◎教皇連続講話「使徒的熱意について」㉖使徒的熱意の4つの側面の一つーイエスは私たちの「喜び」

Pope Francis at General AudiencePope Francis at General Audience  (AFP or licensors)

(2023.11.15 Vatican News  Deborah Castellano Lubov)

 教皇フランシスコは15日、水曜恒例の一般謁見で「使徒的熱意について」の連続講話を続けられた。今回は、使徒的熱意の4つの側面のうち、「喜び」に焦点を当てられ、イエスがいかに私たちにとって絶え間ない喜びの源であり、いつも私たちそれぞれに寄り添ってくださる友であることを強調された。

  教皇は、「イエスは私たちの喜びの源であり、私たちの進む道に同行され、私たちと共にいてくださる、誠実な友です」と前置きされてうえで、これまで「使徒的熱意について」の連続講話で、熱意を体現する人物を取り上げて来たのに続けて、使徒的熱意の4つの側面について4回に分けてお話しになることを予告された。

 そして、今回はまず、「喜び」を取り上げられ、「イエスは私たちの喜びです」とされ、キリスト教徒の私たちが何をしていても、いつもそばにいてくれる誠実な友としてのキリストがいるということを、信者たちに思い起させ、「 私たちが何をするときも、主はいつも私たちと共ににおられます。 キリストとの個人的な出会いは、私たちを新しくし、喜びで満たしてくれます」と強調された。

 さらに教皇は、「親愛なる兄弟姉妹の皆さん、大事なことは、イエスを宣べ伝えるかどうかではなく、どのようにイエスを宣べ伝えるか。この『どのように』が、喜びなのです。(私たちに与えられた選択肢は)喜びをもってイエスを宣べ伝えるか、イエスを宣べ伝えないかの、どちらかです」と指摘。「なぜなら、それ以外の方法でイエスを宣べ伝えようとしても、イエスの真の現実をもたらすことができないからです」と語られた。

 続けて、教皇は、エルサレム郊外のエマオという村に向かって歩いていた二人の弟子が主に出会い、喜びに満たされた様子を描いたルカ福音書の箇所(24章13‐35節)を取り上げ、「宝物を見つけた人は、大喜びして日常生活に戻ります… この二人も喜びにあふれました。なぜなら(復活された)イエスを見つけ、イエスが彼らの人生を変えてくれたからです」と説かれた。

 しかし、「キリストが私たちの側に来てくださることで与えられる喜びと希望を、私たちキリスト教徒が表に出さないなら、特に”干しタラ”のような顔をしていたら… そのような否定的な態度、あるいは不満げな顔は、主が私たちの側にいて、私たちを新しくしてくださることを忘れています」、さらに「イエスとの出会いはいつも喜びをもたらします。喜びがあなたに起きないなら、それはイエスとの真の出会いではありません」と、信者たちに注意された。

 最後に教皇は、信者たちが心に留めておくべき慰めの言葉といくつかの宿題を提示されて、講話を締めくくられた- 「私たち一人一人、少し時間をかけて考えてみましょう。『イエス様、あなたは私の中におられます。私は毎日、あなたにお会いしたい。あなたはPerson(人格)であり、idea(観念)ではありません。あなたは友であり、(コンピューターの)プログラムではありません。あなたはとても多くの問題を解決してくださる『愛』です。あなたは福音宣教の始まりです。イエスよ、あなたは喜びの源です。 アーメン」。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

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2023年11月15日