☩「ウクライナにおける悲惨な戦争に、世界の児童労働に、慣れてはならない」教皇、正午の祈りで

A Ukrainian flag held up by the faithful gathered in St. Peter's SquareA Ukrainian flag held up by the faithful gathered in St. Peter’s Square  (Vatican Media)

(2022.6.12 Vatican News  Deborah Castellano Lubov)

   教皇フランシスコは12日、三位一体の主日の正午の祈りの後で、ウクライナで続いている悲惨な戦争に慣れ、関心を失わないように警告された。

 また、この日は国際労働機関(ILO)が提唱する児童労働反対世界デーにあたり、児童労働の「惨劇をなくす」用改めて訴えられた。

 ロシアによる軍事侵略が続くウクライナについて、教皇は、「この悲劇的な現実」に苦しんでいる人たちのために、心の中で、祈り続けることを忘れないように、時とともに慣れてしまわないように、と信徒たちに警告。

 「戦争で苦しみにあえぐウクライナの人たちは、私の心の中にいつも生きています」と語られた。

 また、児童労働反対世界デーのこの日にあたって、児童労働に改めて反対の声を上げるよう訴えられ、「労働で搾取される子供たちは、私たち全員にとっての酷い現実です!」と強調された。

 今年の世界デーのテーマは「児童労働を終わらせるための世界中での社会的保護の実現」。強固な社会的保護の体制を確立し、児童を不当な労働から守る社会的保護システムのための投資拡大を世界各国や国際機関に求めている。

 国連の統計によると、2020年現在、世界の5歳以上の子供たちの10人に1人が労働をさせられている。人数にして推定6300万人の少女と9700万人の少年、合わせて1億6000万人上る計算だ。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2022年6月12日