教皇フランシスコは、復活節の第四主日で、「世界召命祈願の日」でもある3日の正午、Regina Coeli,Alleluia(アレルヤの祈り)で、召命者たちと新型コロナウイルスに苦しめられている人々のために祈られた。
*神の呼びかけに応える勇気を
教皇はこの祈りの後の説教で、この日、「世界召命祈願の日」にふさわしいイエスの言葉として、マタイ福音書に書かれた「収穫は多いが、働き手は少ない.。だから、収穫のために働き手を送ってくださるように、収穫の主に願いなさい」(9章37-38節)を思い起こされた。
そして、「キリスト教徒は、人生のいかなる状況においても、常に神の呼び掛けに応える存在」であるとされたうえで、「司祭職と生涯を捧げる人生には、勇気と忍耐が求められ、祈ることなしに、その道を進むことはできません」と言明され、主の御国のための良き働き手の賜物を主が与えてくださるように、主の愛に応える心と手をもって、祈るように勧められた。
*感染に苦しむ人、感染と戦う人の身近にいる
また教皇は、現在の新型コロナウイルスの世界的感染拡大の中で、感染して苦しんでいる人々、そして感染者の治療などに当たっている人々のために、神が支えてくださるように祈った。
さらに、現在の危機に適切かつ効果的に対処しようと、様々な形で進められている国際協力への支持を表明。「世界の国々の科学的な能力を、透明で偏りのないやり方で、統合し、ワクチンと治療法を開発し、世界のあらゆる場所にいる感染者への治療に行き渡らせるようにすることが重要です」と訴えられた。
教皇は、現在の困難な状況の中での祈りの重要性を改めて強調、世界中の宗教指導者、教育学者、文化指導者のグループであるHigher Committee of Human Fraternity(人類の友愛高級委員会)の提案を受けて、5月14日を「宗教を信じる全ての人にとっての祈りと断食の日」とし、「心を一つにして、人類が新型コロナウイルスに打ち勝つことを助けてくださるよう神に願う」よう求められた。
最後に教皇は、今月が聖母マリアの月であり、現在の世界的な危機的状況の中で、各地の聖母マリアに捧げられた聖堂を”霊的訪問”するように、信徒たちに勧められた。
(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)