カトリック系のニュースサイトUCANEWSは、14日に数百人のカトリック教徒が首都ヤンゴン市内をデモ行進し、祈りとロザリオを唱えたと報じている。
参加した若者たちは、市民の不服従運動を意味する「Free Aung SanSuuKyi」「We support CDM」と書かれたプラカードを掲げ、修道女たちも、街路を行進し、修道院で祈りを捧げ、デモ参加者に食事を提供するなど市民との連帯を示している。キリスト教徒が多く住むカチンの最北端の州では、修道女たちが教会の敷地の入り口に立ち、「独裁政権に反対」「人々の声に耳を傾けよう」と書いたプラカードを掲げた。
ミャンマーの国軍は今月1日に、スーチー女史はじめ、彼女が率いる国民民主連盟(NLD)のリーダーたちを拘束、政権を奪取。その後も、NLD関係者などの逮捕が続いている。これに対して、多くの国民が反発。6日に最初の大規模な抗議行動が始まって以来、何千人もの宗教関係者も抗議に参加している。
こうした動きに対して、軍は14日夜になって、主要都市の治安体制を強化、全国のインターネットを8時間にわたって遮断。軍に逆らう者は、罰金刑も含め最長20年の懲役刑にする、と警告した。いくつかの都市には、軍の装甲車を出動させ、威圧している。
国連のアントニオ・グテーレス事務総長は14日、ミャンマーの軍と警察に対し、平和的集会の権利が「完全に尊重され」、デモ参加者が「報復を受けない」ように求めた。国連人権理事会から指名された同国における人権状況の特別報告者であるトーマス・アンドリュース氏は「治安部隊の深夜の襲撃、抗議者の逮捕、権利の剥奪など、まるで、軍の将軍たちが人々に宣戦布告をしたような状態だ。インターネットの切断、軍隊の突入… 自暴自棄寸前だ。将軍たち、あなた方は責任を問われることになる」と警告している。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)