教皇がもう一つ強調されたのは、マルタでの避難民との出会いの経験。ヨハネ23世・収容センターで、「海を渡る悲惨な旅の後に マルタに上陸する多数の移民」とお会いになったが、「私たちが、彼らの話を聴くことに常にオープンでなければなりません。これは、メディアがしばしば行う事実の歪曲を乗り越える唯一の方法です」とされ、また、「人にはそれぞれの物語があり、負った傷、ルーツと文化があり、人間としての尊厳を持っています。避難民それぞれが、受け入れに伴う諸問題を無限に上回る”富”の担い手なのです」と説かれた。
教皇は、マルタ訪問を振り返って、 「ピースラボ」とも呼ばれるヨハネ23世センターを設立したディオニュシウス・ミントフ神父に敬意を表し、「91歳の高齢にもかかわらず、避難民を迎え、支援し、友愛と思いやり、連帯を通じて”出会いと平和の文化”を創造し続けています」と讃えた。
最後に教皇は、多くの司祭、修道者、一般信徒が世界中にキリスト教を証ししているマルタの、福音宣教に貢献する重要な役割を強調するとともに、マルタ訪問を「神への、マルタとゴゾ島の人々への感謝の旅」とされた。聖パウロの足跡をたどる巡礼者としてのマルタ訪問を振り返るとともに、教皇はゴゾ島のタピヌのマリア聖堂への参拝で経験したように、現地の信徒たちの聖母マリアに対する測り知れない信頼に敬意を表された。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)