.阿部のバンコク通信(54)復活祭!”ゴールデンシャワー”降り注ぐタイ正月

   亜熱帯地方のタイは、ただ今気温上昇中。これから暑い季節に入り、復活祭と、水を掛け合って祝うタイ正月が訪れます。

 「ソンクラーン」と言って、4月13~15日がタイ国のお正月に当たり、復活祭と前後又は重なり、聖金曜の大斉の日に当たることもあります。その時は国を挙げてのお祝いに、教会共同体も順じ、正月を祝いご馳走を楽しみます。

 タイの自然界も熱い太陽の陽射しを浴びて、亜熱帯の果物が店先に並びます。不思議な姿形、色鮮やかな果物、『神様、よくもまぁ考えたもの』と感動しながら味わっています。ランプターン(タイ語でグォ)などは、ミヒャイル•エンデのモモのモジャモジャ頭を赤くしたみたいで、本当に面白い。「God must be crazy」 と叫びたいです。ライチのようなフルーツ「ランブータン」が人気を集める理由。 (オリーブオイルをひとまわしニュース) - LINE NEWS

 それと美しい花々、特にタイの国花の「ドークラーチャプルック(王様の樹)」は見事です。黄金色の藤の花、英語の呼び名のゴールデンシャワーの如く降り注ぎます。和名は「ナンバンサイカチ(南蛮皀莱)」、日本では沖縄に見られるようです。(左の写真は、私の属しているバンコクの聖ミカエル教会のもの)

 1951年植林の日、農業省の提案で、木葉花実とも薬用として有益なこの木を、国民の健康のため植え始め、1963年に国花と制定されました。「国王の」と呼ばれるのは、プーミポン前国王の誕生日の色で、美しい鮮やかな黄色の花。国民からたいそう親しまれ愛される花だからです。

 在位60周年記念には9万9999本植樹されました。9は「カーオ」と発音し、「前進」の意味もあり、縁起がいい数字で、吉祥儀式の勲功授与に使用する器具もこの木で作られます。タイ国の至る所に植えられ、親しまれる強い大木です。

 日本は美しい春、タイは青空に黄金色に輝くゴールデンシャワーの下で、主のご復活祭、おめでとうございます。天からのゴールデンシャワーを浴び、新型コロナウイルス大感染の渦中からの解放、前進を心から念願しております。

(阿部羊子=あべ・ようこ=バンコク在住、聖パウロ女子修道会会員)

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2021年4月1日