☩「『識別』は、司牧的な愛の行為を伴う」教皇、控訴院関係者との集いで

教皇フランシスコとローマ控訴院関係者との集い 2024年1月25日 バチカン宮殿教皇フランシスコとローマ控訴院関係者との集い 2024年1月25日 バチカン宮殿  (VATICAN MEDIA Divisione Foto)

(2024.1.25 バチカン放送)

 教皇フランシスコは25日、バチカンの控訴院の関係者と新年恒例の集いを持たれ、挨拶で、婚姻の無効性をめぐる裁判における「識別」の重要性とその難しさを強調された。

 ローマ控訴院は、教皇庁の司法機関の一つ。教会法に基づき、教区や管区の裁判所の判決に対する控訴、および直接の提訴を取扱っている。特に婚姻の無効性を問う裁判で知られている。

 教皇は、「識別は、教会から託された任務であり、その判断は人々や家族の生活に大きな影響を及ぼすものであることを意識するように」と願われた。

 また、「裁判上の判断は客観的で、厳格主義、あるいは婚姻の無効宣言こそ最良の解決であるかのような偽りの確信など、あらゆる先入観から自由であるべき」とされ、「裁判官の識別力には二つの大きな徳が要求される、それは慎重さと正義です。そしてこれらは愛(カリタス)から形作られていなければなりません… 正しい識別は、たとえその判決が否定的な時でも、司牧的な愛の行為を伴います」とも語られた。

 そして、「婚姻の無効性をめぐる法的解釈は、教会がその使命において守り、広めてきた結婚の不解消性の真理の光のもとに行われるということを忘れないように」と願われ、控訴院に託された特別な責任を示しつつ、関係者らに励まされた。

(編集「カトリック・あい」)

このエントリーをはてなブックマークに追加
2024年1月26日