(2017.1.21 菊地功)
この数日、大雪になって寒さの厳しい新潟から、日中は気温が30度を超えるタイのバンコクへ、カリタスアジアの会議のために4日ほど出かけてきました。この季節の日本から熱帯地域への移動は、着るものをどうするかも含めて、荷造りが結構面倒です。
私が現在2期目の責任者を務めているカリタスアジアでは、昨年6月の地域総会で決議して以来、中期計画(戦略計画=Strategic Plan)の策定に取り組んできました。カリタスアジアではこれまでにも同様の計画を策定してきましたが、その作業は一部の人だけが参加する委員会などで行われてきたため、メンバー全員が自分自身の計画だという意識を持つことが出来ていませんでした。(いわゆる計画のOwnership=当事者意識を持つことです)
そこで今回はなるべくカリタスアジアの多くの人が参加して策定できるようにと、アジアの四つの地域別の研修会を開催するなどして、できる限り広く意見を吸い上げて策定にあたりました。私も昨年は、そのうちの二つ、中央アジア地域の研修でキルギスに、また南アジアの研修でネパールに出かけ、研修会に参加して、様々な意見に接することが出来ました。また各地域社会におけるカリタスにとっての様々な課題も目の当たりにすることが出来ました。

2017年から2020年までのカリタスアジアの中期計画は、1月19日にバンコクで開催された地域委員会(理事会)で承認され、そのお披露目が、1月20日にバンコクのホテルで行われました。
お披露目と言うよりも、なるべく多くの関係者に集まってもらって、策定されたばかりの中期計画について意見やアイディアをいただき、それに基づいて今度は3月の地域委員会までに活動計画を策定し、この中期計画と活動計画を6月に開催される地域総会に提出するというタイムスケジュールです。
20日の集まりには、アジアの24のカリタスメンバーのうち13のカリタスから代表が参加し、それに国際カリタスの事務局や欧米のパートナーとなるカリタスの代表など、全部で33名が参加し、小グループでの話し合いを含めて丸一日かけての意見交換を行いました。(参加したのは、バングラデシュ、シンガポール、インド、インドネシア、ネパール、マカオ、ミャンマー、パキスタン、スリランカ、キルギス、タジキスタン、台湾、ベトナム。アジア以外では、国際カリタス、ベルギー、ドイツ、スペイン、米国)
カリタスアジアという存在は、アジアの各国にあるメンバーカリタスの活動を調整したり、協力関係構築に取り組んだり、全体のために研修を行ったり、複数国で取り組むプログラムのための資金調達をしたりすることであり、カリタスアジア自体が活動団体として何かのプログラムを直接行うわけではありません。
今回の計画策定で、特にこれからの4年間、緊急災害への取り組みや備えを重点的に強化し、また、貧しい人を優先し、排除することなく包括的でありながら、文化の多様性と人間の尊厳、そして総合的人間開発の視点を尊重しながら、メンバーのネットワーク強化を率先し、また積極的に政策提言を行っていくことを中期的な目標として掲げました。
目標達成のために優先項目として次の6項目を掲げています。
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1:緊急災害への対応と災害リスク軽減(DRR)、
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2:安全な人の移動(移住移民)と反人身売買、
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3:環境正義と気候変動への対応、
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4:組織の強化と育成、
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5:霊的養成と宗教間対話、
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6:政策提言と広報。
中期計画(戦略計画)策定のために多大な時間を割いてくださった、バングラデシュのドクター・アロ・デロザリオ氏はじめ10名の方々、その中でも特に、各地での研修会を指導して下り、計画策定に深く関わったコンサルタントのフランク・デ・カイレス氏に感謝します。