☩「私たちが食べ物に事欠く人たちと常にパンを分かち合えますように」アッシジで(VN)

Pope Francis prays with the poor in the Basilica of St. Mary of the AngelsPope Francis prays with the poor in the Basilica of St. Mary of the Angels  (Vatican Media)

(2021.11.12 Vatican News Devin Watkins)

 14日の「貧しい人のための世界祈願日」を前に、教皇フランシスコが11日朝、イタリアのアッシジの町を訪問。貧しい人々と言葉を交わし、祈られ、すべてのキリスト教徒に「助けを必要としている人々に手を差し伸べるように」と促された。

 教皇はまず、クララ会修道院へ予定外の訪問をされ、教会奉仕のシスターたちにお会いになった後、天使の聖マリア大聖堂に向かわれ、貧しい人たちから、巡礼者であることを示す杖とマントで迎えられた。そして、欧州各地から集まった約500人のホームレス、失業者、移民など生活困窮者たちと話をされ、30分の休憩中に参加者たちに十分な量の軽食が配られた。

 食事の後、教皇と参加者たちは、大聖堂に戻って、祈りと聖歌の時間を持った。教皇は冒頭、アッシジと密接に関係する聖フランチェスコ、聖クレア、福者カルロ・アクティスを含む多くの聖なる人々が、主の声に従って、貧しく、社会から見捨てられた人々に命を捧げてきたことを思い起こされ、誰もが「最も困窮している人々に奉仕するという決意を新たにすることができるように」と祈られた。

 そして、主の祈りに先立って、マルコ福音書(14章3-9節)で、イエスが弟子たちに「貧しい人々はいつもあなた方と一緒にいるのだから、したいときにいつもしてやれる」と語られ、「毎日のパンを(貧しい人々も含めて)互いに分かち合わなければならない」ことを思い起こさせたことに、注意を向けられた。

 そのうえで、主なる神に、「あなたがくださる自由とパンは決して不足しないこと、私たち皆が イエスがご自身をお与えになったに倣うことを、学ぶことができますように」と祈られた。さらに、アッシジに集まった貧しい人たちと彼らを支援するボランティアの人々に手を伸べて祝福し、祈られた。

「私たちの父なる神よ、あなたの憐れみには限りがありません。
あなたの言葉に導かれて、このあなたの子供たちを見守ってください。
彼らが愛の道を決して見失うことのないように。
渇望と苦痛にさいなまれた兄弟姉妹の心を通して。
あなたの霊が、困難にある彼らに手を伸べ、力、勇気、そして粘り強さを与えてくれますように」

祈りの最後に、教皇は彼ら一人一人に、衣服、靴、ジャケット、フェイスマスクを詰めたバックパックをプレゼントされた。そしてバチカンに戻られる前に、聖フランシスコが神の声をきき、 財産を投げうって布教の拠点として譲り受けたとされるポルツィウンコラ礼拝堂から採った石ーホームレスの避難所に渡されるーを祝福された。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2021年11月12日