☩「聖母の模範に目を向け、人間関係を築く能力を生かし、平和に貢献を」世界カトリック女性団体連合総会の参加者たち

  (Vatican Media)Pope Francis meets with the women of WUCWO in the Paul VI Hall

 さらに、「私たちの世界は、平和を切実に必要としています… その平和は今、憎しみと恨みによって引き裂かれている。平和は、まず、私たちの心から始めなければなりません」と説かれた。

 続けて教皇は、世界各地で女性が「政治的紛争や文化的イデオロギーの道具となる危険」にさらされている現実に目を向け、「人間関係を築き、他者に与えることのできる女性の能力をもっと評価する必要がある。人が人であることを特徴づける人類学的要素、家庭や社会における女性の役割を特徴付ける人類学的要素を取り戻すために、男性は、女性との互恵関係の豊かさをよりよく理解する必要があります」と強調。

 また、13日が「ファティマの聖母」の祝日に当たることから、女性たちの人生のモデルとして聖母マリアに目を向けるよう促され、「聖母マリアは、『母性』という賜物を世界に捧げ、子供たちを育て上げるなど、自分に与えられた使命を最大限に果たしました… マリアは、命を生み出し、常にそれを守り、優しさと思いやりをもって他者と関わることを教えてくれます」と語られた。

 教皇は続けて、総会参加者たちに、「頭」「心」「手」という3つの「言語」を組み合わせて使うように促され、「女性には、自分が感じていることを考え、自分の考えや行動を感じ、自分の感じたこと、考えたことを実行する能力がある、と私は思います。 この感性を他の人のために提供し続けることをお勧めします」と述べられた。

 最後に、マリアに強さをもたらし、ファティマで聖母が現れた純朴な羊飼いの子供たちに信頼を与えた力について考察され、「イエスの弟子となる秘訣は、神との内なる結合を育み、マリアのように『神の救いの働きをするために選ばれたのだ』という意識を持って、女性であることの充実感を生きるために、神との一致を保つことにあります」と語られた。そして、「キリストとの一致は、教会との交わりや他者への奉仕を通じて、日常生活の中に表れねばならない。教会の使命と調和するために、仕事の中で『祈り』、祈りの中で経験したことを『実践』する必要があります」と説かれた。

 そして、WUCWOの女性たちに対し、「聖霊の内なる声に従い、福音宣教活動に前進するように」と改めて激励の言葉を贈られた。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

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2023年5月14日