・典礼の新翻訳、バチカンが認可、祈願や叙唱など来年から実施

(2021.10.20 「菊地大司教の日記」より)

 すでにお聞き及びだと思いますが、典礼の新しい翻訳が認可され、来年2022年の待降節、2022年11月27日から実施されることになりました。認可を受けるには長いプロセスがあったのですが、現時点ではミサの式次第と第一から第四までの奉献文の翻訳が認可されているに過ぎません。それ以外のいくつも箇所は、まだ認可をいただいていません。

 なお今回の認可には、これまで翻訳がなされていなかったミサの終わりの荘厳な祝福や、ミサの始めの回心の祈りのところで行われる灌水式の式文が含まれていますので、これは今後ミサの時に活用されることを期待しています。

 大変面倒なことなのですが、しかしこのまますべてのが認可を受けるのを何年も待つこともふさわしくありません。というのも、現在のミサ典書は、2002年にラテン語規範版の第3版がバチカンから公表され、「一日も早くその第3版に沿った典礼でミサを捧げるように」とされているからです。

 そのため、祈願や叙唱などはこれまでのミサ典礼書に記されているものを併用して、来年から実施することになりました。今年からすぐではないのは、司祭も信徒も準備が必要だからです。司祭もこれから、何回か研修会を開催して、学んでいきます。

 信徒の方にも一緒に学び備えていただくために、日本カトリック典礼委員会から『新しい『ミサの式次第と第一~第四奉献文』の変更箇所」という小冊子が用意され発売されています。一冊税別で260円です。

 これまでの翻訳の経緯などが記されていますし、翻訳を変更した箇所についてはその理由が丁寧に解説されています。

 今後、小教区なでも学びの機会が準備されますので、どうか時間を掛けて学んでいただき、来年待降節の実施に備えてください。全体の翻訳が認可されて、新しいミサ典礼書(赤表紙のあの厚い本)が出来るまでには、まだまだ時間がかかるものと思います。歌ミサのための式次第のメロディーもどうなるかまだ未定です。皆様のご協力をお願いいたします。

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2021年10月20日