・仏人男性から性的虐待の訴えがあった司祭が所属する「パリ外国宣教会に情報公開求める」と札幌教区司教が約束

(2024.3.19 カトリック・あい)

 「司祭から性的虐待を長期にわたって繰り返され、所属していた神言会も訴えに適切な対応をしなかった」として被害女性が同修道会に損害賠償を求める裁判の第二回口頭弁論が11日に行われたが、この裁判を傍聴し、その後の原告被害者の会見で、日本在住の仏人男性が「私も札幌教区の帯広教会で、パリ外国宣教会の司祭からレイプされた。同修道会や司教に訴えても、まともな対応をしてくれない」と告白していたが、19日になって、札幌教区長の勝谷司教名で、教区の司祭、信徒たちに次のような「報告」がされた。

 全文以下の通り。

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2024 年 3 月 19 日  札幌教区の皆様

リ ッ タースハウス ・フィ リ ップ神父に係る報告

   一昨年 、 フィ リ ップ神父が所属するパリ外国宣教会の指示により急遽帰国 したことについて皆様にご報告いた します。

   フィ リ ップ神父はフランス人男性 T 氏より 、不同意性交で告発 され、現在フランスで調査中 です 。 まだ裁判等は開始 され てお らず 、今後どうなるかは不明 です 。今回の件について札幌司教区は フ ィ リ ッ プ神父の帰国後その情報を入手 し 、パ リ外国宣教会に対して報告を求めてまい りま したが、何 ら具体的な回答や情報開示はな く 、札幌司教区 として明確な事実確認ができないまま、今日に至っております。

 T 氏 とは数回の面会の他、 メールで何度も対話 してまいりま した。T 氏は本件についての公表を希望 されてお りますが 、札幌司教区 と しては事実確認が一切できない状況での公表については控えてまい りま した。しか し T 氏の心痛、苦 しみを思 う時、経過についてあ りのままを教区信徒の皆様へお伝えすべきと判断致 しま した。

 T 氏はフ ィ リ ップ神父が着任 した小教区を訪問 し、ご自身の現状を訴えられてお ります 。信徒の皆様におかれまては 、前述の経過をご理解いただ き 、対応にお困 りの際には札幌司教区本部事務局へご連絡 くだ さいますよ うお願いいた します。

 なお、札幌司教区 としては今後も T 氏に寄り添いながら、東京教会管区 とも連携 し、パリ外国宣教会に対 して速やかな情報公開を求めていきたい と考えてお ります。

                                               カトリック札幌教区司教 勝谷太治

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2024年3月19日