☩「賜物、赦しが神の栄光の真髄」教皇、四旬節第五主日の正午の祈りで

(2024.3.17 Vatican News   Christopher Wells)

 教皇フランシスコは17日、四旬節第5主日の正午の祈りに先立つ説教で、この日の福音を取り上げ、「(この箇所で)『神にとって栄光は、人の成功、名声、人気のようなものではない』とイエスは、私たちにおっしゃりたいのです… 神にとって栄光とは、ひたすら愛すること、命を捧げるということなのです」と説かれた。

 さらに教皇は、「それ(栄光の輝き)は、十字架上で決定的な形で起こり、イエスは神の愛を最大限に解き放ち、憐れみの顔を完全に現し、命を与え、ご自分を十字架につけた人々を赦された」と語られた。

 続けて、「イエスは十字架を通して、『賜物と赦しが神の栄光の真髄だ』と教えてくださいました。 そして、それこそ、私たちにとって生き方なのです」と指摘。「これは世俗的な栄光の基準とは異なる基準を意味しています… 『世の栄光』は過ぎ去るもので、心に喜びは残りません。しかも、 それはすべての人々の利益につながるのではなく、分裂、不和、妬みを招いてしまいます」と忠告された。

 そして、「自分の人生に、そして自分の将来に夢見ている『栄光』とは何なのか」と自問するよう、会衆に勧められた。 そのうえで、「それは世俗的な栄光か、それとも、賜物と赦しの道、十字架につけられたキリストの道、与えることに倦まず、そうすることが、この世への神の証しとなり、人生の素晴らしさを輝かせる、と確信している人の道か… 私たちが他者に与え、赦すとき、神の栄光が私たちの中で輝くのです」と強調された。

 説教の最後に教皇は、「主の受難の時に信仰を持ってイエスに従われた聖母マリアが、私たちが神の愛の生きた証しとなるよう助けてくださいますように」と願われた。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2024年3月17日