☩「ウクライナの人々がなお、”残虐な戦争”の犠牲になり続けている、平和への祈りと努力を」

ウクライナ東部トレツクの破壊された建物の瓦礫を見る男A man looks at the rubble of a destroyed building in Toretsk, eastern Ukraine  (AFP or licensors)

(2022.8.10 Vatican News staff reporter)

   ‎教皇フランシスコは10日の水曜恒例一般謁見で、6か月になろうとしているロシアの軍事侵略の犠牲になっているウクライナの人々のために祈りを続けるよう、改めて信徒たちに求められた。

 教皇は、「この”残虐な戦争”に苦しまされ続けているウクライナの人々」に改めて思いを向けられ、‎また国外に脱出した多くの移民・難民に祈りを捧げるとともに、すべての家庭と社会に平和をもたらす努力を、世界中のすべての人に、次のように訴えられた。

 ‎「家庭、教会、社会に一致と平和がもたらされるよう、すべての人に強く勧めます。家庭と教会の両方で平和を生み出し、一致を築くことは容易ではありません。しかし、それは重要な仕事です。私たちはそれをしなければなりません」。‎

 教皇は7日の年間第19主日の正午の祈りの説教の中で、ロシアによる半年にわたるウクライナの港湾封鎖の後、トルコの仲介でウクライナの穀物の輸出が再開したことを、「公正で永続的な平和を見つけることができる、という希望のしるし」として歓迎された。だが、ロシアは自国に対する経済制裁解除を交換条件として要求し、他地域での攻勢を続けるなど、楽観できない状況が続いている。

 ロシアのウクライナ侵攻は168日目に入り、近い将来に終結する兆しはない。10日も、ロシアの砲撃がウクライナの中央ドニエプロペトロフスク地域を襲い、一晩で少なくとも13人が死亡したと報じられている。一方で、前日9日には、ロシアが併合したクリミアの軍事空軍基地での大規模な爆発があり、14人が死傷。ロシア当局は、操作の誤りによるものとしているが、ウクライナ政府高官は、爆発はウクライナ特殊部隊によるもの、としている。‎

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

このエントリーをはてなブックマークに追加
2022年8月11日