(2018.8.15 「カトリック・あい」)
バチカン発表によると、8月21日から26日にかけて、アイルランドの首都ダブリンで、カトリック教会の「世界家庭大会」が開かれる。
聖ヨハネ・パウロ2世教皇が1994年に始められてから9回目となる今回のテーマは「家庭の福音:世界のための喜び」。教皇フランシスコが家庭をめぐる2つのシノドス(全世界代表司教会議)をもとに発表された使徒的勧告「愛の喜び」への信徒たちの理解を深め、分かち合う機会とすることを目指している。
教皇フランシスコは25日から2日間、ダブリンを訪問、大会に参加され、大会の頂点となる「家庭の祝祭」(25日)と「閉会ミサ」(26日)を主宰される。
この一方で、現地からの報道によると、同国から米国、チリ、オーストラリアなどに広がり、次々と新事実が出て泥沼状態の聖職者による児童性的虐待と高位聖職者による隠ぺいのスキャンダルを背景に、アイルランドの新聞、テレビなどのメディアが、前アイルランド大統領のマリー・マカレーズ女史が明らかにしたこのスキャンダルに絡むバチカン高位聖職者による同国政府に対する不当な圧力について大きく報じている。
スキャンダルの早期終息、徹底した再発防止、そして教会と聖職者の信頼回復に腐心している教皇の、ダブリンでの言動に教会関係者だけでなく国民の多くが注目しているようだ。