☩「信仰の炎を再び燃え立たせよう」年間第20主日・正午の祈り

(2022.8.14  Vatican News staff writer)

‎ 教皇フランシスコは14日、年間第20主日の正午の祈りの説教で、「福音は、私たちを神の愛で温め、利己心を燃やし去り、他の人たちと神の愛を分かち合うよう動かす『火』のように、変化をもたらし、私たちに回心するよう促します」と語られた。

 説教で教皇はまず、この日のミサで読まれたルカ福音書に書かれたイエスの弟子たちに対する言葉ー「私が来たのは、地上に火を投じるためである。その火がすでに燃えていたらと、どんなに願っていることか」(12章49節)を取り上げ、「これは、私たちに挑戦的する強い言葉です」と指摘。

 

*福音は、利己心を燃やし、偶像を焼き尽くす”火”

   そして、「イエスは福音ー私たち一人一人への神の愛についての良い知らせーもたらされました。そして、それが、『福音は火のようなもの』と主が言われるゆえんです。なぜなら、福音は、『歴史の中で突如わき起こり、従来の生き方を覆し、利己心を克服し、罪への依存を断ち切るよう私たちを助け、蘇られた方の中に新たな生き方を見出すよう導く、メッセージ』だからです」と説かれた。

 さらに教皇は、「福音が心の中で生き生きと働くとき、物事は以前と同じではなくなります。変化と回心を引き起こし、私たちを行動させ、神と私たちの兄弟姉妹に心を開くよう駆り立てる”躍動”の口火を切るのです… 福音はまさに”火”。福音は、神の愛で私たちを温めますが、同時に、私たちの利己心を燃やし、人生の暗い面を明るみに出し、私たちをとりこにする偽りの偶像を焼き尽くそうとします」と語られた。

 

 

*神の愛の炎に包まれたイエスが私たちを癒される

 続けて、「エリヤやエレミヤなど聖書に登場する預言者にならって、イエスは神の愛の炎に包まれ、愛することでご自身のすべてを最後まで捧げ、十字架の上で亡くなりました。 主は、『光と力を持つ火』である聖霊に満たされ、神秘的な神の顔のベールをお取りになり、”道”に迷ったとされる人たちに希望をもたらし、彼らを分け隔てる壁を打ちこわし、体と心を癒し、信心深さを新たにしてくださいます」と強調。

 

 

*信仰に再び火をつける

 そして、「イエスは、『信仰に再び火をつけるように』と私たちに呼びかけておられます」とされ、「それは、何よりも重要なこと。”個人的な幸せ”を得る手段以上のものです。私たちが”燃えている炎”のように行動することを、可能にします。夜であっても、目をさまし、生き生きとさせます」と述べられた。

*私たちは福音を証しする炎を燃やしているか?

 説教の終わりに、教皇は信徒たちに、「自分は、どれほど福音に情熱を注いでいるか?」「福音を頻繁に読み、真剣に受け止め、個人として、教会として、心の中に『福音を証しする炎』を燃やしているか?」を自らに問うように、さらに、「聖霊の火が心の中で燃え、信仰の喜びだけでなく、祈りと慈善への情熱を生み出しているかどうか?」と問うように促された。

 そして、「私たちもイエスのように、こう言うことができるようにしましょうー『私たちは、神の愛の炎に燃えています。それを世界中に広めたい、すべての人に広めたいと思っています。そうすることで、一人一人が御父の優しさを発見し、心を大きくし、人生を素晴らしいものにするイエスの喜びを体験できますように」と勧められた。

 最後に、聖霊の火を喜びをもって受け入れられた聖母マリアが方が、私たちを支え、主に執り成してくださるように、祈るよう励まされた。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

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2022年8月14日