☩教皇、復活徹夜祭ミサ「復活された主は、信仰を取り戻し、新たな人生を始めるよう、私たちを招いておられる」

(2023.4.8 Vatican News   Thaddeus Jones)

 教皇フランシスコは8日夜、聖ペトロ大聖堂で復活徹夜祭ミサを捧げられ、説教の中で「キリストの復活は、空の墓を目の当たりにした女性たちの計り知れない驚きと喜びを経験するように、私たちを招いておられる。私たちは、信仰と希望を育むために、自分が受けた恵みを追体験するよう求められています」と語られた。

 説教で教皇はまず、説教に先立って読まれた福音、「イエスの墓を訪れ、そこが空であることに気付いた女性たちの体験―イエスの死に対する計り知れない悲しみから、主の復活に対する完全な驚きを経験するまでの信じられないような体験」に注意を向けられ、「この『悲しみから、言葉で表せない喜びへの旅』に、私たち全員が招かれているのです」と強調された。

*イエスが言われた「ガリラヤに戻るように」が意味するものは

 

 そして、イエスの墓を訪れた女性たちは、空の墓と、ガリラヤで弟子たちと会うとされる復活された主を目の当たりにし、悲しみを驚きと喜びに変わるの体験と、女性たちに彼らに伝えるよう言われた「ご自身に合うために彼らの信仰の原点であるガリラヤに戻る」ことの意味を考察された。

 「私たちは、(弟子たちのように)『何も変わることはない』と思い込み、失望、苦々しさ、落胆の『墓』の観点から現在を見れば、悲しみに圧倒されることもあるでしょう」とされ、「自分が信仰を得た『主との最初の出会い』を過去の出来事とし、『暗闇、戦争、無関心、将来の不確実性によって特徴付けられた今日の困難な世界』とはほとんど関係がない事だ、と思うことがあります。そのような幻滅は、私たちの中で希望の源を枯渇させる可能性があります」と指摘。

 「女性たちは、空の墓と復活された主との出会いという体験によって、悲しみからすぐに立ち直り、なかば恐れを抱きながら、人生と歴史を永遠に変えることになる『キリストがよみがえられた!』というニュースを弟子たちに伝える喜びに圧倒されました。

 また、主は、弟子たちに女性たちを通して「ガリラヤ-主が初めて弟子たちに声をかけられ、主とともに人生が変わる経験が始まった場所―に戻るように」と言われた。このことが意味するのは、「始まりの恵みへの回帰、希望を再生する記憶と復活された方によって贈られた”未来の記憶”を取り戻すこと」と説かれた。

 

Easter Vigil in the Holy Night of Easter, Saint Peter's Basilica

*「過去の恵み」に立ち返り、希望を持って前に進もう

 教皇は続けて、「主の復活は、私たちが希望と喜びのうちに前に進み、未来に十分な自信をもって、”希望”を閉じ込めている”墓”の出口をふさいでいる石を押しのける動機となります。なぜなら、キリストがよみがえられ、『歴史の方向』を変えられたからです」と語られた。

 そして、「ガリラヤに戻れ」は、「私たちに、主の愛の体験の記憶-自分自身と周りの世界、そして人生そのものの神秘を見る素晴らしい方法を手にした時の記憶-をよみがえらせるため、『過去の恵み』に立ち返るように、との呼びかけです」とされ、「これこそ、私たちが求められていること―記憶を取り戻し、前に進むこと、です。神との”初恋”、出会いの驚きと喜びを取り戻せば、あなたは前進し続けられるのです だから覚えて、前に進んでください」と強く促された。

 

 

*”自分にとってのガリラヤ”を思い起そう

 さらに教皇は、「私たちを知り、愛しておられ、そばにいてくださる方として、主を個人的に知るようになった時のことを思い起すこと」の重要性を指摘され、「兄弟姉妹の皆さん。ガリラヤを、あなたのガリラヤを、そしてあなたの召し出しを思い起してください。 まさにその時、あなたに直接、語りかけられた神の言葉を思い起してください。聖霊についての力強い経験を思い起してください」と促された。

 そして、「私たちの信仰の土台である主との最初の出会いを思い出す時、私たちは『ガリラヤに戻って、復活された主を祝い、その経験、感情、感覚を追体験するように』との主の呼びかけに応えることができる。 そうすることで、復活された主における前進を新たにし、強め、『衰えた信仰や失われた希望』の”墓”の出口をふさいでいる石を押しのけられるのです」と強調された。

 「思い起し、前進し続けなさい。そして、あなたの中にある神の復活の恵みを再発見してください!」と重ねて促された教皇は説教の最後に信徒たちに呼びかけられた。「愛する兄弟姉妹の皆さん、イエスについてガリラヤに行き、イエスに会い、イエスが私たち一人一人を待っておられるところで礼拝しましょう。イエスが生きておられることに改めて気づき、私たちの『人生の主』にしたあの時の素晴らしさをよみがえらせましょう… 新しい人生に立ち上がりましょう!」

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2023年4月9日