☩教皇「永続的平和を目指し外交的解決に努めて」ーロシアのウクライナ侵攻2年

(2024.2.25 Vatican News   Christopher Wells)  ロシアのウクライナ侵攻2周年

 ロシアによるウクライナ侵攻開始から24日で2年を迎えたが、教皇フランシスコは25日の正午の祈りで、前日24日でまる2年を迎えたロシアによるウクライナ軍事侵攻に言及し、「公正かつ永続的な平和」を目指した外交的解決を改めて訴えた。

 教皇は過去2年間にわたるロシアの一方的なウクライナ侵攻がもたらしている多くの人々の「死、負傷、破壊、苦悩、涙」を悼み、「この悲劇は恐ろしく長く続いており、終わりはまだ見えていません」と嘆かれた。

教皇「永続的平和を目指し外交的解決に努めて」ーロシアのウクライナ侵攻2年

(6行目)「公正かつ公正な解決永続的な平和を求めて外交的解決の条件を作り出すことを可能にするほんのわずかな人間性の回復」

 そして、ロシアのウクライナ侵攻による戦闘長期化は、「欧州全域に被害を及ぼしているだけでなく、恐怖と憎しみの世界的な波を引き起こしています」と述べ、「苦悩するウクライナ国民」への「痛切な同情」と祈りを新たにしながら、「公正かつ永続的な外交的解決の条件」を作り出すことを可能にする「ほんのわずかな人間性の回復」を懇願された。

 教皇はまた、パレスチナとイスラエルはじめ「世界中の戦争や紛争でで引き裂かれた多くの人々のために祈ることを忘れないように」と、世界のすべての人々に呼びかけ、苦しむ人々、特に「怪我を負った罪のない子供たち」に具体的な支援を行うように求められた。

 アフリカのコンゴ民主共和国で暴力が激化していることにも言及し、同国の司教たちの平和への祈りの呼びかけに加わり、衝突の終結と「誠実で建設的な対話」への期待を表明された。 ナイジェリアにおいて、頻度が増している誘拐の頻度が増していることにも懸念を示され、「こうした事件の蔓延を可能な限り抑制する努力が払われることを願う」と語られた。

 世界的な異常気象をもたらしている気候変動も取り上げ、深刻な人道的危機をもたらす極度の寒波に襲われているモンゴル国民にも思いやりを示され、 「気候変動がもたらす危機は、世界的な社会問題をも引き起こしており、多くの兄弟姉妹、特に最も弱い立場にある人々の生活に深刻な影響を与えています」とされ、「被造物への配慮に貢献するために、賢明で勇気ある選択ができるように祈りましょう」と呼びかけられた。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2024年2月25日