またサラ枢機卿は、現在進んでいる”シノドスの道”の歩み、特にシノダリティ(共働性)に関する今年10月の世界代表司教会議総会の第二会期に言及し、昨年10月の総会第一会期を含めて、アフリカ教会の指導者たちが伝統的な教義と価値観を強く擁護してきたことを賞賛、「昨年10月の総会第一会期で、アフリカの教会は、神によって創造された男性と女性の尊厳を力強く擁護した。 その声は、西欧の圧力団体を喜ばせることだけを考える人たちから無視され、軽蔑されたが、アフリカの教会は、神権の真理と信仰の一致を守らなければならない。 アフリカの教会の声は、貧しい人々、素朴な人々、小規模な人々の声だ」と訴えた。
さらに、「アフリカの教会は今日、神の言葉を守る上で重要な役割を果たしているが、西欧のキリスト教徒は富に惑わされ、啓蒙と現代性について誤った認識を持っているようだ」としたうえで、「真実を断片化し、相対主義の文化を推進する(西欧の)司教たちに対抗し、信仰の普遍性を守る者としてのアフリカの司教たちの立場」を強調、「神の真理の使者としての、アフリカの司教たちの役割」を賞賛し、「神はしばしば、強くて評判の高い人々を混乱させるために、一見弱くて人気のない人々を選ぶ」と述べた。
同性カップルや”非伝統的関係”にある人々の祝福を認めるバチカンが最近出した文書「Fiducia Supplicans」に反対しているカメルーンの司教たちを称え、この文書に従わない、とする司教団の決定を「教会の統一とその教えの真実を守る大胆かつ預言的な行動」と評価した。そして、アフリカ・マダガスカル司教協議会連盟(SECAM)の声明を取り上げ、今回のバチカンの文書以前の同性愛に関する宣言、カトリック教会のカテキズム、聖書などを引用して、アフリカで同性愛カップルなどに祝福を与えない神学的および教義的な理由を説明した。
カメルーン司教協議会会長のアンドリュー・ンケア・フアンヤ大司教はCruxの取材に対し、サラ枢機卿は「神が与えてくださった偉大な人物であり、アフリカのカトリック教会の象徴であり、彼が私たちの中にいることは素晴らしいこと」と述べ、「この世界にはあまりにも騒音が多いので、彼は私たちに沈黙の中で神と親密になるよう教えてくれた」と語っていた。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)
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