・バチカンの支援援助省長官、再びウクライナを訪問、防寒着や発電機届ける

 バチカン支援援助省のコンラート・クライェフスキ長官(枢機卿)が、教皇フランシスコからの派遣を受け、再びウクライナを訪問した。信仰による慰めをもたらすことはもとより、教皇の精神的寄り添いを伝え、人々の連帯によって集められた物資を必要とされる場所に確実に届けることを目的としている。

 支援物資は長官自らが運転する大型ワゴンと数台のトラックで運ばれ、厳しい冬の寒さの中で電力不足に苦しむウクライナの人々のために善意の個人や企業から寄せられた多くの防寒着や40台の発電機などが中心となっている。

 クライェフスキ長官がバチカン・ニュースに電話で語ったところによれば、枢機卿は18日、ウクライナ国境に近いポーランド南東の都市プシェムィシルを訪問し、ウクライナ東南部ドンバス地方から避難した多くの母子を受け入れているカリタスに必要物資を届けた。さらに19日、同枢機卿らはポーランドからウクライナに入り、西部の都市リヴィウに到着した。

 長官によれば、一行はウクライナに外交使節としてスムーズに入国できたが、国境のチェックポイントでは、審査にかかる時間に加え、雪の影響で通行に支障が生じており、入国する車両は数時間から半日以上に渡り待機しなければならない。また、道路の4分の三が止まったトラックで埋まり、その列は30キロ近くに及んでいた。長官一行は今後数日、リヴィウから、ザポリージャ、オデッサ、首都キーウなど攻撃の被害が大きい都市の様々な場所を訪れ、各地に発電機等を届ける予定という。

(編集「カトリック・あい」)

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2022年12月21日