(2022.5.15 Vatican News Salvatore Cernuzio & Linda Bordoni)
教皇フランシスコは15日、直前に行われた列聖式に世界中から参加した5万人の信徒、各国政府代表などで埋められた聖ペトロ広場で、復活節第5主日の正午の祈りを捧げられ、説教の中で、世界の指導者たちに対して、”対話の文化”を堅持し、戦争ではなく、平和の”主役”になる努力をするよう、改めて強く訴えられた。
説教の初めに教皇は、「新聖人たちが、その福音の証しを通して、それぞれの出身国と人類家族全体の霊的、社会的な成長を促したのは、素晴らしいことです」とされたうえで、今も世界で数多くの戦争が行われ、人々を苦しめていることを強く非難するとともに、指導者たちに自らの責任を果たすよう求められた。
そして、「悲しいことに、世界では(注:国々を隔てる)距離が伸び、緊張と戦いが増大しています」とされ、新しい聖人たちが「連帯と対話」による問題解決を促してくれることに、特に大きな責任を負う立場にあり、戦争ではなく平和の主役になることが求められている人たちの心に訴えかけてくれることに、希望を表明された。
教皇は、聖母マリアへの祈りを捧げられた後、列聖式のミサに参加した高位聖職者たちに感謝を述べ、無蓋の白い教皇専用車に乗車。車上から信徒たちに挨拶され、幼児たちを祝福され、ご自身の頭に載せたカロッタを突風が吹き飛ばす前に、広場を去られた。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)